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【銘酒揃 松風】
このページの文章を書いていると亡父のことを思い出すことが多い。今回もまた登場してもらおう。
私はこの松風にマイナス1歳のころから行っている。マイナスの意味は母親のお腹の中にいた頃から通っているということ。
(しかし、母は妊娠中に飲酒したのだろうか、だから私はこんな酒びたりになったのか?!)
それ以降もずっと通っていた記憶がある。
ここのつまみは300円400円といったチョコっとしたものが多く、子供のお腹にはちょうど良い。定番の注文はおでんだった。
あと、私は子供の頃からいかの塩辛のような酒のつまみでご飯を食べるのが好きだったが、それもこんな銘酒揃のような所に
幼い頃から、いや母の胎内にいる頃から出入りしていたのだから、当然のことのように思える。

さて、松風だが物心ついて親と一緒に行動しなくなってから、とんとご無沙汰していた。港区とか渋谷区なんぞで遊んでいた頃だ。
それが、結婚してから・・・、こんなページを作ってしまうようなお方のお供で飲み歩くようになったわけだから、
また浅草に舞い戻るようになる。子供の頃は「こんな老人ばかりのさえない町にばかり連れて来られるなんて」と親を恨んだけど、
今となっては本当に私にとって親に教わったお店の知識は財産となっている。

浅草で飲むようになり、神谷バーに行ったり、鰻を食べたり、天麩羅を食べたりした。そして、ちょっと物足りないなというとき、
最後に顔を出すのが松風だ。前述のように、お腹にたまるようなおつまみはなく、純粋に日本酒を楽しむお店なのだ。
ビールは小瓶しかない。口開けに1本ビールを頼む人はたくさんいるが、その後は日本酒になる。
そして、ひとり3本までというルールが壁に貼ってある。

木の風合が良く残っている店の造り。座るならやはり入って右奥の酒瓶・樽の前のカウンターがお勧めだ。
そして、そこに響く店員さんの良く通る声。真澄〜、1本、○○番さ〜ん。とっても文字では表せない。
微妙にところどころ伸ばすその韻は松風が長年かかって培ったものだろう。前掛けをかけた店員さんの中で最も年長と思える
お燗番の方は、小さい頃からずっと見てきた方だ。ダンナもこの方の声が一番良いと言う。
数年前久々両親と行ったとき、両親ともにこの方に挨拶していたことを思い出す。

酒は常に15種類くらいあるだろうか。菊姫、浦霞、田酒、上喜げん(字忘れた)、清泉、大七、越の影虎、賀茂鶴、菊正宗、
真澄(瓶と樽)、三千盛・・・こんな渋いラインナップ。この中でいちばん辛いお酒は三千盛で+11度、甘いのが菊姫−4度、
先の順番は甘いお酒から順に並んでいる。大体のお酒が650円から680円とちょっとお高め。でも、ひとり3本までだし、
お腹いっぱいにするようなお品もないし、お調子を2〜3本傾けるのなら、軽い財布でも充分安心なお店。
                                                (U-co記)




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