"Against Newton II"
feb 2004
"Against Newton"
mar2003
"Distance"
feb2002
"Es"
feb 2001
"Be" duo version
feb 2001
"Be"
feb 2000
"Via"
may1999





< Against Newton II >

ニュートンの法則では一度投げ出された物体は放物線を描き落下する。

このことを人生にたとえると、一度生まれてきた人は、
それぞれの放物線を描き落下(死)へと向かっていく。

加速度ゼロの状態、終わりに向かっていくという共通項を持ちながらも、放物線上の瞬間、瞬間を生きようとする人の姿を、
“Against Newton=ニュートン(重力)に逆らって”いることをキーワードに考察したダンス作品。


Newton II 構成・演出: 岩淵多喜子
演出補佐: 太田ゆかり
振付・出演: 太田ゆかり 平敷秀人 岩淵多喜子
舞台美術: 高原尚司
音楽構成: 堀川恭子
衣裳村教子
照明アドザ: 岩品武顕

所要時間: 約30分
初演: 2004年2月 Contemporary Dance Dance Planet No.14 新国立劇場小劇場


批評:

「見えてきた個々のダンサーの質感」

これ見よがしの斬新さに走らず、相当の稽古の積み重ねから抽出されたであろう動きの密度が快い。今までの岩淵にあったダンサー同士の柔らかなコンタクトに加えて、個々のダンサーの身体の質感が見えてきたのが、今回の収穫である。

(石井達朗 ダンスマガジン 2004年5月号)


Newton II パンフレット


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< Against Newton >

「まっすぐ立つ」というあたりまえの姿勢を維持するのにどれだけの外的、内的力を要するか。

普段私達は意識的、無意識的に重力の影響を受けている。
一度投げ出された物体が様々な放物線を描きながら落下していくように、私達も一度放り出されたらそれぞれの軌跡を描きながら落下へ向かっていく。
抗えない物理的な法則を受け入れながらもあきらめ切れない気持ち。
抗いながらも全ての人に平等に与えられている物理的法則に対する安堵。

重力に従って「もうこれくらいで」という気持ちと、重力に逆らって「まだまだこれから」という二つの相反するベクトルの中で揺らいでいる自分たちのポートレート

Newton 構横浜ダンスコレクション ソロ×デュオ コンペティション2001
横浜市文化振興財団賞,在日フランス大使館賞受賞

構成・演出: 岩淵多喜子
演出補佐: 太田ゆかり
振付・出演: 太田ゆかり 梶原暁子 岩淵多喜子  
舞台美術: 高原尚司
音   楽: Bach、Hendel
音楽編集: 堀川恭子、水谷彰利
衣   裳: 北村教子
照明アドバイザ: 岩品武顕

所要時間 :約30分



批評:

良くも悪くもスタイリッシュな目新しさが消費されがちな現代舞踊の世界で、岩淵は着実に自分の道を踏み固めている。身体の多様な動きをバラバラに解体し、それらを周到に再構築した作品には、身ひとつでダンスの原点をまさぐっているような、親密で真摯な手探りを感じる。
以前の岩淵は、男女間の微妙な気分をメリハリのある動きに還元し、すくうとこぼれ落ちそうなユーモアと実在感を漂わせていた。今回、女性3人による「AgainstNewton」は人と人の関係性よりも、飛ぶ・倒れる・転がるなどの動きそのものに集中している。即興がほとんどない緻密な構成。緩急を生かしたスピード感、タイミングの正確さが印象的だ。ただ同じ質の動きが執拗に繰り返されると、いくら密度の高い振りも冗漫になる。自分のコンセプトにこだわるばかりではなく、それを遮断したり一時停止したりしたほうが、逆に世界が開けることもあるはずだ。
(石井達郎・舞踏評論家 2003年3月26日 朝日新聞)


・・・シンプルな構成ながら、ダンスの原点である重力の問題をさまざまな視点から考察して楽しい。空間、床、ダンサー同士の関係を通して動きの軌跡と質を意識させ、こうした考察が彼らをどこへ導くか見届けたい。
(ダンスマガジン 2003年6月号)
Newton パンフレット

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< Distance >

−The best way connecting between two points is not always straight line.− 
2点を結ぶ最善の方法は直線とは限らない。

目に見える距離
目に見えない距離
これまでの距離
これからの距離
社会との距離
自分自身との距離
-
-

-

-

-

-
物理的距離
心理的距離
記憶
予測
現実
理想



これらdistanceというテーマから派生する様々な事柄について身体的、心理的アプローチを試み、数式どおりにはいかない「ひと」というものについて等身大の視線からアプローチしていく。
Distance 振付・構成: 岩淵多喜子
共同振付・出演:太田ゆかり 大塚啓一 梶原暁子 楠原竜也 伊豆牧子
音楽: Arvo PART, Yann TIERSEN, Takuro SHIBAYAMA, サウンド・アート etc.
照明: 岩品武顕
音響: 堀川恭子
衣装: 北村教子
所要時間: 約60分



批評:

