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漫歩計の 

「東京漫歩」 第53回 田園調布〜自由が丘

2006年4月29日

 今年のゴールデンウィークは最長9連休で、しかも好天が期待できそう。その連休の初日、久々の東京での休日に、田園調布から自由が丘までのタウンウォーキングを楽しむことにしました。有名なイチョウ並木はもちろん秋がベストでしょうが、春もきっと新緑がきれいでしょう。

 東急東横線で新宿から田園調布駅まで10分ほど。地下にある駅から上にあがって改札を左に出ると、有名な放射状の道が延びる同心円の中心に出ます。
 田園調布は、もともとは英国人都市計画家、エビニーザー・ハワード氏が提唱した「田園都市」の構想を、明治財界の大御所・渋沢栄一氏が日本で実現すべく作り上げた街です。自然を多く取り入れ、農村と都会とを共存させるような田園趣味の豊かな街・・・その夢は実を結び、「田園調布」という名の駅が誕生してから80年余を経て、今では日本を代表する高級住宅街となっているのです。

 秋は黄色一色に染まるイチョウ並木の下を歩きます。歴史を感じさせる美しい並木道です。新緑の今も目に鮮やかで、ここを毎日通って通勤・通学できる人が羨ましく思えます。両側には大きな邸宅が建ち並び、行き交う人も少なく、静かです。

田園調布駅イチョウ並木
田園調布駅
イチョウ並木

 イチョウ並木を抜け、坂を下って信号を越え、玉川浄水場の横を通ります。途中、高台の端からは田園調布の街並みを一望できるスポットがあります。
 町中とは思えないような急な坂を下り(もともと田園調布は丘の上に作られた街です)、皇太子妃雅子様が通われていたという田園調布雙葉学園(小・中・高)の間を抜けます。このあたりも静かな高級住宅街です。また、古くは古墳が多く発見された場所だそうですが、今はほとんど残っていないとのことです。

 北に方向を変え、環八通りを越えて、先刻までとはうって変わって庶民的な商店街を通り、九品仏(くほんぶつ)駅を目指します。踏切を渡ればすぐに九品仏浄真寺の参道となります。緑豊かなこの参道は昼なお暗き感じのする、実に雰囲気のいい道です。お寺の境内もイチョウやカヤの巨樹・古木が多く小さな森のようになっています。都会の中の小自然、といったたたずまいです。
 浄真寺の右側の出口を出て、左(北)に上がればすぐに九品仏川緑道に突き当たります。細長い公園の続くこの道を右に取れば、自由が丘まで10分弱。今度は周囲は若さと活気に溢れた街となります。

九品仏浄真寺自由が丘/ラ・ヴィータ
九品仏浄真寺
自由が丘/ラ・ヴィータ

 ガーベラ通りと名付けられた賑やかな通りを北上します。途中、わかくさ通り・すずかけ通りを横切ります。自由が丘にはこのほか、メイプルストリート・ひのき通り・サンタ通り・マリークレール通り・カトレア通りなどと言ったおしゃれな通りがたくさんあり、「自由通り」もあります。自由が丘は、衣料品や雑貨など女性好みの店が多く、ラ・ヴィータというヨーロッパの街そっくりに造られた店舗群があったり、英国風の庭園を眺めながら紅茶とスコーンを楽しめる喫茶店(セントクリストファー・ガーデン。残念ながら今日は貸し切りで入れませんでした)があったりして、いかにもハイセンスな街です。
 その一方で、駅前には下町の縁日を思い起こさせるような商店街もあるし、街の中に熊野神社という立派な神社もあって、うまく新旧が調和した街でもあるようです。面白い街ですね。

 駅前広場の一角にある有名なチョコレートショップ(ダロワイヨ)の2階でケーキとお茶をいただき、心地よい疲れを楽しみながら人間ウォッチング。自然の香りを嗅ぎながらのタウンウォーキングもまた楽しいものです。

 

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