今日のうた

里川憐菜が、日々の生活の中で感じたことを素直に表現しています。5/7/5/7/7の短歌形式。音の生み出すリズムと、言葉の持つ意味を味わってみてください。お気に入りの歌や、感想もお待ちしています。

お知らせ。
実は、ここのページに載せた歌を、順番を編集したり、言葉を直したりして、「新風舎出版賞」に応募しました。(全てではありません。)
この短歌のページができたのは、5年ぐらい前だったと思います(はっきりとした記憶はありませんが)。
細々と続けてきましたが、ここまでを節目とし、また新たな気持ちで短歌に向かっていきたい、というわたしにとっての「記念」としての応募です。
11月下旬に結果が出るそうですので、出たらこのページでひっそりとお知らせしたいと思います(笑)。

短歌のページは、また新たに作っていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。

お知らせその2(新風舎出版賞結果報告)
11月15日、とうとう結果がきました。
結果は・・・受賞には至りませんでした。
審査のコメントを送っていただきました。その中には、「何よりも新しさを感じる作品」「イメージが明確で、発想の斬新さを伝えている」とあり、わたしらしいな、と自分で納得してしまいました。
しかし、その反面、「あれ、一般的に理解されなかったのかな・・・」とちょっと反省しています(コメントは前向きに書かれていたんですけど)。
5000を超える応募数だというのに、ひとりひとりにコメントをつけて丁寧に作品を扱ってくれた新風舎さんに、頭が下がります。
この場を借りて、お礼申し上げます。 自分の作った短歌を、こういった形で人に見ていただくというのが、とても新鮮で、また、新しい世界が開けた思いです。
創作意欲がまたかきたてられたような気がします。

お知らせその3
新風舎出版賞に応募した作品を再び手直しし、『カスタムオーダー』という単行本に仕上げました。
それに伴いまして、『カスタムオーダー』に採用した歌をこのページから削除しました。
お気に入りの歌があった方、ごめんなさい。
よかったら、本の方をお手にとってご覧くださいませ。
詳細はトップページからどうぞ。

