

※このコーナーは徳大寺有恒氏のみを糾弾するコーナーではありません
日本のカーライフ全体に筆誅を加えるコーナーです。悪しからず。
第一回 間違いだらけの徳大寺有恒(2000.10.2)
評論家というのは、世界一楽な商売なんじゃないかと思う時がしょっちゅうある。そりゃ、取材(フィールドワークなんて気取って言ってる奴もいるが)をしたり、自分なりの切り口や理論を考える苦労はあるだろう。しかしながら、自分が主観的に(しかも感傷的に)思ったことを、さも国民の総意であるかの如く、言葉巧みに言い放っていれば、あとは放ったらかし。楽なモノだ。
特に、自動車評論家は、楽な商売の極致ではないか。何たって、このクルマを使う人の視点に立って論じなきゃ、なんてことは考えなくていい。ただ単にメーカーから試乗のお誘いが来て、それに参加しつつ、主観的な意見をどこかのメディアに発表していればいいのだから。いや、そんな簡単なものじゃないんだ、と若手自動車評論家は言うかも知れない。メーカーから試乗のお誘いが来るようになるまで大変な努力なんだ、とね。そんなにボヤくなら、今すぐ自動車評論家など辞めればいい。別に、こちらからあなたに「是非自動車評論家になってください」と頼んだわけではないし、試乗の機会が少ない程度で挫折するような評論家もどきが一人が消えたって、自動車業界や消費者に何の影響もないでしょう。
話を元に戻そう。評論家の中でも、自動車評論ほど、大した専門知識もいらず、しかもフツーの人々に「なんとかわかってもらわなくちゃ」と努力する必要のない分野もそうないと思う。第一、極論すれば、クルマを買うのに、自動車評論家なんて必要ないのだからね。いや、必要かも知れないが、今の評論家の多くは、そのニーズに応えているとは言えない。少なくとも、クルマに詳しくない人へクルマ選びをサポートできる体制には全くなっていない。つまり、一般消費者から見れば、ほとんどの自動車評論家の存在はクズであり、ゴミであり、単なるクルマオタクにすぎない。
クルマでないものに例えよう。例えば、あなたは今、新幹線を使って京都に観光に行きたいとする。そこで旅行代理店に行くと、鉄道マニアの相談員が「この時間に発車する『のぞみ』は最新型の車両で運転されるので是非とも…」「途中の岐阜県で途中下車して、是非とも廃止が近い○○線に乗っておいた方が…」等々、観光とは関係ない鉄道のマニアックな話ばかり一方的にまくし立てられる。あなたはもちろん、そんな旅行代理店は二度と行かないでしょう(鉄道マニアは別でしょうが)。これと同じようなことをしているのが、多くの自動車評論家達です。
クルマに興味のない人が必要とするクルマ情報は、「一年いっぺんだけ長距離を運転して帰省するが、運転に慣れていない私でも運転しやすく、疲れにくく、車内で仮眠もできるクルマ」とか、「市街から離れているので、買い物がまとめ買いになりがち。だから、たくさん荷物が積めて、しかも家族5人でゆったり乗れる車」とか、そういう情報だろうと思います。それを「いまいち、ターボらしい盛り上がりに欠ける。アクセル・レスポンスにも少々の甘さが残るし、回り方も重い感じが残る」だの、「節度ある操作感のスイッチやシフトレバー」なんてもったいぶった書き方の文章で「評論」されても、大方の人は理解できない。どうしてもっとガツンと評論して、人並みの国語力がある人が誰でも理解できる書き方・言い方をしないのか。不思議である。たまに、こういうクルママニア的なクズ評論家の書いた文章を、校正して著者に送り返してやりたくなることがある。
例えば、小生が欲しいクルマの「情報」を文章にすると、以下の通りです。つまり、クルマの専門用語を極力使わず、特徴をはっきりと書く。そして何より、そのクルマの駄目なところははっきり斬ることができている文章です。
外観は、いかにもワゴンブーム便乗といった格好優先のスタイルで、2年以内にカッコ悪くなることは必至。3年後の中古車買い取り価格は安いこと間違いなし。室内空間は外観から受ける印象よりはるかに狭い。後席は、大人は膝を抱えるようにしてやっと座れる程度の狭さだ。はっきり言ってファミリーユースには向かず、身長170センチ以上の人に「後席に乗れ」と言うのは拷問である。室内も黒一色で統一されているため、余計狭苦しく見える。エアコンやオーディオを含めたスイッチが全て運転席に向いているため、助手席の人は疎外感を感じる。したがって、デートカーとしては最悪。シートは座ると沈み込むような形状で、スポーツカー風の雰囲気を求める人には魅力的だろうが、普通のセダンから乗り換えると違和感が強い。
エンジンは、2500ccのDOHCエンジン。メーカー側では加速の良さと低燃費を両立させた画期的なエンジンだと胸を張るが、高速道路の合流などで加速すると途端に燃費が悪くなり(普通に運転しているときの平均燃費は1リットルあたり○キロだが、急発進急加速を繰り返すと○キロに落ちる)、しかもエンジンの音が室内に入ってきてうるさい。高速道路での時速100キロでのドライブでは、燃費が良くなるし、直進安定性が良く、長距離ドライブには向いている。
