カーニバルの朝(『ゲッティン・アラウンド』収録)

  1965.5.28.
  
   デクスター・ゴードン(ts)
   ボビー・ハッチャーソン(vib)
   バリー・ハリス(p)
   ボブ・クランショウ(b)
   ビリー・ヒギンズ(Ds)


 妖しくムーディーな曲、ビブラフォーンとダークなテナーによるなんともいえず魅惑的なムード、この演奏は有無を言わさずボクを魅きつけてしまうのです。ボクは4才から5才まで口がきけなくなってしまい、そのため5才のある日からの記憶しかないのですが、しかし断片的な記憶のようなものがフラッシュバックのように残っていて、それとこの曲のムードは何か通じるものがあるのです。日本の中にある60年代後半のヨーロピアン風味と魔術的なものが渾然一体となった感じ、「神宮前」近辺の(20年前以前の)人通りのない裏通りにある古い洋品店にあるマネキン人形のような感じ(具体的にそういう店が実在したという意味ではありませんのであしからず)。好きとか嫌いとかいう以前に有無をいわさず本能的に魅かれてしまうのです。ぼくの幼児期に何があったのか、何もなかったのかわからないのですけど、ボクが60年代後半から70年代前半のものに有無をいわさず魅かれてしまうのはそういうわけなのだろうなあと実感してます。だからどうだというわけではないのですが……。「ハウ・インセンシティヴ/カーリン・クローグ&デクスター・ゴードン」、「悲しき天使/デクスター・ゴードン」もこの曲と同傾向の演奏で、魅力的です。

 

 

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