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ThinkPadクロックアップのすすめ


 真っ黒なボディーに真っ赤なポインター。IBMのノートパソコン「ThinkPad」は例え中古であっても根強い人気がある。そんな中古のThinkPadを、さらに魅力的なものにしてくれるのが、クロックアップ。

 このページは、2003/11現在解明され、私が把握しているThinkPadのクロックアップ情報をまとめたものです。
(このページはクロックアップを紹介したダイジェストページです。詳しくは、Monkung Factory for ThinkPadの機種別索引から、各々のページをご覧下さい)

<注意>
 以下に紹介するクロックアップ改造は、失敗するとThinkPadをおしゃかにする危険を伴います。ある程度のスキルや自信がないと思われる方には、お薦めできません。


■TP240
 Celeron/300を搭載した無印TP240は、ディスクトップのPPGA-Celeron/300がFSB(ベースクロック)100MHzにあげて450MHz動作することで人気を博したと同様に、450MHzクロックアップできることが確かめられた。
 しかし、このクロックアップ改造はディスクトップと比べるとちょっと面倒で、TP240を分解したり、細かいチップやランドを半田付けしなければならないため、かなりのリスクを伴うことになる。

 TP240のクロックアップは、FSBの100MHz化とCPUコア供給電圧の変更がポイントとなる。PLL「W137H」の16pin(SEL66/100)を持ち上げて、28pin(VDDQ3)にバイパスしてやることで、FSBの100MHz化は実現できるが、これだけでは、BIOSはクリアするものの、Windows起動中に停止してしまう可能性が非常に高い。


※16pinを基板から浮かせて、28pinにバイパスすると、ベースクロックは100MHzとなる。


※無印TP240のコア電圧制御用ランド配置。ランドを短絡するかどうかで、CPUコア電圧を変えることができる。詳しくは、MAX1710のデータシートを参照されたい。

 そこで、CPUコア電圧を供給する「MAX1710」の[D0][D1][D2][D3]のGND接続を変更し、CPUコアに加圧(1.65V)供給することで、Windows動作を実現できた。

 しかし、ディスクトップCeleronがそうだったように、366MHz・400MHz動作のCeleronを搭載した無印TP240では、このクロックアップはほとんど不可能といえる。

■TP310/E、TP315D/ED
 TP310/E、TP315D/EDは、ディスクトップのSocket7系のCPUが搭載可能な異色なノートである。CPU倍率やコア電圧をディップスイッチで設定できるため、Pentium、MMX-Pentium他、IDT C6、AMD K6、K6-2、K6-V等が搭載可能で、最高400MHz動作が可能となる。
  但し、K6-2、K6-Vの400MHz動作のためには、CPUの放熱に気を使う必要がある。これら高速動作のK6-2、K6-Vは、CPUにかなりの発熱がある。この熱をうまく逃がすことができないと、TPが起動できなかったり、停止したりしてしまうのだ。


※写真SW1がコア電圧設定用のディップスイッチ。SW3がCPU倍率・バスクロック設定用

 私の場合、CPUの大きさぐらいにカットした、0.5tの銅版をCPUとサーマルプレートの間に挟みこみ、シリコングリスを貼付してある。さらに、ファンコントロールソフトを使ってファンを常時稼動させることで、TP内部の温度が上がり過ぎないようにすることで、400MHz動作を実現している。

 また、これら高速CPUを起動させようとするとき、AC電源だけでは起動時の電力を確保できないため、バッテリを併用しなければならないことが知られている。(高電力のACアダプタを使えば、バッテリを使わなくても起動できることも知られている。)

■TP365X
 TP365Xには、CPUカードが搭載され、CPUカードの換装が容易にできる。また、CPUカード上にバスクロックやCPU倍率の設定がシルク印刷されているため、クロックアップも容易だ。(但し、このシルク印刷、一部ミスプリントがあると言われている。当方では、最上位機種BJ9にて、166MHzの動作を確認している。


※CPUカード上のシルク印刷。CPU倍率設定の一部に間違いがあることが判明している。

■TP380E/ED ※Tanippeさんのページへリンクします
 TP380E/EDのMMX-Pentiumのクロックアップ方法は、Tanippeさんにより解明されている。これにより、200MHzまでのクロックアップが可能となる。





※○印はチップ抵抗あり、×印はチップ抵抗なし。上の2枚の写真はTanippeさんのご厚意により掲載させていただきました。

■TP380XD、TP770
 TP380XD、TP770には、MMC-1と呼ばれるチップセットを載せたCPUモジュールが使われている。このMMX-Pentiumのクロックアップ方法は、多くの先達によって解明されていて、最高266MHz動作が確かめられている。(300MHzへのクロックアップ方法は残念ながら解明されていない。)


