
【は行】
★バースデイ・ガール
PARTY7
バードケージ
★背信の日々
ハイ・ストラング
★ハイ・フィデリティ
★ハチミツとクローバー
★バック・トゥ・ザ・フューチャー
★バック・トゥ・ザ・フューチャー2
★バック・トゥ・ザ・フューチャー3
★パッチギ!
★ハッピー・フライト
バッファロー '66
花よりもなほ
★遙かなる山の呼び声
バルカン超特急
★ハンナとその姉妹
ピアニストを撃て
ビーバップ・ハイスクール
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎音頭
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇
ビフォア・サンセット
ピンク・パンサー3
★ピンク・パンサー4
ファストフード・ファストウーマン
★フォロー・ミー
★普通の人々
冬の光
★フライ,ダディ,フライ
ブロードウェイと銃弾
棒の哀しみ
僕は、パリに恋をする
ホット・ショット
バースデイ・ガール
【02米】94min
監督:ジェズ・バターワース
出演:ニコール・キッドマン、ベン・チャップリン、
ヴァンサン・カッセル、マチュー・カソヴィッツ、
ストーリー:真面目一本やりの銀行員ジョンは、ホームページで花嫁を注文する。ところがやって来たロシア人花嫁ナディアは全く英語を理解しない。カタログの内容と違うと合点がいかないジョンだったが、一度ベッドに入ると一転、彼女の虜に。平穏で愛に溢れた暮らしが始まったかに見えたが、彼女の誕生日に従兄弟と称する二人組の男が現れ……。
コメント:ニコール・キッドマンが出ているというだけでボクにとってのポイントは高くなるわけなのですが、それだけではない傑作です。90分のサイズでしっかりおさまった、まったくムダなシーンのない本当によく出来た映画です。沼地の情景、焚き火のシーン、だんだんジョンに惹かれていくナディアの描写など全くウソがないですね。で、しっかりサスペンスを味あわせてくれるし、最後にいい気分にさせてくれるし。ボクの中のいい意味での「イギリス」的な要素のつまった映画です。って、これアメリカ映画なのか……。しかし、ニコール・キッドマンのしゃべりって心地良い。その言葉を聞いているだけで酔ってしまう、まるでカレン・カーペンターのよう……。
PARTY7
【00日】104min
監督:石井 克人
出演:永瀬 正敏、浅野 忠信、原田 芳雄、
堀部 圭亮、岡田 義徳、小林 明美、
ストーリー:訳ありの金を持って逃走するチンピラ・三木(永瀬正敏)が、あるホテルにたどりつきます。そこに、三木の元彼女のカナ(小林明美)、カナの婚約者・トドヒラ(岡田義徳)、三木を追ってやってきた兄貴分のソノダ(堀部圭亮)、組の若頭(我集院達也)が次々とやってきて大騒ぎに。その一部始終を隣のノゾキ部屋から2人の男(浅野忠信&原田芳雄)が覗いていた……。
コメント:とにかくバカバカしいギャグがたまらなく良いです!! こういうのって、一歩間違えると果てしなく寒くなる危険性と背中合わせだったりするのですが(「業界人臭さ」「代理店の連中の悪ふざけ臭さ」「内輪受け臭さ」などのナルシズムに陥りやすく、そうなったら目もあてられなくなる)、「変な会話」と「キャラクターの魅力」によって見事にそれを乗り切っています。もうまず冒頭の「ホテルの従業員同士の会話」で「ツカミはオーケー」でして、その「いいムード」を崩すことなく、最後まで「シュールかつバカバカしいナンセンスさ」で乗り切ったのは、もう見事というしかありませぬ。なかなかできることではありません。「浅野忠信演じるオキタ」の、服装センスを含めたキャラ設定、そして何より「原田芳雄演じるキャプテンバナナ」がもう最高でして、いつもは「シリアスな側面」ばかり垣間見せるかのようなこの2人が、思いっきり突き抜けてバカをやりまくるその姿は、もうホント最高です!! ストーリーはあってなきがごとしなのでして、とにかくこの「シュールかつバカバカしいノリ」に乗れるかどうかがポイントですね。『鮫肌男と桃尻女』での「練習」が功を奏しての「本番での成功」といった感じでして、またこの路線の作品を撮ってほしいなと、切に望んでいる次第であります。あと欲をいえば、「女」を魅力的に描いてくれたらなぁと思います。「石井克人3作品」を通して、「女」が全然魅力的に描かれていませんので、そこんとこだけヨロシクってことで!!
