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雨飾山(1963m)

詳しいコースガイドは
こちら
小谷温泉登山口−雨飾山山頂−小谷温泉登山口往復
日本海と佐渡が手に取るように
  
1999.8
深田久弥が「気になる山」と言ったそうだが、確かに気になる名前だ。 その名前からして、いつも雨降りなのかも?というのは、全くの杞憂の日だった。

前夜寝たテントを車に縛って、朝5時15分出発。 テントは柔らかい土(苔付き)の上で、寝心地は○。新潟県の連日の暑さ(上越では37度)を思うと、少しでも早く登りたい。

ガイドブックによると、所要時間は3時間余。ただし、急登とある。暑くなる前に、急登を終えて稜線歩きになれば、涼しい登山がになるかも?涼を求めて高山へ、そんな期待が頭をよぎる。

河原を通りすぎて登り始める。すぐさま急登だった。ぶな林の中急登、石混じりの急登、乾燥しきった土道の急登、すべてが急登だ。

水場の雪渓で、ほっと一息。コースタイムで丁度半分の場所だ。山頂脇の岩鋒の険しい容姿が見えて、2000mの山なんだ、と実感する。雪渓を過ぎてもまた急登。岩鋒の高さがぐんぐん、近づいてくる。

ぶな林を抜けて、いよいよ直射日光の襲撃か---!と思ったら、強風に見舞われた。汗まみれだったのが、一気にカラカラに。強風で、汗もすっとんで行ったので、助かった。でも、日差しの強さはあなどれなかった。帽子が飛ばされそうになるのに、急登で余裕が無い。仕方なく、帽子はあきらめてしまい込んだ。

体が飛ばされそうな気分で、山頂への最後の登りへ。せめて、最後くらいは、ちょっと楽であってほしい・・・という願いもむなしく、あくまで急登であった。

山頂では夏休みの連休で、100名山めぐりで来ている人が会話を楽しんでいた。「私は54。」(大阪からの男性)
「すごいなあ。私は44。」(1000CCのバイクの男性)

山頂からは佐渡、米山、弥彦山(新潟県方面)、日本海がよく見えた。糸魚川の町は、姫川がくっきりと、箱庭のようにすぐ下に見えた。佐渡島は、手前と奥の二つの遠近がよくわかる立体的な姿が見えた。

海は快晴なのだが、周囲の山頂は雲で意地悪に隠されていた。八方尾根スキー場はよく見えるのに、白馬岳も唐松岳も、山頂が見えない。ちらっと、大雪渓のようなものが見えた。

頚城の山は、まん前に焼岳が、荒荒しい山頂を見せた。妙高山や火打ちが見えるかと思ったが、後方は見えなかった。 山頂に着いたら、それほど風はなく、景色を眺める余裕があった。 下山の時も強風は変わらず、なぜか山頂だけが、穏やかだった。

そして再び、乾燥しきった土道の急降、石混じりの急降、ぶな林の中急降を経て、蒸しかえる暑さ下界へ戻った。

急登は、我ながらがんばって登ったと思ったけれど、下山は悲惨だった。足がかりの無いパンパンに固まった赤土や、砂の斜面は、滑りそうで怖くて、やたらと足に力が入った。急なので、膝が痛いのをかばっていたら、そのうちに、膝の付近のすじか何かがビリッと痛んだ。

12時過ぎて、雲が沸いてくると、下でも風が出てきて雨が心配になった。帰りに雪渓で休憩していると、突然「ドスン」という音がした。ダンナさんは、落雷だと思って、急いで下山しようとしていた。膝の痛みをこらえて、下山をするのは苦しいと本当に実感した。

「ドスン」という音は、落雷ではなく、雪渓の屋根が抜け落ちた音だった。雪渓の下の日陰で休憩していたので、ものすごい危険を察知したダンナが、慌てて立ち去ろうとしたのだと、私は帰宅するまで思っていた。ダンナさんは雪渓が落ちる場面を見ていなかった。それは、かなりの迫力でした。