
グローバリズムを考える
ヨハネスブルグWSSD(World Summit on Sustainable Development) Agendaに数値目標織り込めず終了する
@ヨハネスブルグWSSDとは
持続可能な開発に向けた世界サミット(world summit on sustainable development)。2002年8月26日から9月4日まで開催された。この会議は別名Rio+10 とよばれ、リオデジャネイロで行われた地球環境サミットから10年が経過するのをふまえ、同会議で採決されたアジェンダ21(課題-21)の達成状況を確認し、各国の取組が話し合われた。主催は国連開発計画(United Nations Development Plan UNDP)。
A会議の経緯
8月26日 本会議オープン
8月27日 魚類保護の合意
漁業資源の枯渇を防ぐため、2015年までに漁業資源の最大持続可能な漁業への措置provision をとる。
世界の75%の漁業資源が持続不可能な水準まで獲られている。
新たな合意は「海洋法」の制定」と地域漁業者管理組織へ漁業資源割当で途上国の必要性を考慮することを求める
点など。
国連環境計画の上級アドバイザーのピーターシャイ氏から生物多様性の経済価値は年間3兆ドルで、環境システム全体
では33兆ドルとの報告もなされる。
8月28日 2004年までの大気汚染の健康被害の防止
女性差別予防教育の合意
アフリカの食料戦略
8月29日 水・衛生・エネルギー部門についての合意作成作業進行中
農業補助金についての合意等が現在作業中。
会期は9月4日まで
9月3日 水と衛生では各国が2015年までの水道と衛生設備がない人へ対策を講じることが決められた。国連は3年間で970百万ドルを出資。EUもアフリカや中央アジアでの協力を約束。国連はこれらの地域で20百万ドルの特別基金を設置。
エネルギー分野では各国は20億の人々の近代エネルギーサービスへのアクセスに取り組む。自然エネルギー(renewable energy)の数値目標は達成されなかったが、持続的開発に合致しないタイプのエネルギーへの補助は禁止されることになった。また世界の9つの電気企業グループが途上国での持続可能エネルギー計画の引き受けに合意した。EUはエネルギー援助に700万ドルを用意し、アメリカはエネルギー分野に来年43百万ドルを用意することとなった。
健康分野ではエイズ対策のほか、人体に悪影響ある薬品の使用・製造を2020年までに段階的に廃止することになった。
砂漠化防止会議の実施のため、地球環境準備(Global Environment Facility)への要請が採用され、乾燥地帯での農業改善への効果が期待できる。アメリカは来年、9千万ドルを持続可能な農業に投資することを決定し、17の追加提案と2百万ドルの追加をい計画している。
9月4日WSSD実施計画アジェンダ21の実施に関する各国の合意事項 B 国連開発計画とは
国連開発計画(UNDP)は国連システムのグローバルな開発ネットワークとして、変革への啓蒙や啓発を行い、人々がよりよい生活を築けるよう、各国が知識や経験や資金にアクセスできるよう支援しています。われわれは、166カ国で活動を行い、各国の人々と共に、グローバルな課題や国内の課題に対し、それぞれの国に合った解決策が見出せるよう取り組んでいます。それぞれの国の能力強化にあたっては、UNDPのスタッフの知識や幅広い分野のパートナーシップが役立っています。(東京事務所HPより)
主要な取り組み
貧困削減
紛争予防と紛争後の復興
環境保全と持続可能なエネルギー開発
情報通信技術 (ICT) HIV/AIDS
1995年 コペンハーゲン世界社会開発サミット UNDP主催の会議
↓
2000年6月 ジュネーブ 国連特別総会 ミレニアム開発ゴール 参考 社会開発
UNDPはWSSD(ヨハネスブルグサミット)主催機関のひとつで、貧困削減や人間開発が環境問題へ与える影響を強調する予定。
CWSSDへ政府顧問として参加の顧問が所属するNGO
フレンズ・オブ・アース(FoEJapan)
アジア女性交流・研究フォーラム
ジョイセフ(家族計画国際協力財団)
アフリカ日本協議会
参考 アジェンダ21