バードケージ
【96米】119min
監督:マイク・ニコルズ
出演:ロビン・ウィリアムズ、ジーン・ハックマン、
ダイアン・ウィースト、ネイサン・レイン、
ストーリー:ショークラブ「バードケージ」のオーナー兼演出家のアーマンドと、店のトップスターであるアルバートの二人は、私生活の上でも最高のパートナーだった。ある日、アーマンドの息子のバルが超保守派の上院議員キーリーの娘と結婚することになるが、性別を超えた夫婦の関係を、四角四面のキーリーに理解してもらえるわけない。困っているうちに、いよいよ両家ご対面の時がやってきた……。『Mr.レディー、Mr.マダム』のアメリカ版リメイク。
コメント:『Mr.レディー、Mr.マダム』は残念なことにまだ観たことないのですが、この映画かなりいいです。すっきりしてて。で、ジーン・ハックマンとダイアン・ウィーストが最高ですな。この二人の魅力だけでもじゅうぶん観る価値があるのではないでしょうか(『Mr.レディー、Mr.マダム』も観ましたが、『バードケージ』の方が良かったです。やはりジーン・ハックマンとダイアン・ウィーストの魅力が大きいかなと)。
背信の日々
【88米日】127min
監督:コンスタンタン・コスタ・ガヴラス
出演:デブラ・ウィンガー、トム・ベレンジャー、
ジョン・ハード、
ストーリー:シカゴでおきたラジオDJ殺人事件を追って、季節労働者に扮してネブラスカの農場に潜入したFBI女性捜査官(デブラ・ウィンガー)。彼女はやもめの農夫ゲイリーと知り合って恋におちますが、やがてゲイリーには別の顔があることが判明し……。
コメント:本作品では、今やアメリカの主流(?)となった感のある(2008年現在)、そんな「白人至上主義者」および「キリスト教原理主義者」をその内側から、彼らの心情にそって描いているのですが、彼らはどう考えても狂っています。しかもその連中がアメリカの主流になっているなんて、どう考えてもおかしいのではと思えてきますが、しかしもし自分たちも彼らと同じ地域、人種に生まれたならば、映画の中で6〜7才の子供が「黒人は殺してもいいんだ」というようなことを無邪気に笑いながら口走ったように、同じような考えを持ったでしょうし、そういう意味で我々は生まれ育った環境によって条件づけられているということを、あらためて思い知らされます、我々もまた、知らず知らずどんな「洗脳」を受けているのかわからないのですし……。
しかし「ユダヤ人」に対して差別意識を持ち、糾弾していた彼ら「白人至上主義者」および「キリスト教原理主義者」が、今や同じ「ユダヤ人」の謀略によって洗脳され、搾取され、彼らのために利用されてしまっているのですから皮肉です、おそらく全くその自覚なしに。そしてこれと同じ手口で我々日本人に対しても、 洗脳し略奪し利用するための謀略を練っていることでしょう。例えば「ネットウヨク」や「B層」などは、「白人至上主義者」および「キリスト教原理主義者」にあてはまるといえなくもありませんし(ちとこじつけか?)、そう考えると、本作品で描かれている「白人至上主義者」および「キリスト教原理主義者」の姿を目に焼きつけることは、これから先の我々を占うことに他ならないかもしれず、本作品の価値はこれから先、さらに高まってくるものと思われます。
『ミシシッピー・バーニング』『トーク・レディオ』と 同じテーマを扱った作品なので、それらが好きな人にはぜひお薦めの作品です。そしてそれらよりもさらに「白人至上主義者たち」に焦点をあて、その「実態」および「心の闇」を具体的に白日のもとにさらしており、それでいてエンターテインメント性も高いという、まさに「コンスタンタン・コスタ・ガヴラス監督」ならではの傑作といえましょう。
ハイ・ストラング
【94米】94min
監督:ロジャー・ニガード
出演:スティーヴ・エドカーク、ジム・キャリー、
トム・ウィルソン、
ストーリー:気むずかし屋で偏執狂の絵本作家セインの前に、ある日デビルが現れ、「今夜、午後8時きっかりに何かが起こる」と予言する。セインは思わぬデビルの出現に自分の正気を疑う。しかし、セインの災難はそれだけでは終わらない。親友や編集者、保険外交員やヘビメタ野郎など、いろんな連中が彼の孤高の世界に介入してくる。そして、とうとう運命の8時を迎えるが……。
コメント:この映画(ビデオ)、「ジム・キャリー」のコーナーにあるし、タイトルにも「ジム・キャリー・イン・ハイ・ストラング」って書いてあるので、このビデオを借りた人はみなそれを期待して借りていることでしょう。かくいうボクもそうだったのですが、ほとんどジム・キャリーは出ていません。重要な役には違いありませんが、終わり近くに5分ほど出るだけです。それでもじゅうぶん面白いのでご安心を。ほとんど一人のモノローグなのですが、じゅうぶん楽しめます。あくの強いイッセー尾形って感じかな?
ハイ・フィデリティ
【00米】114min
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ジョン・キューザック、イーベン・ヤイレ、
ジョーン・キューザック、
ストーリー:中古レコード店を営む音楽オタクのロブ。ある日突然、同棲していた恋人ローラが出て行ってしまう。ロブはこれまでのつらかった失恋体験トップ5をリストアップして平静を装うがかえって空しい気持ちになる。やがて彼はかつての恋人たちと再会しながら、ローラとの関係を改めて考え始める……。
コメント:音楽オタクのロブ。人を判断する時、彼は「その音楽の趣味」で判断する男。まぁボク自身自他ともに認める音楽オタク、すっかりそれに共感してしまっていたのですが、それゆえ印象に残ったシーンがあります。物語の後半、終わりにさしかかったあたり(ひょっとしたら映画ではカットされた原作小説でのシーンかもしれません、あしからず)。『ローラとよりを戻し、ローラの友達夫妻の家へ招かれるボブとローラ。すごく感じのいい人たちで、ボブもたちまちこの友達夫妻を好きになる。が、彼らのレコード棚を見ると……「ティナ・ターナー、ビートルズベスト、マイケル・ジャクソン、ポール・モーリア……」愕然とするロブ。しかし、ローラとの出来事で自分を見つめ直したロブは素直に「人を音楽の趣味だけで判断してはいけない」と悟ったのだった……』。いやぁ、なんか恥ずかしくなってきますね……。「気のおけない友達」のような、親しみやすくいい映画です。ローラ役のイーベン・ヤイレさん、大好きです。
ハチミツとクローバー
【06日】116min
監督:高田雅博
出演:櫻井 翔、蒼井 優、伊勢谷 友介、
関 めぐみ、加瀬 亮、堺 雅人、
ストーリー:美大に通う竹本(櫻井翔)は、研究室で一人の少女に出会います。はぐ(蒼井優)と呼ばれている彼女は、華奢な体に似合わずダイナミックな絵を描く、不思議な魅力を持った天才少女。はぐを見た竹本は、ひと目で彼女に恋をしてしまい……。
コメント:同名の人気少女漫画の実写版映画化作品です。「少女漫画が原作の映画」を、大好きになる傾向があるボクにとって、観るのを楽しみにしていた作品です。美大生の恋愛青春模様を描いた作品なのですが、冒頭の、研究室の先生の家での親睦パーティーの描写が何ともリアルな肌触りでして(特に「靴の並び方」からして)、そこから一気に「物語世界」に魅きつけられます!! そしてその「先生」が、いかにも「美大にいそうな先生」って感じを醸し出していてメチャグッドです!!
