摂食障害 KOKORO.Center

 

摂食障害
 摂食障害とは
 発病のきっかけ

 摂食障害の人によく見られるパターン
 摂食障害の人に共通して見られる性格
 摂食障害の合併症
 治療
 摂食障害の回復 

標準体重の85%以下の体重しかなく、それでも痩せてると思えず、太ることに強い恐怖心を持っていて、連続3か月以上無月経なら拒食症の可能性があります。
(標準体重は、身長*身長*22で求まります。例 身長1.6mなら 1.6*1.6*22=56.3Kg)
コントロールできない無茶食いを繰り返し、体重や体型に心配しすぎ、食べた後で吐いたり過激な運動をして体重を減らそうとしているなら、過食症の可能性があります。

摂食障害とは
 摂食障害とは食行動に関する疾患の総称ですが、思春期・青年期前後に現れる拒食症(神経性無食欲症)、及び過食症(神経性大食症)の二つが中心となります。拒食症と過食症は別々の診断名ですが、相互に移行しやすく、一見正反対の病気のように見えても実は背後の心理的な課題が類似しています。近年では食事制限型の拒食症より、過食症の率が上昇しています。
・食習慣・食行動の異常…不食、偏食、大食、自己誘発性嘔吐
・認知の障害…身体的感覚の異常(やせの否認)、身体像認知(ボデイイメージ)の歪み、「食べたら肥る」という誤解、肥満への極度の恐れ、体重によって簡単に変動する自尊心
・身体的な異常…極度のるいそう、無月経、低血圧、低体温、低カリウム血症、歯牙の腐食
拒食症とは、神経性無食欲症とも呼ばれ、10代の女性に多く、身体像認知(ボデイイメージ)の著しい歪みのために、やせることや体重に対して異常な程にこだわり、極端なダイエットをすることで体重が標準体重を大きく下回るものです。また、極端な体重減少にもかかわらず、肥満に対する恐怖感、心身成熟に対する拒否感などから、さらにやせることへの不断の努力(食制限や過剰な運動など)を行うことが多く、身体症状としては無月経、低血圧、低体温等があり、他にも体重減少が進むと様々な症状が現れてきます。また拒食がすすむと場合によっては餓死にまで至る危険性もありますが、本疾患に罹患した人は自分が病気であるという認識が殆ど無いため、極端にやせているにもかかわらず、さらに体重の減少にこだわり、実際に医療機関における治療開始時には既に極端な低栄養な状態であることが特徴の一つとしてあげられます。
過食症とは、神経性大食症とも言われ、無茶食いという言葉に表されるように自分では止められない感覚を伴って大量にものを食べることが定期的に起こるものを言います。過食症の中には、体重が増加することを怖れるために行う自己誘発嘔吐または下剤を乱用するといった浄化行為を伴う排出型と、浄化行為の無い非排出型があります。一般に過食症の患者さんの多くは10〜20歳代の若い女性に多く、過食行為だけでなく、過食行為をした後に頻発する罪悪感、自己嫌悪等から抑うつ状態が生じることが多く、過去にダイエット歴のある人が多いのが特徴とされています。また、万引きやアルコールなどの薬物乱用といった問題行動も、時に現れてきますが、そういう時こそ、周囲が問題行動も病気の一部と理解し、落ち着いて対応することが肝心です。
摂食障害の診断基準
厚生省神経性食欲不振症調査研究班(1990)による診断基準
 ・ 標準体重より20パーセント以上やせている
 ・ 食行動の異常(不食、大食い、隠れ食いなど)
 ・ 体重や体型についての歪んだ認識(体重増加に対する極端な恐怖など)
 ・ 発症年齢が30歳以下であること
 ・ 無月経(女性ならば)
 ・ やせの原因となるような、器質性疾患がないこと
   (鬱病による食欲低下や、身内の死亡などによる一時的な食欲低下を除くという意味)
アメリカの精神医学会による診断基準