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地球環境サミットで採択されたアジェンダ21は以下の章立てになっており広範な分野が取り扱われている。 社会経済的側面として 第2章 開発途上国における持続可能な開発を促進するための国際協力と関連国内施策 第3章 貧困の撲滅 第4章 消費形態の変更 第5章 人口動態と持続可能性 第6章 人の健康の保護と促進 第7章 持続可能な人間居住の開発の促進 第8章 意思決定における環境と開発の統合
開発資源の保護と管理として 第9章 大気保全 第10章 陸上資源の計画及び管理への統合的アプローチ 第11章 森林減少対策 第12章 脆弱な生態系の管理:砂漠化と干ばつの防止 第13章 脆弱な生態系の管理:持続可能な山地開発 第14章 持続可能な農業と農村開発の促進 第15章 生物の多様性 第16章 バイオテクノロジーの環境上適正な管理 第17章 海洋、閉鎖性及び準閉鎖性海域を含むすべての海域及び沿岸域の保護 、及びこれらの生物資源の保護、合理的利用及び開発第18章 淡水資源の質と供給の保護:水資源の開発、管理及び利用への統合的 アプローチの適用第19章 有害及び危険な製品の違法な国際的移動の防止を含む、有害化学物質 の環境上適正な管理第20章 有害廃棄物の違法な国際的移動の防止を含む、有害廃棄物の環境上適 正な管理第21章 固形廃棄物及び下水道関連問題の環境上適正な管理 第22章 放射性廃棄物の安全かつ環境上適正な管理
主たるグループの役割として 第24章 持続可能かつ公平な開発に向けた女性のための地球規模の行動 第25章 持続可能な開発における子供及び青年 第26章 先住民及びその社会の役割の認識及び強化 第27章 非政府組織(NGO)の役割の強化:持続可能な開発のパートナー 第28章 アジェンダ21の支持における地方自治体のイニシアティヴ 第29章 労働者、労働組合の役割 第30章 産業界の役割 第31章 科学及び技術的コミュニティ 第32章 農民の役割の強化
実施手段として 第33章 資金源及びメカニズム 第34章 環境上適正な技術の移転、協力及び対応能力の強化 第35章 持続可能な開発のための科学 第36章 教育、意識啓発、訓練の推進 第37章 開発途上国における能力開発のための国のメカニズム及び国際協力 第38章 国際的な機構の整備 第39章 国際法措置及びメカニズム 第40章 意思決定のための情報 |
ヨハネスブルクWSSDでは環境と開発の関係がテーマとなったが、議論は環境に対する開発の優位性、しかも開発には貿易が最大の武器となるというアメリカをはじめとする先進国の議論がまかり通ってしまった。アメリカは「ライフスタイル維持」と「農業保護と都合のいい自由貿易主義」という路線を突っ走り、あらゆる協調を拒否している。ヨハネスブルクWSSD参加の日本NGOの記者会見をHP上で見せてもらった。論調としては今回のWSSDは成功ではなかったとする思いが強いようである。環境と開発というテーマは環境と自由貿易におきかえられ、ブッシュが参加しなかったアメリカはパウエル国務長官が「自由貿易のメリット」を強調する演説を行ったようである。先進国のグローバライゼイションはWTOがそれを推進してきた。昨年2002年にドーハで行われたドーハ閣僚会議でのドーハ閣僚宣言もグローバライゼイションのメリットを高く歌い上げている。ドーハ WTO 閣僚会議
WSSD関連リンク先(日本語) 環境省・環境goo・世界環境情報センターの共催
Dヨハネスブルグ 環境サミット+10n (国連文書 概要) 事務総長レポ アジェンダ21の実行
241文からなる長い文書なんでとりあえず概訳します。
持続的開発の教訓(precept)を生かした慎重さ(prudence)がすべての生物と自然資源の管理に必要とされる。昨今の生産と消費の非持続的形態は将来の、そしてわれわれの子孫の福祉のためにも変えなくてはならない。
われわれはすべての人類の自由、何よりもわれわれの子や孫がこの地球上での生活を、人間活動やその資源が必要に満たないことにより容赦なく(irredeemable)うばわれる恐れからの自由 への努力を惜しまない。
われわれは国連環境開発会議でのアジェンダ21ではじまったものを含む持続的開発への支持を再確認する。
