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パーラメンタリーディベートとは?
 

 日本におけるディベートは現在、中学・高校生から社会人まで幅広く盛んに行われています。ここでは
大学のESS:English Speaking Societyで行われているディベートについて説明したいと思います。
 

NDTスタイル(アカデミックディベート)

 NDTスタイル、俗にいうアカデミックディベートは現在日本とアメリカにおいて盛んに行われている
数十年前から続くディベートの形式です。特徴として、

  1.専門家が説得の対象で、論理性が非常に重視されている。
  2.半年、もしくは1年にわたって1つのテーマでディベートが行われる。
  3.莫大な量の証拠資料を用いて、その立場の立証、証明がなされる。
  4.洗練されたディベート理論が存在し、立論のたて方、準備の方法が
    体系づけられている。

などが挙げられます。

 アカデミックディベートでは主に政治経済、社会問題などを扱ったテーマが用いられます。与えられる
テーマはその範囲が広く、そのままではディベートは出来ません。各チームは効率的にリサーチを行い、
基本的な知識などを身につけながら自分達の立場、チームの方向性を明確にしてさらに準備を進めます。
 通常、試合においては肯定側はテーマを具体化したプランを提示し、否定側とそのプランを採択すべき
かどうか(最終的にプランから利益を得ることができるか)を証拠資料を用いて議論し合います。

 証拠資料に重点を置いた証明方法を取り入れて論理性をより重視しているため、話すスピードが非常に
速かったり、スピーキングスタイルがそれあまり考慮されていないなど(現在は改善され始めているよう
です)の問題もありますが、体系的にリサーチやディベートを行うことで論理構築能力、専門的な知識、
効果的な情報収集能力などを身につけることができます。JDA(日本ディベート協会)で行われている
日本語ディベートもこちらに属します。

 目的に応じていろいろな試合形式がありますが、基本的には以下のものが用いられています。

-試合形式−
肯定側第一立論スピーチ 8分 
質疑応答(否定第2→肯定第1) 4分
否定側第一立論スピーチ 8分
質疑応答(肯定第1→否定第1) 4分
肯定側第二立論スピーチ 8分
質疑応答(否定第1→肯定第2) 4分
否定側第二立論スピーチ 8分
質疑応答(肯定第2→否定第2) 4分
否定側第一反駁スピーチ 4分
肯定側第一反駁スピーチ 4分
否定側第二反駁スピーチ 4分
肯定側第二反駁スピーチ 4分

 立論スピーチではお互いの立場を明確にした上で議論を進めていき、反駁スピーチでは相手への反論
と議論・試合全体のまとめと自分達の立場のアピールを行います。
このほかにアカデミックディベートでは各チームそれぞれ10分間の準備時間が用意されていてスピーチ
の間に自由に使うことができ、相手チームへの対応を考えたりします。ちなみに試合時間は合計で88分
になります。
 

パーラメンタリーディベート

 パーラメンタリーディベートはイギリス議会をモデルとした、スピーチ能力に重点をおいたディベート
です。特徴として、

 1.説得対象が一般の人々である。
 2.テーマは試合ごとに変わり、開始の15〜30分前に発表されるのでほとんど即興で
   行われる。
 3.スピーチは自分の経験談や、一般的な知識や常識を例に出して分かりやすく説明する。
 4.勝敗は論理や内容のみでなく、そのスタイル(身振り手振り、声、説明の方法など)も
   含んで判断される。

などが挙げられます。

 パーラメンタリーディベートでも政治経済、社会問題などを扱ったテーマも用いますが、その他にも
事実に関するテーマ(過去、現在、未来の検証)や価値観に関するテーマも用いられます。与えられる
テーマは内容が具体的でそのままディベートできるものもありますが通常は明確化する必要があります。
パーラメンタリーディベートでは試合ごとにテーマの内容を前もって調べることができないので新聞や
雑誌などから基本的な知識を身につけることが必要かつ重要となります。
 実際の試合ではアカデミックディベートのようにプランはなく、肯定側・否定側それぞれテーマから
独自の意見を出し合い、どちらが説得力があるかを議論します。

 論理性だけでなくスタイルや発表の方法などにも重点をおいているため、普通の英会話に近いスピード
でスピーチをおこない、より分かりやすく説明することが求められます。そのため論理性や効果的な
プレゼンテーション能力などを身につけることができます。しかしながら、20分間前後という短い時間
で全てを準備するということで議論が浅くなりやすいという欠点もあります。

 パーラメンタリーディベートは日本のみならず世界規模で盛んに行われており、アカデミック
ディベート同様いろいろな試合形式がありますが、日本では以下のようなものが用いられています。

−試合形式−
政府側首相スピーチ(立論) 8分(7分)
野党側党首スピーチ(立論) 8分(7分)
政府側スピーチ(立論) 8分(7分)
野党側スピーチ(立論) 8分(7分)
野党側党首スピーチ(反駁) 4分
政府側首相スピーチ(反駁) 4分

 各スピーチの役割はアカデミックディベートとほぼ同じですが、反駁スピーチは両者とも一回ずつしか
ありません。またアカデミックディベートのような準備時間や立論スピーチ後の質疑応答はありません。
ただし質疑応答の代わりに相手のスピーチ中にその内容について質問や意見がある場合立ち上がって話す
ことができます(これをポイント・オブ・インフォメーションと呼びます)。ちなみに試合時間は試合
前の15〜25分間の準備時間を含め、55分〜60分となります。(通常準備時間は20分間です。)
 
 

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