十五年度一次隊の二人を見送ったその日はキリスト教のお祭のビエルネス・サント(Viernes Santo)だった。この日は聖週間でキリストがゴルゴダの丘で磔になった日でありキト旧市街でキリストやローマ兵を模した行進が出る。眠かったがもう見る機会もないだろうと行くことに。
※ ビエルネス・サントの翌日がイースター(キリスト復活の日)
旧市街は人、人、人。既に行列が始まっていて何区画か通行止めだったのでぐるっと回ってやっと到着する。到着したものの人が多く行進がほとんど見えない。こりゃ駄目だと公園で休んでいたら人がばらけた。どうやら終わってしまったようだ。それでもまだ残っている人がいたので質問するとまだ終わっていないようだ。
我慢強く待つこと数十分、トランペットの音が聞こえ再び紫色の尖がり帽子の集団が現れる。その中に十字架を背負ったキリスト役の男が混ざり、その脇に鞭を持ったローマ兵が続く。途中、雷雨が来たり止んだりしながら同じような行列が延々と続く。
やや暗くなってきたので写真を撮りつつトロリーバス乗り場へ向かう。人込みの中、トラックに乗った十字架を背負ったキリスト受難の像が通ったので撮影。ウェストポーチにカメラを入れて数秒立ち止まり、通り過ぎるのを待つ。
像が通り過ぎ人がバラけてカバンを見るとファスナーが半分開いている。もしやと思い、中を確認したらカメラがない! 地面に落ちていないか確認するも落ちている気配はない。任期残り一週間で遂に盗られたか!
まず近くの公園で座り、どうするのが良いか考える。保険に入っているのを思い出し調整員に電話をして申請方法を確認。どうも警察の証明書が必要らしい。近くに警官が二人歩いていたのでカメラを盗られたと報告し証明書はどこでもらえるのか聞く。二人は親切に教えてくれ、署に戻るパトカーがあるから乗っていけと言われる。
結局、パトカーには犯人らしき男性が数人乗り満車だったのでやっぱり自分で行ってとなったのはご愛嬌。旧市街からバスと歩きで約三〇分、ツーリストポリスに到着。エクアドルだから証明書発行部署が休んでいる可能性があると危惧していたが書類を渡され、名前・住所・被害物品・犯罪発生時の状況などを書き提出すると警官がサインとハンコを押してくれ終了。警官に全部書いてもらうと思っていたがそうじゃないんだね。
初めて盗難に遭ったが無くなったもんは仕方ねぇとそんなにショックは受けなかった。ただ、帰路変更でチリに行っても写真が撮れん。誰かから借りるか、エクアドルで買うか、どうしよう・・・