国連ミレニアム宣言
(国連事務総長レポート)
1.序論
環境サミットは現在及び将来の経済・社会・環境福祉の保全のために開かれ、アジェンダ21が採択された。(1)
リオ計画では人間環境・社会的需要・地球資源・エコシステムが現在及び将来の必要に調和するような開発ビジョンが考えられた。以来10年が経過したが目標の達成は遅れ、以前より悪くなっているものもある。エイズの拡大などがその例である。(2−3)
実行のギャップは4つの分野で見られる。
第一は断片的な(fragment)持続的開発アプローチである。持続的開発は環境と開発の込み入った(inextricable)関係を反映している。持続的開発は同時に(simultaneously)・経済・社会・環境の目的に寄与する。政策や計画は国際国内的なレベルでの意思決定の統一性のレベルで一般的に不足を生じている。(4)
第二には持続的な生産消費形態の変更が自然の生活補助システムを危険に(peril)する可能性があるため変えられないということがある。しかしながらこれはいつまでも続けることはできない。(5)
第三には財政・貿易・投資・技術・持続的開発の分野における相互に密接な(coherent)政策またはアプローチの欠如がある。グローバル化する社会では徹底した(consistency)密接な政策への必要性が以前にも増して重要になっている。現実の政策は個々で短期的なビジョンにより行われている。(6)
第四にはアジェンダ21の実行に必要な予算は措置がとられておらず、技術移転の手法も改善されてない。1992年以降ODAの減額は顕著であり、債務が貧しい国の選択肢を抑制している。私的投資は一部にしか流入していない。(7)
アジェンダ21は1992年以降開催された国連会議の成果とあわせ実行されなくてはならない。それは特に社会開発や人権へのアジェンダを明瞭にする点で効果的である。これら成果は国連ミレニアム宣言で明らかにされた開発目的と同じものである。そのときより第三回国連最後発国会議・第七回国連気候変化取組会議が持続的開発に関してより進んだステップを踏んでいる。(8)
実行のギャップにかかわらず、アジェンダ21とUNCED原則は1992年当時同様有効であるが、国際的な文脈は変化した。グローバル化・情報通信での革命・世界の多くの部門での転置・エイズの蔓延などはアジェンダに追加して対応していかなくてはならない。(9)
経済的には、第四回WTO閣僚会議は開発を貿易の中心におくとすることで成功したが、それは貿易システムの未来とそれが途上国に寄与することができる力を有するのか占う(augur)ものとなった。開発財政国際会議は2002年3月にメキシコで開かれるが徹底的かつ密接なグローバル財政システムの促進手段につき話し合われる。目的は開発指導を世界財政に持ち込むことである。(10)
これらはアジェンダ実行の障害の例である。これを強い政治的意思と実践的ステップと強い協力体制で乗り越えなくてはならない。
政治的意思は効果的な新しい指導性(initiative)が、持続的開発が考えられ実行されるのに必要な政策と計画の変化を要求するので重要であるといえる。
(12)
政治的意思・政策過程・協調は新しいグローバルな協力と強靭さの精神に必要である。米国へのテロの最大の効果は、われわれがひとつの地球に生き、他のどの地域の問題をも他人事にはできないということを明らかにしたことである。われわれは共通の未来分け合い、われわれと未来世代の幸福を確かなものにするためともに働かなくてはならない。長期にわたるものへ無視は将来の災厄・紛争・貧困をもたらすことになる。(13)
この文書の目的はアジェンダ21の実施と他のUNCED活動成果を見直すことにある。(14)
ひとつのレポートでアジェンダ21のための世界の無数の努力をまとめることはできない。詳細は準備段階で特に各国調査として提出され、各国の指導ぶりが提示される。それに加えアジェンダ21の実施に関する事務総長報告が本会議の準備会議をかねる2001年5月の第一回持続的開発会議に提出された。
そこには多くの情報が集約されている。2001年後半の地域準備会議のレポートは多くの価値ある提言を行っており、いくつかは本レポートにも取り上げあげられている。5つのサミット地域準備閣僚会議声明は他の準備会議の成果と同じく国際過程で可能なことがらを豊富にした。
