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楽器フェア2003バーチャルツアー

 今回は10月23日〜10月26にまで開かれた楽器フェアをnetJazzTimeが取材しましたので、みなさんと一緒にバーチャルツアーしてみたいと思います。
 私の記憶が正しければ(このフレーズ古いなあ)楽器フェアは2年に一度、開催されていたかと思います。もう20年くらいになると思います。開催場所もはじめは科学技術館でやっていて、その後 池袋のサンシャインシティーに移りました。今年はパシフィコ横浜ではじめて開催されました。今回のバーチャルツアーは私がご案内いたしますが、なにしろnetJazzTimeですからジャズ偏中型になるのは当然としても、私の趣味趣向で周ります。またボソボソと一人ごとも多いかと思いますが、よろしく
お願いします。

楽器フェアバーチャルツアースタート

 JR桜木町で降りるのは久しぶりだなあ。駅を出て、えっ、えっ、「なんだぜんぜん変わっちゃたのかな。おっとなんだこの高いタワーは」といきなりのお登りさん状態。しかしすぐに楽器フェアー2003の看板がありました。

 ここだなと思って入っていったのですがなかなか会場に着きません。ビルの中を歩きつづけます。途中でこんな光景をみたりして「うあー、金かけたなあ」と独り言を吐いたりため息を吐いたり約15分。すると突如、ジャーン!やっと「展示会場」らしきところに到着




 さて入り口に入って、チケットを買って早速中へ。ほっほう、初めて展示会らしいスタイルで開かれるという気がしました。そう、今回は大きな天井の高い大会場の中で各メーカーがフリースペースにブースを建てる、アメリカンスタイルです。ラスベガスあたりの展示会、例えばCOMDEXとかに行ったことある方ならすぐに想像できると思いますが日本なら幕張メッセ、ビックサイトなんかもこの形式ですね。この形式だと周り忘れがなく今回のように一揆に取材する場合は楽です。科学技術館や池袋はとにかく階段を下りたり上ったりで疲れるし、第一どこまでが展示会か境界がはっきりわからないなど不満が多かった。


 入ってすぐいきなり今回の主役登場!野中貿易です。なんだかいきなりハイライトシーンですが、なんと言っても、ここはセルマーの輸入総代理店ですし、今回は、今年秋発売開始のリファレンスアルトがJAZZ関係者からの最大の注目です。セルマーはとにかく現行モデルのシリーズ2や3がジャズ系サックス奏者から評価されずに過去に生産終了したMARK6が高い評価を受けてしまった。もちろん、現行モデルもジャズプレーヤは沢山使っている。しかしそれはある意味落語家で言えば三平の息子ということで仕事をもらってるこぶ平状態であり、親の七光り状態なわけです。「やはり三平でしょ。」というその言葉に思い腰を上げたセルマーは3年前にMARK6の復刻番と言えるようなリファレンスシリーズを世に再び送りだした。しかし、ところがである、なんと通常はアルトとテナーのラインアップで出されるべきところがテナーだけの販売開始となったわけである。ジャズではテナー奏者が多いという統計を確実に取ったわけではないが戦略としては正しいかもしれない。しかしやはりアルトだって多いわけで、現行セルマーを使ってるアルト奏者はずっとこのテナーのリファレンスを横目で見なが3年間ずっと耐えて来たわけである。それがようやく世間の目にさらされる瞬間が来たわけだ。

まずはこのリファレンスアルトの試奏(試奏1試奏2試奏3)です。最近アルトを吹いていないので正直言って吹いているときはなんとなく良くわからなかった(汗)。しかし後でこの演奏を聞いてみると、なるほどセルマーはリファレンストーンというものを確立してきたように思った。テナーもアルトも同じ音色傾向を出せるところがさすがである。外見は写真のようにテナーのリファレンス36のようなダークゴールドラッカー仕上げだが音はリファレンス54に近いという印象をもった。楽器を持ったときの感覚は自分が持ってるアルトのMARK6に近い感じを受けた。現行楽器のようなずっしり感はない。
 この楽器の試奏中のことであるが突然、私をズルッとずっこけさせる女性が現れた。展示員に向かって、「あのう、○○○○○○の取材できましたが、何かお勧めの楽器とかありますか」
 この言葉が聞こえたときリファレンスアルトを持ったまんまロックンロールのオーバーブローをするサックス吹きみたいに後ろにつんのめりそうになった。○○○○○○誌の大スポンサーである野中貿易さんが3年ぶりで大型戦略商品を出すというのに、いやその前にチャーリーパーカー依頼ジャズの花形楽器の座をテナーと分けているアルトサックスの最人気機種MARK6依頼30年ぶりの発売であるわけだ。下調べというのは取材する側にとって重要な仕事の一つであるということを改めて思った。
 ブオーんっ、横でリファレンス54のテナーを吹いている若者がいる。なかなかいい感じでブローしている。若い女性をつれている。その女性に向かって「これ、さっきのと違うな」。このブースではセルマーのほとんどすべてのモデルが展示されているばかりでなく重要機種は複数本ならんでいる。これらを展示員に気兼ねなくいろいろ試せるのがすばらしい。もちろんお店でも試奏できるけど、店員に「どうですか?」とか聞かれて凍りついてしまう人にはありがたいと思う。

