
〈01.7/11(水)静岡県浜松市にて〉
静岡県浜松市にある(株)ヤマハ アコースティックギター本社工場に見学にいって来ました。 いくら楽器屋さんにいるとはいえ、今までなかなか体験できることではありませんでした...しかし思っていた以上のすばらしいヤマハの技術力をこの目で確認することができましたので、簡単ではありますがここにレポートさせていただきます。


CPX-15のボディ製作風景。接着剤もいろいろありますが、アコースティックギターに関してはニカワがベスト。合成の接着剤では音が止まり、ニカワを使えば音がつながるといわれています。ただ、ニカワの難点は、貼るときに滑ってしまい、使いこなすためには技術が必要!なんと冷えてしまうと塗膜ができるため、冷房も止め、お湯を沸かしてニカワを溶かし、なんとその間にも木を温めておくという手間がかかるのだそうだ。

かなり細かく整理されていたのですが、ここはボディの側板と生ギターのネックの加工中のものが次の行程まで一定の温度、湿度に一年中管理されています。

ネックも各モデルによっていろいろ種類があるのがわかる...右のボディの型を見てもいかに手作業の部分が多いかおわかりでしょう!


ネック接合方法には、胴を先に作りそれにアリ溝を彫ってネックをジョイントするダブテイル方式と、ネックに表板を貼り、側板にネックを嵌め込むスペイン式があります。ネックと胴が繋がっているスペイン式は伝達性に優れた接合法です。ヤマハのダブテイル式は、ネックの接合部の精巧な削り込みが一つのポイントになっています。これは感応度合をどれだけ面で成立させるかという発想からいきついだのもで、熟練の技があってはじめて確率できた独自の技法といえるだろう。
組み立てには、組み込み、削り、接着、塗りなど、複雑な手順でさまざまな主技が駆使され、側板に貝などを埋め込むときのように昔ながらの道具を使って締め上げて接着したり、フレッティングのように打ち込む行程もあります。問題はやはり精度で、クラフトマンは勘で精密さを確認しながらゆっくり作業を進めていきます。更に、隅木接着のさいに出るニカワをきれいにとり、裏にもペーパーをかけ、みえないところも処理します。「中がよくなければたいした仕上げとはいえない」という自覚からですとの事。
何か不思議な光を当てていますが....紫外線の一種だそうです。いわゆるUV光線ってやつですかね!この作業も一定の時間繰り返し数回行われるそうだ。(赤ちゃんが生まれたとき黄疸がひどいとこんな色の光線を目隠しされ24時間も浴びなきゃならないって知ってました?同じことかな?聞いてくるんだった!!)
ここのヤマハハンドクラフトラインの塗装の技法は、いい木を使い、できるだけ自然な塗料を使い、手技でゆっくりと作業が行われていました。塗料はセラミック、ラッカー、ウレタンクリアーを中心に、木の樹脂成分を変性させたオリジナルウレタン系塗料や、クラリネットの塗装をエレクトリックギターに応用した特種合成塗料などもあるそうです。

熟練の職人さんが塗料の調合をしています。ここでも縫ったら乾かし縫ったら乾かし....の作業がくり返される。最初のバフがけはコンピューター制御の機械で自動的に...しかし本当に機械での作業が少ないのには、驚きです!
どの行程もその道のスペシャリスト達によって作業が行われる。休憩時間もしっかり決まっていて無理のない行程で進んでいく。
最終段階かと思ったらこの作業も何回も繰り替えされる.....かなりピカピカになっています。
左:弦を張って最終チェック中! 中央:写真右側の機械は温度、湿度計。随所に設置してありました。右:APX/CPXタイプのボディ内部。
今回はほんのおまけ程度しか見ることが出来ませんでしたけど、ベースコーナーでは多弦ベースの最終チェック中!

左:さりげなく調整作業を行っているかのようですが...横に並べて置いてあるのは、南こうせつ、杉田二郎などの大物アーチィストのギターがずらり....中央:ギター製作の基本はやはり削りでしょう。市販されていない特殊な専用道具は独自の工夫を施して自分たちで作り上げる。
左:フレットを打ち付ける機械 中央:クラシックギターは高級品を主にこちらの工場では製作しています。 右:バフがけの機械。
左:なぜヤマハの塗装における技術が世界でもトップクラスなのかという理由にクラシックギター GCカスタムのセラック塗装があげられる。世界でも少なくなった塗装技術で、何と虫の分泌物と木の樹脂が混ざり合って出来た固形物をアルコール精製した天然塗料を用いています。そして特殊なタンポで薄く刷り込み、充分放置し、軽く研ぎ、ということを2000回も繰り返し、3ヶ月掛けて20ミクロン程度の極薄の塗膜に仕上げます。中央、右:ファンならよだれもの!?モノホン、ポールサイモン本人のギターがわざわざアメリカより送られてきたのだそうだ。う〜んこれがかの有名なセントラルパークのコンサートでも使われていたのか.....結構、弾き込まれていてこれから修理されるとのこと。(中のプリアンプ部分の配線も切れてるし...)ちなみに弦は6弦だけが巻き弦であと5弦〜1弦はプレーンのナッシュビルチューニングでした。
左:ちゃんと、ポールサイモンという名前が確認できる。でしょ!中央:そして最後に訪れたのが、歴代の名器、試作品、などがズラリとならんだ視聴室みたいな部屋。プロのアーチストが打ち合わせに使用したり、古い資料などが大切に保管されていました。ヤマハギターミュージアム!? 右:最後の写真は何十冊とあったカスタム・オーダーのアルバムがあって、たまたま見つけたギターハウスRaBがあるお客様からの発注でオーダーしたときの貴重な写真。(S63年と書いてある.....)byリポーターはkimotyでした。
ギターハウスRaB
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