「三確認主義」について

1945年以来、畑龍雄氏、古川幸慶氏らが、身体的触れ合いによって起こる「パーソナル・ファウル」がどんな条件で成立するかを、理論的に確立して全国に普及しましたので、その考えを紹介します。

1.からだの触れ合いの事実があるか

身体的触れ合いのないものは、パーソナル・ファウルとして取り上げるわけにはいきません。からだのどこの部分が触れたかを確認する必要があります。

2.その触れ合いを起こした責任がどちらにあるか

責任の所在を見きわめるためには、その触れ合いを起こす前の状態(位置や距離など)を把握しておく必要があります。どちらも触れ合いを避けようとしてやむを得ず触れ合いを起こしてしまったような場合は、責任はどちらにもないので笛は鳴らさずにプレーを続けさせたほうがよい場合が多いでしょう。触れ合いの責任の所在をしっかりと確認することが必要です。

3.その触れ合いによってプレーに影響があったか

影響があったかどうかは、それによってどちらかのプレーヤーが有利になったり不利になったりする状態をいいます。ちょっと触れただけで何事もなかったようにプレーが続けられる状態では、不利になったことにはならないので、笛を吹く必要はないわけです。影響の有無、あるいは有利・不利を確認することが必要になります。

以上のように、起こったからだの触れ合いについて、(1)事実、(2)責任、(3)影響の3つを確認していくことを「三確認主義」と呼んでいます。注意しなければならないのは、プレーは一瞬のうちに起こり、一瞬のうちに次のプレーに移ってしまうということです。これら3つの原則をゆっくりと順序立てて考えていては、笛を鳴らす機会はなくなってしまいます。瞬間的に判定をくだすことは、審判にとって過酷ともいえる仕事なのです。そのためには、接触が起こる前に両方のプレーヤーの位置・状態を把握し、プレーがどのように展開するかについての予測をいくつか立てておくことが必要となります。そして、自分自身が実際にプレーをして、攻撃や防御などプレーヤーの感覚を養っておくことも役に立ちます。

(出典:「詳解バスケットボールのルールと審判法 2007」阿部哲也・木葉一総著、大修館書店、2007)

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