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 【か行】


 海外特派員
 
 華氏451
 家族の気分
片翼だけの天使
カッコーの巣の上で
家 庭
 亀は意外と速く泳ぐ
 仮面/ペルソナ
キサラギ
 岸和田少年野球団
 奇人たちの晩餐会
ギター弾きの恋
 キッド
 キャリア・ガールズ
 クレージー黄金作戦
 クレールの膝
 クロコダイル・ダンディー
 クロコダイル・ダンディー2
 クロコダイル・ダンディー in LA
恋しくて
 恋するトマト クマインカナバー

恋の秋
 恋のエチュード
恋はデジャ・ブ

恋人たちの予感
 恋人までの距離
GO
 ココニイルコト
ゴッドファーザー
ゴッドファーザーPART2
 コリーナ、コリーナ
 殺したい女

                             

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海外特派員

【40米】119min
 監督:アルフレッド・ヒッチコック
 出演:ジョエル・マックリー、ラレイン・デイ、

ストーリー:第二次大戦直前のヨーロッパ。オランダの大物政治家の暗殺を目撃したために、政治的陰謀に巻き込まれてしまうアメリカの特派員の冒険を、華麗なタッチで描く。

コメント:60年以上前の映画とは思えないほど、グイグイ引き込まれます
。映像も良いです。

 

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【99日】123min
 監督:阪本 順治
 出演:藤山 直美、豊川 悦司、大楠 道代、牧瀬 里穂、
    中村 勘九郎、岸部 一徳、佐藤 浩市、

ストーリー:内向的な性格の正子は、家に閉じこもって洋裁の仕事をしている。仲の悪い妹からいつも罵倒されていた。彼女は、母の葬式の日、ついに怒りを爆発させ妹を殺害してしまう。行くあてもなく逃亡し、バーでの住み込みの仕事を始める正子。従業員や客、さまざまな人々との出会いと別れ、ささやかな恋によって彼女は生まれて初めて生きる実感を味わい始める。逃亡生活の中で輝き、たくましくなっていくタフなヒロインに、喜劇役者として舞台で活躍する藤山直美、次第に別人のようにイキイキとした表情になる彼女の変貌ぶりに注目。

コメント:最初から最後まで藤山直美演ずる正子の存在感に圧倒されっぱなしの2時間です。おどおどしてすまなそうに生きていた彼女が、次第にノシノシと歩くようにタフになっていき、言葉少ないながらも女として、人間として堂々としてくる変貌ぶりは圧巻です。まさに「逃亡生活の開き直り」と、「場末の人たちとのふれあい、かかわりあい」のなかで、「自分」を獲得していくロードムービーであり、「アメリカン・ニューシネマ」のイメージが一番近いかもしれません。しかし「アメリカン・ニューシネマ」は、30年以上前の作品であり、「アメリカ」で起こっていたことであるため、いまひとつ「肌で触るようなリアリティー」を感じられないジレンマがあったのですが、この映画において、「アメリカン・ニューシネマ」がいわんとしていたことがようやくストレートに伝わったといっていいかもしれません。ラストシーンが圧巻です。そして中村勘九郎演ずる「危ないトラック運転手」のキレッぷりには脱帽です。

 

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華氏451

【66英仏】112min
 監督:フランソワ・トリュフォー
 出演:オスカー・ウェルナー、ジュリー・クリスティー、

ストーリー:本を禁止した社会で、発覚した本を焼却する焚書隊の一員である主人公は、本を隠し持っているとされるひとりの女性と恋におちる。彼女を通して本の魅力を知った男は、初めて精神的な豊かさを味わう……。物質主義・全体主義社会への痛烈な批判を試みた問題作。

コメント:主演男優オスカー・ウェルナーとの確執もあってか、トリュフォー自身は駄作と切り捨てているこの映画なのですが、ボクはけっこうお気に入りです。ジュリー・クリスティーが2役で出ていて、綺麗です。ほんとトリュフォー映画の女優って、みんな綺麗なのです。主人公の奥さんが居間で奥様仲間たちとTVを観ながら話しているところに、本を持ってきて朗読する主人公。一人が感動し、感極まって泣き出す。するとまわりの奥様方は「なんて残酷なことをするの、泣いてるじゃないの」っていうシーンが印象に残ってます。本を禁止しTVだけが許される社会って、ボクは来てほしくないですね。

 

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家族の気分

【96仏】111min
 監督:セドリック・クラピッシュ
 出演:ジャン・ピエール・バクリ、
    ジャン・ピエール・ダルッサン、
    カトリーヌ・フロ、アニス・ジャウィ、

ストーリー:フランスの田舎町のとあるカフェ。その店を切り盛りする長男アンリは妻のアルレットが家出してイライラし通し。バーテンのドニは恋人のベティがつれないのが気がかりで仕方がない。次男フィリップはTV出演の自分の映り具合が気になり、その妻ヨヨは自分の誕生日だというのに気持ちが落ち着かない夫に不機嫌。母も好例の晩餐会がなかなか始まらないため、フィリップに文句ばかり……。そんなメナール家の騒動が、時にコミカルに、時にアイロニカルに綴られていく。

コメント:ベルイマン、ウディ・アレン作品のような家族の確執ものですが、それほど重くはなく、そこが魅力でもあります。

 

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片翼だけの天使

【86日】118min
 監督:舛田 利雄
 出演:二谷 英明、秋野 暢子、ケーシー高峰、

ストーリー:悪友に誘われるまま、ソープランドに出向いた作家・越路はそこで韓国人ソープ嬢景子と出会い、一目惚れをされる。一途に胸に飛び込んでくる景子にとまどいながらも、越路はその愛を受けとめる決心をするが……。

コメント:亡くなったハードボイルド作家生島治郎氏の実話小説を映画化したもののようです。とにかく秋野暢子扮する韓国人ソープ嬢がいい。まっすぐに愛をぶつけるその姿は感動ものです。カタコトの日本語で「あなたはロマンチックな人なんだ。そういう髪してるよ。ロマンチックだからお金の入らない仕事も一生懸命やるんだ。お風呂に入れなくても。でもその年でお金入らないなんて、ちらいことねぇ。かわいそねぇ」。そして一途に飛び込んでくる彼女、戸惑いながらも優しく受けとめる越路。彼女の書いた「カタコトの字」の手紙が泣かせる。しかしヤクザ相手に交渉しにいく覚悟はいかばかりのものだったろうか……。ともあれ彼女の純粋さ、これは必見です。もっともその後いろいろあって、必ずしも夫婦関係はうまくいったものではなかったようですが、その美しくピュアな二人の愛の姿は誰をも感動させることでしょう。

