(1999.5)
1ヶ月前は真っ白だったが、急速に雪が減ったので、GWに、初登頂に挑戦だ。自宅を6時に出れば、7時には二分登山口。なんて恵まれた環境になったもんだと感心する。しかし、新潟生まれでありながら、10年に及ぶ関東生活で、すっかり新潟県人の感覚がおとろえてしまったことに気がつくのはこの後だった。
二分口の駐車場はまでの道は、残雪で通行止めのため、30分ほど余計に歩いた。登山口からは、すぐに、ひたすら登り。天気は最高なのだが、雪解け水で道はどろどろ。帰りもこれを下るかと思うと、既に暗い気分になる。ズボンの裾も気になるし、滑らないように変に力が入る。
登り出して20分くらいで、ものすごく疲れた。後から来るグループに先に行ってもらい、やっと見つけた木の切り株で休憩。道がどろどろで、腰を下ろす場所もない。少し行くと、雪の広場があった。そこが護人清水らしい。追い越していったグループが雪原で休憩していた。
どろどろ道と残雪歩きを交互に繰り返す。足場が無くて、手をつくにもどろどろで、泣きたくなるような場所が数回。あるいは、尾根道で、両側がやせ細り、どろどろの地面を踏みしめる所もあった。ガイドブックには、「よく整備された・・・」と書いてあるのに!と文句をたれながら、のそのそと登る。
道標に「3時間」とあったが、山頂まで4時間だった。それでも、4時間で着いたのは、残雪歩きができたおかげだ。残雪の登りはくたびれるが、どろどろ歩きよりは、まだましだ。天気がよくて、気温もあがり、残雪はやわらかくなっていった。
「稜線までもう少し」の言葉を3回聞いた頃、やっと稜線に出た。一面、雪。こんもりとしたかまくらのような、青雲が現われた。その雪の上を、てくてく乗り越えて行く。その眺めは、とても不思議な感じだ。
周囲を見渡せば、粟ヶ岳、から奥までづづいて福島県の山?飯豊?反対側には、越後駒ケ岳、八海山など、新潟県の魚沼の山。ゲレンデらしきものも見える。
白馬のクレバスを思わせるような、雪の切れ目に感心しながら、守門岳の山頂まで、ひたすら雪上を歩く。子供のころの、しみ渡りのようで、疲れているけど案外楽しい。
守門岳山頂からは、正面に浅草岳がでんと見える。大白川口も眼下に見えた。大白川口から登ってきた人も多いらしく、山頂は予想外ににぎやかだった。頭上を、何回も飛行機が飛んでいった。今日はGW。これでも、今年は残雪が少ないのだという。まさか、こんなに雪があるとは思わなかった。(新潟県人として、恥ずかしい。)山頂で、ぬれた靴と、靴下を乾かした。ゴム長で来ている人が結構いる。
近くから来ている人が多いのか、昼を過ぎても、のんびり昼寝をする人もいる。首都圏の山では、女性のグループが目立つが、この日の守門は男の世界。女性はまばらであった。「こんなにいい山なのに、もったいない。」と思ったのも、下りの苦しみに入るしばらくの間だった。
下りの前半は、残雪を滑り降りた。滑りたくなくなくても、滑る。ストックがあれば、グイグイいけそうだ。でも、調子に乗ると、ズボッとはまったり、とんでもないところへ落ちそうで、膝の裏がピクピクしてきた。
時間節約に多いに貢献してくれた残雪すべりが終わると、恐怖のどろどろ道だ。案の定、滑りまくって、腕時計もどろまみれ。