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睡眠障害(2) KOKORO.Center

 

その他の睡眠障害

睡眠時無呼吸症  (Sleep apnea syndrome)
 夜間睡眠中に反復して呼吸停止、あるいは呼吸低下の起るもの。寝付きはとてもよいのですが、やがて大いびきが始まり段々大きな音になった頃に突然に呼吸が止まる。そしてイキを吹き返し、 4-5分すると、また、いびきが始ま り、その後に呼吸停止することを一晩中繰り返します。

 このように夜間睡眠が慢性的に妨げられるため、朝起床時に爽快感が乏しく、日中強い眠気や全身倦怠感が毎日のように起こり、社会生活が妨げられる病気です。しかし、本人は夜間の症状を自覚せず、日中眠くなるというのが 唯一の自覚症状のことが多い。 
 睡眠ポリグラフィーでは、(1)睡眠潜時が短縮し、 (2)睡眠時に10秒以上(通常20〜50秒)持続する呼吸停止または浅い呼吸のエピソードが一時間当り5回以上反復し、無呼吸に伴って覚醒反応が頻回に起こります。(3)無呼吸に伴い動脈血酸素飽和度の低下が反復して生じます。 このため頭痛、口渇、右心不全、高血圧などが合併しやすくなります。
 この病気は、年齢的には中年以後、やや男性に多く、体型的には、 太った人に多いのですが、一般に考えられているより頻度が高く、中年以上人口の、 5%という統計もあります。
原因による分類
@肥満や扁桃腺肥大などによる上気道狭窄により胸郭の呼吸運動はあるものの鼻腔からの換気が停止し、覚醒反応により苦悶性の激しいいびきが繰り返す閉塞型
 最も多い原因はこの気道閉塞型である。
A胸郭の呼吸運動も起らないで呼吸停止が反復する中枢型まれなタイプ
B両者の混合した混合型
 混合性無呼吸は,中枢性無呼吸として始まり,すぐに胸腹運動と上気道閉塞が続く。閉塞性無呼吸として治療される。
合併症
心臓疾患(例,洞性不整脈,極度の徐脈,心房粗動,心室性頻脈,心不全),高血圧
過度の日中の眠気
起床時の頭痛
緩慢な精神機能
発作や心筋硬塞による死亡率は,一般の人の場合よりも閉塞性睡眠時無呼吸の人の場合の方が著しく高い。
診断
 夜間の睡眠ポリグラフにより,閉塞性睡眠時無呼吸の診断を確実なものとし,酸化ヘモグロビンの脱飽和の重症度と頻度を明らかにできる。検査のタイミングと時間の長さは,患者の普段の睡眠時間のそれを反映させる。

治療
閉塞型睡眠時無呼吸の治療法
・まず第一にCPAP(Continuous positive air pressure)という陽圧呼吸器具が使われる。
・睡眠中に装着する取り外しのきく歯科器具
 軟口蓋を上げたままにする器具
 延舌させる器具
 舌が後方に動いて咽喉を塞ぐことのないように,上下のあごを離して下顎骨を前方に出す器具
・肥満に関連した睡眠時無呼吸に対しては,体重減少は閉塞性発作を減少させ,血液ガスを改善する。
・重度の心不全または重度の肺疾患の患者,CPAPに耐えられない患者,および他の治療法がうまくいかなかった患者は,器官切開が必要になる。
中枢型睡眠時無呼吸の治療法

・薬物療法

 
いびき
 いびきは、睡眠中の部分的に閉塞された呼吸で、多くの人に見られる現象で、必ずしも睡眠時無呼吸を疑わせる徴候ではありません。いびきは,肥満,アルコール飲料,トランキライザー,催眠薬,抗ヒスタミン薬などによって悪化します。重症のいびきに対しては,鼻,口,口蓋,咽喉,頸部を十分に検査する必要がある。
対処法
・いびきの原因をさける
・うつぶせや横向きに寝る
・ベッドの頭の方を上方に上げる
重度のいびきに対しては,鼻,咽頭,口蓋垂の阻害状態を外科的に治療することが唯一の解決法

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環境条件に起因する睡眠障害
 環境因性睡眠障害、不適切な睡眠衛生、高地不眠症、睡眠不足症候群、しつけ不足睡眠障害、食物アレルギー性不眠、夜間摂食症候群など


概日リズム睡眠障害  (Circadian rhythm sleep disorders)
 睡眠の経過自体には特別の異常は見られず、毎日の睡眠時間はほぼ一定しているものの、入眠時刻と覚醒時刻が、その患者と同じ環境で生活している他の大多数の人々にとって望ましいとされる睡眠・覚醒の時間帯と同期しないものを言います。

 この障害の結果として、患者は夜間眠るべき時間帯に不眠を、覚醒すべき時間帯に過眠、集中力低下、全身倦怠感などを経験し、長期間にわたり社会生活や日常生活上苦痛や支障が起ります。 
睡眠相後退症候群(delayed sleep phase syndrome)

 極端な宵っぱりで朝寝坊型の睡眠覚醒リズムが持続し、いろいろ努力しても矯正困難な場合
睡眠相前進症候群(advanced sleep phase syndrome)

 夕方早くから眠くなり、朝早く目覚めてしまうはこの逆の場合ですが、社会生活上支障を来すことは比較的少ない
非24時間概日リズム睡眠障害(Non-24 hour circadian rhythm sleep disorder)