櫻井翔、蒼井優、伊勢谷友介、関めぐみ、加瀬亮などなど、まさに「その役の人」であるがごとく、見事にハマッています!! 肉体関係のない、プラトニックな恋愛(片想い)描写ゆえ、すごく無垢でストレートな想いが浮き彫りになり、なんかいろいろ思い出してきちゃいました……、ホントオレこういうの弱いんすよ……、何かその無垢さ、ストレートな青臭さに、涙腺がうるうるきちゃうことしきりでありました。そういう意味で、まだまだオレは「10代の心」を失っていないんだなと、いい方に考えることにしました。
探せばいくらでもアラは見つかることと思いますが(美大生のリアリティーとか、その作品の実際の出来とか)、そんなものは一切吹っ飛んでしまうほど、心にグッときました、そういう意味では『シムソンズ』とボクの中では同傾向の作品だなと、思いました。
あと中村獅童が、最後にちょこっと出て、おいしいところをさらっていってます。
客観的には「竹本と山田のカップル」が、本当はお似合いなのになぁと思いながら、「でも当人たちはそれに気がつかないもんなんだよなぁ」と思いながら観ていたボクでありました。
バック・トゥ・ザ・フューチャー
【85米】116min
監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、
リー・トンプソン、
ストーリー:1985年、高校生マーティはブラウン博士の開発した愛車デロリアンに乗り込む。これは、次元転位装置によって、時速140キロに速度が達するとタイムスリップができる車。彼は一瞬のうちに1955年の世界へ。そこで若き日の自分の両親に会う。あろうことか、未来の母がマーティに恋をしてしまう。このままでは将来彼らの子供となるマーティの存在が危ない……。そこで彼は内気な若き父親と未来の母の仲を取り持つべく奮闘するが……。
コメント:問答無用で誰でも楽しめるバラエティー映画の最高傑作。ハラハラドキドキ、凝った仕掛けなどもあって、何回観ても楽しめます。完成度高いです。黒人ミュージシャンが「ナイトトレイン」を吹いているシーンがいいです。看護婦が患者に恋してしまうことを「ナイチンゲール症候群」っていうんですね。
バック・トゥ・ザ・フューチャー2
【89米】107min
監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、
リー・トンプソン、
ストーリー:ドクの誘いで1985年から2015年の未来へタイム・スリップしたマーティ。そこでは自分の子供と対面することになる。未来のスケボーも難なく乗りこなすマーティだったが、再び事件に巻き込まれて、史実と反することをしてしまう。そして、1985年に戻ったマーティとドクは、驚くべき事態を目の当たりにすることに……。
コメント:『素晴らしき哉、人生』からの引用シーンが出ています。
バック・トゥ・ザ・フューチャー3
【90米】119min
監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、
リー・トンプソン、メアリー・スティンバーゲン、
ストーリー:前作で落雷事故のため19世紀末の大西部開拓時代に飛ばされてしまったドクは、デロリアンが故障してもう現代には戻れないという手紙を1955年にいるマーティに送った。マーティはやがてドクの墓を見つけるが、墓碑銘からドクが手紙を書いた数日後に背中を撃たれて死んだことが判明。19世紀のドクを救うため、マーティは1955年のドクの力を借りて1885年の大西部に向かってタイム・トラベルをすることに……。
コメント:恋するドクが素晴らしい。ドクとクララの望遠鏡での天体観測デートがいい。「運命の二人」だね。「チキン(臆病者)」と言われても、聞き流して相手にしないことが大事ってのが、このシリーズ全体に流れる教訓です。
パッチギ!
【04日】119min
監督:井筒 和幸
出演:塩谷 瞬、沢尻 エリカ、高岡 蒼佑、
尾上 寛之、波岡 一喜、真木 よう子、
ストーリー:1968年京都。府立高校2年生の康介(塩谷瞬)は、いわゆる普通の高校生。ある日、担任教師に「朝鮮高校」に「親善サッカーの試合」を申し込みに行くように言われます。恐る恐る朝鮮高校を訪れた2人、怖いおもいをしつつも康介は、音楽室でフルートを吹くキョンジャ(沢尻エリカ)に一目で心を奪われてしまいます。しかし、すぐに彼女は朝鮮高校の番長アンソン(高岡蒼佑)の妹だということがわかり……。
コメント:もうまさに「釘付け」でした、ずっとこの「映画」にひたっていたい、そしてなぜだかわからないけど、ところどころ「涙」があふれでてくるのです……。それは、この「映画」が「絵空事」でなく、まさに「心の芯」にあるものだけを描いているからなのではないかと思うのです。ボクは別に「泣かせる映画」が好きなワケでなく、「泣かせる映画」がいいと思っているワケではありませんし、またこの「映画」は本来「泣かせる映画」ではないと思いますが、もうホント、しょっちゅう「涙」がこみあげてきまして、ラストの方の、「イムジン河」を唄っているシーンなど、「『永遠のモータウン』のラストクレジット」を観ていた時以来の号泣って感じでした……。それは、登場人物たちそれぞれの、「純」で「熱い想い」が、心のヒダにビンビン響いてくるからなのでしょう、なんだか「くさい感想」になってきてしまっていますが、「言葉」にあらわすことが出来ないような「想い」を、この「映画」から受けとめ、「熱い想い」に満ち満ちている、そんな自分の現状です……。「民族問題」をからめているからといって、決して「説教くさくなる」ことは全くなく、逆に「民族問題」がどうとか、そういう「大きなこと」でなく、自分たち一人一人が「心の中にある純な部分」を感じとり、「自分が無力でちっぽけな存在」であることに気づき、しかし「どうにかしたい」と思いながら、ジタバタし、不器用であってもとにかく何かをし、動き出すこと、これが大事なのではと自然に「思い出させて」くれる、そんな「映画」なのではと思います。そして「青春もの」だからといって、「ノスタルジー」は皆無でして、逆に「未来への希望」を感じさせてくれます。とにかくお薦めです!! 沢尻エリカは「奇跡の美女」といっていいほど「可憐」ですし、主人公の康介役の塩谷瞬、朝鮮高校番長グループの3人、元スケバン看護婦、オダギリジョー、大友康平などなど、脇役も含めて全ての出演者がメチャ良いです。
ハッピー・フライト
【03米】87min
監督:ブルーノ・バレット
出演:グウィネス・パルトロウ、キャンディス・バーゲン、