 

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カッコーの巣の上で

【75米】129min
 監督:ミロス・フォアマン
 出演:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー、
    ウィル・サンプソン、マイケル・ベリーマン、

ストーリー:刑務所の強制労働から逃れるために精神異常を装って、オレゴン州立精神病院に移送されたマクマーフィ(ジャック・ニコルソン)。彼の移送された病棟は、絶対的権限をもって君臨する婦長ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)によって管理され、患者たちは無気力な人間にされています。マクマーフィはそこでおこなわれている管理体制に反発を感じ、そんな患者たちの生気を取り戻させるべく、婦長ラチェッドと対立しながらさまざまな手段によって患者たちに生きる気力を与えていきますが……。

コメント:ルイーズ・フレッチャー演じる婦長が、歴代悪役のワースト5に入る嫌な人物だとどこかで読んだことがあるのですが、一見するとそこまでひどい人物には見えず、よくいる多少融通がきかない婦長といった感じに見えます。院内の生活も清潔に保たれていて、患者たちも居心地が良さそうにしており、一見すると、何の問題もないかのようです。でもしかし、体制支配の本当に怖いところはこのような、一見問題がなさそうなところにあるのだということを、本作品はあらためて教えてくれます。
「ボクの犬はとても臆病で、ひとりでは街を歩けない。首輪をはめると、とても自由だ」という歌がありますが、まさしく病棟の患者たちはこの歌の犬のような状況です。そんな「自ら管理されたがっている患者たち」を目の当たりにし、ショックを受け、マクマーフィは彼らをムリヤリ外に連れ回します。やがて患者たちは「人間らしさ」を徐々に取り戻し、「笑顔」さえ見られるようになるのですが、このような状況に置かれた中で、彼らを「笑わせることが出来る」マクマーフィは、ホントすごい奴だなぁと思いました!! 普通出来ませんよ、マネしようったって。心が凍りついてしまっている人たちを、心から笑わせてしまうなんて……、すごいことです!! 少しでも見習えたらなと、刺激を受けました。
 当然病院側は、そんなマクマーフィを、患者を扇動する規則破りの問題児と危険視するのですが、「一体どっちが患者を治す病院か?」ってことでしょう? ある意味「病院では出来ない根本治療」をマクマーフィはおこなっているわけなのですから。しかし本作品を観て、中には「規則を破って病棟をかきまわすマクマーフィこそわがままなとんでもない奴」と思う人もいるでしょうし、案外そう思う人は多いかもしれませんが、もしそうだとしたら、この国の「管理体制」はかなり進んでいるといわざるをえないでしょう……。管理者にとっては、究極的には全人類が、この映画の病棟の患者のようになるのが、首輪をはめられて自由を感じる犬のようになるのが理想であり、その方が何かと都合がいいのですから。
「女のケツを追い回してる年頃なのに、何でこんなとこに……」とマクマーフィに言わしめた、自ら病棟にとどまっている、ガラスのように繊細すぎる心を持った、社会に適応できないどもりのビリー。そんなビリーに、逃亡直前の緊迫した状況下にかかわらず、兄貴的立場で恋の手ほどきをするマクマーフィの優しさに、 胸をうたれます……。初めて女を抱いて自信をつけたビリー、どもりは消え、普通の若者らしい顔つきになっていたビリー。しかし婦長はそんなビリーを恫喝し、母親の恐怖を思い出させ、彼を自殺に追い込みます……、この婦長が、歴代悪役のワースト5に入っていることに納得です、ホントひどい奴です……。このことでわかるのは、婦長は患者を治そうとしているのではなく、ただおとなしくさせようとしているだけだということです。まさしく「管理」および「支配」の本質が浮き彫りになります。
 管理社会を批判しながら、管理されるのを待っている人たちとか、人間らしくなればなるほど精神障害者として扱われてしまうなど、鋭い風刺描写です。この映画が公開された当時よりも、 今現在(2008年現在)、そしてこれから先の方が、より一層この映画のメッセージは、生々しくリアルなものとして、我々に突き刺さってくることでしょう……。
 重いテーマを扱いながら、どこかコミカルさを感じさせる稀有な作品です。アドリブっぽい会話シーンが実に効果的でした。

 

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家 庭

【70仏】97min
 監督:フランソワ・トリュフォー
 出演:ジャン・ピエール・レオー、クロード・ジャド、
    松本 弘子、ダニエル・セカルディ、

ストーリー:F・トリュフォーが自伝的要素を盛り込んで描いた「アントワーヌ・ドワネル」ものの4作目。アントワーヌはバイオリン教師のクリスティーヌと結婚し、幸せな日々を送っていました。二人の間には子供も生まれますが、その頃アントワーヌは、日本人女性キョーコと出会います。アントワーヌは彼女に惹かれ、親しくなりますが、夫の浮気に気づいたクリスティーヌは、彼を家から追い出してしまいます……。

コメント:この作品は、発表当時に日本で公開されなかったようでして、その原因として「日本人女性の描き方」に問題があるからとも言われているようです。まぁそう言えなくもない部分もあるかもしれませんが、ボクはそれほどというか、全く問題ないのではと思います。ともあれ、この当時のカラー映像の美しさを堪能出来る上に、コミカルかつ「わかる人にはわかるシャレ」が満載な「コメディー」的側面が満載で、かつトリュフォー作品の特色である「シビアといっていい恋愛観および人生観」が、さりげなくもあますところなく描かれています。

 

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亀は意外と速く泳ぐ

【05日】90min
 監督:三木 聡
 出演:上野 樹里、蒼井 優、岩松 了、
    ふせ えり、松重 豊、村松 利史

ストーリー:何をやっても目立たない平凡な主婦が、「スパイ募集」の貼り紙を見つけた……、ドキドキしながら始めたスパイのミッションはなんと、「平凡に過ごすこと」だった……。

コメント:「フランスのコメディー映画風」な雰囲気が心地よく、かつ「まったく計算していないように見せる」べく「細かいところまでつくりこんでいる」といった姿勢がグッドです。三浦半島のロケーションがバッチリでして、三崎町商店街のレトロな街並み、夜のバス、何気ない海岸の風景などなど、まるで「夢と現実が交錯した夏休みの思い出」って感じの心地よさを堪能させていただきました。「レトロな商店街で流れている女の人の声によるコマーシャル放送」とか、「美味くも不味くもないそこそこの味の『町のらーめん屋さん』」とか、見過ごされがちでありつつも、よく見ると興味深い、そういうものに焦点をあてまくっています、何気なく。「お茶もコーヒーもないから、お湯でいいよな」「いいわよ、何でも」これ爆笑しました。詳しくはネタバレになりますので説明しませんが、「ハズす危険」と常に隣り合わせの、「コメディー」というジャンルの難しさなどものともせずに、スッキリと最後まで「ニンマリする時間」を堪能させてくれます。「上野樹里」の魅力が満載でして、「上野樹里」ファンは絶対に観るべきであるのはもちろん、主演が「上野樹里」じゃなかったら、この作品の魅力自体も半減していたかもなぁと、あらためて実感しています。

