HOME > 不動産と政策

タイの住宅政策                  平成16年1月20日最終更新


タイの住宅政策担当機関は国営企業である国家住宅局National Housing Authorityである。

(住宅局のMBS発行に関する記事

ACHRによると2003年から5年間で、タイ国内の低所得住宅建設は百万戸が予定されている。記事 

事業の中心となるのはCommunity Organization Development Institute コミュニティ組織開発機構(前身はUCDO 後出)である。

タイの住宅市場は民間が主導しており、公的住宅は8%以下である。

タイの住宅政策の特徴はGHB(政府住宅銀行)の設立である。

GHBは1953年設立であるが、当初は住宅融資のノウハウがなく、

不良債権問題等に悩まされる。その後、組織改革による本部経費削減や

資産評価・延滞管理などのノウハウを蓄積し、低金利貸出と預金への高金

利を両立している。

GHBによる融資制度の確立の一方で、国民の所得水準は向上し、現在では

バンコクで最低単位の住宅であれば80%の人が取得可能となっている。

GHBの債権管理能力向上により従来は10年程度のローンしか組めなかったものが

最近では25年ローンも可能になってきている。金利水準もプライムレートを若干

上回る程度である。利用者は98年で66万2千人。資産残高は同年で2880億バーツ。

GHBの借り入れの62%は預金であり、その他は債券発行(31%)や公的借り入れである。

政府の財政援助は受けていない。

GHBの対象は最低所得層とは必ずしもいえないが、GHBでは最低所得者向け賃貸住宅

建設資金のデベロッパー向け貸し出しも行っている。 これらは市場から調達が困難な建設

資金に限定される。レートは市場金利より低利である。

GHBは国連 ハビタット第二回会議で 準備書面第8章 グッドプラクティスの1つとされている。

タイ経済はアジア金融危機に直面し、不動産市場も低迷したが2000年には再び回復基調には

ある。しかしながらGHBの貸し出しよりも水準の低い変動金利が市場で利用できるため、GHB貸出は

やや低迷している。Bangkok Post 記事

タイでは政府貯蓄銀行も住宅融資に重要な役割を担っている。2001年に導入された低金利住宅ローンは固定金利4%弱での住宅資金を
150億円(50億バーツ)の資金規模で提供している。 新聞記事

不良債権処理を目的にTMACが設立された。また住宅債権の二次流通機能を高めるため、Secondary Mortgage Corporationが2002年に設立
された。

robaltrategy for Shelter地球定住戦略で取り上げられた バンコック地域住宅融資(para89)

都市コミュニティ開発事務所(UCDO)は1992年に、スラム住民と都市貧民の増進し安定した収入及び保証された期間の改善された生活水準の住宅獲得能力を強化するため設立され、政府から53百万ドルの資金を受け、その利息収入という形で援助を受けている。UCDOはホールセラー(対法人向け)機能を有し、各コミュニティ貯金・信用機関は4種の制度により貯蓄の10倍の融資を受けることができる。

各コミュニティ貯金や信用機関は個人向けの住宅融資も行うが、UCDOの本来の機能は地域開発なので、住宅向けは資金の30%に制限されている。

UCDOは住宅だけではなく、所得対策が緊要と考えており、1996年までに合計12万世帯の会員を有し、うち80%は仕事を有する、850のコミュニティ貯金や信用機関を創造することをめざしている。UCDOは適切な金利収入を得ることができる一般金融機関をめざす。この機関の機能を促進するため、資金量の上限は定められていない。

UCDOについて     ( 「マニラ社会フォーラム  1999年」    アジア復興情報センター資料   AHCR/TAP ワークショップ’96 参照)
UCDOは都市貧困開発基金を利用して都市貧困の解決にあたる。
タイには2000のスラムと2百万の都市貧困者が住んでいる。UCDOは国家住宅局経由で12億5千万バーツ(’99換算では32百万ドル)の資金援助を受け、自らの開発計画に資金融資を求める都市貧困者のグループ(コミュニティ貯金・信用機関)へ融資を行う。この融資は単に開発に役立つだけでなく、その過程を通じて、貧困の原因の解消に役立つことが期待されており、コミュニティ貯金・信用機関は地域開発の主導者となることが期待されている。
UCDOは通常7%の金利での貸し出しを行い、各コミュニティ貯金・信用機関はこれに金利を上乗せして貸し出しを行うが、その水準は市場金利ないし若干それより低い金利となっている。各コミュニティ貯金・信用機関は連帯して担保契約を結ぶとともに、各コミュニティ貯金・信用機関の代表は借入に際して個人保証も要求される。 なおUCDOは2000年に政府機関UCDIに組織変更された。組織変更後の資金規模は33億バーツで調達内訳は以下の通り。

        Urban Community Development Office Fund  17億バーツ

         Rural Development Loan Project           7.4億バーツ

          New Government Support for the Urban and Rural Community Organization Empowerment Project  5億バーツ

UCDOについての下川先生の2000年ころ?の日本語の論文


[PR]子育てママさんへ:3年毎に15万円うけとれる保険?