U UNCED以来の主要な潮流と開発
90年代の世界経済の主たる発展は急激なグローバル化で、政府政策などさまざまな要因により、集合的または個別に貿易や為替取引が自由化され、経済活動が民営化・規制緩和され、特に世界的なもの・サービス・金の流れが進んだ。(16)
他のグローバル化の推進力は情報通信技術である。東南アジアの工業国はその恩恵を受け、また世界の中にはその恩恵を受けてない国も存在する。(17)
グローバル化と情報通信技術(ITC)は90年代にその恩恵と限界を明らかにした。環境に対応できた国や企業は繁栄を手にした。ICTは特にデジタルデバイドに持続的開発の推進に潜在的な力を有している。(18)
90年代、計画経済は崩壊し、アメリカは最高の成長を見た。ヨーロッパは統一通貨が出現し、日本は10年来の不況に苦しんでいる。90年代は80年代に比べ乱気流(turburance)の10年であった。確かなことは先進国の成長が80年代の3%から2.3%へ下落したのに対し、途上国は2.7%から4.3%へ成長を加速させたということである。(19)
一方でアフリカは困難にあえいでいる。経済成長はあったが、人口増がそれを浸食し(erode)、アフリカと他の地域の生活水準のギャップは広がった。地域経済は農業生産増と密接な関係にあるが、工業生産の発展は行われず、わずかで価格変動が激しく、下落傾向にある日用品輸出に依存するようになっている。(20)
世界経済は80年代の年1.8%成長に比較し、90年代は年2.5%下落した。特に前半は国内生産が毎年約半分となり、多くの国は教育・健康・年金・運輸や他の公的サービス低下に見舞われた。東ヨーロッパやバルト海沿岸、CIS(旧ソ連独立国)は後半には強い成長を見せたが他の国とくに中央アジアでは成長への苦闘が行われている。(21)
国際貿易は90年代には活況を呈したが、地域別の実績は変化した。貿易は2000年には6.4%成長で金額では6兆3千億ドルに達した。途上国の役割は高まり、輸出は年9.6%で増加した。アフリカからの輸出は増加がゆるやかで世界貿易のシェアは90年の2.7%から2000年には2.1%へ下落した。
互恵経済会議の80年代末の崩壊で90年代前半の輸出は大幅に落ち込んだ。東ヨーロッパやバルト海の国は90年代後半には西ヨーロッパ向けの輸出を拡大し、貿易を大幅に拡大した。アフリカは強い工業基盤がなく、グローバリゼーションの恩恵をほとんど受けることがなかった。(22)
グローバリゼーションは国際資金取引の急激な増加にもその影を映しているが、きわめて大きな不安定要因である。90年代を通じて、米国は強い経済と革新的な金融商品開発で私的資本の流れを作り出した。少なくとも90年代前半は途上国特に中所得の国は強い資本の流入に魅力を感じた。同時にこれらの国は最初にメキシコで95年に起こり97年から99年にかけ東南アジアを襲った、複合干渉をもたらす周期性の金融危機を経験することになった。(23)
中所得国が外部民間資本で成功した一方で、低所得国の財政事情は改善されていない。低所得国は外国の借款でやりくりしているが、ODAは減少傾向にあり、最貧国では債務返済問題に見通しがたっていない。(24)
9月のテロ以後のできごとは世界的な不安定さと経済成長のブレーキとなった。持続可能な開発という長期目標は短期の必要の圧力に足元をおびやかされている。アジア・アフリカ・太平洋準備会議で述べられたように紛争と不安定が多くの国の持続可能な開発の達成を妨げている。(25)
世界人口は1950年から2兆5千億人となった。25年には8兆、50年には9.3兆人と予想され、10.5兆から11兆の間で安定すると見られている。
増加率は65年の2.5%をピークに2000年には1.3%まで落ちている。2020年には1%への低下が計画されている。(26)
先進国人口は25年にはピークを迎え、そのあとは減少していく。途上国の人口増加がそのあとの世界人口増加の原因となる。日本をはじめいくつかの先進国は人口高齢化に悩んでいる。人口の増加は森林の減少など環境へ悪影響を及ぼす。(27)
総消費と自然資源及び環境への圧力は部分的には人口にも依存するが、豊かさ(affluence)と技術により多く依存する。世界人口の15%を占める先進国の