 

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仮面/ペルソナ

【66スウェーデン】79min
 監督:イングマール・ベルイマン
 出演:ビビ・アンデション、リヴ・ウルマン、
    ヨルゲン・リンドストレム、

ストーリー:女優のエリーサベット(リヴ・ウルマン)は、ギリシャ悲劇『エレクトラ』の出演中に突然セリフを忘れ、そのまま失語症になってしまいました。入院先の医師の勧めにより、担当の看護婦アルマ(ビビ・アンデション)とともに、ある島のサマーハウスで療養を始めます。2人だけの時間の中、エリーサベットは活力を取り戻しつつもまだ言葉を発することはなく、一方アルマはエリーサベットを信頼し、彼女に自分の様々な恋愛経験を告白していきますが……。

コメント:黙っている相手に信頼感を感じ、洗いざらい自分の経験を告白するも(この経験の内容が実にエロティックなのであります)、黙っている方は実は冷ややかな目線で観察していたという、そのずるさに対しての怒りの爆発をきっかけに、お互いの「トラウマ」が、「ベルイマンらしさあふれつつも実験的な映像の中」であぶり出されていきます。79分というちょうどいい長さの時間の中、リゾート地で繰りひろげられる「心理戦(?)」を堪能させていただきました。

 

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キサラギ

【07日】108min
 監督:佐藤 祐市
 出演:小栗 旬、ユースケ・サンタマリア、小出 恵介、
    塚地 武雅、香川 照之、

ストーリー:D級グラビアアイドル「如月ミキ」が自殺を遂げてから、早1年がたちました。彼女の死後もファンサイトを運営し続ける家元(小栗旬)の、「如月ミキ一周忌追悼オフ会」の呼びかけで集まったのは、オダユージ(ユースケ・サンタマリア)、スネーク(小出恵介)、安男(塚地武雅)、イチゴ娘(香川照之)ら4人の男たちでした。彼らは如月ミキとの思い出話に花を咲かせるつもりでしたが、誰かの「彼女は殺されたんだ……」という発言を引き金に、事態は想像もつかない方向へと突き進み始めて……。

コメント:1つの密室だけを舞台にくりひろげられる「ワンシチュエーション・コメディー」であり、出色の「ミステリー」です。まさしく「舞台劇」のような設定なのですが、「舞台を実況中継している感じ」は全くせず、「映画」としての完成度の高さを実感しました。とにかく「脚本が素晴らしい」です!! 「1つの密室」だけを舞台に、一瞬たりとも間延びした瞬間がないというのは並大抵ではなく、ホント見事な脚本です!! 近年「日本映画」には、『運命じゃない人』『サマータイムマシン・ブルース』など、見事な脚本によるエンターテインメント作品の傑作が 目白押しの感がありますが、あらためて「日本映画は制作費をかけすぎずに勝負したほうが良い作品が出来るのでは?」という思いを強くしました。そして「主演の5人の演技の見事さ」です!! 普段から仲が良く、お互いを尊敬している者同士がセッションを楽しんでいる感じが伝わってきて、観ているこっちまで楽しくなってきます。
「ミステリーの謎解き」としても完璧であり、「コメディー」としての完成度も高く、それでいて最後には「ホロリとさせる」という、観始めたら観終わるまであっという間の108分でした。

 

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岸和田少年野球団

【00日】94min
 監督:渡辺 武
 出演:遠藤 章造、田中 直樹、安西 ひろこ、
    小野 浩史、辻本 賢人、伊藤 洋三郎、

ストーリー:1970年の大阪岸和田。大人たちの賭博の対象としてつくられた少年野球チーム「岸和田ロマンズ」。それまでケンカに明け暮れていた少年たちは、野球に夢中になりますが、そんな中、どうしても上手くなれず、チームの足を引っ張ってしまう主人公・ガス。いつも女の子の取り巻きに囲まれている、東京から来たいけすかない転校生・隆二。偶然、隆二が一人で野球の練習をしているところを見かけたガス。隆二が「野球が上手い」ことを知ったガスは、隆二に接近し、説得し、野球を教えてもらいます。「こんなに上手いんだから」と、ガスは隆二を野球チームに誘いますが、隆二は心臓病のため、母親から野球を禁じられていることを知り……。

コメント:少年時代の忘れがたい親友が、飛行機事故で亡くなったことを新聞で知った主人公が、その少年時代の思い出を回想していく形式で綴られていきます。「嫌っていたやつの意外な一面を知って仲良くなる」「病気で野球ができない」「男子と女子の対立」「憧れの野球チームのマネージャーのお姉さん」「宿敵チームとの対決」などなど、どこかで聞いたような、ありがちな設定がぎゅっと詰めこまれているかのような感じですが、これが全く陳腐にならず、それどころか素直な気持ちを呼び覚まされて、思わず涙腺が弛まずにはいられませんでした。ガスと隆二の友情描写とともに、隆二とその母親との関係も感動的でして、現在に戻ってのラストシーンとともに、ジーンとした余韻が今も心に残っています。「最も『岸和田少年愚連隊』向きでないキャラ」に思えた「ココリコの遠藤」が、以外にもピッタリハマっていたのにはビックリでして、「南海ホークスの帽子」とともに、忘れがたい印象を残しています。子役たちもみな達者だった印象で、中でも「隆二」役の「辻本賢人」君の、「東京の子供」としての存在感は秀逸です。彼がのちに「阪神タイガース」に中学生から入団したことも含めて、将来彼が一軍で活躍するようになった時に、プレミアの価値が出る出演作品でもあるのだなぁとあらためて実感しました。あと「野球チームのマネージャーのお姉さん」役の「安西ひろこ」が実に素晴らしかったです!! 彼女を観ていると、子供時代の自分に心は戻ってしまうかのようです。素晴らしい「憧れのお姉さん」ぶりでした。他の「岸和田少年愚連隊」シリーズとは違って、児童にも安心してお薦め出来る作品ですが、かえって大人が観てこそより楽しめる作品なのではと思います。

 

