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或る男の日常

以前、よくある一日という雑記を書いた。どういう理由か彼の生活スケジュールが2月から変わったらしい。そして彼に新たに書いてくれとお願いされた。そんな事書いても喜ぶ人なんていないよと忠告したがそれでもいいから書けと命令されたので書く事にする。

バスニワトリが鳴き始めるのとほぼ同じ時間、6:00頃に起きる。外はまだ暗い。洗面所へ行き支度をしていると外が少しずつ明るくなってくる。服を着替え食堂へ行くとジュースとパンにココアの朝食が準備されている。それを3〜4分で片付けすぐに家を出てバス停へ向かう。

バス停までの道にシベリアンハスキーの子犬を飼っている家があり彼はそこで少しの時間犬を構っている。エクアドルの飼い犬は臆病なのが多く家の前を通るだけで歯を剥き出して吼えるのもいるがまだこの子はひねくれていない。日本でもそうだが良く人間に吼えかかる飼い犬は人間にいじめられたか、軟弱に育てられ臆病になったかのどちらかだ。彼はこの子がそうならない事を祈っている。

バスに乗り職場へ向かう。以前より出勤時間が30分早くなりバスの客層が変わった。以前は途中にある大学や小中学校で降りる学生が多かったが今は郊外にあるParque Indutrial(工業公園)で降りる勤め人がほとんどだ。いつも彼は6:50頃に職場へ到着する。

タイムカードを押し3階にある講師控え室へ。そこから出席表に教材やホワイトボード用のマジックを持って隣にある教室へ入る。まずサーバー用の端末を上げメールチェックをする。その間に生徒がばらばらと教室へ入ってくる。

講義7:00になったら彼は出席をとる。いつも半分以上遅刻してくる。出席を取り終わると彼は立ち上がり前回の講義のおさらいをする。本当は先に進めたいのだが人が集まっていないので仕方なくやっている。だいたい15分おさらいをするとほとんどの生徒は到着する。そしてやっと新しい事を教え始める。理論あり実習ありで講義は進む。日本語で説明するのが難しい理論をスペイン語で説明するのは非常に骨が折れる。図を描いて説明するがなかなかわかってもらえない。困ったらわかっていそうな生徒を呼んで説明させる。説明が足りなかったり微妙に違ったりするがそこは彼が補足する。

9:00になったら休憩を25分とる。休憩後も講義を10:00までする。10:00数分前になると勝手にパソコンの電源を落としてそわそわし始める奴がいるのでもう少しやりたいと思っていても10:00で終らざるを得ない。

10:00以降も残って練習していいよと言っているが残っていく生徒は皆無。さっさと帰っていく。10:30までカウンターパートと雑談。時間になると彼は他の講義を持っているので教室から立ち去る。それから彼は講義の準備を始める。資料作成には職場が買ったスペイン語の本と日本から持って来た本、そしてインターネットを使用している。日本で仕事をしていた時もそうだったがインターネットの情報を使う割合が高い。それを見越して日本語の技術文書をほとんど持って来ていなかったがそれでもあまり問題はない。ただしインターネット回線の入手に仕事を始めてから7ヶ月半かかってしまったので機材を待つ間にマニュアル作成のできない部分がかなりあり、講義が始まってからも準備に追われている。

彼の部屋昼食は13:00頃職場で約15分で食べて再び準備に戻る。カウンターパートは13:30まで講義を持っていて14:00になると帰る。まだ彼には講義準備に関して何も協力してもらえないのが現状だ。これをどう改善するか考えねばならぬ。

彼の定時は15:30だがその時間に帰る様子はない。いつも彼は18:00まで残って準備をしている。学校を出ると既に外は暗い。家を出る時も薄暗いのでちゃんと日が出ている時間は職場にいるのが当たり前だ。バスをつかまえ市中心部へ戻る。そして行きつけのレストランで1ドル払い夕食を食べる。家に着くのはいつもだいたい19:00。それからシャワーを浴びたりパソコンをいじったりして時間を過ごし22:00に寝て彼の一日は終わる。

夜が明けるとまた同じような一日が始まる。

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