取り回しについて書くと、運転席に座っても、ボンネットの先端が全く見えないので、初心者は不安になるかも知れない。しかもドアミラーの位置が悪く、左の後方を見るときは緊張感を強いられる。リアウインドウが傾斜していて、しかもリアシートに隠れて見づらいため、バックもしにくい。従って、初心者はこの車を買ってはいけない。
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小生の目から見て、クルマに興味のない人にちゃんと伝わるメッセージを送ることができる自動車評論家は、数少ないです。その人々を紹介します。まずは三本和彦氏。珍しくTVK(神奈川県)というローカルTV局がキー局の全国ネット『新車情報』のメインキャスターです。この番組では、試乗レポートで、時速100キロ走行中の騒音を計り、峠道の路肩(砂利)でABSのテストをし、実走行の燃費を発表しますし、スタジオに実車と開発担当者(時に輸入担当者)を呼んで、室内やトランクの広さなどをわかりやすく解説した後、「高い」だの「公道を走るには無駄な性能」だの「乗り降りしにくい」だの、歯に衣着せずに超毒舌の批評を展開します。はっきり言って、クルマに興味がなく、しかもクルマにお金をかけたくない人の味方です。ただし、氏の著した実車評論の本は、毒舌が半分くらいに影を潜めるため、おもしろくありません。
続いては森慶太氏。著書『乗れるクルマ 乗ってはいけないクルマ』(三笠書房・文庫)は絶品。他のカーマニア系ゴミ評論家の論点にない「このクルマの開発にメーカーは社運をかけているか」、「日本以外に通用するクルマとして作っているか」という視点でクルマを評論。実車にはっきりと「乗れる」「乗れない」と決めつけ、しかも他の大物評論家が絶賛しているクルマ(例えばトヨタのヴィッツ、ホンダのS2000など)も完膚無きまでに叩いてくれる心地よい内容で、今まさに車を買おうとしている人たちに、クルマの選び方を教えてくれる本です。
逆に、小生の目から見て、役に立たない評論家を挙げよう…と思いましたが、たくさんいすぎて挙げるのが難しいですねえ。ここでは、右代表としてやっぱりこのコーナーの題名になった以上、登場していただきましょう。間違いだらけの徳大寺有恒氏。はっきり言って、付ける薬がないくらいにバカだと小生は思います。なぜか。@自分の本の購買層であるサラリーマン層、中規模以下の自営、農家など庶民の視点でクルマを評論できていない、Aアメリカやヨーロッパへの劣等感がそのままクルマ自体の評価に直結している、つまり日本車は例外なくなにかしらケチをつけ、外車はアバタもエクボとばかりに褒めちぎる、B私見を世の中の総意だと勘違いしている、この3点を挙げたいと思います。氏が絶賛するクルマは、たいてい、通常のサラリーマンの年収5〜10年分くらいする外車か、もしくはトヨタの新コンセプトのクルマだけ。まるでトヨタとヤナセ兼務の営業マン。しかも、このように上流階級の視点から庶民を見下す視点しか持ち合わせない人に限って、生活グルマ(大衆車)を評論するような本を出したり、運転テクニックの本を出したりするんだ。黙ってジャガーならぬ「ジャグァー」や、メルセデスベンツならぬ「メルツェデス・ベンツ」に乗って一人悦に入ってろ! と言いたくなる。
まぁ彼は金持ちのボンボンだから@は仕方がないとして(例えば、実車評論なんてせずに、欧米の名車を紹介する本など書かせたら、彼の右に出る人はいない)、Aはかなりの問題。小生の偏見から作り上げた法則で「外車ばかり褒めて日本車のほぼ全てをけなす評論家=ゴミクズ自動車評論家」というものがありますが、この偏見に照らし合わせて、この論理が破綻したことがありません。この意味では、自動車評論家ではありませんが、カーマニアタレントの所ジョージもこの範疇のゴミです。で、外車べた褒めの評論家に限って、Bの傾向が強い。本当に手に負えないバカが多い。
オリンピックなどで、日本人が国際舞台に出ると、急にナショナリストになり、日本だけをヒイキする人が良く見受けられますが、こと自動車のことになると、なぜカーマニアのゴミクズ評論家達は、欧米ばかり褒めちぎるのでしょう。たしかに乗ってみれば、外国車は素晴らしいかも知れませんが、実車価格や税金、メンテナンスの面(部品代等)でコストがかかるために、または普段からつきあいのある整備工場のオッチャンが直せないという理由で、外国車を選択することがどだい無理な人々のこと、考えたことあるのでしょうか、このクズ評論家達は。
クルマに詳しくないけれども、クルマが大好きな小生から、このサイトに来てくれた方々に一言アドバイスを。欧米車を絶賛して国産車を例外なくけなした自動車評論本は絶対に買ってはいけない。読むだけ時間のムダ。フツーの人が理解できない専門用語が踊っているクルマ本も以下同文。こんなくだらないクズ本を読んでクルマを研究するなら、クルマに詳しい友人か、ディーラーではない町の整備工場のオッチャンにアドバイスを求めた方がよっぽどクルマ選びは成功すると確信しています。