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奇人たちの晩餐会

【98仏】80min
 監督:フランシス・ベベール
 出演:ジャック・ヴィルレ、ティエリー・レルミット、
    フランシス・ユステール、

ストーリー:編集者ピエールと友人たちは、それぞれに「奇人」を連れてきて笑い者にするというパーティーが週に一度の楽しみ。今回はまれにみる変わり者、税務署勤務のフランソワを同伴することにしたのだが、腰を痛めて出席出来なくなってしまう。フランソワと二人でかみ合わない会話に疲れるピエールは、さらに彼の勘違いのせいで妻や愛人、税務調査のトラブルに巻き込まれていく。

コメント:良質な「落語」を観ているようです。この監督の作品って少ない登場人物で会話の応酬で成り立っているものが多く、大好きです。

 

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ギター弾きの恋

【99米】95min
 監督:ウディ・アレン
 出演:ショーン・ペン、サマンサ・モートン、
    ユマ・サーマン、 ウディ・アレン、

ストーリー:1930年代、名ジャズ・ギタリストエメットは、ジャンゴ・ラインハルトに次ぐ「世界で二番目の腕」を自称し女遊びも派手。そんな彼が、口のきけない娘ハッティの純粋さに心を動かされて同棲生活を始めた。それでも浪費癖は治らず、大恐慌のさなかにエメットは破産宣告を受ける。ハッティは献身的に尽くすものの、エメットは彼女を捨てて上流階級の娘と衝動的に結婚してしまう……。

コメント:ジャンゴの次、世界で二番目を自認するギタリスト・エメット。本物のジャンゴが聴きに来ていると聞いただけで逃げ出してしまうところなんか、ウディ・アレンさん、よく分かってますね……。そして何といってもハッティ!!ボクは彼女の虜です。もの哀しげにひょこひょこと歩く長廻しのショット。気がつくといつも口をモグモグ何か食べている。そして言葉以上に全てを物語るその表情。ギターでしか本当の気持ちを表現出来ないエメットの内面を、一番理解していたのはハッティだったのでしょう。エメットさん、ハッティは絶対に手放してはあかんよ……。ボクの予想ですが、最後ハッティは結婚してなかったんだと思います、女の意地って奴ですね。で、エメットはエメットで、自分が強引に押したら旦那を捨ててついてきてしまうだろうことをわかってるからこそ、あえて去った、つまりやさしさだと思いますね……。運命の人に出会ったら、絶対に逃がしてはあかんという教訓なのですな。ちとネタばれ気味ですいません……。

 

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キッド

【21米】53min
 監督:チャールズ・チャップリン
 出演:チャールズ・チャップリン、ジャッキー・クーガン、
    エドナ・パービアンス、 

ストーリー:ロンドンの下町、男に捨てられた若い娘が、赤ん坊の処理に困ったあげく金持ちの車の中に置き去りにする。街の浮浪者チャップリンがその子を拾い育てることになる。5年後成長した子供はチャップリンを助け、二人でインチキ商売に精を出す。そこへ今や人気オペラ歌手の生母が現れる……。サイレント時代の、愛と笑いに満ちた感動作。

コメント:何といっても子供がかわいい。キッドが警察に連れ去られ、泣きながら「いやだーっ」って言ってるシーン(サイレントだから実際は言ってないのだが)など涙がこぼれてしまったし。チャップリンとキッドが同じ寝相をするところなどなど、良いです。

 

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キャリア・ガールズ

【97英】87min
 監督:マイク・リー
 出演:カトリン・カートリッジ、リンダ・ステッドマン、
    ケイト・バイアー、

ストーリー:1980年代に青春を過ごした、大学時代のルームメイト同士であるハンナとアニーが6年ぶりに再会。互いに別々の生き方を歩んだことを認識しつつも、彼女たちの心はキャンパス・ライフの思い出へと飛ぶ。辛辣な口調のハンナと繊細なアニーだが、奇妙にウマがあった。そんな過去を振り返った後に、彼女たちは大学時代に知り合った男たちと不思議な再会を果たす……。

コメント:二人とも決して器量が良くないところがリアルでいいです。女に振られて、田舎に引きこもっているのに訪ねてこられたらキレるわな、こういう男ならなおさら……。ともあれ、ジーンとする女同士の青春友情物語です。

 

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クレージー黄金作戦

【67日】157min
 監督:坪島 孝
 出演:クレージーキャッツ、浜 美枝、園 まり、

ストーリー:博奕狂いの破戒僧・心乱はひょんなことからラスベガスに行くことになり、機中、代議士の板垣、アメリカ人の遺産を相続することになった梨本と一緒になる。遺産は廃鉱と坑道地図だけであったが、坑道には海賊が隠した財産が眠っていた。ザ・ドリフターズが先輩クレージーキャッツとワンシーン共演。

コメント:映画館で1回観ただけなのですが、すごく面白かった記憶があります。最も同時上映だった『ニッポン無責任野郎』が当時大爆笑だったのに、それから5年くらいしてビデオで観たらそれほど笑えず、かえって植木等の調子良さに腹がたったということがあるので、「映画館効果」つまりみんなが一緒に笑うので自分も一緒に面白くなったっていうことなのかもしれませんが、当時の記憶を信用しておきます。なんといってもラスベガスの舗道で、ミュージカルの如くクレージーキャッツが歌い踊るシーンのゴージャスさに大爆笑した記憶があります。

 

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クレールの膝

【70仏】105min
 監督:エリック・ロメール
 出演:ジャン・クロード・ブリアリ、オーロラ・コルニュ、
    ローランス・ドゥ・モナガン、

ストーリー:結婚を目前に控えた30代半ばの男ジェロームは、独身生活最後の夏を過ごしに、アンヌシー湖畔の別荘へやって来る。そこでふと知り合った17歳の少女クレールの若々しく美しい膝に、はからずも心奪われて……。

コメント:自分の思い通りにならない少女への、憧憬と狼狽の物語。「もうああいうタイプは克服した。心おきなく結婚出来る」みたいなこと言ってるけど、ダメだろうね、まだひきずり続けるねこの男。

 

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クロコダイル・ダンディー

【85豪】97min           
 監督:ピーター・フェイマン
 出演:ポール・ホーガン、リンダ・コズラウスキー、
    ジョン・メイロン、

ストーリー:新聞社社長令嬢で新聞記者のスーは、オーストラリアの奥地で何十匹ものワニを退治して生還したヒーロー、ミック・ダンディーを取材しに現地へやって来た。会ってみるとダンディーは、粗野ながらもユーモアを解し、都会の人間にはない心の暖かさを持った男の中の男だった。スーはダンディーとともにジャングルの中へ冒険の旅に出たが、それはスーにとって生まれて初めてのアドベンチャーだった。そしてスーはダンディーをNYへ連れて帰ってきた。今度はダンディーの方が初めて見るものばかりだった……。

