2006.10.6(金)
ショムニ
レンタルビデオ&DVDで『ショムニ』全作品
(『ショムニ』(1998年)『ショムニ2シーズン』(2000年)
『ショムニFINAL』(2002年)の連続ドラマ3シリーズと、
『スペシャル』3本)を観ました。
おそらくほとんど説明無用の大ヒットドラマだったようです。
ボクは普段TVをほとんど観なく、「ドラマ」を観ることなど
ほとんど皆無なのですが(もし気に入ってしまったら、
週に1回その時間をTVに縛られてしまうので、
初めから観ないことにしています)、
「DVD化TVドラマ」をレンタルDVDでよく見かけるうちに、
「気になったドラマ」を観ていってしまおうと思いたち、
その一環としてこのところずっと「TVドラマのDVD&ビデオ」ばかり
観ているというワケなのです。
『ショムニ』の場合、「4〜8年前のドラマ」ということで、
新しくも古くもない作品のためか、「DVD化」があまりすすんでいないようで、
「あれほど話題になっていたドラマなのに?」と思いつつも、
これから「全作品DVD化」をすすめていく途中なのかもしれません。
問題社員ばかりが配属された庶務二課(ショムニ)を舞台に、
超個性的なOLたちの奮闘を描いた痛快オフィス・コメディーです。
彼女たちが、社内の理不尽な出来事に立ち向かい、
時には会社の危機を救うという勧善懲悪ストーリーが軸になっています。
もともと原作漫画では、「ショムニに配属された普通のOLの成長記」といった
側面が強いようで、
なので最初の方では「普通のOL」役の「京野ことみ」の目線から
描かれていた感じでもあったのですが、
次第にそれぞれのキャラクターが立ってきて、
「豪快なOL・千夏」役の「江角マキコ」が中心になっていきます。
ボク自身としては、一番最初の『ショムニ』の、
「京野ことみの目線の面影」が残っているストーリー展開が好きなのですが、
シリーズ化されていくにしたがい、
それぞれのキャラクターがどんどんデフォルメされていき、
とことん「漫画チック」かつ「ドタバタ」になっていき、
まぁそれはそれで面白いのですが、
だんだんマンネリ化していったのは否めず、
なので「3シリーズ目」で終わらせたのは、
「いい潮時」だったのだなぁと全部観終わって実感しています。
とはいえ、それぞれのキャラクターにすごく愛着があるので、
そろそろ久々に「その後のショムニ」を描いた
「ドラマスペシャル」をやってくれたら嬉しいなぁと思っています。
1998年に映画化された『ショムニ』も観たのですが、
これが実に「不気味」な映画でした。
「江角マキコ」に出演を断られたということで、
「高島礼子」が「千夏」を演じているのですが、
もしも「この内容」のままなのだとしたら、
「江角マキコ」が断ったのは大正解でしょう。
いやぁ何といいますか、
「まだ邦画が斜陽真っ只中の時代の邦画のムード」そのままって感じの、
「誰のために、誰を喜ばすために撮ったの?」という内容でして、
これだったら「ドラマそのままの路線」で撮るべきですし、
もしそうしたなら『踊る大捜査線』同様に「ヒットシリーズ」化したこと
間違いなしなのになぁと思います
(「2時間スペシャルドラマ」をそのまま映画化してもいいと思います、
現に「プログラムピクチャー全盛時代」はそういうつくり方を
していたのですし)、実際興行的に大コケしたみたいですし……。
でもしかし、TVドラマ『ショムニ』のイメージを抜いて、
全く別の「映画」として観たなら、
「ギャーギャーうるさい遠藤久美子」を代えさえすれば
(けっこうこれが致命的なので、主役ですし)、
それなりに面白い映画ではあるなぁと思っています、
何か「ヘン」ではありますけど(^^)
いわば「劇画版どらえもん」のような、「劇画版ショムニ」って感じでして、
高島礼子はまんま「極道の姐さん」ですし……。
まぁでも制作者および出演者たちにとって、
「記録から消したい映画」であること間違いないかもしれませんね(^^)
2006.10.7(土)
マンハッタンラブストーリー
レンタルDVDで『マンハッタンラブストーリー』を観ました。
2003年に放映された全11話のTVドラマです。
裏番組が『白い巨塔』だったとのことで、
視聴率的にはふるわなかったようなのですが、
内容的にはメチャ面白い、宮藤官九郎脚本のドラマです。
TV局の近くにある純喫茶『マンハッタン』を舞台に、
そこに集う人々の恋愛模様が、無口な店長(松岡昌宏)の
モノローグで描かれる異色のラブコメディーです。
おやじ化しているタクシー運転手・赤羽(小泉今日子)、
ダンスが笑えるナルシスト振り付け師・別所(及川光博)、
不倫に生きる脚本家・千倉(森下愛子)、
バツ3で妻子持ちで脱力系の声優・土井垣(松尾スズキ)、
ブリッコキャラを演じるお天気キャスター・江本(酒井若菜)、
そのまま船越(船越栄一郎)などなど、
A、B、C、D、E、F、G、Hが名前の頭文字につく登場人物たちが、
恋愛のバトンを次々に受け渡していく輪舞形式がとられている7話目までは
実に面白く、こんなにワクワクしながらドラマを観たのは久しぶりです
(その分後半は尻つぼみになってしまって残念なのですが……)。
とにかくコントのような「小ネタ」が洪水のように散りばめられていまして、
その「バカバカしさ」がたまらなく快感なのです。
ストーリー的にはつねに「期待や読みを裏切る方向」へとズラしていくような
展開になっていますので、好き嫌いが案外別れるかもとは思いますが、
まぁそういうのは抜きにして、
理屈抜きに「怒濤の如きバカバカしさ」の「小ネタ&パロディー」の世界に
身を任せることが出来たなら、必ずや虜になること間違いなしでしょう、
お薦めです!!
