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「東京漫歩」 第59回 わが街・早稲田(その1)
〜4年間、お世話になった街〜
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| 四月の神田川 |
4年間の単身赴任生活も、いよいよ終わりを告げる時が来ました。2002年12月、突然の転勤で初めて東京に住むこととなり、ここ早稲田の住民となること4年。この街には本当にお世話になりました。
早稲田大学をはじめとする学生の街であり、神田と並ぶ古書店街でもあるこの早稲田界隈は、山手線の内側にあって、大手町などの都心や新宿・渋谷・池袋といった繁華街にも至近の距離にあるのですが、実は下町そのもののとても住みやすい街なのです。
今や東京でここだけとなったレトロな都電も走っているし、江戸時代の風情も感じられます。緑もとても豊かで散歩コースもたくさんあります。地域住民の方々の連携も強く、街に対する愛着も深いように感じます。
早稲田は、古いものも新しいものも溶け合った、そして老若男女みんなが楽しめる街だと思います。
この4年間、仕事は常に忙しくかつ厳しく、ストレスがきつくて精神的に苦しいこともたびたびでした。でも、早稲田の街や人の優しさに緊張を和ませ、都内や周辺の緑のスポットに心を癒され、無事大過なく過ごすことが出来ました。今や早稲田の街は、私が決して忘れることの出来ないふるさとの一つとなりました。
東京漫歩の最後を飾るのは、もちろん、この愛するわが街、早稲田の散歩です。2回に分けてお届けします。
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| レトロな都電 | 早稲田正門通り |
早稲田の散歩の基点は、地下鉄東西線の早稲田駅、JR山手線・地下鉄東西線・西武新宿線の高田馬場駅、都電荒川線の終点・早稲田停留所といろいろありますが、下町の早稲田には都電が似合います。
その都電・早稲田停留所は新目白通りに「ひっそりと」あり、ここから少し東へ歩くとリーガロイヤルホテル。その手前を南へ入ると早稲田大学の構内に入ります。
逆に停留所から西に向かえば甘泉園公園があります。中央に池を配した美しい庭園で、江戸の大名庭園を偲ぶことが出来ます。さらに西へ行けば面影橋を経て高戸橋に至ります。
また、新目白通りを少し北に行けばすぐに神田川に突き当たります。四月には満開の長大な桜並木が圧巻ですが、春以外も常にさわやかな緑の散歩道で、私は朝夕の通勤時、休日にと、季節を問わず何度も何度もこの神田川の川岸を歩きました。高田馬場から江戸川橋までのこの遊歩道は、都内でも屈指の素晴らしい散歩道だと思います。川沿いには素晴らしい桜並木に加えて、江戸川公園・関口芭蕉庵・椿山荘・新江戸川公園などがあって、緑に溢れています。
そういえば、懐かしいかぐや姫の名曲「神田川」も、早稲田の街が舞台です。歌に出てくる銭湯は今は廃業してマンションになっていますが、今も学生街はそのままの雰囲気です。
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| 甘泉園公園 | 休日の早稲田大学 |
さて、早稲田大学に入ってまず見逃せないのが大隈庭園です。もともとは松平讃岐守の下屋敷にあった庭園で、それを明治に大隈重信が改修したもの。広くはありませんが都会にぽっかり開いたような芝生の空間で、周囲の緑と合わせて格好のオアシスとなっています。学生たちにとってはこの上ない憩いの場所でしょう。
なお、園内には韓国から寄贈された鐘と鐘楼や、800年前の飛騨高山の民家を移築した「完之荘」もあります。すぐ北のリーガロイヤルホテルからは庭園が一望でき、私が訪れた10月には、結婚式帰りでしょうか、着物姿の女性も散歩されていました。
早稲田大学のキャンパスにはほかにも見所がありますが、中でも坪内博士記念の演劇博物館は必見。1928年開設のこの博物館は、国内外の演劇関連の資料を展示する珍しい博物館で、日本の演劇の変遷を知ることが出来ます。演劇ファンでなくても引き込まれること請け合いです。
なお、大隈庭園は日曜は閉園。演劇博物館も含めて、16時頃には閉まるので注意が必要です。
早稲田の街と早稲田大学は、本当に切っても切れない仲です。街は大学と学生たちに支えられ、大学は街と一体化しています。野球やラグビーなどのスポーツで優勝でもすれば街は大騒ぎ、商店会こぞって応援セールを行います。10年近く前に他の町に引っ越してしまった早稲田実業が高校野球で勝ったときも、同じ早稲田の仲間、心から応援したのです。4年住んだ私も今や早稲田の仲間、もちろん応援しました!
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| 早稲田大学・大隈庭園 | 大隈庭園・完之荘 |
大学を出るとそこは広い広い正門通り。美しい並木道には心なしか空気がゆったりと流れているような気がします。このあたりの散歩は実に楽しく、安くておいしい店を探したりするのもいいでしょう。正門通りを東に行った交差点にはスペインのガウディを思わせる奇抜なビルもあったりします。
学生たちで溢れる街を南へ下れば、早稲田通り。高田馬場から神楽坂に至るメイン道路で、ここに地下鉄早稲田駅があります。通りを右(西)に向かえば高田馬場方面で、30軒を越える古書店がひしめいています。よくこれだけ店があって潰れないものだと思いますが、珍しい本や貴重な書籍を扱っていたり、いろいろ特徴のある有名店も多く、固定ファンも少なくないようです。高田馬場駅のビッグボックス前では頻繁に古書祭りが開かれています。
さて、次は早稲田駅から南西の方向を散歩することにしましょう。続きはその2で。
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