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絵本の里でコリンキーと出会う

カナダの雰囲気漂う和寒南丘森林公園キャンプ場!某アウトドア系サイトのコメントが目に入る。ムムゥ?!食指が動く。台風13号が九州各地で猛威をふるうなか、敬老の連休にバハと2人でノコノコ出かける。ナナカマドの赤い実が澄んだ秋空に映え、絵に描いたような小春日和の一日。旭川から鷹栖峠を越えて一路和寒に向かう。

針葉樹に囲まれシットリとした森林公園に入ると、おのずと期待感も高まる。案内板によると左手に水面が見えてくるはず・・・?こない。貯水池中央に申し訳程度に水があるだけで、ほとんど干上がっている状態。人口密度の高い水場では、思案顔のアオサギが餌をついばむ。小魚も右往左往していることだろう。


時季の問題だからしょうがないが、こうなるとエクボもアバタに変わる。干上がったところが造成地の土木工事現場のようだ。密集した木立が秋の陽光を遮り、2組のキャンパー達も心なしか寒そうに見えてくる。すっかり興ざめし、そそくさと隣町に移動する。イヤな予感、これってスゴロク状態?キャンプ難民の不安が一瞬頭をよぎる。

トンボの大群をかき分けて剣淵町・桜岡のキャンプ場にたどり着く。いつのまにか整然としたオートキャンプ場に変貌し、名称も「けんぶち絵本の里家族旅行村」と今どきだ。高価なオートサイトには目もくれず、ひな壇一番下のフリーサイトに設営。木立の向こうに穏やかな水面が望め、多少の荷物運びは苦にならない。秋とは思えない強い日ざしを受けながら、冷えたビールが飲めるシアワセ。小さなベンチチェアに寝そべったバハは日光浴に余念がない。明らかに皮膚ガンの発症率高し。何もしないキャンプもスッカリ板につき、暑い暑いと言いつつビールが進む。まったくのダラケタ状態に我ながら呆れかえる。



陽気に誘われて貯水池周辺を散策する。東屋があちらこちらに点在し、街路灯はかがり火を模した凝った作りだ。農業整備・振興のもとで、結構な予算だったのが伺える。B&G海洋センターの艇庫も立派なものだ。階段護岸を降りると、小さなフナが口をパクパクさせ泳いでいる。ナントものどかな昼下がり。電光掲示の温度計は24℃、まだまだ夏の余韻が続いている。結局、フリーサイトは貸し切りのまま夕暮れを迎える。この贅沢はまったくヤミツキになる。

札幌発としてスッカリお馴染みになったスープカレー。恥ずかしながら未だに食べたことがない。有名店にはいつものように軒先に若者が連なり、オジサンには縁遠い感じだったせいもある。三角テントを担いでいた30数年前、キャンプの食事といえばカレーが定番だった。というよりもカレーしか作ったことがないような気がする。


たとえゴハンが失敗しても、カレーをかけた途端にご馳走に早変わり。あの頃は何皿でも食べられるような気がしてた。遅ればせながら今回のキャンプでスープカレー初挑戦。流行りモノは外さぬバハの指導で調理に取りかかる。とはいってもレトルトを暖め、具材を素揚げするだけといたって簡単。では早速ご賞味。ん〜?単なるカレー味のスープのような・・・気が。ゴハンとの相性もいまひとつのような・・・気がする。スパイスが決め手なのだろうが、路外に並んでまで食べる気にはならないなぁ。やっぱり家のカレーが一番!なんて言うと、なんだか年寄りじみた感じだなぁ。

焚火を一旦始末して、ほろ酔い気分で隣のけんぶち温泉に向かう。アルコールが程よくまわり、ナンダか有り難くなってきた。宿泊施設もあるレイクサイド桜岡には、団体の宴会客も入り随分と賑やかだ。典型的な温泉ホテルだが、こぎれいで好感が持てる。単純泉のお湯は湯量も豊富で、温めなのが酔った体には有り難い。力一杯に手足を伸ばしながら大きく息をはく。あ〜!極楽極楽。



ロビーに設けられた農産品の直売コーナーで、バハが何やら物色を始めた。呼び声がかかると見慣れない野菜を手にしている。レモンをふたまわりほど大きくしたゴロッとした物体。カゴには手書きのマジックで「コリンキー」と記されている。コリンキー?コリンキー!三角形の秘密はね♪と口ずさむと、白い目を向けられた。フロントの女性によると、キュウリのような味でカボチャのようになかわたにタネがあるらしい。塩もみして浅漬けにすると美味しいらしい。ん〜?口の中に味覚も食感も広がらないな。家に帰ってから調べると、未熟果を利用する洋種系カボチャで日本産らしい。収穫時期が短いのでスーパー等には出回らず、今のところ地産地消が主流らしい。実際に浅漬けにするとキュウリのような、カボチャのような、カブのような不思議な味だ。食感はサクサクして歯ざわりが良い。まったく色々な食べ物があるもんだ。

温泉で暖まった体をシェラフにもぐり込ませると、アッと言うまに深い眠りにつく。いつもの時間に目覚めると、あたり一面に霧がたちこめている。昨日とはうって変わっての曇空で、素人目にも台風が近づいているのが分る。焚火をおこしてエスプレッソをいれ、霧が晴れていく様子をボンヤリと眺める。野鳥があちこちで鳴き始め、目の前の木からはドラミングの音が響く。目を凝らして主を探すと、チラッと赤いものが見える。多分、アカゲラだと思うが自信はない。撤収を終えてから一番上のオートサイトに立ち寄る。まるで展望台でキャンプをしているような景観だ。ちょっとだけ天下人になった気分を味わう。

帰りにもけんぶち温泉に浸かり、焚火で煤けた体をきれいに洗い流す。ガランとした浴場で大の字になってくつろぐ。冷えたビールが〜!と思うがグッと我慢して、地元産のトマトジュースを一気飲み。途中、和寒の農家直売所に立ち寄る。男爵を買う予定で来たのだが、棚に並べられたカラフルな野菜にバハの目が輝く。黄色のズッキーニ、オレンジのパプリカ、緑色のビタミン大根等々。都合6種類の野菜を買い求めるが、まだまだ名残り惜しそうな表情だ。この日を境に向こう1週間、野菜尽くしの献立となったのは言うまでもない。体を張って収穫の秋を実感する日々が続く(笑)


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