神経性無食欲症と神経性大食症を区別する指標は、基本的には正常最低限体重を維持しているかどうかです。
神経性食欲不振症(制限型と無茶ぐい/排出型の2型に分けられます)
  ・ 標準体重の最低限を維持することを拒否し、−15パーセント以上の体重減少、
    成長期では、期待される体重増加がなく、標準より−15パーセント以上の体重
  ・ 痩せていても、肥満への強い恐怖心を持っている
  ・ 体重、体のサイズ、体型の感じ方の障害
  ・ 無月経(連続3ヶ月上)
神経性過食症(排出型:自己誘発性嘔吐、下剤、利尿剤、浣腸ありと非排出型:代償行為がないか、あっても、絶食、過剰な運動など、排出以外の不適切な代償行為だけしかない)の2型に分けられます。
  ・ 過食の時間帯と他の時間帯、普通の食事などとははっきり区別されること
  ・ 過食時に摂食行動を自己制御できないという気持ちがある
  ・ 常に体重増加を防ぐために、自己誘発嘔吐、下剤や利尿剤の使用、
    厳格なダイエット、激しい運動を行う
  ・ 少なくとも、3ヶ月間に、最低1週間に2回程度の過食
  ・ 体型や体重への過度のこだわりが続いている

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発病のきっかけ
拒食症
例えば、最初、誰かに「太っている」と言われた事を気にしてダイエットを開始
→ ダイエットは予定通りに運び、体重はどんどん減っていき、自分をコントロ−ルできるという過信が生まれてくる
→予定のダイエット期間や目標体重を過ぎても、体重をさらに減らす事にこだわり続け、食事のコントロールが不可能になってきます
→ 健康を損なう
→ 脳のカロリー不足は性格の変化をもたらし、自らのいろんな心の衝動をコントロールすることが難しくなったり、人間関係の維持が難しくなったり、時には自暴自棄な自己破滅感や自殺行為にまでいきつく 
過食症
ダイエットを開始
→ 食べ過ぎが始まる
→ 体重増加に対する極端な恐怖
→ 自己誘発性嘔吐,下剤・利尿剤乱用などを思いつく
→ 後悔、自己嫌悪、空腹感など
→ むちゃ食い
→ 習慣化する
その他、気晴らし食い型過食症(心身のストレスを過食という方法で解消しようというもの)や食欲低下型拒食症ないし過食症(心身のストレスにより食欲低下状態になり、その経過中に拒食あるいは過食になるもの)

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摂食障害の人によく見られるパターン
拒食症
 ・ 自分では拒食症ということに気づいていない。
 ・ 痩せて体力がないにも関わらず、精力的に動き回る
 ・ ほとんどまともに食事をすることはない。
 ・ 体重が極端に軽い。
 ・ 太ることが怖く、太っていると許せない。
 ・ 痩せているにも関わらず、自分のことをまだ太いと思っている。またはもっと痩せたいと思っている。
 ・ 生理がない
 ・ 胸がグラマーな女性らしい体型嫌い、男の子のような体型、男の子らしさを好む
 ・ 母親との関係において子供のような行動を取ることがある。
 ・ 他の人に食事を強制する。太らせようとする。

 ・ 24時間、食べ物のことが頭から離れない。
過食症
 ・ 異常な量の食べ物を一気に食べてしまう。

 ・ 過食をやめようと思っても、やめられず、食欲のコントロールがきかない。
 ・ 過食の時ハイになる。無我夢中で食べ続ける。
 ・ 過食の後、嘔吐をしたり、下剤を何十個も飲んで、なんとか太らないようにする。

 ・ 吐いた後など、鬱になり、やる気がでない。
 ・ 食べているところを家族、他人に見られたくない。
 ・ 過食については、誰にも話したことがなく、それを人から隠しているように感じている。
 ・ 体重に対して、極端なこだわりがあり、太ることが怖い。
 ・ 痩せているにも関わらず、自分のことをまだ太いと思っている。またはもっと痩せたいと思っている。

 ・ 太ってしまうと、外に出ないで、家に閉じこもったり、知り合いに会うのを嫌がる。
 ・ 24時間、食べ物のことが頭から離れない。
 ・ 食べ物に異常な執着心がある。
 ・ 太ったり、過食をしている自分は本当の自分ではないと思う。
 ・ 食べること、過食をすることが、何か汚い物のように感じる。
 ・ 何度も、自殺しようと考えてしまう。または、試みる。
 ・ 自傷行為がある。
 ・ イライラすることが多くなった。
 ・ 親などに当たってしまう。 

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摂食障害の人に共通して見られる性格
まじめ,神経質,完璧主義,努力家
傷つきやすく、いつも人に気を使う
比較的美意識が強い
表向きは家庭に恵まれているが、内実は母との軋轢がある
他者依存的な傾向が強い
便秘やむくみを異常に気にし若い頃から下剤、浣腸、利尿剤を常用している