―身体を素材として動きをつくり、そうすることによってしか開示しえない、うつろいゆく人の鼓動を伝える。振付家なら誰でも考えることだが、今の時代、外からは情報の過多、内からは自らの山っ家のために、この作業に素手で向き合える人は少ない。岩淵はそれができる極めて珍しい人だ。彼女はダンスというアポリア(永遠の難問)に素手で挑むことを許された真の少数者なのである。
(ダンスマガジン 6月号 2002 石井達朗)

―ダンス以外の、たとえば映像や音楽、美術、コントなどさまざまな要素からのアプローチで“パフォーマンス”を作り上げるカンパニーが多い中、彼女はかたくなに身体の動きに執着し、そこから生まれる人間の関係性について追及してきた。しかもつねに開かれた視点から作品が作られている。
 新作の<Distance>は家族、友人、恋人、誰であれ人との距離の取り方が難しい現代にあって時を得た題材である。5人のダンサーと振付家自身の参加する前半は、日常的な動作を増幅させてさまざまな関係性を呈示している。一見するとシンプルな動作ながら、しかしその組み立ては手がこんでいる。後半の二組のデュオは一歩踏み込んで摩擦や混乱、かけひきetc.人間の営みがエッセンスとして時にユーモラスに描かれる。考え抜かれた肩ひじはらない表現が最大限の効果をあげ、ニュートラルな印象をもたらしている。非常に理知的かつ洗練された舞台の中心として、今回負傷をおして出演した太田ゆかりの存在感はここでも際立っていた。
(Ballet Vol.26 2002 July 池野恵)

「Distance=距離」をテーマに、冒頭の岩淵の出演を含め、6人の男女がコラージュを展開した。とは言え理屈っぽさは微塵もなく、大変に凝った男女のデュオなどを中心に周囲が絡み、人間心理の機微から深遠に触れていくかの感動的な舞台となった。(省略)―ダンスの基礎がある上に、自由な動きを取り入れたデュオはどれも見事だ。岩淵はラバンセンターに学んだが、「Es」(フロイトの言う人間存在の中心)という作品もある。精神分析と近代ダンスはほぼ同時期に起きたが、岩淵作品はその根源に、正面からチャレンジするかに見える
(DANCERT NO.24 2002 Summer 原田広美)
Distance パンフレット

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< Es >
" Es "
─無意識的心的過程─ 

そのままの状態では決して意識されないもの。
意識外で自分を突き動かすエネルギー。
初演:2001年2月16日、17日
会場:新宿パークタワーホール
振付・構成:岩淵多喜子
出演:太田ゆかり、大塚啓一、金森裕、本原章一、若松智子 
映像美術:Thomas Gray
音楽:Franz Peter Schubert, Johann Sebastian Bach, Arvo Part, Noise Art、Alberto Morelli & Stefano Scarani他
照明:岩品武顕(with friends)
音響:堀川恭子
衣装:北村教子
Photo:江尻ひかる
制作:平岡久美
所要時間:約75分

助成:(財)セゾン文化財団
協賛:アサヒビール
後援:ブリティッシュ・カウンシル
主催:パークタワー・アートプログラム
共催:財団法人セゾン文化財団
提供:東京ガス都市開発
Es



批評:

林檎を取り合うリレーションのダンスや、紗幕に映像がプロジェクトされる重層的なダンスシーンなど、肉体と身体が交感するスリリングなプレゼンテーションが魅力的。

(ATAMATOTE International monthly 榎本了壱)

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< Be > - duo version -

横浜ダンスコレクション ソロ×デュオ コンペティション2001
横浜市文化振興財団賞,在日フランス大使館賞受賞

----〜である 存在する

----自分自身であること
----自分自身でありながら他者と存在すること
----------他者と存在しながら自分自身である続けること
アンビバレントな感情、自信、コンプレックス、独立、依存、競争、協力、諦めなどをキーワードとし、「存在する」ということについて身体的、心理的な側面から考察。
<2000年初演「Be」をベースとしたデュオ・ヴァージョン>
Be duo version

振付・構成:岩淵多喜子
出  演:太田ゆかり・大塚啓一
音  楽:シューベルト ヤン・ティールセン
照  明:岩品武顕(with Friends)
音楽編集:堀川恭子
衣  装:Dance Theatre LUDENS
上演時間:約20分



批評:
岩淵多喜子の『Be』は観客を圧倒した。過激なわけでも奇抜なわけでもない。スキンヘッドの男性と長い髪の女性。冒頭、無表情のまま、女性が髪のあるなしをさりげないしぐさで示して、観客の笑いを誘う。男性は、まるで不思議な生き物をみるように、女性に関心を示す。スキンヘッドで女性の脚を愛撫する男性。無視する女性。けれど男性が舞台から消えると女性は物足りない。その呼吸が絶妙だ。最後にもたれあう二人が感じの「人」という字になって暗転。完璧といっていい作品である。特筆すべきは、これまでになかった舞踊言語、キネティック・ヴォキャブラリーに満ちていること。言葉にはしがたいけれど、しかし明瞭な意味を持っているのである。そして、これがもっとも重要なことだが、男と女は分かり合えないからこそ分かり合えるかもしれないという逆説が、すばらしいユーモアとして打ち出されていることだ。
(ダンスマガジン5月号2001 三浦雅士)



