漫歩計の 

「東京漫歩」 第55回 渋沢庭園と紫陽花の飛鳥山

2006年6月24日

 六月の花と言えば紫陽花(アジサイ)でしょう。雨に似合う花、紫陽花は梅雨の季節にも明るい彩りを添えてくれます。紫陽花の名所はあちこちにあると思いますが、この東京漫歩の初回に取り上げた飛鳥山公園が、桜だけではなく紫陽花も綺麗なのだと教えていただいて、早速行って見ました。

 都電荒川線を飛鳥山停留所で降り、陸橋を渡って飛鳥山公園へ。春には桜一色となる公園ですが、今は緑豊かな森のようになっています。ゆるやかな丘陵が織り成すこの公園には博物館などもあり、地域の方だけでなく観光名所ともなっています。

渋沢庭園紫陽花咲く「飛鳥の小径」
渋沢庭園
紫陽花咲く「飛鳥の小径」

 しかし・・・探せども紫陽花は見当たりません。公園を左回りでぐるっと一周しましたがやはり見当たりません。南へ、三つ並んだ博物館群の前を通り過ぎて、前回来たときには見損ねた渋沢庭園にも入って見ましたが紫陽花はほんの数本。おかしいなあ・・・と思いながら、とりあえず渋沢庭園をゆっくり鑑賞します。

 この旧・渋沢庭園は、明治・大正の実業家で日本近代経済の基礎を築いたと言われる渋沢栄一の旧飛鳥山邸庭園(旧古河氏庭園)で、園内に大正期の二つの建物「晩香廬」と「青淵文庫」(いずれも重要文化財)があり、お隣の渋沢史料館の一部をなしています。この庭園は庭園のみなら無料ですが、季節開園で、前回は閉園中でした。広くはありませんが趣のある庭園で、一見の価値があります。園内の一角には古墳もあります。

 やはり紫陽花は無いなあ・・・とあきらめ、園を出て飛鳥山公園に戻り、右側の王子駅側へ下って線路を陸橋で渡ろうとしました。すると・・・その崖下に紫陽花が見えます。ヤッター!! 左へ下ると見逃してしまうところでした。

紫陽花が満開ガクアジサイ
紫陽花が満開
ガクアジサイ

 飛鳥山公園の紫陽花は、丘陵の上ではなく、公園の東側の斜面の下、JRの線路に沿って植えられていたのです。斜面下には「飛鳥の小径」という名の遊歩道が設けられ、その横に約300株もの紫陽花が植えられています。ここの紫陽花は種類の多いことが特徴のようで、ヤマアジサイやガクアジサイなど、山で見かける種類のものも多く、赤・青・白と彩りも豊かで綺麗です。
 遊歩道ではたくさんのカメラマンが夢中で写真を撮っていましたが、カメラマン以上に、写生をされる方が多いのには驚きました。この小道は線路に沿って公園の南端から王子駅までずっと続いています。JR京浜東北線に乗れば車窓からも良く見えることでしょう。

 天気予報が外れて梅雨の晴れ間となった一日、さほど暑くもなく、今日も楽しい散歩が出来ました。

 

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