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摂食障害の合併症
(1)過食と嘔吐の結果生じるもの
・虫歯,歯のエナメル質浸食
・.唾液腺炎

・食道炎
・電解質のアンバランス
 嘔吐したときや下剤を多量に使って水分の多い便が出た場合などには、かなり深刻な低カリウム血症になることもある。カリウムが減少すると、不整脈になったり心臓が止まったりもする。また、カリウムは神経の働きにも影響を及ぼすので、手足がしびれる・突っ張るといった自覚症状が出ることもある。
(2)慢性の栄養失調の影響(少しのカロリーで生命が維持できるように体の態勢が変化してきます。)
・冷え性、低血圧、低体温、徐脈
・貧血
・骨粗鬆症
・無月経、無排卵
・皮膚

通常乾燥し弾力性を失っており、時に黄染している。産毛が主に背中や四肢に密生する。髪はもろく抜けやすくなるが、恥毛と腋毛は正常であることが多い。
・浮腫がみられることがある。
・脳の萎縮、腎臓の石灰沈着、内臓下垂
(3)自己誘発性嘔吐を伴う症例では、しばしば右手背の第1指、第2指の付け根に「吐きだこ」がみられる。
(4)心理・行動面での影響
・食物のことで頭が一杯になる。レシピ−、料理本、メニュ−などを集める
・普通ではない食習慣。気晴らし食い

・うつ状態、不安、イライラ、怒り、情緒不安定、社会からのひきこもり
・集中力の低下、判断力の低下、無気力

・不眠、脱力、消化管障害、音や光に対する過敏性
・摂食障害はその他の嗜癖行動を合併しやすく、しばしばアルコール依存症(乱用)、薬物乱用、窃盗癖(万引癖)、買い物癖、自傷行為癖(特に手首または前腕の切傷)、性的逸脱行動(恋愛嗜癖、セックス嗜癖、売春行為など)、家庭内暴力などが合併疾患としてみられます。

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治療
患者は自分の状態についての自覚が乏しいので、治療を受けることに対する抵抗が強く、治療への導入は困難である。とても頑固に見えるが健康な人の頑固さと異なり、心の奥底には挫折感や空虚感といったものが隠されている。
治療は、このような患者の気持ちを理解しようと努め、辛抱強く本人の健康な部分に働きかけながら行う。飢餓状態などのために身体的問題やそれに伴う精神的問題も生じているため、心身両面からバランスのとれた治療が必要である。
治療には,身体療法(栄養補給法など)、精神力動的精神療法、認知行動療法、行動療法、家族療法、集団療法、薬物療法などがある。どの治療法においても、治療者と患者間の信頼関係が大切です。
栄養指導
 摂食障害では栄養指導は重要な治療法で、食べ方や食べる量を強制するものではなく、痩せたいという願望や心理状態を受け入れて、現状に即したアドバイスが行われる。無理に体重を増やすことではなく、できる範囲で栄養バランスをととのえることを目的としている。
行動療法
準備因子として人格の問題が存在するところに、思春期の体型の変化や心理社会的ストレスなどの誘発因子が作用し、食行動異常という回避行動が生じる。不適応行動は、それにより葛藤状況が回避できたり、周囲の関心を集めるといったオペラント強化因子が作用することで持続、発展する。
行動療法では、症状を強化するオペラント因子を除去し、正常な食行動を強化する因子を加える技法が用いられる。体重や食行動の速やかな回復が得られる利点はあるが、準備因子としての人格の問題にアプローチするものではない。  
認知行動療法
1)認知的活動が行動に影響を及ぼす
2)認知的活動は自己観察と変容が可能である
3)望ましい行動変容は認知的変容によって影響を受けうる
という3つの基本的仮説を共有する。
個人心理学的因子として、認知療法の観点から以下のような特徴があるとされている。
1)感情,思考,身体感覚などの内的体験に気づき,的確に反応する能力が不十分であること
2)自己評価が低く、そのために他者評価に自己評価を委ねる傾向があること
3)食物・体重・人間関係に関連した、極端・絶対的・価値判断的な固有の信念があること
家族療法
 家族療法は、個人ではなく家族全体という視点に立って治療を進める方法である。個人がどうかというより、家族全体として相互がどう影響しあって反応しているかを重視して考え、また、過去にこだわらず“今ここで、なにをすべきか”を主題とした具体的な問題にとり組む。子供の摂食障害では、家族療法がよく行われるが、家族が互いに強く絡みあった関係になっている場合などは、この療法が効果的である。個人としての自立をすすめ、父母は父母として子供は子供としての世代間のけじめをつけ、家族が摂食障害以外の本質的な問題に目を向けるようになることが治療の目的となる。
家族カウンセリング
・病気と患者への理解(摂食障害への理解を深めてもらうと同時に、患者の気持ちを理解できるように話し合う。もし誤った認識や対応があれば、どう変えていくかを考える)
・治療への動機づけ(治療には家族の協力が不可欠であることを理解してもらい、積極的な治療参加を求める)
・不安の軽減(これからの治療についてよく知ってもらい、過剰な不安をなくしてもらう)
・治療協力者としての自覚(発症の原因は家族の問題だけではないことを理解してもらい“今、これから”に目を向けて、ともに治療協力していくという自覚を持ってもらう)
・患者への対応の具体的指導(日常生活での適切な対応方法を知ってもらう)
・家族関係の変容(家族の“誰が悪い”ということではなく、家族を全体としてとらえ、相互関係を考えながら改善するように話し合う)
・症状の肯定的位置づけ(発症は、患者や家族のあり方を向上的に変化させるチャンスであることを理解してもらう)
・心理的問題への援助(家族に心理的問題があれば、その解決について話し合う)
・家族内関係の調整(患者の兄弟関係や他の同居家族との関係などについて話し合い、問題点があれば改善する)  