人々は資源の56%を消費し、世界の40%を占める低所得の国の人々は11%を消費するのみである。それでも世界の多くの人々は消費を増加させているが、アフリカでは25年前に比べ20%も消費が減ってしまった。(28)
一日所得$1以下の限界貧困は90年の29%から98年には23%へ減少した。人口では1.3兆人から1.2兆人である。東アジア・東南アジアでは経済発展による急速な貧困減少があり、南アジアやラテンアメリカでは貧困率の低下に一定の成果があった。サハラ地域ではまったく改善が見られない。世銀では最善の予想として2015年までに所得$1/日以下の人口を7億5千万人減少させられると考えている。(29)
健康管理・幼児や母親の死亡・飢餓緩和・教育機会・水利衛生では進展もあった。しかし1兆1千億の人は安全な飲み水に窮し、2兆4千億人が適切な衛生に窮している。途上国では8%の子供が5歳までになくなり、最貧国では5人にひとりの赤ん坊が1歳の誕生日を迎えられない。途上国では学徒年齢で113百万人が学校へ行けず、うち60%は女の子である。(30)
世界には815百万人の栄養不良(undernourish)の人々がいて、そのうち777百万人が開発途上国に、27百万人が過渡国に、11万人が先進国にいる。飢餓の規模が大きいのは南アジアであるがその数は減少している。アフリカでは1/3の人が栄養不良であり、その数は増えている。FAOの予想ではこのままでいくと2015年までに飢餓を半減するという計画は達成されそうにない。(31)
90年代には健康管理は高まり、平均余命は長くなり、幼児死亡率は下がった。ポリオなどの伝染病も克服された。にもかかわらず貧しい国では健康な生活は得られてない。不適切でcontaminate(汚染された)水利用、不十分な衛生施設、伝統的な燃料での屋内汚染、マラリア、結核(tuberculousis)や他の伝染病・寄生虫(parasite)による病気や健康管理施設の不備は死亡率や病気の発生を高めている。アフリカではAIDSが若い人々に蔓延し、平均余命を短縮している。先進国や一部途上国では不健康なダイエットや運動不足・過体重からの病気が増加している。(32)
汚染された水・不適切な排水施設・衛生不備は途上国に多くの不健康と病気をもたらし、毎年何百万の人を死においやる。マラリアは101の国と地方に広がり年百万人の人を亡くならせる。そのほかにも多くの病がある。(33)
90年代は生産技術・灌漑(irrigation)の発展もあり、農業生産は人口増加以上の増加をみせたが、アフリカでは逆であり結果的に食料輸入にたよらざるをえなくなっている。生産技術のいくつかは環境に悪影響をもたらすものである。(34)
土・水を保護し労働・燃料消費を抑えた保護農業を含む持続可能な農業技術開発も行われた。害虫に強い作物により農薬使用を減らす統一害虫管理(integrated pest management)も紹介された。(35)
農業生産の必要から森や草地はどんどん失われる。それは結果的に生態系や環境に悪影響を及ぼす。世界の農地の2/3約2兆ヘクタールは土の質的低下に見舞われている。(36)
旱魃(drought)、飢餓、地すべり、地震や火山噴火は経済的な被害をもたらす。国土管理の貧困が自然災害の頻度と深刻さを加速させ、解決策の不備や危機管理の不足が災害の損失大きくする。内戦や戦争は水や国土の質的低下をもたらし、病気・死・飢饉(femine)・立ち退きや他の形で福利と開発を脅かす。
(37)
灌漑農業の発展や工業用途その他公的用途の水への需要は高まっている。水不足は問題となっており特に北アフリカと西アジアでは深刻である。むこう20年で途上国で農業生産に17%、全用途で40%の水への需要増が予想され、21世紀は深刻な水不足が予想される。25年には世界の2/3の人がゆるやかないし深刻な水不足に悩まされると考えられる。塩もまた問題で砒素汚染(arsemic contamination)がアジアのいくつかの地域で問題となっているとアジア太平洋準備会合でも報告されている。世界の主な川の半分は汚染されている。(38)
Implementation
of the Outcome of WSSD