ホントは野田知佑流「河原でワイルドキャンプ」というスタイルに憧れてはいるんですが・・・。そこは、なかなか思うようにならないのが現実なんですね。実際のところは、こんなリバーツーリングが理想なんです。
川底の石が見える澄んだ川を下り、源泉がコンコンと湧き出る温泉で体を暖め、夕日が赤く染める湖面を眺め、冷えたビールをグィと。そんな理想を求めたツーリングカヌーの、かなり偏ったお気に入りのキャンプ場を紹介します。




真駒内ダム公園キャンプ場 

北檜山市街から秀峰・狩場山を眺めながら北に進むと、左手にきれいに整備された真駒内公園。公園から細い道を降りて行くと、眼下にポッカリと現れれるキャンプ場があります。基本的には炊事場とトイレがあるだけのシンプルなサイトですが、個別の駐車スペースがあるのでオートキャンプ風で使い勝手は良い。サイトの横には多目的広場と称する芝のグランドもあるので、犬や子供を力一杯遊ばせることもできます。サイトの横には真駒内川が流れ、せせらぎの音を一日中楽しむことができ快適。基本的には、ファミリーキャンパー向けですので野性味には欠けます。
真駒内ダムは灌漑目的に真駒内川をせき止めたダム湖ですが、辺りの静かな環境も手伝って山上湖の趣もありナカナカ素敵です。


水面利用も可能ですから、カヌーや釣りの遊び場としても良いでしょう。ただ、夏場の渇水期にはダム湖の宿命を背負っているので、春から初夏の時季がベストです。何と云ってもココの魅力は、遊びのベースキャンプとしてのロケーションと利用料金が無料のこと。利別川でのカヌーはもちろん、海・川釣りも思いのまま。新鮮な海の幸の調達も容易で、温泉も至る所にあり源泉選び放題です。お勧めは地域の人たちに親しまれている、北ひやま温泉・いこいの家。低料金でサラサラしたナトリウム硫酸塩泉で温まりましょう。場内の照明がチョット煩いですが、ここで見上げる星空は最高です。真駒内川の瀬音を肴に、焚火の夜は何時までも終わりません。



コムケ国際キャンプ場 

紋別と湧別のほぼ中間、オホーツク海に面したコムケ湖畔にあるのがコムケ国際キャンプ場です。サイトと湖の間は駐車場・道路・湖畔林と隔たりがあり、湖を望む眺望と親水性は今一つ。中央通路を挟んで左右に広がるサイトは、公表500張。通路奥の駐車場を利用すれば、オートキャンプ風の設営も可能です。入口にあるレストハウスには水洗トイレ・シャワー・洗濯機が完備されているので、長期滞在者には嬉しい。湖に向かって右側のサイトには遊具があり、どちらかと云えばファミリー向け。左側のサイトには大木が残され、夏の日ざしを遮るには絶好でしょう。


全体的に公園キャンプ場の趣なので、ワイルド系キャンパーには物足りないかもしれません。サイトからのカヌーの出艇は無理ですが、原生花園を通り河口に向かう途中に駐車スペースと護岸があります。少々無理矢理ですがOKです。焚火マニアには奥の林で、充分な薪を調達できるはずです。何と云ってもここの魅力は夕日の美しさ。赤く染まった空にクッキリと浮かぶ山並み、そしてそれを映す静かな湖面。しばし喧騒を離れて、穏やかな時間を過ごせるでしょう。ただし、吸血系の虫は非常に多いので備えは万全に。こんなに寒いのに、まだ活動してるの?と云った感じです。静寂を迎えた夜には、オホーツク海のとどろきに耳を澄ませましょう。満天の星空と波音を肴に、酒量が増えること請け合いです。アルコールは多めに持参しましょうね(笑)。




円山自然休養林キャンプ場 

サロマ湖に点在するキャンプ場の中では、一番野性味が残るのが円山自然休養林キャンプ場です。国道から向かう約2kmのダートが期待感を高揚させますが、突然現われる対向車には御注意を。設営は中央のフラットな芝サイトと、一段高い木立の中の湖畔サイト。車の乗り入れも可能ですから、迷わず湖畔サイトに向かいましょう。ただし、取付け道路がある訳ではないので、アプローチは3ケ所程です。自然のうねりが残った湖畔サイトは、テント・タープワークの見せどころ。お勧めは炊事場の裏から廻り込んだ場所と、キャビンから左奥に入った場所です。