 起床時刻と就寝時刻が毎日少しずつ遅れていき2週間位の周期で昼夜の睡眠・覚醒リズムの逆転が起る
治療
 睡眠記録表を長期間記録し、自らの自覚と動機づけを高め、社会的同調因子を強めたり、朝明るい光を浴びたり、睡眠時間帯をずらして昼夜の再逆転をしたり、入眠促進剤、リズム調節剤(メラトニン)などの薬物療法を組み合わせて行います。


精神障害に関連する睡眠障害
 各種の精神障害の症状として不眠が見られることは良くあることです。
うつ病に伴う不眠症
 うつ病の場合は入眠困難、中間覚醒、早朝覚醒などの不眠症状が見られることがしばしばあります。しかし季節性うつ病などでは過眠や過食を伴うことがあります。
 うつ病患者には,催眠薬による自殺計画の危険性を減らすため,限定した量を与える。三環系抗うつ薬の就寝1時間前の投与が最もよい。 
躁病に伴う不眠症
 患者は夜間の睡眠時間が非常に短縮しても活動を続けますが、自覚的には不眠の苦痛を感じません。
精神分裂病に伴う不眠症
 精神分裂病で意欲が低下し周囲に対する興味・関心が乏しくなると睡眠相後退症候群を呈することがよくあります。緊張性興奮状態では不安・幻覚・妄想等のため著しい不眠を来しがちです。


身体的疾患に関連する睡眠障害
アルツハイマー型痴呆、脳血管性痴呆、パルキンソン病など脳の器質性障害に伴って不眠や睡眠時無呼吸、過眠が見られることがあります。


薬物に関連する睡眠障害
・抗けいれん薬、抗不安薬、抗精神病薬の過量投与により日中の眠気が増強されることがあります。 またその中断により反跳性不眠が見られることがあります。 

・精神賦活剤の過量服用により不眠が起こることがあります。 
・アルコール乱用とその中断により著しい不眠を伴うせん妄状態がみられることがあります。
・抗パーキンソン病薬、抗がん薬、ホルモン剤などによっても睡眠障害が引き起こされることがあります。

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過眠症

日中の過度の眠気
起床時に眠くて起きるのが辛い、日中、つまらない授業や会議中に眠くなってしまう、ということは誰にでもありますが、それが病的にひどい場合は、治療の対象となります。しかし実際、どのくらい眠いと病気の可能性があるのかとういのを一般的に書くのは難しいものです。

原因
一時的過眠
睡眠不足
食事
ストレス
慢性過眠症
視床下部や上部脳幹を障害する占拠性病変,頭蓋内圧亢進
催眠薬または他の薬物の過剰使用または乱用
脳炎
うつ病
インフルエンザなどの急性全身性疾患
甲状腺低下症,高血糖,低血糖,貧血,尿毒症,高炭酸ガス血症,高カルシウム血症,肝不全,てんかん,多発性硬化症など
クライネ・レヴィン症候群(青年期の男子にみられる疾患であり,一時的な過眠症と過食症を引き起こす)


ナレコレプシー
 突然の筋緊張の消失(脱力発作),睡眠麻痺,入眠幻覚現象を伴うまれな過眠の症候群。

症状と徴候
 症状は,通常既往の疾患なしに青年期または若い成人期に発症し,生涯にわたり持続する。症状は患者を危険な状態に置くことがあり,しばしば仕事や社会的な関わり合いを損ない,QOLを根本から低下させることがある。
 睡眠発作は,ほとんどない日から1日数回にも及ぶことがあり,数分間から数時間続く。しかし,睡眠発作の睡眠からは正常睡眠と同様に容易に目覚めることができる。

 REM睡眠はほとんど即座に始まる。このパターンは正常睡眠とは異なっている,正常睡眠ではREM睡眠に先立って,NREM睡眠が60〜90分続く。夜間の睡眠は満足できるものではなく,生々しい,恐ろしい夢で中断されることがある。
 脱力発作は,陽気,怒り,喜びなど,あるいはしばしば驚きによる突然の感情反応によって喚起される瞬間的な麻痺で意識消失を伴わない。筋力低下は四肢に限定されたり,患者が笑ったり,突然怒ったりしたときに弱々しく倒れるなどの症状を発現する。
 睡眠麻痺では,患者はちょうど眠りに就こうとするとき,または目が覚めてすぐに,しばらくは動けないことに気付く。ときどき発症するこのエピソードは,強い恐怖感覚と関連している可能性がある。その症状発現はREM睡眠に伴う運動抑制に似ており,正常な小児や,他の点では正常な一部の成人にもよくみられる。
 入眠幻覚現象は,睡眠の開始時に,またはそれ程多くはないが覚醒時にも起こることがあり,特にそれは生々しい聴覚的,または視覚的な錯覚や幻覚である。これは強度の幻想とは区別が難しく,正常なREM睡眠のときに起こる生き生きとした夢と若干類似点がある。入眠幻覚現象は通常幼児にみられ,ときには睡眠発作や他の睡眠障害を患っていない成人にも起こる。
 
治療
・メチルフェニデート20〜60mg/日経口分割投与は,最も有効である

・エフェドリン25mg,アンフェタミン10〜20mg,またはデキストロアンフェタミン1日5〜10mgを3〜4時間毎に経口投与
・三環系抗うつ薬(特にイミプラミン,クロミプラミン,プロトリプチン),モノアミン酸化酵素阻害薬は,脱力発作,睡眠麻痺,入眠幻覚の治療に有用

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