| 漫歩計の | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
葛飾・柴又と言えば、日本全国知らぬ人のない「寅さん」のふるさとです。主演の渥美清氏が亡くなったのは1995年、はや10年近く前のことになりますが、今もフーテンの寅さんは色あせることなく生き続けているようです。
今回は、その葛飾・柴又に「寅さん」を懐かしんで行ってみました。
京成電鉄の柴又駅で電車を降りたその瞬間から、寅さんの世界が始まります。駅前広場自体がレトロな雰囲気があり、その真ん中に寅さんが立っています。そう、いつもの時代がかったカバンを抱え、帽子をかぶった、あの寅さんです。懐かしいなあ・・・。もちろんカメラを向けて写真に納めます。みんな記念撮影をしています。
右へ、帝釈天への参道に入ります。もうそこは昔懐かしい時代に戻り、寅さんの世界そのものです。山田洋次監督が、映画の設定にぴったりの場所を求めて東京近郊を探し回ったもののなかなか見つからず、半ばあきらめかかったある日、やっとたどり着いたのがこの柴又だったとか。今や葛飾柴又は日本人の心のふるさとだとも言われるのです。
![]() | ![]() |
帝釈天にお参りし、堂内に入って彫刻ギャラリーを巡ります。このギャラリーは必見です。お堂の外壁に張り巡らされた木彫り彫刻群は、実に素晴らしい出来映えです。1929年(昭和4年)の作で、苦労してケヤキの巨木を集め、当時の有名彫刻家がこぞって制作したのだそうですが、生き生きとした彫刻群は今にも動き出しそうな躍動感を持ち、しばし見入ってしまう迫力を感じさせます。こんな素晴らしい木彫りの彫刻群は、私は今までかつて見たことがありません。時代が新しいので文化財としては指定されていませんが、歴史的な価値を持つ貴重な文化財だと思います。柴又に行かれた方は、これだけは絶対見ておくべきです。
なお、彫刻ギャラリーとの共通券で、客殿と庭園を拝観できます。私も、美しい庭園を見ながらお茶をいただいて休憩です。
![]() | ![]() |
帝釈天から右へ出て、山本亭の庭園(大正末期の書院庭園)を通り抜けて、寅さん記念館へ向かいます。
寅さん記念館は、2003年(平成15年)11月にリニューアルオープンした「寅さんのすべて」を展示する記念館。「男はつらいよ」の世界を13のコーナーに分けて紹介しています。中でも、帝釈天参道のミニチュアや、撮影スタジオ「くるまや」(もとは「とらや」と言った)のセットが現物で展示されている部分では、まるで自分自身が映画の中に登場したかのような錯覚を覚えるほどで、臨場感に溢れています。誰しもここに来れば不思議な懐かしさを感じ、再びあの「男はつらいよ」シリーズの映画を見たくなることでしょう。
記念館を出て、エレベーターで階上に上がれば、そこは江戸川を一望できる柴又公園。暖かい陽光の中、家族連れが楽しそうに遊んでいます。川岸には、演歌で有名になった矢切の渡しの船着き場があり、対岸へ船で渡ることも出来ます。演歌の暗い世界からはかけ離れた、明るい川べりです。
帝釈天参道に戻り、とらやと高木屋老舗両方の草団子を賞味し(食べ過ぎ?)、なぜか心が温まったような幸せな気分に浸って、帰途につきました。柴又はぜひまた訪れてみたい、下町情緒を感じさせる街です。