この模型を作る前、1998年にCAGIVA594/PROTAR社を手掛けた。
そもそもプロターを創業した先代社長タルクィニオ・プロヴィーニは、'50年代2度もWGPチャンピオンを
獲得した名ライダー。'66年マン島TTレースでのアクシデントにより、ライダー生命を断たれた後もオート
バイから離れがたく、かつて自分が乗ったGPマシンのミニチュアを製造する会社を起こしたのが始まり
だ。それゆえ同社のこだわりと造詣の深さは並々ならぬものがあり、プロターが製造するプラモデルは、
並みの模型メーカーの製品とはひと味もふた味も違う理由がそこにはある。
CAGIVA594を作ってみるとイタリア製品ならではの伝統と造形美、そしてプロターの情熱がひしひしと
伝わり、このDUCATI916を手掛けるに至った。

正式な名称は<DUCATI916SENNA>。今は亡きF-1レーサーのアイルトン・セナがDUCATI社に要望を
出し、自分の足として愛用していたマシンである。したがって、一般道を走るためのキット内容であるが、
今回はエンデューロ・タイプのレーシング仕様で、真紅のナショナルカラーにすることとする。
キット内容は、フロント・フォーク、ホイール&フレームがメタル・ダイキャストで、他はプラスチック。
プラスチックは厚めで、クリアパーツの透明さには惚れ込んでしまう。かつてプロター製品は、完成すると
見えなくなる部分まで再現するほどパーツ分割が細かかった。
しかしこのモデルは、パーツの一体化が進められ組み立てやすさを追求している。