目に見えぬ未来を互いに探り合いながら絡める小指と小指

「なんとなく生きてるよ」と言う そのわりに少しお腹が出たんじゃないの

タマネギを切りながらふと思い出す 君のまぶしい笑顔に涙

すれちがう車の中に君の影さがす どうにもならない想い

人の世の冷酷さから逃げたくて缶コーヒーを買う冬の夜

興味でも輪切りにされる中学生 個性に上下はないはずなのに

セーターを着よう 心をあたためて遠くの君を想えるように

モットーは「自分らしさを失うな」 「自分」が何かもわからないのに

なぜだろう 君に会えない週末にかぎって時間はゆっくり過ぎる

「愛しさ」と「涙もろさ」が比例して君を困らせている真夜中

雨音が切なさを増す冬の夜 隣に君が居てくれたなら

久々に会うのに朝から雨模様 わざと小さな傘で出かける

朝起きた瞬間君が浮かんだら 今日は一日ラッキーデーだ

哲学じゃ片づけられないから少しわがままになろう 両手のばして

信号が青になるまでひと休み 空を見上げて君を想おう

「いつだって守ってやるよ」と強く言う君の度胸を試してみたい

なんとなく冬の夜にはクラシック 切なさがより増してくるけど

町中が色で溢れるクリスマス 新たな色をふたりで作ろう

君にだけ見せる強気と優しさは 誘い惑わす薬のつもり

「飲んでいる時の笑顔が一番」と言われて思う 自分の素顔

会えないのにどうして空は同じなの 皮肉なだけの鮮やかな星

真冬でも君の笑顔を思い出すだけで心が暖かくなる

「大丈夫」「平気」と強がる夜中ほど君のことしか考えてない

霜柱 わざと踏みつけ足跡の深さ信じてスタートする朝

別れ際 君のコートのポケットで指を動かす 「信じてるよ」と

君からの電話を切った後 なぜか泣きたい思いに心が負ける

会えるよね また会えるよね 離れても手の温もりは心にあるよ

疲れてるの? 本当はそばにいたいけど「仕事」という生き甲斐が邪魔する

「じゃ、また」と言って10分経過した 「寒いの」なんて寄り添いながら

君の背を人混みに追いかけながら 心がやけにセンチメンタル

電話もなくテレビもつけず更ける夜 片肘ついて君を浮かべる

雨上がり 倒れもしない道端の草に優しいことばをかける

窓の外 流れる風にことづけを 「会えなくてもがんばっています」

迷い道したおばさんと立ち話 「結婚する気はあるの?」と聞かれ

背後から名前を呼ばれ懐かしき顔を見つけるまちの薬屋

電話して「わたしだけど」と言ってみる 「誰だ?」と言われないこと祈る

ラブレター夢見心地で投函し ことんと鳴って現実になる

漠然と夢見る今は春 君に出会った頃は秋のさやけさ

ふと受話器取る寂しさに小夜時雨 ベル鳴らし待つ あと5回待つ

今ここにふたりでいるということがたったひとつの真実であり

1+1イコール2以上にしたいと思う できると思うあなたと

暗い海を眼前にして無知になり 広い浜辺にもたれて眠る

太陽が熱く光を落とす夏 日に焼けるのなら君と一緒に

晴れた午後 小さな鉢に種を蒔く 寂しい気持ちも埋めてしまおう

黄の絵の具 乾いた筆で描きゆけば 涙落として光分散

遅く起きひとりでコーヒー飲む朝に慣れすぎる前に はやくあいたい

満ち潮の浜で感じる懐かしさ 遡られてゆく我の過去

捨てられるために生まれる運命と知っているのか 屑かごの缶

「焦る」とは「焦がれる」とも読み 夕暮れのオレンジ色に君だけを想う

忙殺され あなた以外の誰からも目の届かない場所に行きたい

携帯はつながりやすくなったけど 心のアンテナもしっかり立てて

欲望に思い悩めば我が心 闇は果てないブラックホール

たくさんの贅沢品を得ようとも 金で買えぬは真の微笑み

前日の喧嘩忘れて「やぁ」「やぁ」と挨拶すればそれがスタート

寂しさに耐えゆく我は どこまでも白球を追う少年の如し

霧の中にささやく 誰にも気づかれず 喜怒哀楽を全部ささやく

何もない普通の日々も 何か悪いことがあるより ずっといいかも

即行の返事で何でも引き受けて 八方美人は八方塞がり

好きになると何も見えないわけじゃなく 塵も模様に見えちゃうだけ

宝石も砂利に混じればただの石 力抜いて気取らずにいよう

夢持って決めた道から逃げるのは簡単だから 絶対逃げない

君の足跡をたどって跳ねる我の重さに耐えている濡れた砂

七通りの我の呼び名を聞き分けて完成されるパーソナリティ

「空を見て。北極星はどこにある?」「北だよ」 離れていてもおんなじ

芽が出れば大きな鉢に移し替える 大きく根を張れ! 「愛情」のたね

思い出は写真でもメールでもなく 我の心に居着く君の影

口笛を吹いて歩こう 寂しさを紛らわすよう 寄せ付けぬよう

クリスマス この日ばかりは神に感謝 ついでに運命や宿命に感謝

我を見つめる目の奥に未来への不安抱える少年少女

一年に一度の近況報告で「相変わらず」と書く年賀状

あくせくと働く我は宇宙から見れば客のいない観覧車

真っ白なスケジュール帳とにらめっこ 七色のペンで日記でも書こう

教師・親・生徒・一般市民の目で見る 心を着せ替えながら

からっぽの心かかえて とりあえずおいしいものでも食べに行こうか

コーヒーをブラックで飲む渋い顔 甘い気分になれない夜明け

「好きなのはどんなタイプ?」と聞かれ ふと君が浮かぶが「優しい人なら・・・」

恋愛は勝ち負けじゃないと言う君は 我の告白を待っているの?

初めてのデートの場所を選ぶように 庭に植える花を選んでいる

「一緒にいられればいいよ」 優しさのように聞こえるけど 面倒なの?

貯金なく趣味なく自信ない我は 四捨五入して30歳になる

ある物と言えば 文庫とパソコンと少しの愛と詩をつくる時間と

ゴミ箱を一気に空にするように記憶は消せず 過去に苦しむ

何とかいう名前の花瓶に名前のない雑草を生け これぞ自己流

切なくて今にも雨が降りそうな空に唱える「あなたが好き」と

声を聞くだけで安心できるなら 逢えればもっと安心できる

真夜中の秘め事 誰もわからない新たなわたしを見せてあげるね

人気者のあなたは自慢の彼だけど ちょっと妬いてる夕暮れの空

いつかこの薬指にも 輝ける未来が宿るか? 小指で約束

寂しくても負けないって決めたけど 受話器握って涙目になる

公園の緑の中に溶け込めばそのまま絵になるあなたとわたし

疲れてもわたしの笑顔で癒されるなんて人がいたらいいのに!