※MMC-1・MMX-Pentiumのクロックアップ制御ランド。266MHzまでいける。

 また、同じくMMC-1のPentiumUを搭載することも理論的には可能と思われるが、先達の実験では、BIOSがこのCPUに対応できないため、起動時にいちいちエラーが表示されてしまうらしい。

■TP535
 ベストセラーコンパクトノートTP535のクロックアップ方法は、かなり前から解明されており、120/133MHzから150MHzにクロックアップが可能である。しかし、166MHzまでクロックアップを図ろうとすると、起動できなかったり、OS起動中に停止してしまうような症状に見舞われる。まあ、このような場合には、150MHzクロックアップにとどめておくのがよい。運がよければ、166MHz動作が可能なTP535にめぐり合えるくらいに考えた方がよいだろう。但し、skhrさんの検証によるCPUコア電圧の改造を行えば、166MHz動作の確率はかなり高くなるだろう。



■TP535E
 TP535シリーズの第2世代にあたるTP535Eは、MMX-Pentium/150が搭載されているが、クロックアップは166MHzが限界だと考えられていた。CPU倍率3倍の設定用ランドはすでに推定されてはいたが、チップ抵抗を貼り付けても2.5倍でしか動作しないことから、CPUにリミッタが搭載されているか、BIOSで強制的に変更しているのではないかと疑 われていた。
 そんな中、MMX-Pentiumのデータシートから、3倍設定のためにはBF0をVccにプルアップしなければならないことが わかった。そこで、CPUのピンからBF0とVccがTP535E基板上のどこに接続されているのかを確認し、3倍設定を実現、180MHzクロックアップを達成した。( もしかしたら200MHzクロックアップも実現できるかもしれない)


※BF0(186pin)から、Vcc3(178pin)にバイパスすることで、3倍設定が可能となる。

■TP560/E/X
  スリムで軽量なベストセラーノートTP560シリーズのクロックアップ方法は、多くの先達によって解明されている。無印TP560で150/166MHz、TP560Eで200MHz、TP560Xで266MHzまでのクロックアップが可能である。私もまたその恩恵に預かっている。


※無印TP560のクロックアップ用(?)ランド。166MHzまでアップできる。


※TP560Eのクロックアップ用(?)ランド。このチップ抵抗を外すと200MHzになる。


※TP560Xのクロックアップ用(?)のランド。266MHzまでアップできる。

■TP560Z
 TP560シリーズの第4世代、シリーズの最後を飾ったTP560Zは、CPUにミニカートリッジが採用されていて、比較的簡単にCPU換装が可能である。私の場合、ミニカートリッジの最高峰である、PentiumU/400に換装して、仕事でよく使っている。


※TP560Zには、ミニカートリッジが採用されているため、CPU換装するだけ。

■TP600
 ThinkPadのフラグシップノートTP600は、MMC-1が搭載されていて、CPU換装が容易に行える。MMC-1の最高峰はミニカートリッジと同じくPentiumU/400らしいが、あまりに高価なため、私は、PentiumU/333で我慢している。ちなみに、MMC-1版のMMX-Pentiumを実装することも可能だったが、266MHzまでしかクロックアップできないため、わざわざMMX-Pentiumに換える価値はないだろう。


※MMC-1・PentiumU/333。TP600には、MMC-1が採用されている。

■TP760
 TP760シリーズは、ThinkPadのフラグシップだっただけあって、頑強なつくりと常に最先端の技術が使われてきていた。(今となっては、どうでもいいことだが・・・)CPUはカード式で、システムユニットと分離でき、TP760ELの場合、より高級機TP760XL/XD、TP765D等のCPUカードを実装することができる。

 TP760EL自身は、150MHzのクロックアップ方法を解明することができた。これは、Pentiumのデータシートから、CPU倍率を設定する[BF0][BF1]がどこのランドにつながっているかを特定するとともに、CPUカードの比較から、PLLのベースクロックを制御する[FS0][FS1]のランドを特定して、実現することができた。同様にして、TP765DのMMX-Pentium/166の3倍設定を可能とするために、TP535Eと同様に、[BF0]をVccにプルアップして、200MHz動作が実現できた。


※TP760系CPUカードのベースクロック・CPU倍率設定用のランド配置


※TP760系CPUカードのCPU倍率を3倍にするためのバイパス。

Nov. 2003 by Monkung Factory


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