各施設は4半世紀前のモノですので、現代風オートキャンプ志向の方には不向きです。トイレは湖畔サイト同様、一段高い所にあるので、ケッコウ急な坂道を登らなくてはなりません。酔いのまわった足腰にはナカナカの試練です。芝サイトの隅には薪が野積みされ、焚火フリークには宝の山に見えるでしょう。ケッコウ太めのもありますので、ナタ持参をお勧めします。全ての準備が整ったらゆったりと椅子に腰掛け、静かに染まる夕日をボーと眺めるのがここでの正しいスタイルです。
あたりに闇が訪れたら、アミとライトを持ってエビ捕りに興じましょう。ハッキリ言ってサロマ湖は海です。カヌーでの散策は満潮の時にしましょう。運悪く引潮の時に漕ぎだすと浅瀬続きで苦労します。野営場といった趣のキャンプ場が、軟弱キャンパーの手に落ちないことを願うばかりです。





チミケップ湖キャンプ場 

針葉樹の森に囲まれた山あいの小さな湖の東岸に、ひっそりとたたずむのがチミケップ湖キャンプ場です。北見・津別・陸別・訓子府と4方向からのアプローチが可能ですが、いずれも最後はダート道になるので陽のあるうちに現地に入ることをオススメします。サイトは湖に向かって傾斜が続き、平らな部分はホンノ限られた所にしかありません。入口側はジメッとした感の林間サイトが広がり、湖側が空が開けた明るいサイトになります。荷物の運搬は自らの足と腕だけ。コンパクトにまとめて迷わず右手の湖岸に向かいましょう。キャンプ場の対岸に広がる手つかずの森では、岸辺を歩くヒグマの目撃談もあるようです。


運が良ければ悠然と羽ばたくオジロワシの姿を、カヌーの上から見ることができるでしょう。湖越しの針葉樹の森に沈む夕日を、何も考えずボーと眺めるのがここでの正しいスタイルです。夜には哺乳類のような野鳥の鳴声やドラミングなど、森の大宴会が朝まで続きます。トイレの明かりのとどかない湖岸まで行くと、満天の星空を堪能することができます。キャンプ場の番人と化したコンテナハウスのおじさんも、困った時には頼りになるのでコミュニケーションは忘れずに。時期にもよりますが、吸血系の虫はかなり多いです。万全の対策を!と云っても間違いなくヤラレます。多分、このキャンプ場は万人を受け入れてくれる所ではありません。それがここの一番の魅力なんでしょうね。





クッチャロ湖畔キャンプ場 

どうも道北エリアは朱鞠内湖同様、川よりも湖の方に魅力があるようです。道中、蕩々と流れる天塩川を何度も横切り、湖の傍らにはマッタリと頓別川が流れてるんですがどうも食指が。クッチャロ湖は大小2つの湖からなる周囲27kmの海跡湖で、白鳥の飛来地として釧路湿原に次いでラムサール条約にも指定されています。
湖岸に沿って細長く広がるサイトは、開放感バツグンで親水性もバッチリ。とは言っても、水質は沼といったイメージは拭えません。カヌーを浮かべるには、見事に沈む夕陽を眺めながらと云ったところでしょうか。


手前のサイトは水鳥の観察施設や公共駐車場・売店等があり、観光客の出入りもあるので情緒的パドラーにはオススメできません。トイレ・水場とも質素になりますが、迷わず奥のサイトに進みましょう。湖岸に面した駐車帯からの荷物搬入も可能ですから、腕力・脚力に自信のない方でも苦労はないでしょう。あまり楽をすると未舗装の道路を疾走する車に悩まされる事になりますから、ちょっとは頑張って奥に設営しましょう。サイトには木製のテーブルや椅子が点在していますので、タープワークのセンスが問われるところです。酔った体には長く急に感じる階段を登れば、温泉もありますから入浴後のビールも進むでしょう。やはり、最盛期を外した晩秋か早春の頃がオススメです。ただ、ひと休みに訪れた白鳥やカモのおしゃべりが一晩中続きますので、神経質な方はくれぐれも対策を忘れずに。





東大沼キャンプ場  

パドラーにとって、こんな心をくすぐる川の名前が他にあるでしょうか。道南屈指の清流・遊楽部川。名前に負けじとタップリ川遊びを楽しんだあとは、近場の鉛川温泉キャンプ場でお茶を濁してはいけません。一気に東大沼キャンプ場まで足を延ばすのが、ここでの正しいスタイルです。大沼の湖岸に面した広大なサイトは開放感バツグンで、しかも親水性もバッチリ。どこに設営しても、カヌーの出艇は思いのままです。適度に残された大木の間から望む大沼の景観は、他の水辺のキャンプ場にはない趣があります。芝の状態もほど良く、トイレ・炊事場とも清潔な施設が、無料で利用できるんですからありがたいものです。


