(1997.7)
岩手山は、忘れられない苦しく長い1日でした。
しかし、山頂の砂礫に咲き乱れる、コマクサの姿は、大変みごとです。
山頂に着いたとき、もう、へとへとでした。それでも、砂礫に足とられながらも、コマクサに引き寄せられるようにして、なんとか歩きました。
しかし、山頂からの視界は、もくもくと沸いてきたガスで全く無し。
下界は晴れて暑いのに、あっという間に足元のコマクサしか見えなくなってしまいました。これだけ、苦しい思いをして登ったので、しばらく待ってみましたが、全然晴れません。あきらめて不動平で、昼食。
途中の暑さと、眺望もなかったことを思うと、非常に悔しい思いでした。
しかし、この後の試練を思うとのんびりもできません。
登る前から、私には課題がありました。コースを決めるとき、最も楽な網張温泉の夏リフトを往復利用することにしました。ところが、このリフトは運行開始が意外に遅くて、確か7時。帰りは16時ごろで終わりなのです。私が乗り遅れる可能性は非常に高い!
私の体力では、日帰りは限界に近い計画でした。かといって、リフトは捨てがたく、無人の非難小屋に泊まる勇気は(当時も)ない。「歩みを緩めたら、網張スキー場の下まで歩かなきゃいけない。」帰路の私の頭の中はそれだけだった。おかげで、途中、清掃登山のお兄さん達を抜き去るという、奇跡の早足を達成したのです。
網張温泉に到着したとき、楽しみしていた露天風呂にも、入る気力も残っていませんでした。