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ディベートチーフ引き継ぎ
2001年10月17日作成
野内光二


はじめに>

 この引き継ぎ資料は私が現役だったころに次年度のディベートチーフの為に作成したものから古くなってしまった情報を省き、書き改めたものです。本人が大学を卒業し、クラブ活動の運営から離れて長いため参考になる部分は少ないかもしれませんが何らかの形で役に立てば幸いです。内容についての質問などがあれば nouchi@d1.dion.ne.jp またはknouchi@hotmail.com までお願いします。


目次>

1.選挙
2.チーフ会などの大学間の交流
3.春休み中の活動
4.新学期に向けての準備
5.新入生の勧誘活動、前期の活動
6.夏期休暇中の活動
7.9月中の活動
8.後期の活動、練習試合
9.12月のKUEL Tournament、次年度チーフへの引き継ぎ
10.反省会、選挙
11.その他


内容>

1.選挙

 全ての英語会、ディベート団体が組織内で難しい手続きを取っているとは思いませんが、私が所属していた団体では毎年新しい運営部を組織する際には選挙がありました。この選挙で次年度のチーフが信任されるわけですが、チーフとなる人は選挙前に以下のことを行って下さい。

 ・前年度チーフからおおまかな引き継ぎを受けること。

 ・団体全体の運営とも関わる部分が出てくると思うので同じ学年の人達と同じセクションの人達と話し合い、
  自分がチーフとなることの認識を持ってもらって下さい。

 ・時間的余裕があれば、事前にミーティングを行って次年度の方向性について話し合っておくとその後の活動を
  スムーズに行えるでしょう。おおまかな引き継ぎが終わってから(必要があれば)選挙用レジュメを作成する
  わけですが、レジュメに書かれている内容についてしっかりと自分の考えといっしょに説明できるようにして
  おいて下さい。また選挙前に前年度チーフなどと一緒に質疑応答の練習をすることもお勧めします。

 ・選挙で信任されたら、前年度のチーフから具体的な引き継ぎを受け(選挙前にまとめて行っても構いませんが)
  その後にセクションミーティングを開いてください。引き継ぎやミーティングは選挙前に前年度チーフが日程
  調整しておくといろいろと都合が良いでしょう。ここで次年度の目標、方針、練習試合などの具体的な計画を
  決めて下さい。補佐役の人がいれば事前に話す内容の叩き台についていっしょに考えて準備しておくのは言う
  までもありません。このミーティングによって1年間の活動の予定がほとんど決まることになります。大切な
  ことはあらかじめ活動計画を立てておけばスムーズかつ効果的に1年 を過ごせるということです。

 ・もし国際大会などに参加するという考えがメンバーの中にあれば締切が早い(世界大会であればだいたい7月
  〜10月の間)のであらかじめインターネットや他大学から情報収集を行ったり、練習やリサーチなどできる
  だけ早い時期から(半年前からでもいいくらいです)準備しておくことをお勧めします。


2.チーフ会などの大学間の交流

 時代とともに多少の変化があっても英語会やディベート団体がなくならない限り、他団体との交流は続くことでしょう。毎年チーフ会と呼ばれるような集まり(現在であればIXIA)があるでしょうからチーフや渉外といった役割を持つ人はできる限り会合などに参加し、顔を売ると同時に外部の情報を集めることが望まれます。もし役員用の名刺などを
作成しているのであれば各団体の代表者と名刺交換すると同時にミーティングで決まった計画にしたがって、練習試合の交渉などを行うと良いでしょう。

 ここで注意して欲しいのは、交渉は渉外だけに任せてはいけないということです。なぜならば(おそらく初めてであろう)渉外1人に任せてしまうのは不都合が生じやすく、チーフも話し合いに加わって1年間の計画を他大学の人達と相談した方がいろいろと効率が良いからです。

 交渉は相手が来るのを待ってばかりいないで、自分達の計画に基づいて積極的に話しかけるようにしてください。 そうすれば話もスムーズに進みますし、他大学の人達と早く友達になれることでしょう(交渉とは言っても、最後は
人間関係ですからね)。また会合参加後には練習会などが組めたかなどメンバーに結果の報告することも忘れずに。


3.春休み中の活動

 1月から3月の間は活動の機会が少なく、あまり練習できないままに新学期を迎えてしまうことが多いと思われます。例年、春休みの間でもいろいろなイベント(大学間の練習会ないしトーナメント、ディベート合宿(現在であればJPDU Spring Camp)など)が開催されると思いますが、こういったイベントに参加したり団体内で独自の練習メニューなどを組んでおくとブランクによるレベル低下を幾分緩和できると思います。特にICU Tournamentが一、二年前から春休みの時期に開催がずれた上に、社会人も参加可能なT.I.Tech Cupが今年から新たに開催されたのでなんとなくこの時期を過ごすのはとてももったいないと思います。