野中貿易が輸入したのロープライスレンジのブランド 「アンティグア」かつては台湾製のROXYを輸入していたこともあったが、セルマーの良質コピーモデルと言ったところだ。

 さて、次に日本のサックス製造の老舗であるヤナギサワである。しかしガランとしている。誰もいない。今の日本国内の楽器メーカーは大変だと思う。安い機種はアジア製に押され、高級機種もセルマーが近年手薄だったジャズ志向な機種が出てきたわけだし。しかしヤナギサワの人気は実際にはまだまだ高い、こういうところでもがんばって欲しいと思っているとさっき野中貿易にいた若者が来た。今後この若者がしばしば登場するのでMr.Ts君と言っておきましょう。

ベートーベンが出てきそうなドイツのブース。さすがにジャズに関係ありそうな展示はなかった。

こちらはウッドベースの感覚で弾くアップライトベース。これなら運ぶのもらくちんですね。この楽器5弦も用意されている。面白いのはフレットレス初心者でもわかりやすいようにポジションマークがハイポジションの1弦や2弦に入っているところ。これでなんちゃってスコットラファエロやなんちゃってエディーゴメスも楽勝かも。因みにフレットレスはエレキよりこういうアップライトの方が楽だと思います。

これはポケットサックスと呼ばれているリコーダーにサックスのマウスピースを合体させた楽器である。リードはテナー用が使える。多少難しいがクロマティックに音階を出すことができるのでジャズの演奏ももちろん可能だ。それにしてもこのおじさんのデモ演奏はすばらしい。値段が安いのと音量もサックスほどでないので四畳半サックスとして使ってもいいかも知れない。

輸入代理店グローバル

カラフルなイオ:色付きサックスはL.Aサックスが有名であるが、こちらのはなめて見たくなるような色のもある。


ブオー!、おや、こんなところでまたMr.Ts君だ。良くみたらキャノンボールのブースからだ。キャノンボールアダレイを想像してしまう方がいるかも知れませんが、キャノンボールというサックスのブランドです。実物を見るのは今回が初めてだ。「このサックスはいったいなんなのか」ですが。説明員の方の話ではアメリカのブランドでネックはアメリカ製、本体は台湾製、タンポはイタリア製、ブラスの材料は日本製、それで最終的な調整はアメリカでやっているそうです。まさにワールドワイドアロケーションである。今回はテナーのマウスピースを持ってこなかったので残念ながらテナーを試奏できなかった。アルトは試奏させてもらいました。気になる音ですがブラックサテンがダークな響きを持っていて印象的だった。ジャズ志向のサックスを探している方には是非試奏する価値のある楽器ではないかと思います。

へー(50ヘー)、ウッドベースのセミアコタイプがあるんだ。ここが薄いだけでも運ぶのに随分楽なはずだ。ベーシストは体力勝負!。だから助かるかもしれない。ベーシストのつらいところはリハが終わった後、みんなと飲みにいけないことだ。あんな大きなもの持って店に入れない。もちろんウッドベースが常備されているスタジオであれば助かる。

渋いバイブの演奏をしばらくご観覧ください。

あいかわらずマックのソフトが多い。

邦楽器コーナー

ギター自作派にはたまらないギターのパーツコーナー、しかしジャズでフルアコ使ってるプレーヤの場合、レスポールの様に裏蓋を開けてポットやコンデンサーを簡単に交換できないので馴染みないかも知れませんね。それでもテールピースやブリッジなんか交換して音質追求する方もいると思います。

こちらはジャズでも良く使われるパイステのシンバル

私も使ってるコルグのD1600のMARKU、HD40G、CD−RW32Xが標準搭載になった上USBがついて、でなんと価格据置。これから買う人は間違いなくこちらの方がお得です。24bitでファントム電源付きキャノン4つ装備しているのでアコースティックな生録音の多いジャズ系の人にはありがたい機種である。

 でかい、ヤマハのブースである。総合楽器メーカー王者のヤマハ、もっともフロントの目につくところにピアノから管、弦などサイレントモデルのラインアップが展示してある。ヤマハはこの十数年「音が出ない楽器」の開発に力を注いでる。欧米では20世紀中ごろまではいかにして楽器の音を大きくするかと言うことがテーマとして研究されてきた。その成果の一つとしてエレクトリックギターが開発されたわけだが、ヤマハはそれと全く逆の研究をしてきている。最近はアコースティックギターのサイレントも登場し、ほぼサックスを除いて出揃った感がある。ミュージシャンにとってもっとも大切な事の一つとして練習量を確保するということである。楽器を弾くプレーヤが現代の住宅事情で、また社会的にプライバシーを尊重する風土の中でいつでも楽器の練習をしたいという需要を満たすための一つの答えであろう。しかし、サックスのサイレント化は尽く失敗してるようだ。もし、できれば間違いなくセルマーを追い越す。
サイレント楽器のデモ演奏