・本人が受診を嫌っている場合には、無理に受診させない。
・本人が受診を嫌がっている場合には、家族の相談から治療をスタートする。
・家族にも、集団療法が有効。
・家族がうつ状態、パニック状態であったり、疲労が強かったり、家庭内暴力を受けていたりする場合には、家族の専門病院への入院も有効。
・できないことを要求しない。とりあえず生きてるだけで良い。
・できないことを評価するのでなく、できたことを評価する。
行動療法
 習慣になっている不適切な食行動をなくし、適切な食行動の形成をめざす治療法である。症状を除くだけでなく、正しく認識して適切な食行動を作るための行動療法的カウンセリングも行われる。
 検査結果などの説明を受け、それに基づいた治療目的,治療方針,治療期間などを話し合って決定する。
過食・嘔吐などの排出行動の制限をどうするかなどの食行動制限についてや、食事メニュー(栄養士と相談の上)を決める。低体重のときは、体重増加を目標に入れることもある。同時に、食事やその他の日常生活に関した行動プログラムを作成し、それを守るよう約束する。次いで、外泊・外出・面会・安静度などの日常行動の制限を決め、その制限をどの時点で解除するかについても決める。過食や嘔吐があったときは「誰がどのようにストップさせるか」などについても具体的に打ち合わせる。これらの決定は、治療者が一方的に通告するのではなく、本人の意志を確認しながらともに考えるのが特徴で、目標も制限も治療者との話合いで決め、実行は本人に任される。約束を守って逐次目標に到達すると、面会や外出などの日常行動の制限が段階的に解除されていく。外出・外泊が可能になれば病院外で摂食して、うまくいくかどうかを試す。1週間以上の外泊をしても過食や排出行動が出ず、3食がある程度摂取できるようになれば退院となる。退院前には、今後の生活計画を立てて、できるだけ活動的な生活を目指す。
集団療法
 集団療法とは、計画的に組織された集団の場を設定することで、対人関係を体験し、自己評価の向上や適切な行動を学んでいく治療法である。グループを組んで、話し合いをしたり心理療法的な活動を行なったりする。
薬物療法
 摂食障害の治療は心理(精神)療法が主体であり、薬物はあくまでも補助的療法だが、病気から派生する心身の症状を軽減するのに効果を発揮する。摂食障は身体症状・精神症状・行動が悪循環しながら悪化するので、薬を適切に使うとこの悪循環を拡大せずにすむ場合もある。
 精神面の改善に対しては、抗不安薬や抗うつ薬がよく処方される。低栄養がある場合には、栄養補給としてアミノ酸製剤や栄養剤を使うこともある。その他に、消化薬,吐き気止め,便秘予防,自律神経調整薬,ビタミン薬,胃腸機能調整薬などが用いられる。