 私の経験から言えば、この春休みの間にメンバーに対する教育や時間をかけた練習、例えば特定のテーマについてリサーチを行ってディベートするなど普段あまりできないような時間をかけた論理構築のための機会を持ったり、引退した先輩や学外からの講師を呼び勉強会を開いたりしていました。ただこの時期を利用して海外旅行に行ったりと各々計画しているでしょうから、早い時期に予定の確認や活動計画の調整などを行った方が良いでしょう。特に4.でも挙げるような新学期に向けた準備もこの時期にやっておく必要がありますので頭の片隅に留めておいて下さい。

 練習におけるジャッジは自分達で行うか、状況を良く知っている新4年生や社会人などに依頼すると思いますが、誰に頼むのであってもディベートについて十分に理論や考え方などを理解している人にお願いするようにして下さい。


4.新学期に向けての準備

 新学期が始まると新入生勧誘期間となり、おそらく交代で新入生への勧誘や活動紹介など行うことになると思いますが、事前に計画を立てて準備をしておかないとうまく勧誘できないばかりか自分達の活動もおろそかになってしまうおそれがあります。

 春休みの活動で忙しいながらも、3月に入ったら(上旬〜中旬)、勧誘のための活動はどんなものにしてどうやるのか、マニュアル作成はどうするのか、またそれらを誰が担当するのかなど、みんなでしっかりと話し合っておく必要があります。これらはできるだけ早く分担を決め、準備を始めることをお勧めします。けっしてチーフ一人で担当して苦しい思いをするようなことのないようにして下さい。


5.新入生の勧誘活動、前期の活動

 新入生の勧誘期間中は新入生用の活動だけでなく通常の活動内容についても忘れずに計画を立ててください。メンバーと協力して無理なく活動できるようにしてください。

 通常の活動に関しては、前の月に活動計画を話し合って、その月に入る時には全員が活動予定を把握しているようにしておくと良いでしょう。またメンバーの活動時間と重なる授業のチェック、出欠席の確認などをしっかりと行ってください。

 前期の活動期間は大会がもともと少ない上に3.にも書きましたが規模の大きい大会が春休みの時期に行われた後にほとんどないのでどうしてもマンネリ状態になりやすいと思います。メンバー一人一人が目標や目的意識を持って取り組むようでないと活動に活気がなくなったりもするかもしれません。活動以外の交流やディベート練習なども良いし、この時期に他大学との練習試合を予定に入れるのも良いと 思います。創意工夫して活動を面白いものにして下さい。


6.夏期休暇中の活動

 例年、夏合宿をどこの団体も行うのではないかと思います。春休み同様、普段の活動では難しい時間をかけた練習メニューが合宿で組めると思いますが、一つ異なる点は夏休みの終わりくらいからディベート大会が本格的に連続して開催されるということです。つまりこの時期の練習や対策が大会結果に大きく影響するということです。ましてや大学生の休暇は長いので何もしなければ簡単にレベルは低下してしまうことでしょう。

 準備や計画は決して急ぐ必要はありませんが、大会参加者の選定やパートナー選び、そしてそれに即したバランスのとれた活動メニューを立ててください。夏期休暇の間もいくつかイベント(大学間の練習会ないしトーナメント、ディベート合宿(現在であればJPDU Summer Camp)など)が開催されるはずです。これらに参加するのが望ましいのは言うまでもありませんが、大会参加者が決まっているのであれば練習は同一のパートナーと行うのが効果的です。リサーチやパートナーとの連携もやりやすくなり、効率良く準備ができると思います。

 また新しく参加するようになった1年生に対してはこの時期の教育や練習をおろそかにしないことがその後の活動やスキルアップに大きく影響するので、できるだけ継続してディベートを教えて練習の機会を持つようにして下さい。


7.9月中の活動

 夏合宿の後、9月は休暇中で基本的に活動がないかもしれません。この間に練習などをするかどうかは自由ですが、9月の下旬にKUEL Tournamentが開催されるので、少し鈍った感覚を取り戻すためにも大会の前にまとまった時間、練習を行うことは大切で効果的です。特に大会参加予定者は、近年大会で取り上げられるmotionは一定の知識レベルやディベートスキルが要求されるようなレベルの高いものが多くなってきているため、あらかじめ対策を講じておいた方が良いでしょう。また余裕があれば他大学と練習試合をこの時期にしてみるのも刺激があって良いでしょう。

 この大会は1年生を中心に参加させるのか、2、3年生が中心に参加するのか分かりませんが、どちらにしてもHelperの確保と応援してくれる仲間を多く呼んで大いに試合中に存在感をアピールしてください。そうすることでディベーターも心強く、大会で頑張れると思います。ただ1年生の場合は特に、あまり結果にとらわれすぎず『ディベートを楽しむ』という気持ちで臨んだ方が個人的には得るものが多いと思います。