コメント:リアルタイムで観た当初はすごく面白かったけど今観たらダメかな……と、なかば期待せずに観たのですが、メチャ良かった。というのは、やはりこのダンディーが魅力的なのですな。それは『ニューヨークの恋人』の公爵のように嫌みがなく、ユーモアのわかる男であり、ポリシーを持った暖かくさっぱりした男だからだろう。後味が爽やかなのです。加えてスーの魅力。ほんとに綺麗なひとです。こんな人と結婚してポール・ホーガンが羨ましいです、素直に。

 

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クロコダイル・ダンディー2

【88豪】112min          
 監督:ジョン・コーネル
 出演:ポール・ホーガン、リンダ・コズラウスキー、
    ジョン・メイロン、

ストーリー:ニューヨークにやって来たミック・ダンディーは、美人記者スーと同棲中。その彼女の前の亭主が、南米コロンビアで、麻薬組織のルイス・リコの決定的場面をカメラに収めたため殺された。写真をスーに送ったことから、リコは彼女を誘拐。ダンディーは彼女を助け出すが、危険を避けるために二人はダンディーの故郷オーストラリアに身を隠す。だがリコもオーストラリアまで追ってきた。かくしてダンディー対リコの一大対決に。

コメント:ダンディーさん、ヒモになってました……?

 

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クロコダイル・ダンディー in LA

【01豪米】
 監督:サイモン・ウィンサー
 出演:ポール・ホーガン、リンダ・コズラウスキー、
    ジョン・メイロン、

ストーリー:ミック・ダンディーと妻スーとの間には長男マイキーも誕生、家庭は幸せだった。しかしクロコダイル・ハンティングが違法となった今では、観光客に伝説のハンターを演じる生活をするしかなかった。ある日、スーの父の新聞社のロス支社長が謎の死をとげ、その真相を探るためスーが後任の支社長に抜擢された。一家はロスへ行くことに。ミックはスーの調査を助けるため、ハリウッドの撮影スタジオに潜入した……。

コメント:21世紀になっても、ダンディー・シリーズは健在です。外野の声は気にせず、続編を作ってください……。

 

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恋しくて

【87米】95min
 監督:ハワード・ドイッチ
 出演:メアリー・スチュアート・マスターソン、
    エリック・ストルツ、 リー・トンプソン、

ストーリー:ワッツはドラムの好きな女子高生。キースは物静かな同級生。ボーイッシュなワッツは、本当はキースが好きなのに言い出せない。そんなワッツの気持ちも知らず、キースはハイスクールのマドンナであるアマンダに心を奪われ、デートすることになる。そして……。

コメント:ボクは80年代の、特に音楽にはいい印象がなくて、そんなわけで冒頭から80年代のダサダササウンドが流れた瞬間(大好きな人、すいません)この映画をなめてかかりました。始まってしばらくの間、バカにした目線で斜めから観てました。しかし物語が学校での階級差別的なものになり、そんな中でひたむきに生きているキース、アマンダ、ワッツがバカにされる展開になってくると俄然のめり込んでしまいました。多いんですよ、期待せずに観てると感動してしまうってこと。ラストにかけてなど完全に感情移入して応援しまくりです。で、有名なラスト。この場合、ボクは男物のトランクスを履いているような女の子はダメですね。ただメアリー・スチュアート・マスターソンだから、女の子らしい恰好も似合いそうだしってことでオーケーなのですが。多くの女性はワッツに感情移入だと思いますが、ボク的にはアマンダに行ってもいいのでは、だって彼女も一生懸命なんだぜ、って思えてしまうのであります……。監督、ストーンズ好きなのかな?

 

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恋するトマト クマインカナバー

【05日】126min
 監督:南部 英夫
 出演:大地 康雄、アリス・ディクソン、富田 靖子、
    清水 紘治、 ルビー・モレノ、村田 雄浩、

ストーリー:年老いた両親と3人で暮らす45歳の野田正男(大地康雄)。農家の長男ゆえに嫁が来ず、結婚直前までいった景子(富田靖子)との縁談も破談になってしまいました。見かねた友人の紹介で、フィリピンパブで働く女性と交際を始め、結婚式をあげるためにフィリピンに渡るも、待っていたのは結婚詐欺というつらい現実……。生きる気力をなくした正男は浮浪者のようになり、数年後、彼はやくざまがいの仕事に就いていました。そんなある日、彼は仕事で通りかかったラグーナの村の、故郷・霞ヶ浦にそっくりな風景に魅了されます。その中に、何度かレストランで見かけたことのある女性・クリスティナ(アリス・ディクソン)が稲刈りに励んでいる姿を見つけて……。

コメント:いやぁ、なんとも気持ちよくかつ心地よい映画でした。観終わったあと、拍手が湧きおこったのにはビックリでしたが、まさしくそれに値する映画です。日本が抱える深刻な農業問題、厳しい田舎の現実をベースに置きながら、日本人男性とフィリピン人女性の恋を描いています。その「愛を育んでいく姿」は、相手に対する深い慈しみと思いやりにあふれていまして、観ていると、「忘れかけていた大事なこと」を思い出させてくれます。 そしてそれは「作物を大事に育てる上で不可欠な愛情」と同じものなのかもしれません。即物的な都会の生活の中で、あえて意識し続けていないと忘れていってしまう「大事な気持ち」、それをあらためて再確認させてくれます。そしてその一方で、「他国の女性を平然とお金で買う日本の男たちの醜さ」をはじめとするさまざまなダークサイドも、日本の農業問題と合わせてしっかり描かれていて、物語に奥行きを与えています。主人公・正男の年老いた両親の姿およびクリスティナの両親の姿を自分の両親と重ね合わせ、あらためて「親を大事にしなきゃな」と心から思い、ちょっと切ない気持ちになりつつも、観終わって、すごくすがすがしい気持ちになりました。まさしく夢と希望を与えてくれる、ロマンチックな大人のエンタテイメント映画です!! 大地康雄氏が、製作総指揮・企画・脚本・主演と1人4役をこなしてまでも、「何としてでも撮りたかった」という意気込みが伝わってきます。物語前半においては、あれほど情けないたたずまいだった正男が、終盤においてはメチャクチャかっこよくなっています。そしてヒロインを演じる、フィリピンのトップスターであるアリス・ディクソンがなんともチャーミングでして、これまた忘れかけていたものを思い出させてくれるような、理知的かつグラマラスな、アジアン・ビューティーです。こんな娯楽性と社会性が嫌味なく自然に溶けあったいい映画は、めったにないのではないかと思います。あと、副題の「クマインカナバー」とは、タガログ語で「ごはん食べませんか?」という意味でして、大地康雄さんと原作の小檜山博さんがマニラ近くの海岸を歩いていた時に、浜辺で貧しい食事をとっていたホームレスのフィリピン人から「クマインカナバー?」と声をかけられた、その「貧しくても他人への思いやりを忘れない心」に感激し、この「言葉」と「思いやりの心」を、「映画の核」に据えようと決意したとのことです。

