(1999.7)
栗駒高原キャンプ場からイワカガミ平の駐車場は、車ですぐそこだ。そこで、ついつい行動がのんびりになって、登り始めは10時になってしまった。既に下界の最高気温34度。
登山道に木陰は全く無い。頭上をヘリコプターが何回も、旋回しているばかり。行き交う人もまばら。
私の心の中の声。「ああ、こんなに暑い日に、栗駒山に登ろうなんて人はいないよな・・・・・・」7時に登れば、今ごろは降りてくる時間なのに・・・。
あまりの暑さと、日差しに、やたらと休憩をしながらも、足元の道があまりによいので、どうにか前に進むのである。コンクリで固めた歩道や、砂利をひきつめた歩道で、車が走れるほどの道幅だ。スタートから山頂まで、土を踏んだのは、山頂だけ。
以前、何かの本で、おじいちゃんが孫の手を引いて、栗駒山を登っている写真を見た記憶があった。そんな山だと思うと、ここで引き返すのは悔しい。でも、暑い。抜きつ抜かれつ、して歩いた中年の夫婦がいなければ、たぶん、リタイヤ(敗退)していたかもしれない。自分より、お年の方や体力がなさそうな方に、「あら、あの人達、帰っちゃうのね。」と思われたくない!という見栄っ張り根性が知らず知らず働いているらしい。
夏の高原植物は、山頂近くの斜面でちょっと見かけた。東栗駒からの登山道には、花が咲いているらしいが、登り口で、道が荒れていたのと、暑かったので行かなかった。
東栗駒との合流地点あたりからは、すっかりガスに包まれた。眺望も期待できず、がっかりであるが、それでも、うれしかった。とにかく、涼しくなったのだ。山頂はトンボの大群が、寄せては返す波のように、乱舞していた。
小学生と大人の30名ほどの一団を除けば、いたって静かな山頂だ。反対側の有料道路の須川高原温泉方面から、イワカガミ平へ通りぬける一団だ。ガイドブックによれば、このコースは湖やお花畑もあるそうだ。マイカー登山者としては、うらやましい。
スタート地点から、滝のように見えた一直線の白いものは、コンクリで固められた登山道だった。しかも、途中までは、本当に一直線。
人間が歩くにしては、あまりに不自然で、横着な道ではないか。