現在、僕はうつ治療中ですが、通常の精神科クリニックでの治療のほかに、代替療法・代替医療といわれるものを併用して療養を続けています。
代替療法と呼ばれるものは、数々ありますが、僕が受けているのは、「オステオパシー」(頭蓋仙骨療法)というものです。
詳しい学術的な裏づけなどは専門家におまかせするとして、患者の実感として大変効果があると思います。
体験的な記述ですが、こういった治療を受けようとする方の参考にでもなれば幸いです。
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日本語では頭蓋仙骨療法と訳されるが、実際には、身体に手技を施すことにより、人間の本来持っている自己治癒能力を回復させる医療のことである。
アメリカでは、専門の大学もあり、一般の西洋医学のM.D.(Medical Doctor)にあたるD.O.(Doctor of Osteopathy)という学位もある。
現在では必ずしも一般に普及しているとはいえないが、歴史的には 現代の西洋医学/ホメオパシー/オステオパシー の3つが、アメリカでは3大医療として認知されていた時代もあるそうだ。
漢方とか柔道整体が、今でもちゃんと認められているようなものだと思う。
*ちなみに、オステオパシーのルーツをたどると、日本の柔道整体かもしれないんだそうである。
宝島社の別冊宝島453「メンタルケアで楽になる」には、オステオパシーによる頭蓋矯正がうつの回復期に効果があることが述べられている。
それによると、オステオパシーでは脳内髄液の流れが悪くなっている状態だと考えているそうだ。
オステオパシーの頭蓋矯正をほどこすことにより、脳内髄液の循環がよくなり、うつ病がよくなるということである。
また、オステオパシーでは、精神的なトラウマが、身体に色々な症状になって現れると考えているようだ。これを「ブロック」という言葉で表現している。
この「ブロック」を「解放」してあげる...つまり、治療してあげると、精神的にも解放されるという相互作用があるそうだ。
これは、アメリカのオステオパシー医、ボブ・フルフォード氏の「いのちの輝き」(翔泳社)に書かれている。 (日本で一番手に入り易いオステオパシーの本だと思われる)
だが、ぼくの実感だと、もっとわかりやすい効果があるように思う。
弱った体が直り、気持ちも持ち上がってくる: うつ病になる人には、それまで身体や心に鞭打って仕事をしてきた人が多いのではないかと思う。身体を酷使してぼろぼろになっていたり、ストレスで色々な自覚症状が出ている人が多いのではないか?
それに、うつ病の投薬治療では、かなり強いききめの薬を使う。しかも、自分にあった薬が見つかるまでは、さまざまな薬を試さざるをえなくなる。これがまた、身体に大きな影響を与える。
身体がぼろぼろになっていると、当然心も弱くなる。これはうつ病だけでなく、さまざまな病状の回復によいことではない。
身体が回復してくると、気持ちも少しずつしっかりしてくる。気持ちがしっかりすれば、さらに身体の回復によい影響をあたえる。
それがうつ病の回復にも役立つことになる。
うまくはまると劇的に気分が良くなる: 身体の中の循環が良くなった感じになり、緊張していた部分が解きほぐされる感じになる。
うつ病は「ヒポコンドリー」なんていう言葉もあるとおり、みぞおちのあたりが重い感じがある人が多いと思う。また、頭や脊髄が緊張している感じに悩まされる人も多いと思う。
こう言う感じが、治療がうまく行くと、たった30分ほどの治療後に劇的に良くなる。
僕の場合は、治療前にはなんとか治療所にいくのがやっと、まぶたが重くぴくぴくして、笑うこともできず、歩くのもやっと、周りの人が敵に見える感じだったのが、終わった後には笑いながら言葉に反応できるようになったりした。
薬によわい人に: 体力のある人と違って、薬に敏感な人もいると思う。また、人によって合う薬・合わない薬がある。
うつ病の薬も、万人に効くというわけではない。むしろ、人によっての合う・合わないが、かなり大きく出るタイプの薬である。
副作用も強いので、薬に敏感な人にとっては、かなりつらい治療になる。
オステオパシーはもともと人間の本来持っている自己治癒能力が高まるので、だんだんと強い薬を減らしていくことに役立つようである。
神秘主義的でない: ちょっと言い方のニュアンスが難しいのであるが、いわゆる神秘的・抽象的なヒーリングワーク等と違い、宗教的/神秘的な押し付けがない感じがする。
僕は、この手のワークブックなどもいくつか読んでみたり、実際にヒーリングも受けてみたりしたが、今一つフィットしなかった。
僕の先生は、ある意味とても現実的に対応してくれるので、そこが自然に入り込めた所なのかも知れない。
身体のだす信号に敏感になる: 自分の身体に対するモニタリング能力が高まる感じがある。僕の場合は、うつに入りそうな予兆が前よりはっきり判るようになってきて、「あぶないかな」という時に、心のブレーキみたいなものをかけ易くなったように思う。