マーク・ラファロ、マイク・マイヤーズ、
ストーリー:田舎で育ち、国際線のスチュワーデスになることを 夢見て奔走する主人公ドナ(グウィネス・パルトロウ)が、次々と降りかかる試練をくぐり抜け、時に恋人よりも仕事を選び、親友の裏切りにあっても決してくじけずに、夢へ一歩ずつ近づこうとする、いわば「ハリウッド版スチュワーデス物語」。
コメント:『10日間で男を上手にフル方法』のオファーを蹴ってこの作品の主人公役を選んだ「グウィネス・パルトロウ」なのですが、アクシデントでこの「映画」の公開は遅れ、興業的にもイマ一つであり、逆に『10日間で男を上手にフル方法』が大ヒットしてしまったといういわくつきの「映画」なのですが、いやぁ、メチャクチャ良かったです〜〜!! ボクにとっては、『10日間で男を上手にフル方法』よりも、はるかに良かったです!!「グウィネス」さん、こっちを選んでくれてありがとう、感謝感謝であります。 あまりにも「ストレート」かつ「定石通り」の「展開」に、最初は「バカにしながら」かつ「早く終わらないかな」と思いながら観ていたのですが、いやぁ、その「ストレート」かつ「イノセント」な「直球勝負」が実に心地よく、気がつくとしっかり「ハマッて」いました。わかっていてもその「あたたかさ」は「心にしみました」し、観終わったあと「元気」になってしまいました、「活力があふれだす」って感じですね。「DVD」を買おうかなとすら思っています!! そして「グウィネス・パルトロウ」、何だかんだいっても「美しい」ですし、「キャンディス・バーゲン」も、実年齢が信じられぬほど魅力的であります。あと、「話す時に口が曲がりながら話す&タバコを吸う時にイヤそうな顔をしながらタバコを吸う女(男も)にろくな女(男)はいない」という、ボクが勝手に思っている「法則」が、 見事に「当たっていた」のもまた、嬉しかったですね(ちとヤバいこと書いちゃってるかな……)!! 誰にでもお薦めというワケではありませんが、100人いて、99人がこの作品をけなしていたとしても、ボクはこの作品のファンだと公言します。
バッファロー '66
【98米】113min
監督:ヴィンセント・ギャロ
出演:ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ、
アンジェリカ・ヒューストン、
ストーリー:刑務所を出て故郷の町バッファローへ帰郷しようとするビリーは、「嫁を連れて帰る」と電話で両親に大見栄を切ってしまう。通りすがりの少女レイラを拉致して妻のふりをするよう脅迫。なんとか両親との対面を済ませたビリーは、次に自分を刑務所に送り込んだ者への復讐に挑む。そんな彼の孤独な素顔を知ったレイラは、その後も行動を共にし……。
コメント:ずばり「男の妄想」映画です。しかしビリー、レイラ、ビリーの両親との食卓のシーン、その会話は秀逸です。全部メモりたいほど。あとボーリング場でのレイラの「ムーンチャイルド」をバックにしてのタップダンス、良かったです。
花よりもなほ
【05日】127min
監督:是枝 裕和
出演:岡田 準一、宮沢 りえ、古田 新太、
浅野 忠信、香川 照之、加瀬 亮、
ストーリー:仇討ちに藩が賞金を出していた元禄15年、田舎侍の宗左衛門(岡田准一)は、父の仇討ちのために江戸に出てきました。実は剣の腕が、からっきしダメな宗左衛門。しかし父の仇はなかなか見つかりません。最初は焦っていたものの、未亡人のおさえ(宮沢りえ)との出会いや、貧しいながらも楽天的な長屋の仲間たちと接するうちに、宗左衛門は次第に仇討ちの意味を考え直すようになってきます……。
コメント:まさしくジワジワと心にしみわたってくるといった感じでして、「落語的」な面白さ、味わい深さだなぁと実感しています。ウィットにとんだ笑いが随所にあふれていまして、すごくセンスの良さを感じました。そして「長屋」および「長屋の人たち」の「汚さ」のリアリティーがメチャクチャグッドです!!これは「昔ながらの名画座で観た」ということも大きなリアリティーの要因だったかなぁと思えてきますが(「シネコン」で観たなら、「画面の上での他人事」としか思えなかったことでしょう)、とにかく「一緒に長屋の空間の中にいる」ような気分で、終始観ることが出来ました。これって大事なことですよね!!
テーマはまさしく「忠臣蔵」へのアンチテーゼであり、今現在および元禄時代の、戦争のない平和な国の状況の中で、「喧嘩すらしたこともないのに、男らしさとプライドを誇示するために、 戦争を仕掛けたがる」かのような人たちに、ゆるやかにカツをいれるかのような内容です。「仇討ちをしないこと」は決して弱さ、卑怯さではなく、逆に「男らしく」「武士らしく」っていう方が、実は「人の決めた価値観に洗脳され、流されているだけ」の、心の弱さを示すだけの考えであり、「仇討ちをしない」ことの強さについて、具体的に本作品は示しているように思います。
「負の感情」を、自分の中で昇華させて、その「負の心の連鎖を断ち切れる強さ」を持つことこそ、本当の「強さ」なのだと、そんなメッセージを実感しました、「遊び心の大切さ」とともに。
赤穂浪士の討ち入りを、「隠居した老人の寝込みを襲う騙し討ちじゃねえか!!」と皮肉り笑いとばし、その一方で「討ち入りまんじゅう」を売り出してひと儲けするしたたかさ、そんな社会の底辺で暮らす人たちのバイタリティーと遊び心もまた、痛快に描かれています。そして全体としては、ハートウォーミングなあたたかさがじんわりと心にしみわたってくる、そんな作品です。
遙かなる山の呼び声
【80日】124min
監督:山田 洋次
出演:倍賞 千恵子、高倉 健、ハナ 肇、
ストーリー:北海道中標津で、民子は一人息子の武志を育てながら、死別した夫が残した牧場を経営していた。冬、激しい雨が降る夜、一夜の宿を求めて一人の男が訪ねてきた。男は納屋に泊まり、牛のお産を手伝い、翌朝出ていった。そして夏、男が再び訪れ、働かせてほしいと民子に頼んできた。しかし、田島耕作と名乗る男は、過去を一切語ろうとはしなかった……。