 こちらは管楽器のセクション、このセクションだけでもパーティションされているわりに大きい。ヤマハ全体はこの数倍ある大型ブースである。ブオー、またまたMr.Ts君発見。82Zを試奏しているようだ。もちろんノーラッカーの82Zも置いてある。さてこの82Zについては私は試奏しませんでした。以前テナーは試奏済みだからです。フィルウッズを82Zの看板としていますが、ヤマハは有名ミュージシャンとタイアップした広告が好きである。古くはジョンコルトレーン来日時にコルトレーンとファラオサンダースに当時のアルトを渡したあたりからスタートしている。その後ジャッキーマクリーンやリッチーコールなどにも楽器をわたしている。コルトレーンとサンダースはそのアルトをライブにつかった。ライブインジャパンで聴くことができる。因みにコルトレーンは当時、低い方のCのピッチが悪いと言っていたそうであるが、当時の楽器はまだ日本製でもそんなものだったのかもしれない。マクリーンとリッチーコールはアルバムで使って、楽器のところにYAMAHAまで書かされていた。彼らがどんな契約をしていたかは知る由もない。しかし、私が楽器を選ぶプレーヤに言いたいことは広告を鵜呑みせずに是非自分の力量で選んでほしいということです。本当にいい楽器というのうは自分に対して何かを語りかけてくれるものです。

金管コーナー

映像を流して、ヤマハの浜松工場を紹介してる。日本の品質の信頼感を訴求しているようであった。日本製の楽器はアメリカでも安定した品質には定評がる。

ディアンジェリコ。アーチトップのビンテージは大変高価である。

 さて、ジルジャンである。シンバルの老舗メーカーでジャズドラムをやっていて知らない人はいないだろう。特に有名なのがKジルというやつです。しかしこのKジルも以前トルコで作っていたころの製品がビンテージとしてもてはやされているので、そのKジルの工場の流れを組んでイスタンブールというブランドが出てきた。そこでこんどはそのイスタンブールに対抗してジルジャンが作ったモデルがコンスタンチノーブルというわけだ。こちらはエルビンジョーンズを看板にしてジャズ用としてオールドKジルを再現させようとしている。因みに、スタジオでリハーサルするときにジャズ系のドラマーはシンバルに凝る。特にライドシンバルはそれが変わるとがらっとバンドのカラーが変わってしまうくらい気になるところだ。後はスネアもマイスネアをもって行きたくなるのが普通です。(ロック系のドラマーはバスドラのペダルを先にマイペダルにする場合が多い。)

コンスタンチノーブルの新シリーズ

ローランドもすごい!2階建てのブース。しかし私には関係ないので素通り。


私はこのブースの説明員の方につい聞いてしまった。「あのう、ギブソンのブースってどこに出ているのでしょうか。」すると次の答えが帰ってきた。「ギブソンはうちです。」良く見たらギブソンのギターばっかりだった(汗)。でも山野楽器のブースのようにも見える。ようするに山野が今代理店やってるんだなとすぐにわかった。ギブソンの代理店は古くはあのつぶれた安宅産業であったが、その後ヤマハになり、さらにその後日本ギブソンとして一回独立した。きっと今は山野楽器がやっているのだろう。とりあえずジャズに関係ある楽器ということでL4、L5は展示してあった。まあ、いまさらブランドイメージを浸透させるなどという次元のブランドではないから楽器フェアも重視してないのかも知れない。昔はメーカーが代理店をやっていたことが多かったが最近は楽器の大型量販店が代理店をやっているケースが多い。しかし、どちらにしても一方では別の商品を扱っているわけで、そうなるとこういうところでは力が入らないのだろう。その点、野中やグローバルは代理店が主なのでやはり見せ場を心得ている。

ギブソンのアコーステイックギター

アイバニーズのブース、ジョージベンソン、ジョンスコフィールド、パットメセニーなどの所謂シグネチャーモデルは昔からかわらない戦略だ。昔はジョージベンソンとジョーパスだったのだが。

↑ここはカシオのブースです。お嬢様方のすばらしい演奏(演奏1演奏2)をご観覧ください。

ジャズドラマー同じみのイスタンブールのシンバルです。実はここも野中貿易がやっています。

ちょっと写真がボケでしまいましたが、実は私はここで流していた映像に10分間釘つけでした。ちょうどカイベルスのサックス工場で真鍮の板を切りぬいて、ベルにするところから最後の組み立てまで編まなく見せています。その一部(最後の部分ですが)をどうぞご観覧ください。
カイベルス工場1
カイベルス工場2
カイベルス工場3

では、みなさんツアーお疲れ様でした。


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