 

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恋の秋

【98仏】112min
 監督:エリック・ロメール
 出演:マリー・リヴィエール、ベアトリス・ロマン、
    アラン・リボル、 ディディエ・サンドル、

ストーリー:ローヌ地方の小さな葡萄園で有機農法によるワイン造りをしているマガリ。息子はすでに独立し、ワイン造り一筋で男っ気がない彼女に、親友のイザベルは内緒で交際相手募集の新聞広告を出してしまいます。マガリの息子の恋人ロジーヌも、哲学教師のエチエンヌを紹介します。最初は照れから敬遠していたマガリでしたが、イザベルの娘の結婚式のガーデン・パーティーで出逢った男性に心惹かれ……。

コメント:「エリック・ロメール」作品常連で、「エリック・ロメール」ファンの間で人気の高い二大女優・ベアトリス・ロマン
(『クレールの膝』『美しき結婚』)とマリー・リヴィエール(『飛行士の妻』『緑の光線』)が、十数年ぶりにスクリーンに姿を見せた作品でして(とはいっても、チョイ役では出ていましたし、「エリック・ロメール」作品以外には出ていたのかもしれませんが)、「20代の頃の彼女たち」をイメージして観ると、「年とったなぁ……」と、ため息が出ますが(フランス人は日本人より老けるのが早いのでしょうか?)、しかし観ているうちに、むしろ彼女たちが「20代の時」より魅力的に思えてきます、「内面の豊かさ&輝き」がきっとそうさせるのでしょう。ボクにとっての、文句なしの「エリック・ロメール」作品の中のナンバー1といっていいかもしれません(『友だちの恋人』と、どっちかがナンバー1です)。恋に年は関係なく、逆に「人生経験」および「恋愛経験」を積んできたことによる「内面の充実」によって、より充実した「恋」が体験できるのかもしれません。ホント「少年と少女の純な恋」でして、観ていてかわいらしく思えてくるとともに、暖かい気持ちになってきます。美しいカメラワークの中での、男女の行き違い、すれ違いにドキドキさせられます。ワインでいえば、豊穣で上質な味といったところでしょうか。

 

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恋のエチュード

【71仏】132min
 監督:フランソワ・トリュフォー
 出演:ジャン・ピエール・レオー、キカ・マーカム、
    ステーシー・テンデター、フィリップ・レオタール、

ストーリー:英国娘のアンヌとミュリエルの姉妹の前に、気弱な性格のフランス人青年クロードが現れる。ひと目でクロードの虜になってしまったミュリエルだが、若すぎるという理由で両親は結婚に反対、1年間の空白期間を置くことになった。「愛があれば……」と思っていたミュリエルだったが、クロードはその間に、パリでアンヌと恋におちてしまう……。

コメント:みたあとどっと落ち込むような重い話ですが、映像がすごくきれいで、19世紀初頭の文学的ロマンス物語ですのでそれほど後味は悪くありません。なんといってもトリュフォーであり、ジャン・ピエール・レオーなので、トリュフォーが自分に合うと思った人は観ておくべきかも。

 

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恋はデジャ・ブ

【93米】101min
 監督:ハロルド・ライミス
 出演:ビル・マーレー、アンディ・マクダウェル、
    クリス・エリオット、

ストーリー:「2月2日の聖燭祭の取材」でペンシルヴァニアを 訪れた、高慢でいけすかないキャスターのフィル(ビル・マーレー)。仕事を終えた彼が、夜寝て朝目覚めるたびに、「2月2日」が何度も繰り返されます……。フィルはこの時間の迷宮を利用して、同行している憧れの女性プロデューサー(アンディー・マクダウェル)を口説こうとしますが……。

コメント:この映画は「ラブ・コメディー」なのですが、すごく「哲学的」です。頭ではわかっていたこととはいえ、あらためて目から鱗が落ちたといいますか、すごく「感動」してしまいました……。いってみれば、この映画は「主人公フィル(ビル・マーレー)が人生で『ある学び』を得るまで、永遠に『今日』が繰り返されていく」話です。もちろん「映画の架空の話」であり、現実には起こりえないことです。しかし、ともするとボクたちは、「繰り返し同じ毎日を同じ習慣で生きている」といえなくもなかったりするのでは……、と思うと、寒気がしてきます。そんなボクに、「では違うように見えて、実は同じことを繰り返しているような毎日から抜け出すためには、何から始めたらいいのか?」 ということをこの「映画」は教えてくれます。
「同じ日が何度も繰りかえされる」というのは、「その日1日を過ごして寝て朝起きると、また全く同じ日が始まる」ということでして、つまり何度過ごしても「明日が来ない」ということ、自分だけには「昨日の記憶」があって、まわりの人にはまったくない、ということです。そのことを認識したフィルは、愕然とします。しかしやがて「そのこと」を利用して、悪いことをするようになります。どんなことをしても、朝になると「リセット」されてしまうのですから。しかし、それにも飽きてきます。次に「そのこと」を利用して、「女を口説く」ことを考えつき実行します。彼は同行している女性プロデューサー・リタ(アンディー・マクダウェル)のことが好きなのですが、普段は「好みじゃない」なんて「悪態」をついています。で、「口説き作戦」を実行し始めます。なにせ彼は何度でも「今日」をやり直せますので、文字通り「今日の口説き作戦」を毎日やり直します。どんどん学習して、どんどん段取りが良くなっていきます、あくまでも「テクニカル」に。しかし何度やっても最後は上手くいきません、必ず最後はひっぱたかれます。このあたりは「世の中に流布する『女の口説き方マニュアル』」がナンセンスなものだということをさらりと示唆しています。で、ついにはリタを口説くのもイヤになります。だんだん毎日何をやるにも情熱が持てなくなります、まぁあたりまえですね、毎日全く「同じ」なのですから。それで「自殺」をします。しかし、朝起きたら同じベッドの上です。何度「自殺」しても、生き返ります、あたりまえのように。そして「死ぬこともできない」絶望感をいやというほどかみしめた後、フィルは変わります……。さて、ここから先はネタばれをしないことにしますが、何度でも観ていきたい、観終わったあと「さわやか」で「あたたかい気持ち」になれる、素晴らしい映画です。朝起きた時、「今日1日ぶっちょう面」はしないで過ごそうという決心が実行出来そうな、そんな気分に素直になれる映画です。