コメント:「文部省推薦」チックなビデオのジャケットに観るのをためらっていたのですが、「邦画嫌いのある人」が、この映画にだけは感動し虜になったというエッセイを読んで借りて観る決心をしました。夫の死後、気丈に女手ひとつで牧場経営をする女、訪ねてくる男、そしてその不器用でつつましやかな愛、子供との父親代わりの交流など見所は多いのですが、ボクには何といってもハナ肇なのです。この男、最初はすごくイヤな奴として画面に登場します。豪農の息子で、金にものをいわせて、女手ひとつでやってるのをいいことにむりやり一緒になるよう倍賞さんに迫る。で、健さんが助けに入り、決闘し、負けると素直に謝まり、以後健さんを兄貴と慕うようになる。で、ラストシーンなのです。ラストシーンでハナさんが一芝居うつのですが、ここは何度観ても(って何回もは観てないが)泣けてしまう……。マジに心を打ちます。腕っぷしの強い人はみな、このハナさんを見習ってほしいと切に思ってしまいます。
バルカン超特急
【38英】95min
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:マーガレット・ロックウッド、
マイケル・レッドグレーヴ、 ポール・ルーカス、
ストーリー:雪で立ち往生した列車の乗客が、駅のそばのホテルに泊まるはめになる。老婦人、クリケット好きの二人連れ、人妻、弁護士、作曲家などが一夜を過ごすのだが、そこで殺人事件が発生。翌朝、列車に戻った乗客たちは旅を続けるが、今度はコンパートメントに乗り合わせた老婦人が突然消えてしまうという奇怪な事件が起こる……。
コメント:列車の中での男女の「ワトソンくん」のあたりのコメディーシーンが秀逸です。ヒッチコックとは思えない(失礼)ほど。最後の銃撃戦などはちとくどいかと思いましたが、これもプロパガンダ目的ならいたしかたなしか。しかしそれ以外はムダがなく、文句なしの傑作です。
ハンナとその姉妹
【86米】108min
監督:ウディ・アレン
出演;ウディ・アレン、マイケル・ケイン、
ミア・ファロー、 ダイアン・ウィースト、
ストーリー:マンハッタンで暮らす芸能一家の三姉妹。長女ハンナの夫エリオットは妻の家庭的な雰囲気に満足しているものの、三女のリーに夢中だ。リーは年の離れた画商とソーホーのロフトで同棲中、だがエリオットの強引なアタックに心は揺れ動く。一方、次女のホリーは熱しやすく冷めやすい性格が災いして恋愛も仕事もおぼつかないが、いつも陽気。これにハンナの前夫ミッキー、彼女たちの両親が加わって「ウディ・ドラマ」が展開される。
コメント:ベルイマン風味をまぜ合わせた、人物が交錯する群像劇。この中ではやはりウディ・アレン演ずるホリーが面白い。一人人生に絶望し、勝手にドツボにはまり、ホリーとデートをしても「こだわり」を譲れなくてうまくいかず、仕事を辞め、宗教に救いを求めようとしてもどれもダメで、しまいには向こうから断りをいれられる始末。そんな中、ホリーと偶然再会し……。彼が立ち直るきっかけは、マルクス兄弟の『我が輩はカモである』を映画館で観た時、「この人たちを見てたら悩んでるのがバカらしくなってきた」からという、尊敬し敬愛するマルクス兄弟にオマージュを捧げるシーンもある。ウディ・アレンらしさ溢れる傑作です。
ピアニストを撃て
【60仏】82min
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:シャルル・アズナブール、マリー・デュボワ、
ストーリー:パリのカフェでピアノを弾くシャルリーは、国際的に著名なピアニストだった。しかし、自分の成功の陰に、妻と興業主の関係があったことを妻に打ち明けられ、妻を自殺に追いやってしまった過去を引きずっていた。そんな彼に思いを寄せるウェイトレスのレナ。今度こそ幸せを手に入れようと思ったやさき、シャルリーの兄が悪事を働き、彼とレナはその騒動に巻き込まれてしまう……。
コメント:特に好きな映画というわけではないのですが、マリー・デュボアがあまりにきれいなのでそのことを残したくて入れておきました。あと、シャルル・アズナブールが出ていることかな。
ビーバップ・ハイスクール
【85日】95min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、清水 宏次朗、中山 美穂、
ストーリー:私立愛徳高校のツッパリコンビ・トオルとヒロシはふたりそろって2年に留年。憧れの今日子と同じクラスに。ヒロシたちが戸塚水産高校の連中と争ったことがもとで、今日子は戸塚の中村兄弟に殴られ、髪を切られる。二人は戸塚に果たし状を叩きつけた……。
コメント:リアルな不良同士の抗争を描くよりも、原作漫画の登場人物を実写させるほうをとったこの映画のコンセプトは大正解です。それゆえ傑作となってます。ただ、「不良経験のかけらもなさそうな普通の高校生(当時は大学生か)」の仲村トオルを使ったのは失敗かもしれない、リアルさを追求してしまうと。ただ興行的には仲村トオルだからこそ成功だったようで、そういう点では良かったのかな。もっとも清水宏次朗にしても喧嘩が強そうな不良には見えないわけで、一見弱そうな二人が、ほんまもんの喧嘩が強そうな不良たちに勝ってしまうというミスマッチこそがこのシリーズの魅力だったのかもしれない。考えてみれば、いかにも喧嘩の強そうな不良風の的場浩司や岸谷吾郎あたりが主役をやってもこの二人のようなのほほーんとした「華」は出なかっただろうしね。そう考えてみるとこの二人で良かったのかもしれない(そのあとにつくられた、シリアスな『ビーバップ』を観ていないのでなんともいえませんが)。
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌
【86日】98min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、清水 宏次朗、中山 美穂、
ストーリー:城東工業との喧嘩に明け暮れるトオルとヒロシ。そんな時、今日子が愛徳高校に戻ってきた。二人は俄然張り切るが、城東のワルに徹底的に叩きのめされる。一度は自信をなくした二人だが、今日子を人質にとった城東勢が待ち受けるドライブインに敢然と乗り込んだ。
コメント:菊リン面白い。
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲
【87日】93min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、清水 宏次朗、五十嵐 いづみ、
ストーリー:ゲームセンターをたまり場にする無期停学グループは、立花商業の菊永、北高の前川ら名うてのワルを病院送りにし、次はトオルとヒロシを血祭りにあげようと狙っていた。翔子と舎弟の信雄が連れ去られ、工場を舞台に無期停学グループと二人の死闘が始まった。
コメント:五十嵐いづみなら、中学生でもオーケーでしょう。
