
市場原理主義は幼児的思想にかかわらず、ここ十数年にわたり
世界に流布されてきている。
アメリカは国内的にはレーガンの失敗を受けて市場原理主義に修正
を加えているが、アメリカが主導する国際機関は全面的に市場原理主義
を流布しようとする。
市場原理主義は「神の見えざる手」がすべてを解決するので国家
はなるべく市場に介入しないことが望ましいのだと主張するが、この思想自体
人類の過去100年にわたる経験と知恵を否定し、社会を逆戻りさせるもので
ある。
その主張者は
国家による私的所有権保護の絶対性を強く主張する一方で、労働基本権や福祉
なっどの社会的人権への嫌悪感をあからさまにする。
年金負担・最低賃金などからの企業の開放を是認するが、その結果として発生する
社会荒廃・貧富格差の拡大についてはふれることはない。
むしろ貧富格差の拡大こそがみせしめとして社会発展に役立つと考えているのである。
このように途上国を中心として世界をその渦に巻き込んできた市場原理主義は今、終焉
のときをむかえつつある。
市場原理主義はその幼稚な発想と反人間的特性にもかかわらず、経済的な検証への
耐久性もあって有効な理論的反撃をうけることがなかった。
(経済非効率が数字に出ることはなかった。またその非人間性を数的に表示する統計も
なかった)
しかしながら、今日国際社会の大きな課題として「環境問題」が前面にでてきている。
環境問題の解決には国際的な協力はもちろん、各国政府が国内企業(排出者)に対して
積極的関与を行わなくては為し得ない。
環境問題は市場原理主義時代終焉を暗示していると考える市民が増加している。