 

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恋人たちの予感

【89米】96min
 監督:ロブ・ライナー
 出演:メグ・ライアン、ビリー・クリスタル、
    キャリー・フィッシャー、

ストーリー:出会ってから5年後に再会し、さらに5年後の再会を経て美しい友情で結ばれた男女が、セックスによってその友情が壊れるのを恐れ、笑いあり涙ありの努力を繰り返す。セックス抜きで男女の愛情は成立し得るかというテーマを、マンハッタンの四季を背景に描く。

コメント:ウディ・アレンの映画っぽいムード。BGMはハリー・コニック・ジュニアによるジャズだし、ニューヨークを舞台にした男女の恋のさやあてストーリーだし。で、やはり「運命の二人」なのですな。「自分をさらけだして軽口を言い合える仲」だから恋人同士にはなれないし、そうなって別れたらもう会えないから友達、親友同士でいようってことだったが……。セリフも軽妙でテンポも良く、楽しめる映画です。

 

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恋人までの距離

【95米】102min
 監督:リチャード・リンクレイター
 出演:イーサン・ホーク、ジュリー・デルビー、

ストーリー:ブダペストからパリに向かう列車の中で、ヨーロッパを旅行中のアメリカ人青年ジェシーと、ソルボンヌ大学に通うセリーヌは出会い意気投合。ウィーンで途中下車した二人は、ジェシーの帰国便が出発するまでのひと晩14時間だけをつき合うことにする。夜通し二人は町を歩き語り合い、お互いを理解し、強くひかれ合っていくが……。

コメント:会話で進行する映画、ボクはたたみかけるような会話の映画が大好きなのです。エリック・ロメール、ウディ・アレン、フランソワ・トリュフォーなどなど。で、この映画はまさに会話だらけ、会話のみで出来ているといっていいほどです。列車で会ったアメリカ人とフランス人の男女、一夜の恋だけですますにはお互いを知りすぎ、好きになりすぎてしまった二人の話。で、結局どうするのかは観てのお楽しみってことで……。

 

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GO

【01日】122min
 監督:行定 勲
 出演:窪塚 洋介、柴咲 コウ、山崎 努、大竹 しのぶ、

ストーリー:民族学校に通っていたコリアン・ジャパニーズの杉原は、視野を広めようと日本の普通学校に入学。初めての恋のときめき、同郷の親友との友情、奔放な両親との関係など、様々な経験を通して、彼は「在日」であることから感じる疎外感に真正面から向き合おうとする。

コメント:のっけから引き込まれます。こういう青春群像もの大好きです。出てくる人物全てに引き込まれますね。民族学校の暴力教師、暴力的だが憎めない父、たくましい母、頭脳明晰で確固とした目標を持って生きている親友ジョンイルなどなど。で、ジョンイルのお礼参りに行くという元仲間たちに「てめえらジョンイルと話したこともないだろ、ジョンイルの何を知ってるんだよ、てめえらのうさばらしにジョンイルを利用すんじゃねえ!!」って。自分にはないすごいものを持っているかけがえのない親友への思いが伝わってきます。で、柴咲コウ演ずる日本人の女子高生。「普通に典型的になることを怖れ、人の目のみを気にし、人から見てクールでありたがる」女。『アメリカン・ビューティー』でミーナ・スーバリー演じるチア・ガールと同じタイプ。彼女にはちっとも魅力を感じられず、かわいそうとしか思えなかったのですが、最後に「自分の目」を持ち、素直な自分の心に忠実に動こう、脱皮しようとします。この映画は、柴咲コウ演ずる女子高生の成長物語でもあるのですな。

 

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ココニイルコト

【01日】112min
 監督:長澤 雅彦
 出演:真中 瞳、堺 雅人、中村 育二、黒坂 真美、
    原田 夏希、島木 譲二、小市 慢太郎、

ストーリー:東京の広告代理店に勤めるコピーライター・志乃(真中瞳)は、上司との不倫がばれ、大阪支社の営業部に飛ばされます。目標も希望も失ったボロボロの彼女の前に、中途採用で入った同僚の前野(堺雅人)が現れます。「ま、ええんとちゃいますか」が口癖の前野の、楽観的な考え方と明るい性格に励まされ、志乃は次第に心癒されていくのですが……。

コメント:主人公の「真中瞳演じる志乃」が、実に不愛想でかわいげのない女でして、そんな女が都合良く癒されていく展開には辟易で、一歩間違うと「画面をぶん殴りたくなる系映画」に直結する危険性があったのですが、それをおぎなってあまりある脚本の良さ、いい意味でののんびりした大阪および大阪人描写の妙、全体としてのファンタジックな雰囲気、そして「堺雅人演じる前野の魅力的な人物像」などによって、観終わったあと、すごく幸せな気分にさせてもらいました。まさしく素敵なファンタジーでありおとぎ話でして、大阪版『アメリ』といった趣きを感じさせもします。中でも特に「堺雅人演じる前野」は、映画『異人たちとの夏』での「片岡鶴太郎演じる下町の寿司職人のおやじ」とともに、ボクにとっての「理想の人物像」なのでして、彼とめぐり会うことが出来ただけでも非常に満足なのであります(同様に「小市慢太郎演じるコピーライター大伴」も、非常に「魅力的な人物」です)。
 ボクは「不倫に真剣にのめりこんでいる女の心理」が理解できなくて(逆に考えて、「やけぼっくいに火がついてパターン」以外で、人妻相手に打算または遊びなしに真剣に恋愛しようなんて 気が起きる男がいるとは信じられない自分ですので、まぁ男と女は違うので、一緒には出来ませんが、少なくとも理解不能ということです)、「不倫に破れて自暴自棄になっている主人公」に同情も共感も感じられず、「勝手に落ちこんでろ」としか思えなかったのですが、そんな主人公に前野が、体を張って「共感の姿勢」を示すその姿に感動し、「人の心を動かす」「人が感動する」とはどういうことか、「心を裸にする」とはどういうことかを目の当たりにさせられ、素直に学ばせていただいたのでありました。そしてあらためて、理解出来なくても、「傷ついて自暴自棄になっている」という気持ちを汲み取り、「共感することの大事さ」を実感したのでありました。
 また、前野と同じ「熱狂的ブレーブスファン」のクライアントの社長に、「自分たちのような、少数派を気取っていたブレーブスファンが、仲間を増やそうとしなかったからブレーブスが潰れたんや、せやから自分らもブレーブス身売りさせてしもうた犯人の1人なんですわ」と語るくだりには、同じように「少数派を気取ったホエールズならびにベイスターズファン」のボクは、大いに共感させられたのでありました。
 そんなこんなでボクは、見習うべき「師匠」として、前野の行動および言葉の全てに注目しながら観ていたのでありました。

