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動機付け、費用対効果

2001年8月27日
 

 このウェブサイトはおそらく英語ディベートに取り組んでいる学生、それを指導する教育者、企業で
人材開発の担当をしている人達などに見ていただいていると思いますが、今回は「教える」という観点で
今までの経験などを通じて私が感じてきたこと、考えてきたことなどを書きたいと思います。
 

●動機づけ

 コミュニケーションの訓練を受けたことのある人はその大切さを良く理解してくれていると思いますが、
全くそういった機会にめぐり合わなかった人々に理解してもらうには相当の苦労が伴うのではないかと私
は感じます。

 英語なりディベートなり、それらの活動をやろうと思って集まっている人達でさえ時に取り組み方が
いい加減になったり、集中力が散漫であったりします。学生の頃は自分の頑張っている姿を見せれば自然
とついてきてくれるだろうと思っていましたが、どうもそうでもなかったように思います。

 今は自分が社会に出て、ディベート活動を通じて身に付けた技術が大いに役立っているので学生達の前
で話す機会があるときにはそういった話、具体例を話すようにしようと考えています。なかなか難しいの
ですが、最終的に本人達が自発的に取り組もうという意識を持たなければ効果もないし、結果が出ないと
思います。人それぞれ得手不得手があり、なかなか思うように指導することは出来ないかもしれませんが、
一つ考えることは「一回一回の活動の中で何かしらの達成感や満足感を得られるようにすれば取り組み方
も変わってくるのではないか」ということです。一人一人にそれぞれの小さな目標を作らせ、活動の中で
実践していく。そういったことの積み重ねが個々人のやる気を起こさせることになると思います。

 一方で教える側、指導する側は「学ぶ側」の立場に立って考えて、自分の説明は彼らにどう捉えられ、
どう感じられているのかを想像して、入念に入念に準備をする必要があると思うのです。会社で仕事を
していてプレゼンテーションの大切さを理解して取り組んでいる人は本当に少ないなと感じることも多々
あります。お互いがお互いを知っているからという理由で準備や説明の手を抜くと明らかに内容や発表の
質は落ちるからです。学生達にレクチャーしてきて、そのことを強く感じます。
 

●費用対効果

 教える側に立った時、自分が教えるためにした苦労や費やした時間は実際のところどれだけ役に立ち、
効果として現れたのか、直接的な評価をしてもらったり結果を見てきたわけではないので正直あまり
分かりません。また時間的な制約で教える機会がどうしても単発になってしまうことが多いです。参加者
にとっては直接の能力向上に結びつくわけではありませんが、レクチャーの間の反応や終わった後の様子
を見ているとそれなりの意識を持つきっかけになったり、ディベートの能力を向上するためのヒントを
得てくれているように感じられます。

 学ぶ側に立った時、自分が学んだことはどれほどの能力向上につながるのか、自分が大学の現役で活動
していたときは初めあまり意識していませんでした。活動を始めて一年半が経ったあたりから英語力や
発表能力に変化が自分に起きたことを覚えています。もちろん自発的に英語に取り組んだ影響も大きかった
と思いますが、「(英語によるコミュニケーションの)訓練の機会を持ち、自分が学習したことを試せる
ような環境」は非常に自分にとって意味のあることでした。いきなり英会話学校に行くというようなこと
はある程度の能力が身に付くまでの立ち上がりの段階ではあまり意味のないことのように思われます。
 

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