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎狂騒曲
【87日】91min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、清水 宏次朗、柏原 芳恵、
ストーリー:ある日トオルはマジメ学生に変身して遊園地でダブルデート。モテないと悩んでいたヒロシも、美人女子大生まゆみと付き合うことに。恋に夢中のヒロシは、トラックにはねられ、入院する……。
コメント:柏原よしえひでえことするなあ……。
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎音頭
【88日】95min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、宮崎 萬純、立花 理佐、
ストーリー:今回はヒロシが警察にパクられ、トオルが孤軍奮闘する。二流のツッパリ北高維新軍団との闘い。
コメント:シンゴとのライバル関係における友情、西と柴田との友情が泣かせます。
ビーバップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇
【88日】95min
監督:那須 博之
出演:仲村 トオル、清水 宏次朗、宮崎 萬純、
ストーリー:中学生の喧嘩に巻き込まれ、下の奴らを押さえ切れずにアタマにたつ自信をなくしてしまったトオル。愛徳高校ツッパリ軍団が内部分裂する中、修学旅行中の極東高校土木科が喧嘩を売りに……。
コメント:最後ということもあって、ちと散漫な印象ですが、まあこのシリーズ締めくくりってことで、よろしいのではないかと。
ビフォア・サンセット
【04米】87min
監督:リチャード・リンクレイター
出演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー、
ストーリー:あの朝から9年の月日が流れて……。今や作家になったジェシーは、新刊本のプロモーション・ツアーでフランスを訪れていました。ツアーの最終日、ジェシーはパリの有名書店で開かれた朗読会に出席します。会も終わりに近づいた頃、ジェシーは会場の隅から自分を見つめるセリーヌの姿に気づき、息を飲みます。ジェシーが出版した本は、まさに自分とセリーヌが9年前のあの晩に体験した出来事を小説にしたものだったのです。二人は再会を喜び合いますが、ゆっくり過ごす時間はあまりありません。ジェシーがニューヨークに発つのは今夜。空港に向かうまでの85分。ジェシーはセリーヌを散歩に誘い……。
コメント:『恋人までの距離』の続編です。 「二人が再会し、別れる(?)までの87分間」を、同時進行で描いていまして、「よくあんなに長いセリフをしゃべれるなぁ」と、別の意味でも感心してしまいました。そしてイーサン・ホーク、ジュリー・デルピーの両者とも、「リアルタイムで成長している二人」が演じているワケでして、そういう意味では、「トリュフォー」の「アントワーヌ・ドワネル・シリーズ」をほうふつとさせます。前作『恋人までの距離』同様に、全編「二人の会話」のみで進行していまして、「会話中心の映画好き」なボクとしましては、実に贅沢なひとときを過ごした気分であります、まるで「エリック・ロメール」映画または「ウディ・アレン」映画を観ているような心地よさです。会話の内容もある意味「誰もが共感できる普遍的なこと」を話していますので、前作『恋人までの距離』を観ていなくても、全然問題なく楽しめること間違いなしだと思います。歌手デビューも果たしたというジュリー・デルピーの、「ギター弾き語り」も観れまして、これがまた良いです!!
ピンク・パンサー3
【76英】104min
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:ピーター・セラーズ、ハーバート・ロム、
スリー・アン・ダウン、
ストーリー:毎度おなじみクルーゾー警部に泣かされっぱなしのドレフュス主任警部は精神病院に入院中のところ、見舞いに来たクルーゾーがまたもや引き起こした混乱で完全に発狂し、クルーゾー生かすまじと、とうとう病院から脱走してしまった。そしてイギリス人科学者とその娘を誘拐し、「物体消去機」をつくらせて、クルーゾーを渡さないと地球を消してしまうぞと国連を脅迫。ドレフスは「物体消去機」の威力を見せるため国連ビルを消し去り、一週間以内にクルーゾーが死ななければ次のターゲットを狙うとTVで告げる……。
コメント:このシリーズ、最初は洒落た大人のラブコメディーだったのですが、前作あたりからドタバタ度が増し、本作でとうとう炸裂します!!007シリーズのパロディーが満載らしいのですが、007シリーズを観ていないボクにとってはどれがそうなのかわかりません。しかしそんなこと関係なく理屈抜きで面白いです。なおブラス・ジョンソンによるテーマ曲でのテナー・サックス、かっこいいです。
ピンク・パンサー4
【78英】99min
監督:ブレイク・エドワーズ
出演:ピーター・セラーズ、ハーバート・ロム、
ダイアン・キャノン、
ストーリー:フレンチコネクションの一味、ドーヴィエが、パートナーであるアメリカの犯罪シンジケートの圧力をうけ、力を誇示するために決定したのがパリ警察主任警部クルーゾー暗殺。ところが人違いに気づかぬまま別の男を消してしまい、警察もクルーゾーの死を公式発表。国民的英雄の死にフランス中が喪に服すことになり、一方ドレフュス主任警部は精神病院を無事退院する。葬儀の日、ドレフュスはまたもや狂気の深淵に。何とクルーゾーが神父に変装して自分の葬式に現れた……。ドーヴィエの元秘書シモーヌはドーヴィエの愛人だったことから逆に命を狙われることになったが、運良くか悪くかクルーゾーに助けられ、クルーゾーについて香港へ。そこではドーヴィエが何やら大取引を計画しているらしい。
コメント:前作よりもドタバタを少し抑えた分、練られたギャグの質で勝負しており、それが大成功しています。
ファストフード・ファストウーマン
【00米仏伊独】98min
監督:アモス・コレッタ
出演:アンナ・トムソン、ジェイミー・ハリス、
ルイーズ・ラッサー、
ストーリー:マンハッタンのダイナー・カフェで働く35歳のベラは、恋愛にも人生にも行き詰まりを感じている。そんなある日、ベラは母の勧めで会った売れない作家ブルノと恋におちる。