2006.10.8(日)
特命係長 只野仁
レンタルDVDで『特命係長 只野仁』全作品
(「ドラマシリーズ」2つと「2時間スペシャル」2つの
今のところ出ている全作品)を観ました。
夜23時放映ということもあって、2003年に始まった時に偶然観て以来、
ボクとしては珍しくリアルタイムではまった数少ないドラマの一つです。
大手広告代理店の総務課係長・只野仁はうだつのあがらない社員。
しかし、彼には会社の極秘任務を遂行する「特命係長」という
もう一つの顔があった……。
ケンカとセックスがめっぽう強いスーパーサラリーマンの活躍を描く、
いわば現代版「必殺仕事人」といった趣きが軸となった、
「単純明快」「勧善懲悪」ストーリーなのですが、
ドラマ自体のテンポの良さと、高橋克典の魅力によって
たぐいまれなる娯楽傑作になっています。
深夜放映ということもあってか、「お色気」の要素も満載で、
女性スキャットを多用したBGMが、
60年代モンドお色気コメディー映画風味を感じさせ、
実に心地よいです。
三浦理恵子、櫻井淳子、蛯原有里らレギュラー女性陣に加え、
ゲスト女優陣と只野仁との絡みも毎回楽しみです。
中でも三浦理恵子が、これほどまでにはじけた魅力に満ちていたのかと、
彼女の新境地を実感しました。
サウナの中国人のお姉ちゃんとのやりとりや、
屋上での永井大とのやりとりなどなど息抜きの小ネタも満載で、
加えて『ショムニ』を受け継いだかのようなパロディー展開も
ところどころ垣間見えて(ある意味サラリーマン版『ショムニ』
といっていいかも)、実にムダのない仕上がりです。
そしてストーリー的にも「サラリーマンの苦悩・悲哀」が
リアルに共感を込めて描かれていますので、
そういう部分も含めて人気があるのだなぁと思います。
観れば必ずスカッとする、これから先も楽しみな、
たぐいまれなる傑作ドラマです。
お薦めです!!
2006.10.9(月)
不機嫌なジーン
レンタルDVDで『不機嫌なジーン』を観ました。
2005年に放映された、竹内結子と内野聖陽主演の全11話のTVドラマです。
鵯越大学でテントウムシの研究に没頭する仁子(竹内結子)。
ロンドン留学中に付き合っていた南原教授(内野聖陽)の浮気現場を
目撃してしまい帰国、その恋愛的トラウマを今なお引きずっています。
もともとオクテな性格に一層拍車がかかった状況を打破すべく、
大学付属小学校非常勤教師に恋心を抱き始めていたちょうどその頃、
今や生物学の権威となった南原教授が、
クロフォード賞という肩書きをひっさげて帰国、仁子の前に再び姿を現した……。
「動物行動学の研究室」という地味な世界を舞台にしながらも、
「オフビートなユーモアセンス」「実験的な映像表現」
「小西康陽の音楽」などなどによって、
物語前半においては「傑作オフビートコメディー」の趣きを感じさせます。
「理屈っぽいウディ・アレン・コメディー」、
例えば『アニー・ホール』などの雰囲気をほうふつとさせ、
また竹内結子と内野聖陽のやりとりが実に絶妙で、
『トリック』の阿部寛と仲間由紀恵、
『男女7人夏物語』の明石家さんまと大竹しのぶなどをほうふつとさせ、
また南原教授のキャラクター設定は、
小心者で見栄っ張りなコメディー・キャラ
(『トリック』の阿部寛、『フレイジャー』のフレイジャーとナイルズ、
『ウディ・アレン作品』でのウディ・アレン演じるキャラクターなどなど)
を見事に世襲していて最高です(^^)
いってしまえば、キャラ的には「自分自身」を観ているようで、
何か「他人とは思えない」のであります(^^)
でもしかし、物語全般はもろに「少女漫画的世界」って感じでして、
清らかな清潔感にあふれ、それが物語前半においては
「オフビートコメディー風味」と合わさって、
絶妙な「新境地」を実感したのですが、
物語後半になると一気に「コメディー色」が薄れていき、
どんどんはかなく切ないムードになっていきます。
そしてラスト……、最終回終了後には「オフィシャルサイト」に
「抗議のメール」が殺到したというのはうなずけるものでして、
あまりにも切なく、この後「続編2時間スペシャルドラマ」を
つくってくれないと、『不機嫌なジーン』をもう1回観返すことは
出来そうにありませぬ……。
ボク個人としては、最後まで物語前半の
「オフビートコメディー+少女漫画的世界」のムードで最後まで
いってくれていたなら、あのラストもありなのですが……。
とはいえ、第23回向田邦子賞を受賞した脚本の妙は絶品であり、
いろいろ盛り込みつつも、
最後まで「清潔感あふれる品のある世界」が一貫していて
心地よいあとあじを実感しています。
「メモしたセリフ」も数多いですし(^^)
またジャズ・シンガー「サラ・ヴォーン」が、
「イヤでイヤで仕方なく、でも仕事と割り切って吹き込み、
以後二度と思い出したくないほど嫌っていた」という、
彼女の『ラヴァーズ・コンチェルト』を、
こういう「粋」な形でよみがえらせたセンスにも脱帽です。
このままでも「愛すべき名作」であると太鼓判をおしますが、
ぜひとも続編の「2時間スペシャルドラマ」を
つくってほしいなと、切に思う次第であります(^^)