駐車場に近いサイトは取水施設やボートハウスがあり、情緒的パドラーにはあまりオススメできません。周遊道路からの運搬も可能ですから、迷わず奥のサイトに向かいましょう。テントを張り終えたらビール片手に、ボーと湖面を眺めているだけで「あとはナ〜ンもいらない」て感じに浸れます。じきに静かに沈む夕日が、あなたの頬を赤く照らすでしょう。夜はまったくと云っていいほど場内に灯りがないので、出掛ける前にはライトの確認を忘れずに。そして迎える朝には、コゲラのドラミングで目覚めることができるでしょう。残念ながら、駒ヶ岳は取水施設側からしか望むことができません。しかし、水の濁りや緑色の藻など気にせずに漕ぎだせば、パドラーだけが独占できる見事な勇姿に出会えるでしょう。





岩尾内湖白樺キャンプ場   

流路延長256km、道内で2番目に長い道北の大河・天塩川。その川旅のスタートとなるのが岩尾内湖です。その湖畔にある岩尾内湖白樺キャンプ場は、とにかく驚き盛り沢山です。名前のとおり白樺の森に囲まれた芝のサイトは、車の乗り入れが全面OK。豪華オートキャンプ場仕様の管理施設があるのに料金もタダ。施設の人たちも感じのいい人ばかり。ただ、一番肝心な親水性が悪いのが最大の欠点。湖岸までの急な傾斜をカヌー担いでとなると、かなりの体力勝負は免れないでしょう。やっとの思いで湖面にカヌーを浮かべても、ここは旭川ジェットマンの活動拠点ですのでそれなりの覚悟は必要です。


山に夕日が沈み湖面に静けさが訪れ、あとは満天の星空を首が痛くなるほど眺めるというのが、ここでの正しいスタイルです。サイトは駐車場を挟んで湖側は、適度に配置された白樺の木々で開放的。山側は木が茂りすぎの林間サイトで、ちょっと暗すぎのため今ひとつです。蛇足ですが、神秘的な美しさを持つオンネトー湖畔の国設野営場。サイト内がもうちょっと空が開けていたらなぁ、と思った方いませんか。
愛別からキャンプ場に向かう手前に、湖岸まで続くダート道があります。そこにはむき出しになった家の土台や朽ちかけた小さな橋など、ダムに沈む前の集落跡を見ることができます。物悲しい景観ですが道内各地で推進されているダム開発の、本当の意味での必要性を考える教材として一見の価値があると思います。





洞爺湖・曙公園   

いつも商業ラフトやカヌーツアーでにぎわう尻別川。ここでの川下りのベースになるのが、ロケーションで選べばニセコ周辺がベストです。露天風呂が充実している「雪秩父」が隣にあり、利用時間・料金ともフリーの湯本温泉野営場が一番のオススメ。山菜の頃は年齢層もグッと上がり、炊事場は独占されてしまいます。立派なの採れましたね!なんて話かけ、仲良くなっておすそ分けに預かりましょう。しかしそこはパドラーたる者、水つながりで洞爺湖まで足を延ばすのが基本です。なんと言っても、洞爺湖ほどキャンプ場が充実している所は他にはないでしょう。


湖をぐるっと一周すれば、それぞれのキャンパーに見合った所が選べるはずです。グリンスティー親水性が悪く料金も高すぎで論外。とうや小公園ー親水性はいいんだけどジェットとファミリー度が高いので躊躇。仲洞爺・滝之上ーどちらも湖岸に張れればいいんだけど、林間サイトはちょっと暗すぎかな。やっぱり洞爺湖キャンプに求めるのは、中島を望む開放感と荘厳な朝焼け。どちらも満足できる曙公園が、洞爺湖偏りベストキャンプ場でしょう。不思議とこの辺はジェットの出没率が低いので、パドラーやウィンドサーファーがのんびり水遊びをしています。キャンプ場向いの農家の軒先では、早朝から取りたて野菜の無人販売所が開設されます。新鮮野菜をたっぷり買って、朝食に彩りを加えるのがここでの正しいスタイルです。





朱鞠内湖畔キャンプ場

雨竜川を下るんだったら迷わず、朱鞠内湖畔キャンプ場でしょう!と言いたいところなんですが、実は下ったことがないんです。どうも道北の川は食わず嫌い(曇天の下、震えながら下っているイメージ)で、何処も下ったことがありません。朱鞠内湖は、川よりも湖の方が魅力があるといった珍しいケースです。サイトは傾斜に沿った棚田スタイルで、樹木の間に作られた土の地面です。少々情緒に欠ける雰囲気ですが、そのおかげで焚火ができることを思えば相殺されるでしょう。第1から第3までの広大なサイトの中から好きな場所を選ぶ楽しみは、いい大人ながらもワクワクするもんです。