全編バージョンにも出演した太田ゆかりと大塚啓一が、支配したり、されたり、させたり、変化し続ける関係を踊っていく。時に手荒に、時にコミカルに、その関係を描き続けるボキャブラリーの多様さ。歩く、走るといった何気ない動きが、連想ゲームのように発展し、新たな関係にたどりつく。
着想の奇抜さやビジュアルの面白さにもたれかからず、岩淵自身が生み出す動きの連鎖が、語る。話題や場面設定の面白さというよりも、話術の的確さ、鮮やかさ。堂々たる正攻法だ。男女の身体的コンタクトを通して、心理的コンタクトをこれほど巧みに描き出す日本人振付家は、彼女をおいていないだろう。
(バレエの本3月号2001  上野房子)

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< Be >
------"Be" 〜である。存在する。
------being oneself


自分自身であること

自分自身でありながら他者と共存していくこと

他者と共存しながら自分自身であり続けること
Be
2000年2月26日、27日、28日
会場:新宿パークタワーホール
振付・構成:岩淵多喜子
出演:太田ゆかり、高橋淳、Efrat Mazor、Maud Le Pladec 他
舞台監督:川上大二郎
照明:岩品武顕
音響:堀川恭子
宣伝美術:藤岡華子
印刷:奥村栄進堂
制作:脇さやか

提供:東京ガス都市開発株式会社
協賛:ASAHI アサヒビール
主催:パークタワー・アートプログラム



批評:

Dance Theatre LUDENS 「Be」

‥作品「Be」はその開始からスリリングだ。照明の他に装置のない簡素な舞台に、五人の男女がスピーディーに入り、交叉し、デュオを生み、走り去る。安定を許さぬ5という奇数がダンサー間の離合を促し、関係を流展させていく。
ここに展開するのはいわば「関係性のダンス」だ。コンタクト・インプロビゼーションの手法や反応の間合いの面白さで動きをつくり、その模倣・反転、フレーズの繰り返しとずらし等からシーンを構成、他の身体との間に結び得る関係の豊かさがそのままダンスの豊かさとなっている。‥
‥この作品は長い間をかけた共同作業の中から生まれたものだという。太田ゆかり、大塚啓一はじめ各人のオリジナリティに富んだソロと、動きの練られ方、やりとりの緊密さはその証左に十分だ。振付家の職能には、こうした共同作業を作品化に向けてディレクションする力が多分に含まれると言えるだろう。
(パークタワーホール、26日所見)竹野真理
>> 季刊「ダンサート」2000 Summer 号より



シンプルに提示されたムーヴメント

‥ダンス・シアター・ルーデンスは二月二十六〜二十八日、岩淵多喜子振付の「Be」を上演。カンパニーの中心メンバー太田ゆかりを中心に、パントマイム出身など、五人の個性的なダンサーたちが登場した。舞台装置がほとんどないシンプルな舞台で、さまざまに組み合わせを変えながら、ムーヴメントそのものを見せていく。太田は透明感のある踊りを見せ、作品の核となった。また、パントマイム出身のダンサーとのとぼけた掛け合いも、リラックスした空気をもたらしていた。‥
>> ダンスマガジン六月号より

Be パンフレット

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< Via >

目的は達成したと思った瞬間からすでに次の目的に摩り替わっており、結局終わりなくすべての時と経験は振り返ると「経由点」として捕らえられる。

1999年5月30日、31日
会場:シアターx(カイ)
振付・構成:岩淵多喜子
舞台・宣伝美術:井上尚子
出演:大塚啓一、太田ゆかり、河野泰広、高橋淳、藤井千佳子、平敷秀人、Efrat Mazor
制作:ART PLANning LUDENS
主催:両国シアターX(カイ)、
(株)両国シティコア+ART PLANning LUDENS
協力:山口県秋吉台国際芸術村AIAV、ART BY XEROX、(有)奥村栄進堂
Special thanks to 市村佐知雄
Via


批評:

気楽なスタイルで自由に展開するダンスへのアプローチに共感
‥いろいろな組み合わせでダンサーが登場しては、次々とおもしろいダンスを見せてくれた。互いに心理的な間合いを計りながら、人間関係の機微を演ずるかと思うと、ベンチをさまざまに使った遊戯的な動きがあり、はたまたマイムあり、言葉あり、もちろんダンスもあるという自由な展開が日常的な雰囲気の中で続けられた。そして基本となるところには、しっかりと筋の通った動きを縦横にはりめぐらせ、これはダンスなのだということをやんわりと主張していた。その悠然と構えた舞踏への取り組み方に共感を覚えた。
(5月30日・31日、31日所見、シアターX)山野博大
>> 音楽之友社、季刊「Ballet」九月号より)



Via パンフレット

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