過食・嘔吐への対処について
 過食症状は、身体への悪影響もさることながら、何と言っても心に与えるダメージの方が病気を治すうえで厄介な問題になります。過食をすることにより、「肥満恐怖」が強められ、そして「自己嫌悪」の思いが強められます。そして「肥満恐怖」は嘔吐願望につながり、「自己嫌悪」の強化はさらに対人緊張や自己不信を強めていきます。
 身体面について言えば、たとえば拒食の相を繰り返す人には「過食は必要不可欠な栄養摂取方法」として歓迎すべき面があり、またひとつの見解として、過食はタバコを1日1箱吸うほどの身体への害毒ではないだろうと考えられます。だからやはり、心への悪影響が一番問題になります。
 
過食・嘔吐への心構え
・過食・嘔吐を敵視し過ぎないこと:
過食を敵視し過ぎると、過食をしてしまう度に、強い敗北感と無力感がつのります。
過食・嘔吐は確かに自分にとって許せない行為に見えるかもしれませんが、それなりの利点もあるのです。過食中、頭が真っ白になり何も考えられないという心のしばしの空白は、それ自体快体験の面もあり、一時的ですが心はストレスから解放されます。嘔吐もしかりで、嘔吐をすると何故か一時心がスッキリしたような感覚に襲われます。過食・嘔吐癖は病気であり、治すに越したことはありませんが、敵視し過ぎると後の気持ちの落ち込みも比例して強められ、結果的に、自己嫌悪→過食・嘔吐→自己嫌悪→過食・嘔吐、の悪循環を断ち切ることが難しくなります。
・過食・嘔吐は量か回数が少しでも減ればそれで良し。
「全か無」の発想で、一度したら全くダメと捉えるのではなく、とりあえず1日5回の過食回数が3〜4回に減らせれば、本日はそれでよし!と捉えましょう。たとえばタバコの量が1日20本の人がある日15本になるということは、凄い事なのです。過食の量も、ある日少しでも少なく抑えることが出来れば、それでよし!なのです。もし過食中に「今日はこれくらいで止めておこう」と少しでもブレーキがかけられれば、それも非常に素晴らしい進歩なのです。無理をして過食を我慢し過ぎると、リバウンドが生じてあとで大過食になることもありますから、無理な過食と同様に、無理な過食止めもあまり勧められません。焦らずゆっくり治そう、という心構えでいいのです。

過食への具体的対処(身近に出来る事から)
・食べ物を部屋に買い貯めしない。
・過食衝動は、強い衝動ですが、強い衝動というものはどんなタイプのものでもそうですが、長時間持続しません。とりあえず強い衝動を30分やりすごせば衝動は軽くなります。そのため過食衝動が生じてくれば、30分をやり過ごす努力をしてみましょう。比較的軽い衝動であれば、うまくいく事も多いでしょう。もし3回に1回うまくいけば2/3に回数を減らせることになります。
・何ヶ月あるいは何年も過食・嘔吐を持続している人の場合は、とりあえず3日過食・嘔吐を止めてみましょう。どんな方法でも構いません。とりあえず3日とめてみましょう。4日目は大いに過食や嘔吐を許すつもりでトライしてください。何か不思議な自信が身につくはずです。
・過食衝動が生じたときに、過食の開始を数分引き延ばして、過食を我慢するとどんな感情に自分が支配されるのか、自己観察してみましょう。過食衝動は、多くの場合、なんらかの感情の置き換えであるのです。その感情がいったい何であるのかを自己観察してみるのです。淋しさ、むなしさ、怒り、あるいはそれらの混ざりあったものかもしれません。嵐のような心の衝動が、自然発生することはまずありえないことであり、背後にある感情に気づいていく事は生活全体を立て直していくうえで、意味のないことではありません。
・出来ることを少しづつ何か自分にひとつ、これまでと違った義務を課そう。計画倒れは自己嫌悪の助長になるので、出来る範囲の何か小さい事で義務を課していくのがいいでしょう。これも自己信頼感を取り戻すための作業になります。嘔吐の後始末、吐物で便器がつまらないように便所掃除、運動不足解消のジム通い、庭の草花の水かけ、などなど何でもいいのです。
・嘔吐は、胃液を排出するために血液中の電解質(塩分)の欠乏を招きます。この欠乏は、空腹感と過食衝動を非常に強めます。どちらかというと嘔吐をしたくて、そのために過食するという人もおられます。そのような場合は、過食より嘔吐を止める方策が治療上、先行しなければならない事があります。

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摂食障害の回復 
ありのままの自分をうけいれられるようになること。
言いにくいこともそれなりに言葉で伝えられるようになること。
症状(拒食、過食・嘔吐、やせ・肥満など体重の異常、下剤乱用など)からの回復。  

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