コメント:本国アメリカよりもフランスで人気が高いというオフビートなコメディー&人間ドラマです。前半はほとんど「感情」を排したような、「ノリ一発」的な「スラップスティック・コメディー」っぽい感じですが、徐々に「人間ドラマ」になっていきます。とはいっても、全く「ベタっと」していなく、「ウディ・アレン映画」のごとくすっきりとし、かつしゃれています。「初老のカップル」の「性への怖れと怯え」の描き方が素晴らしく、微笑ましいです。初老の淑女役で「ウディ・アレンの元妻」のルイズ・ラッサーが出ており、自分的にはすごく嬉しいのです。「子供が父の恋の指南役をする」という展開に弱いボクなので、その点でもノックアウトでした。この映画のどのシーンを思い出しても、自然にニヤニヤさせられてしまいます。
フォロー・ミー
【72英米】93min
監督:キャロル・リード 音楽:ジョン・バリー
出演:ミア・ファロー、トポル、 マイケル・ジェイストン、
ストーリー:レストランのウェイトレスと結婚した一流会計士のチャールズは、新妻のベリンダが浮気をしているのではという疑問に悩まされ、探偵のクリストフォールに調査を依頼する。クリストフォールはベリンダを尾行するが、すぐにベリンダに気づかれてしまう。次第にベリンダは彼のことを面白がり、興味を持つようになる。話すこともなく、お互いの存在だけは認めているという関係が10日も続くと、二人の間に奇妙な感情が流れ始め……。ロンドンの穴場的スポットを回るロケーションも楽しいロマンチックな恋愛劇。
コメント:なぜかビデオ化されてません。映像、音楽、セリフ、ストーリー全て素晴らしい傑作なのですが。お堅い会計士の夫と元ヒッピーの妻の夫婦。結婚前はお互いの違いが新鮮でうまくいってたが、結婚後、その違いが逆にあだになってすれ違い始める。で、昼間目的なく自由に街を歩き回る妻、浮気を疑って探偵を雇う夫。妻はつけてくる男(探偵とは知らない)に気づくが気にせず歩き続ける。そのうちこの無言の追いかけっこがお互いの楽しみになり、逆に探偵が先を歩き、妻が後をつけるなどまるでデート。お互いに心ときめかせ、それまで味わったことのない喜びを感じる。しかし夫が 「探偵」を雇ってつけさせていたことを知り、妻は怒って出ていってしまう。だが妻は本来善人である夫のことが好きだった。「探偵」はそれを知り、夫に「妻を取り戻す最後のチャンス」として「あること」を提案する……。と、ビデオ化されてないのでほとんどあらすじを言ってしまいましたが、あらすじを言ったくらいでつまらなくなるほどやわな映画じゃないのでご安心を。ボクなどメモったセリフが2ページ分です。チャンスがあったら是非観てください、感動しますよ。なお、ジョン・バリーの音楽が良いです。
普通の人々
【80米】124min
監督:ロバート・レッドフォード
出演:ティモシー・ハットン、ドナルド・サザーランド、
メアリー・タイラー・ムーア、ジャド・ハーシュ、
ストーリー:長男をボート事故で亡くした一家。事故現場に一緒にいた次男コンラッド(ティモシー・ハットン)は、その罪の意識から自殺未遂をおこしてしまいます。苦悩するコンラッドを心配する父(ドナルド・サザーランド)と事故の話題を避ける母(メアリー・タイラー・ムーア)。コンラッドは聖歌隊で一緒のガールフレンド・ジーニーや病院で一緒だったカレンに励まされつつ、精神科医バーガー(ジャド・ハーシュ)のカウンセリングに通いますが……。
コメント:一見して華やかなイメージのロバート・レッドフォードが、このような地味で真面目な家族劇を撮ったことに、当時はさぞかし驚かれたのではないかと思いますが、それだけに彼のこの作品に対する思い入れが伝わってきます。その真面目で繊細なロバート・レッドフォードの資質に裏づけられた、演劇を思わせるタッチの誠実な作品です。
冒頭の母親の「息子につくったフレンチトーストを有無を言わさずゴミ箱に捨てるエピソード」からぐいぐいと引き込まれます。そして次第にこの「一見まともな母親」の、「まともをふりかざすまともじゃなさ」にくぎづけにさせられ、やがて「病んでいるのは次男でなく、この母親なのだ」ということが露呈されるのですが、この母親は「かなり異常」に思えます、「本当にこんな母親いるのだろうか?」というくらいに。しかし「もしも兄の死がなかった」としたら、その「異常さ」は露呈することなく潜伏していたことでしょうし、家族同士においても、多少の違和感には目をつぶりつつ互いに問題のない家族と認識しあっていたことでしょう。そう考えると、どの家族にも「心の闇」は潜伏しているであろうことにおいて、この家族も「普通の家族」といえるのかもしれません。そして家族同士お互いに真摯に向きあわない限りにおいては、この家族のようになる危険性を秘めているのだという警告が本作品には込められているようにも思えます。
しかしそれにしても、次男コンラッドはかわいそうです。このような母親のもとにいたら、いずれにしてもいつかは病気になっていたことでしょう。そしてそれは「家族の問題から目をそむけるばかり」の父親にも問題があるといえるでしょう。精神科医とガールフレンドによって、危ういところでコンラッドは救われるのですが、この精神科医を演じたジャド・ハーシュが見事でした。何事にも動じない、プロに徹しつつも暖かさに満ちたその存在感は、まさに理想の人物像です。一方コンラッドに決定的な精神の危機をもたらしてしまった、入院していた時の友人・カレンの自殺のエピソードは心にこたえます……。彼女が「いかにも毎日充実しているようにしていた」のは、「充実させなきゃ」っていう焦りによるもので、実はいっぱいいっぱいだったのであり、その焦りが自分を追いつめてしまったのでしょう……。
一見普通に見える家族の心の闇が、エピソードを淡々と描く中で丁寧にあぶり出されていくのですが、心理描写が細やかなため、家族の関係がリアルに説得力をもって伝わってきます、リアルに感情移入させられるほどに。
そしてすごく丁寧なつくりの作品なのですが、その丁寧さは、あたかもみかんの内側の白い皮を一つずつ丁寧にむいているかのような、粘り強い丁寧さです。
次男、父親、母親、あるいは長男、カレンなど、それぞれの立場に身をおいて、真摯に観ることが出来る作品です。いじめ、不登校、家族の問題で悩んでいる子供たち、そして子育てに悩んでいる親たちに是非観てほしい作品です。
ラストは一見アンハッピーエンドのような形をとっていますが、ボクにはハッピーエンドに見えました。そして実際に、やがて母親は帰ってくるような気がします(たびたびのネタばれすいません!!)。そういうラストを素直に予感させる、あたたかさに満ちた作品です、あたかもロバート・レッドフォードの誠実なあたたかさが作品に乗り移っているかのような。
