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日本のパーラメンタリーディベート活動−過去、現在、未来−
 

●日本におけるパーラメンタリーディベートの始まり

 日本のパーラメンタリーディベートには二つの流れがありました。一つは関東のESS:English Speaking
Society同士の活動を促進する目的で組織されているKUEL:Kanto Universities' ESS League(関東学生
英語会連盟)、もう一つは国際大会に設立間もないころから参加していたICU(国際基督教大学)の
Debating Societyです。

 KUELの流れでは1990年8月初旬にアメリカ・プリンストン大学のIDI:The International Debate
Institute(Parliamentary Debateの国際組織)の一行が来日、Lecture会に当時のKUELの執行部やDebate
(NDTスタイル)専門委員の一部が参加したことに始まるそうです。

 Public Debate(一般の人々を対象としたディベート)の一種であるParliamentary Debateの認知度は
NDTスタイル全盛の当時、ESSの間では低いものでした。そこでKUELは同時いち早くParliamentary Debate
を導入していた筑波大学のParliamentary Debate経験者を中心にKUELの各会合などでDemonstrationなど
を行い、その後Parliamentary Debate Tournamentを開催し現在に至っています。

 一方、ICUの流れでは1991年10月にICUで当時の留学生によってDebating Societyが設立され活動して
いましたのが始まりであるそうです。当初は留学生中心の団体でしたが、日本人にもパーラメンタリー
ディベートのスタイルをやって欲しいという意向もあり、日本人中心の団体として活動を行うように
なり、1994年に公認の団体として大学側に認可を受けて活動を続けているそうです。

 ICU Debating SocietyはKUELが国内のESSに対してその活動を普及させることに注力していたのに対し
独自に国際大会への参加など海外に目を向けてディベート活動を展開していました。ICU Debating
Societyも1992年からParliamentary Debate Tournamentを開催し現在に至っています。
 

●パーラメンタリーディベートの普及と環境の変化

 1990年以降、パーラメンタリーディベートは様々な大会や普及活動などによって発展してきました。
Webmaster自身が知りうる限りでもKUELが1994年の終わりに初めてレクチャー会を開催し、1995年初めに
Parliamentary Debate Manualを発行しましたし、毎年二回ずつTournamentを開催しています。

 ICUでも1995年にBates Collegeの一行がICU主催のTournamentに先立って開催されたWorkshopでモデル
ディベートやレクチャーを行い、その後も1995年から1998年までICU Debating Societyのコーチであった
Michael H. Lubetsky氏によるWorkshopなどが開催され、毎年一回ずつTournamentを開催しています。

 1994年当時はESSのディベートセクション以外のグループ(スピーチ、ディスカッション、ドラマなど)
からの参加者が目立っていたのですが、その後だんだんと成蹊大学ESSなどのようにパーラメンタリー
ディベートを活動の中心とするディベートセクションが増え、また神田外語大学BDC:Bilingual Debate
Clubやフェリス女学院大学Debating Societyのように新しく参加する団体も増えていきました。
 それにともなって競技人口も増加し、従来から行われていたICUやKUELのTournamentだけでは参加者の
ニーズに応えられなくなっていきました。そんな中、1995年からUmeko Cup(津田塾大学主催のディベート
経験1年未満を対象とした大会)、1996年から土筆杯(複数の大学共催のディベート経験1、2年を対象
とした大会)などが新たに開催されるようになりました。最近でもT.I.Tech Cup(OB/OGを参加対象に
含めた東京工業大学主催の大会)やGemini Cup(IXIA(各団体のディベートチーフや代表者が集まって
出来た組織)が主催する大会)が新しい大会として開催されました。

 また新しい動きとして様々な団体も設立されました。1998年には海外に対する意思表明や国内における
国際大会に関するフォローを行うJPDU:Japan Parliamentary Debate Union(日本パーラメンタリー
ディベート連盟:学生団体)、日本における英語の普及などを目的としたESUJ:The English-Speaking
Union of Japan(日本英語交流連盟:NPO、非営利団体)、最近では先ほども挙げたIXIA(イキシア)など
といった団体が新たに出来ました。彼らは国内のディベート活動の支援、普及活動、大会・教育イベント
の提供など様々な活動を行っています。
 残念ながら、その一方でKUELはその機動力や影響力を弱めつつあります。各大学におけるESS参加者の
減少やKUEL執行部役員の人材不足など様々な問題を抱え、1997年ごろから組織消滅の危機を毎年繰り
返しているような状態です。例年KUELがParliamentary Debate実行委員会を組織し、開催していた合宿も
開催されなくなり、現在はJPDUがそういった役割を担うような状態が続いています。
 

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