不思議な事だが、だんだんと食べ物のいい悪いや、薬が合いそうかどうかなどがよくわかるようになってきた。良くない感じのものだと、身体がなんとなくおかしな感じになるからだ。
ほかにもあると思うが、今の所思い付くのはこんな感じだ。
もちろん、オステオパシーにもいい所/悪い所がある。 現時点で僕が感じた、「弱点」と言えそうな所を書いてみた。
日本だと、まだちゃんとした医療として認められてはいない: 歴史があるといっても、かなりマイナーな治療法であることは確か。特に、日本ではかなり知名度が低いので、いかがわしくみられることもあるかも。
僕の主治医は知っていたが、会社の産業医は知らなくて、「余計なことをして..」みたいな感じに対応された。
保険が利かないのでお金がかかる: 僕の行っている所は、一回4,000円かかる。街中のクイックマッサージにくらべれば、かなり良心的な価格だといえるが、それでも保険診療に比べればかなり高い。
いままでの生活習慣を変えざるを得なくなる: 良くも悪くも、身体の中の平衡が変わるので、それまで身体をいたぶってまでしてきた仕事などは、やり方を変えざるを得なくなる。
食べ物の嗜好なども変わるので、不摂生な食生活が、身体にかなり響くようになる。
夜のハードな仕事をやっていた人や、酒とタバコが生活必需品の人にはちょっとこまるかも。
(僕は今でも酒もタバコもやるが、酒は明らかに弱くなったし、タバコも質の悪いものや添加物の多いものはだめになった)
でも良いほうに変わるから、本来の身体の欲求に従う感じになるのかも。
でも、もしかしたら、今までの仕事のやり方や日常の過ごし方を、かなり変えないといけなくなる場合がある。
ときどき、身体が不安定になる: 身体の中の循環が変わる感じになるので、うまくはまれば前述のようにとても気分が良くなるが、強くやりすぎたりすると、不安定な感じになり、逆に気分がわるくなることもある。
ちょっとでも気分が悪いようだったら、無理しないで治療家に正直にすぐにいったほうがいい。
オステオパシーだけではうつ病はなおすのは困難: 効果があることは事実だが、うつ病の原因となった精神的トラウマを確実になおしたりすることはできない。やはり、カウンセリングなどの精神療法・メンタルケアは必要である。
また、極度のうつ状態をできる限り早くもちあげるには、やはり抗うつ薬その他の薬物治療をつかうことが現実的である。
素人にはやってもらわないほうがいい。
受けてみるとわかるが、指圧などと違ってかなり微妙なテクニックの必要なプロの技だ。
へたにまねをしてやると、体調がおかしくなること請け合いである。
「いのちの輝き」にも、フルフォード博士が大学在学中、学生仲間にやってもらったら失敗して、インフルエンザにかかってしまったエピソードが載っている。
僕の場合を説明する。これは、ひとによってかなりちがうはず。
手技は、指圧やマッサージ、柔道整体、ハードなカイロプラクティックなどと違って、かなりソフトタッチである。 痛みはほとんどない。
はじめてやると、本当にこんなことで治療になるのか?と思うくらいソフトである。
でも、終わってみると明らかに違う。
僕の場合は先ず、自分の体調・精神の状態を説明させられることからはじめる。
継続的に治療している場合には、前回の治療をうけてから、どのような変化があったかを、小さなことでも良いのでいうことになる。
それから、うつぶせになって、仙骨(尾低骨のあたり)や腰のあたり、背骨をみていく。
時間や手技を行う場所は、そのときによって違う。
次に、仰向けになる。背中のあたりにしたから手をいれてスライドさせるような動作をしたり、肩のあたりをみたり、みぞおちのあたりを見たりする。これも、その時によって色々ある。
最後に、頭のほうをやる。
手を首の後ろあたりに入れて、あたりをみるようなことをしてから、あたま全体を調整していく。
仕上げに、ソフトタッチで手をあたまにあてるようなことや、耳をひっぱったりする。
これらを30−40分くらいかけて丁寧にやる。
身体全体が調整されてくるので、色々いい事がある。
僕の場合は、永年痛かった、背中の中心のヘンな折れ曲がり感がとれた。
また、夜、あきらかに寝つきがはやくなり、朝もだんだん起きられるようになってきた。
身体全体の矯正を行う事になるので、うつ病の治療をメインにしながら、他の所がだんだん良くなってくるのだ。
別冊宝島「メンタルケアで楽になる」には、もっといい事が書いてある。
頭全体のゆがみが調整されるので、顔が小さくみえるようになり、目が大きく、鼻が高く、首のしわや顔のしわがとれてしまう、と書いてある。
ちょっとこれは良い事を言い過ぎの気がするが、実際に、頭の形がかわってきている感じは、自分でも触ると良く判る。
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