冬の光
【62スウェーデン】82min
監督:イングマール・ベルイマン
出演:グンナール・ビョルンストランド、
イングリッド・チューリン、
マックス・フォン・シドー、
ストーリー:ベルイマンはプロテスタントの上級僧職者の息子だが、この作品は、僧職に就かなかった彼が、もし家業に就いていたらという仮定のもとにつくられた、自伝的要素を含んだ作品。ベルイマン自身が「神」を常に意識しながらも、「僧職」におさまり、偽善的な教えを反復するには至れなかった苦悶が感じ取れる。
コメント:かなり悲惨な話ですね。ほんと、僧職につかなくてよかったですね、ベルイマンさん……。でも、映画自体のタッチはそれほど重苦しくないのでご安心を。
フライ,ダディ,フライ
【05日】121min
監督:成島 出
出演:堤 真一、岡田 准一、松尾 敏伸、
愛華 みれ、星井 七瀬、須藤 元気、
ストーリー:サラリーマンの鈴木(堤真一)は、仕事にも家庭にも恵まれた生活を送っていました。しかしある夏の日、一人娘・遥(星井七瀬)が見知らぬ高校生に殴られて大ケガをし、入院することに……。その高校生・石原(須藤元気)は、大物政治家の息子でボクシングの高校生チャンピオン、自分の力ではどうにもならない……、警察に行ったって、もみ消されるだけだ……。思いつめた鈴木は、石原の高校に包丁を持って乗り込んだ!! はずが、乗り込む高校を間違えて、高校生・朴舜臣(岡田准一)に一発でのされてしまいます。事情を聞いた舜臣たちは、「おっさんを特訓して、石原と対決させよう」と企みます。おっさん・鈴木は会社をずっと休む決意をし、「打倒石原のためのトレーニング」を舜臣のもとで受けることに……。こうして5人の高校生とおっさんの、大切な家族のために燃える夏休みが、今始まった……。
コメント:鈴木さん(堤真一)の心の中が、観ながらリアルタイムでビンビン伝わってきます。観終わったあと、自分も「特訓」したい衝動にかられ、いてもたってもいられず、思いっきり走り回ってしまいました。単純な内容だとか、漫画っぽいとか、「アイドル映画」だとか、岡田准一が「在日」には見えないだとか、そんなことどうでもいいのです!! 観終わった後、エネルギーが湧きあがってきて、自分も「特訓したくなる」映画は、それだけでスゴイのです!! 以前知り合いに、「『ロッキーのテーマ』を聴くと、腕立て伏せをしたくなる」という人がいましたが、今初めて「その人の気持ち」が心からわかった気分です。「娘を守るため、笑わせんじゃねえよ、ならどうして素手で立ち向かわなかったんだよ、そういうのを弱虫っていうんだよ、娘のためじゃなくて、自分がナメられたのがムカついたからだろ、弱虫に娘は守れねえよ」「恐怖心は、喜びとか悲しみとかと同じただの『感情』だろ?恐怖の先に何が見える?」「今この瞬間に本当の勇気を感じていたら、別に戦わなくていいんだぞ」「自分を信じられなくなった時、おっさんは一歩も動けなくなる。おっさんは中身の詰まった透明なリュックをしょっている、石原の背中には何もない、どんなことがあっても自分を信じるんだ」「勝つのは簡単だよ、問題はそれの向こう側にあるものだ」などなど、いいね〜〜。 ちなみに、娘役の「星井七瀬」がメチャ愛らしくてかわいいです。
ブロードウェイと銃弾
【94米】99min
監督:ウディ・アレン
出演:ジョン・キューザック、ダイアン・ウィースト、
チャズ・パルミンテリ、ジェニファー・ティリー、
ストーリー:1920年代。若き劇作家デビッドがついにブロードウェイでデビュー。ギャングのボスの情婦で大根役者のオリーブを出す条件にデビッドは怒るが、落ち目の大女優ヘレンを主役にむかえ何とかリハーサルに入る。ところがオリーブのボディガード、チーチが脚本に口をはさんできて、彼が直したセリフが好評を博し始める。いらだつデビッド、才能が花開くチーチ。下手なオリーブが邪魔になったチーチは彼女を消そうともくろむが……。
コメント:頭の中でのみ考えてつくられたものは、実際の修羅場をくぐった体験の中でつくられたものにはかなわないってことですな。
棒の哀しみ
【94日】120min
監督:神代 辰巳
出演:奥田 瑛二、永島瑛子、哀川 翔、
ストーリー:組のために8年をムショで過ごしたこともある田中は、一見サラリーマン風だが暴力団幹部。二人の情婦を囲い、素人娘をシャブ漬けにして売り飛ばす男。オヤジ(系列組織のトップ)が死に、跡目争いでないがしろにされた田中は、ある作戦をたて、トップの座を狙う……。
コメント:まずこの映画、1回観ただけではストーリーがさっぱりわからない。何度も繰り返し巻き戻し、あれは何だったのかを確認する作業を繰り返し、全てを把握しました。とにかく奥田瑛二のヤクザ、はまってますね。『男女7人夏物語』で出てきた時、まさかこの人が10年後にヤクザの役をやるとは想像もしていなかっただけにすごいなぁと思います。冒頭のシーンがすごい。ショバ代を払わない店を制裁し、営業停止をくらわせるための仕掛けだったとは……。女をころがしシャブ漬けにするために仕掛けるシーンとか、わざと切りつけられて傷口を自分で縫うシーンとか、痛そうだったり、見てられなかったりするけど、他のシーンはわりと痛快です。特に、奥田瑛二を「ぶつぶつ独り言を言うさえないサラリーマンのおやじ」と勘違いし、「おやじ狩り」を仕掛けてきた二人の男を半殺しにするシーン。「かんべんしてくれだと?こっちはな、どうやれば死なないかわかってるんだよ、死なないように痛めつけるのが仕事なんだよ、てめえまだくたばってねえだろ?」といって殴り続ける奥田瑛二。このシーンだけ何度でも観たいほど。
僕は、パリに恋をする
【94仏】86min
監督:エルヴェ・パリュー
出演:ティエリー・レルミット、パトリック・ティムシット、
ムッドウィッグ・ブリアン、
ストーリー:妻の住むアマゾンを訪ねた証券マン・ステフは初めて対面した息子のミミをパリへ連れ帰るハメになる。帰国後、仕事上のトラブルによって、ステフはパニックに。そんな父をよそに、野生児ミミはパリの街で大騒動を巻き起こし……。
コメント:コメディー・シーンも軽快で楽しめる映画です。ただ、指をつめられたってとこはカットしてほしかった……。
ホット・ショット
【91米】85min
監督:ジム・エイブラハムズ
出演:チャーリー・シーン、ケーリー・エルウェス、
ヴァレリア・ゴリノ、
ストーリー:トム・クルーズの「トップ・ガン」を徹底的にパロディー化。コテコテのギャグが心地良い。
コメント:白髪の上官のおっさんが面白い。