 なんといいますか、東京人が頭に描く「大阪人のいいイメージ」の典型的な感じ=「かっこいいことをするときに、絶対にかっこよくみせようとしない、照れ屋の美学」みたいなイメージに溢れた、観終わったあと幸せな気分になれる、「良質のファンタジー映画」ですね。

 

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ゴッドファーザー

【72米】175min
 監督:フランシス・F・コッポラ
 音楽:ニーノ・ロータ
 出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、
    ジェームズ・カーン、ダイアン・キートン、

ストーリー:映画は、ドン・コルレオーネの長女の結婚式から幕を開ける。シチリア島からアメリカへ移住し、苦闘の末に巨万の富を築き上げたコルレオーネには3人の息子がいた。長男ソニーは血の気が多く荒っぽい。次男フレドは腰抜け。温和な三男マイケルはドンのお気に入りだが、堅気の道を歩もうとしている。だが、父が敵対するファミリーに銃撃されて重傷を負った時、マイケルは父の世界へ一歩足を踏み入れる。彼は敵のボスと悪徳警官の二人を射殺し、故郷シシリーへ逃亡した。この事件が引き金となって、5大ファミリーの間で血で血を洗う抗争が勃発していく……。

コメント:本来「好き嫌い」がはっきり別れるはずの、「怖ろしいマフィアの世界を描いたギャング映画」が、これほどまでに数多くの人々から支持されているのはなぜなのか? それは、そこに「理想の父親像」がくっきりと描かれているからなのではないかとボクは思うのです。実際ボクがなぜ『ゴッドファーザー』に魅かれるのかといえば、「マーロン・ブランド」および「ロバート・デ・ニーロ」演じる「ビトー・コルレオーネ」の「人間的魅力」に魅かれるからであり(「自分の家族およびファミリー以外」に対しては、実は打算的かつ排他的計算を隠し持っていることをも含めて)、それが軸になっての、その対比としての「マイケルの人生」への洞察であり、そしてそのまわりの人物への洞察および出来事への洞察なのです。なのでボクはやはり『1』がダントツで、『2』は『1』とセットという意味での通しての傑作だと思います。今こうしていても、「結婚式のシーン」と「孫と遊びながらビトーが亡くなるトマト農園のシーン」が目に浮かんできます。

 

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ゴッドファーザーPART2

【74米】200min
 監督:フランシス・F・コッポラ
 音楽:ニーノ・ロータ
 出演:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、
    ロバート・デュヴァル、ジョン・カザール、

ストーリー:亡き父のあとを継ぎ、コルレオーネ・ファミリーのドンになったマイケルの苦悩と復讐を、亡き父が少年時代からゴッドファーザーの地位を築きあげたエピソードをはさみながら描いた作品。

コメント:人物の見分けがつきづらい上に説明描写がほとんどなく、セリフも意味深で直接意味がわかりづらく、何回観てもストーリーの半分ぐらいしか理解出来なく、あえて巻き戻して何度も確認しても「謎」は増すばかりの『ゴッドファーザー』三部作だったのですが、DVDで「吹き替え」で観てみたところ、非常にわかりやすく、「言葉の裏の意味および暗喩的な部分」までがすごくわかりやすく頭に入ってきました。しかしそれでもいくつか「謎の部分」があるという「奥深さ」なのです。そしてその「説明描写を省いた描写」自体が実に効果的なのであり、「セリフに込められた意味の奥深さの連続」と含めて、その「一瞬たりとも気が抜けなさ」こそが魅力だったりするのです。特に『2』において、その魅力が傑出しています。あまりにも完璧な「映像詩」および「音楽」、そしてあまりにも見事な「演技のアンサンブル」、以降は字幕あるいは字幕を消して、出来れば大画面で何度も観たい傑作です、『1』と『2』は。

 

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コリーナ、コリーナ

【94米】113min
 監督:ジェシー・ネルソン
 出演:ウーピー・ゴールドバーグ、レイ・リオッタ、
    ティナ・マジョリーノ、

ストーリー:CM音楽家のマニーは、母親が死んだショックで口をきかなくなってしまった7歳の娘モリーの面倒をみてもらうために、家政婦の コリーナを雇うことにする。コリーナは、洗練された物腰と教養あふれる話術を持った女性。コリーナの言葉によってモリーは笑顔と言葉を取り戻す。一方、マニーは作曲の仕事に行き詰まっていたが、音楽評論家志望のコリーナが適格な助言を示し、コリーナに信頼と感謝を寄せるようになる。モリーは3人が家族になることを願うようになるが……。

コメント:本作は女性監督による実話のようです。これほど有能で聡明な女性が黒人だというだけでメイドしか仕事がないという現実には考えさせられます。しかし一歩間違うと「幼児虐待」につながってしまうわけですな。何も喋らない、なつかないからと。他の「家政婦候補」の人たちだったら危なかったですね。ほんとコリーナさんで良かったと思います。モリーと黒人の女の子がお互いに顔を舐めあって「あなたチョコレート味?」「あなたバニラ味?」ってとこ、かわいくて印象に残りました。そして、この映画の「サントラCD」すごく良いです。

 

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殺したい女

【86米】95min
 監督:デヴィッド・ザッカー、ジェリー・ザッカー、
     ジム・エイブラハムズ
 出演:ダニー・デヴィード、ベット・ミドラー、
    ヘレン・スレイター、 ビル・プルマン、

ストーリー:新製品「ピッチリ・ミニスカート」の大成功で一躍億万長者になったサムは、女房を殺し、情婦と夢の生活に入ろうとしていたが、女房バーバラはなんと誘拐されていた。誘拐犯人の夫婦は、「ピッチリ・ミニスカート」のデザインを盗まれた腹いせにこの事件を思いたったが根は善人、身代金は60万ドルからどんどん値下げ、逆にダンナに早く殺せとどなられる始末。一方監禁されているバーバラは、VIP気分で脳天気。しかし、ダンナが自分を殺そうとしていることを知ると、彼女は誘拐犯と共謀して、ダンナの財産を巻き上げる計画をたてた……。

コメント:ヘレン・スレイター大好きです。気弱な誘拐犯役、最高!!

 

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