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漫歩計の 

「東京漫歩」 第35回 小江戸・川越

2004年9月4日

 埼玉県の川越市、栃木県の栃木市、千葉県の佐原市は江戸時代の雰囲気を今も良く残す町として、「小江戸」と呼ばれているのだそうです。全国各地に「小京都」と呼ばれる町はたくさんありますが、「小江戸」というのもあるのですね。
 今回はそのうちの一つ、埼玉県の川越に行ってみました。埼玉県ですから「東京漫歩」と言うには番外かも知れませんが、池袋から30分余で行ける近さでもあり、このシリーズに含めることとしました。

 東武東上線で、川越駅(JRとの乗換駅)の次の駅、川越市駅で下車。改札口横に置いてある川越市内散策用のパンフレットをもらいます。このパンフ、川越市が作ったものですが、詳細な地図と名所案内が掲載されており、非常に便利です。

 駅を降りると、はっぴを来た高校生数人が何やら声をからして叫んでいます。どうやら今日は川越高校の学園祭のようです。学園祭・・・懐かしい響きですね。冷やかしてみてもいいのですが、まずは蔵造りの街並みを目指します。

蔵造りの街並み:表通り蔵造り資料館の内庭
蔵造りの街並み:表通り
蔵造り資料館の内庭

 駅から、案内図に従い10分も歩けば、まず蓮馨寺というお寺に着きます。広い立派な寺です。この寺にお参りしてすぐ北へ小道を行けば、蔵造りの街並みに出ます。いかにも江戸時代の城下町といった雰囲気の家並みが続いています。地元川越市では街並み保存に相当な努力をされているのでしょう、雰囲気をこわすような無粋な建物や構築物はほとんど見られません。商店も、一般の住宅も、景観保持に全面的に協力していることが見て取れます。
 団子屋で団子を1本買い、豆屋さんで試食のうえ甘い豆を買い、タイムスリップしたような小路を歩きます。右手に見える埼玉りそな銀行の建物も重要文化財だとか。街のシンボルになっている「時の鐘」は修理中でしたが、関西・兵庫県の出石(いずし)町にある辰鼓楼によく似たやぐら状の建物です。

 大通りに面した蔵造り資料館に入ります。民家を買い上げて資料館にしたもので、内部にはいくつもの蔵があります。穴蔵(地下に掘った蔵だから、穴蔵というのですね)や文庫蔵、煙草蔵、昔は敷地内にトロッコまで走らせていたそうです。面白いですね。
 蔵造りの街の一角には、「菓子屋横丁」という楽しい場所もあります。地元の名産サツマイモの饅頭やソフトクリーム、煎餅、豆、団子、羊羹、鯛焼きなどいろんなお菓子の店が並んでいます。甘党の私には何も買わずに通り抜けるのは難しい・・・。饅頭と煎餅を買ってしまいました。

菓子屋横丁川越城本丸御殿
菓子屋横丁
川越城本丸御殿

 土産物屋を幾つかはしごしながら(土産物屋の建物が重要文化財だっりします)街を歩き、昼食を済ませたあとは、東の方へ歩いて、川越市立博物館へ。お菓子道具の展示などを見て、雨が少し降ってきたのでついでに隣の美術館でやっていた展覧会も見たあと、南へ下ります。立派な造りの川越城本丸御殿があります。まさに御殿と言うにふさわしい、優雅でかつどっしりした感じの建物で、まるで時代劇にそのまま出てきそうな、そんな御殿です。

 本丸御殿の横では、川越高校の学園祭の歓声が聞こえます。どうも竹中直人の映画で有名になった男子高校生によるシンクロナイズドスイミングをやっているようです。学校の前を通るとものすごい人、人、人。かなりの人気のようですね。学園祭はちょっと覗いただけですぐ退散しました。

 再び街歩きに戻り、本丸御殿から10分ほど南へ下ると、喜多院というこれもまた立派なお寺があります。街の真ん中にあるお寺としてはものすごく大きな寺です。このような規模の大きな寺社がたくさんあることを見ると、川越と言うのは江戸時代にはこの地方の中心都市とも言うべき隆盛を誇った街だったのですね。
 喜多院の境内には五百羅漢仙波東照宮などもあり、時間をかけてゆっくり見たい所です。

 ぐるっと街を一周した感じで、蔵造りの街の入口に戻って、中央通を南へ向かい、ほどなく本川越駅へ出ます。このあたりへ来ると時代は現代に戻り、賑やかな繁華街に一変します。ここからは西武新宿線で高田馬場まで一直線です。

 しばしのひととき、江戸時代へのタイムスリップを楽しませてもらいました。

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