第1サイトは食堂や観光船の桟橋があったりで、海キャン風のため情緒的パドラーには不向き。第3サイトは人里はなれた感じで、静寂と野生動物の気配を味わうには最高のロケーション。ただ、湖岸にテントを張るとトイレや炊事場までの坂道は、ビールを飲み過ぎた夜には結構な健脚コースになるでしょう。
やっぱりオススメは、第2サイト先端の湖岸。高い樹木が少ないので開放感があり、なによりカヌーの出艇が思いのままです。早朝に湖面に立ち込めた朝もやを、ボーと眺めるのがここでの正しいスタイルです。そして、朽ちた大きな切り株が残る湖畔を散策して、日本最古の人造湖としての悲しい歴史にも目を向けてみましょう。





かなやま湖畔キャンプ場

空知川上流(はまなす国体のスラロームコース)で、アドレナリンを大放出した体を優しく癒してくれるのが、かなやま湖畔キャンプ場です。
ナントいってもここの良さは、バツグンの開放感と広大なサイト。深い森におおわれた山々の間に、ポッカリ現われた山上湖のような雰囲気があります。リヤカーを縦横無尽に操れる腕力と、多少の傾斜はものともしない力強い足腰があれば、お好みのサイトが選び放題。湖に向かって左側のサイトの方が、どちらかといえばカヌーの運搬は楽になると思います。全体的に芝の状態が良いので、ズリズリ引っぱって行っても問題ないでしょう。


かなやま湖に限らずダム湖の宿命として、夏の渇水期には崖もあらわになるほど減水するので、新緑か紅葉の時季にテントを張ることをオススメします。個人的には、まわりの山々に残雪が残るくらいの頃がお好みです。なにかとパドラーとは相容れないジェットの面々も、早朝と夕暮れ時には活動を弱めるので、いい意味で棲分けをするしかないでしょう。カヌーを静かな湖面に浮かべ、山に沈む夕日をボーと眺めるというのが、ここでの正しいスタイルです。日頃のおこないの良い人は、アカゲラのドラミングで目覚めるといった、心憎い演出を受けることもあります。少々、賛美過多になってしまいましたが、初めてカヌーに乗ったのがここだったので、ご勘弁を。





達古武オートキャンプ場

釧路川湿原部(塘路〜細岡、岩保木水門)を下る時は、北からシラルトロ湖、塘路元村、達古武オートの各キャンプ場があります。ここも和琴と同じく個人の好みが分かれるところ。温泉を優先すると「憩の家かや沼」が徒歩圏にある、シラルトロ湖キャンプ場。車の回送などの利便性を優先すると、塘路元村キャンプ場。充実した設備を優先すると、達古武オートキャンプ場になるでしょう。そこでオススメの場所は、僅差で達古武オートキャンプ場に軍配。釧路川下りの終着点となる湿原まで漕いでくると、軟弱な気持ちも芽生え始め「荷物を運ぶの面倒だなぁ」と思いだすもの。


そんな時「入場料が100円でオートサイトが1200円だから、一人当り?」と計算して迷わず決定。3人だと結局500円でテントが張れる!てことですからね。しかもオートですから荷物の運搬は不要。達古武湖周辺はキャンプ場の施設意外に人工物はなく、湖畔では間違いなくノンビリした時間が過ごせるでしょう。
国道391号線からキャンプ場に向かう道では、アオサギのコロニーもあり一見の価値があります。ここで最も重要なことは、細岡展望台には面倒でも登ること。そして、たった今まで漕いでいた釧路川の蛇行を眼下に見ながら、独り感傷にひたることを忘れずに。





和琴半島公共キャンプ場

釧路川で最も美しい源流部(眺湖橋〜美留和橋)を下る時、やっぱり和琴半島をベースにするのが一番です。屈斜路湖に向かって左が湖畔キャンプ場、右が公共キャンプ場。どちらを利用するは、状況によって大きく判断が分かれるところです。最盛期を外せるなら、間違いなく湖畔キャンプ場に軍配。親水性の高さと、湖畔から望む夕陽はバツグンです。しかし、GWや夏休みとなると話は別。乱立するテント群の隙間に入り込む神経を持ち合わせていない人は、迷わず公共キャンプ場の高床式の常設テントの方へ向かいましょう。割とプライベートなエリアが確保されているので、ある程度ゆとりのある時間は約束されます。


夕方から急に混合うのがここの特徴なので、できれば事前に予約することをオススメします。欠点は公共キャンプ場からは屈斜路湖が見えないこと。そこで、遊歩道入口にある露天風呂から夕陽を眺め、日没後にサイトに戻って宴を始めるというのが、ここでの正しいスタイルでしょう。ちなみに、このキャンプ場は早朝カラスの攻撃が激しいので、あらかじめ対策は忘れずに。それでもスッカリ起こされてしまった人は、タオル片手にコタンの露天風呂まで漕いで、一番風呂を浴びて下さい。朝の荘厳な空気に立ち会うことができるでしょう。





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