8.後期の活動、練習試合

 後期が始まると1年生もメンバーとして正式に活動に加わり、ディベート大会も数多く開催され、活動が春よりも活発になる思います。けれど団体内では同時に活動が多少マンネリ化してしまう時期でもあります。単に練習を繰り返すということは決してせずに、Refutationの練習を集中して行うとか、1週間同じResolutionで試合をしてみる(ただ繰り返すのではなく出来なかったところを直すようにしたり、新聞記事を熟読してきたり...)など変化をつけてみるメンバーも飽きることなく活動に参加してくれるのではないでしょうか。

 それから認知度、大会の質ともにParliamentary Debateのコミュニティーでは最高だと思われるESUJが10月の初めに行われます。入賞の賞品も良いものばかりですから、多分他大学のディベーターの気合いの入り方が違っているかもしれません。唯一の学生以外が主体となって運営している大会で形式、Adjudicatorsなども趣きが異なりますからぜひディベーターとして参加して下さい。イギリスのトップディベーターも来日しますからレセプションなどで自分から話しかけてみるといろいろなことが学べるかもしれません。

 日々の活動の企画や練習試合の運営などですが、必ずしも役職についている人がやらなくてはいけないというわけではないと思います。運営の手助けなどは普通のメンバーがやっても良いでしょう。また通常の活動時間以外でも積極的に他大学とのイベントに参加すれば、交流の輪が広がり活動が活発になるのでどんどん働きかけていっても良いと思います。


9.12月のKUEL Tournament、次年度チーフへの引き継ぎ

 11月下旬のWorld prep.が終わる頃ともなれば、世代交代の時期がすぐそこまで近付いています。この時期にはそれまでのチーフのノートをまとめるなどして引き継ぎができるようにしておいて下さい。また次年度への交代がスムーズにいくようにどのようにやっていくのか、どういった方向性で進んでいったらいいのか、チーフとして考えをまとめておくことも重要です(このような資料も効率的です)。次年度のスタートがすばやく切れるようにも、早め早めに自発的に行動するようにして下さい。

 12月は3年生にとって最後の試合の機会、引退の時期になります。特別理由があるわけではありませんが、できることなら彼等をできるだけ試合に参加させるようにした方が良いのではないかなと個人的には思います。また最後の大会が終わったら、ぜひみんなでお酒かお食事にでも行って楽しく、3年生を送り出してあげてください。


10.反省会、選挙

 最後の活動日は、1年間を総括する意味で反省会を行うと良いと思います。ここでの話し合いはチーフ以外の人が記録してなるだけ次年度に活かせるようにしておくと単なる振り返りで終わることなく良いでしょう。またアンケートなどを作成してみんなに感想や意見を書いてもらうのも良いかもしれません。

 選挙に関しては、1年前の引き継ぎ・選挙の時と基本的に同じです。自分の経験が次の代に生かせるように、書類だけでなく口頭できちんと引き継ぎを行って下さい。


11.その他

 10.までは時系列で運営における留意点などを書いてきましたが、ここでは日々頭の中に留めておいた方が良いと思われることなどを簡単にまとめておきます。

  ・運営はチーフ一人で抱え込まずメンバーにも分担すると良いでしょう(補佐役が常にいると良いでしょう)。
  役割を分担する際には、その内容と大切さをしっかりと理解してもらい、バランスのとれた状態で運営をする
  よう心掛けると精神的にも肉体的にも効率が良いと思われます。

  ・運営に慣れてくると忘れがちですが、普段の活動に開始時刻の遅れやメンバーの参加状況などに気をつけて
  だらけた雰囲気にならないようにしてください。またチーフは活動の管理だけでなく、みんなが目的意識を
  持って活動に参加できるような雰囲気づくりにも努めてください。必要があればミーティングをメンバーと
  開いて、意見に耳を傾けて下さい。

 ・多少忙しくても、大会前などには有志で練習をしたり、リサーチのための情報交換なども行うと良いでしょう。

 ・当たり前かもしれませんが、英語は活動時間以外でも取り組むようにチーフはもちろんメンバーに促すと良い
  と思います。きちんと英語の文献やニュース雑誌に目を通していれば別ですが、そうでなければディベートの
  練習を繰り返すだけでは英語力はあまり向上が望めないと思います。

 ・講議や病欠などで活動の参加人数が少ない時でも練習できるようにいろいろと練習メニューを用意しておくと
  無駄に過ごしてしまうことが避けられます(別途資料を参照して下さい)。

 ・活動の運営には「三ヶ月単位」で予定を立てたり準備を進める習慣づけをすると効率的に動けるかと思います。

 ・なんだかんだいっても、大学生のサークル活動です。楽しめなければ意味がないので、あまり細かいことに
  縛られずに「楽しく」活動をしてください。特に最近はチーフ以外でも他大学の人達と交流を持てるような
  機会(JPDU Camp、ESUJなど)が多くありますからメンバーをどんどんそういった場に連れていくように
  すると良いと思います。

-------------------------------------------------- 以上 --------------------------------------------------

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