連休にただゴロゴロと過ごすのもあなたとならば充実の時

お湯沸かしあなたの帰りを待っている幸せ気分の午後11時

来年の約束をする 寂しげに黙ったままの海が証人

お互いのどこが好きなの? まぁいいか わからなくても混ぜご飯炊く

過ごすなら 通りすがりの少女らが振り返るような 甘いひととき

わたしにだけ その顔見せて 真剣でかつ純粋な口説き文句で

反省も向上心も何もなく今日もわたしはうつむいて歩く

気がつくと君が心に棲んでいた わたしの愛を食料にして

あなたとは二度とワルツも踊れない 終わった恋にはすがれないから

離れても友達だって言ってくれる? あなたとどこかでつながっていたい

愛を綴るどんなに甘いラブレターよりも 欲しいの永久被抱擁権

一晩中泣き明かすこともできたのに 眠りを選んだ失恋の夜

夜は「黒い」わけではなくて「暗い」だけだが黒い服着てかくれんぼ

君を想いながらメロンを食べている 愛されることは贅沢なのか

ごまかしは要らないからわたしだけを見て 幸福な王子のように

君にさえ好かれていればそれでよい 君を欲しているエゴイズム

明日には会えるのだけど気にかかる 君は今何をしていますか  

不器用な愛し方しかできぬ我 ストレートに想いを伝えてください  

納得のいかない結果に泣く少女 3分後にはもう笑っている  

邪魔をする紫煙の向こう 我だけのものにと願う君の唇

  お好み焼き屋 誰と向かっていようとも決まって頼むジンジャーエール

遅れ馳せながらお知らせします 君が好きです 切ないくらい好きです

  「好き」という言葉を辞書で引いたなら「気まま」の意ありて納得をする

  階段で呼び止められずに遠くなる白いYシャツが変に眩しい

  「ごめん今キャッチ入った」待たされてパッヘルベルのカノン2度聞く  

君の目を見て話すことが減ってきた なぜなら君は隣りにいるから  

真っ直ぐに我の心よ駆けてゆけ 愛する人の心に住まえ  

何気なく君のタオルを使ってみる 君の香りにクラクラと酔う  

君の手が頭に触れる 他の誰にも許さない君だけの権利  

母親と同方向を見る稚児はただ見るものを信じきっている

再会を喜びて黄のフリージアくれし子は花束より無邪気

週末はかたいトマトを湯むきする程度の心配りで過ごす

改札で握手を求むる君の目は瑞々しくてプリズムのよう

先週の今日は遠野に居たのだと9月第1日曜の教室

悩んでもあなたのもとへ帰るだけで 優しくなれる 強くもなれる

休憩中 鏡にうつる自分より 後方からの視線が怖い

逆光に照らされてなおかたくなに 鏡の中の我は笑わず

我を見る14歳の少年は信じて欲しいとうったえている

風よりも強く生きている彼だから どうかわかってあげてください

明日の朝起きたら平和になっていないかしら 無力な我のたわごと

本を五冊借りて車に乗り込んだ そういえば君と話していないね

一点の曇りなき空 その下で迷い戸惑い苦笑する我

i nor u 祈ることとは責任をどこかに転嫁するということ

変わることもあれば変わらぬこともある 大切なのは「変える」ということ

いつどこで言ったのだろう "Fight to the Last" 子どもはわたしの言葉だと信じ

部屋に住む人の数より5倍多いヒヤシンスの鉢 孤独を誘う

桃色のカーネーションは桃色に咲くのが正しいのか 花事典

お守りをちくちく縫って「想い」込め 思い込め 彼は我が好きだと

あなたへの気持ちは 春の空のように曖昧に繊細にしておこう

舞台から君だけを探していたよ 視線がぶつかることはなくても

楽しさは「上書き保存」のようだ そればかりなら忘れるのも早い

気紛れにわたしの髪に忍び込む君の指には何もわかるまい

校庭でジッポライター弄ぶ君と火遊びしてみたくなる

「世のために」とかみんな言うけれど 自分のことで精一杯で

いつだって言い訳しながら生きている 逃げている そして隠れている

頂上に登りつめたら降りるのにちょっと勇気がいるかもね 人生

「ラスト1キロ」とストップウォッチ押し 君への気持ちもスパートかける

掌に滲んだ紅い筋を見て寒さを増した朝のグラウンド

みじん切りしながら君のまなざしを感じて熱くなりゆく背中

信号の青の点滅100回を過ぎたら 君をあきらめよう

2004.7.3
ハードルは越えてもすぐに現れる 恋の場合は高さも上がり

2004.7.3
100通のメールより1回の会う約束がいい 土曜の夜は

2004.7.3
夕立が過ぎた空には桃色の優しき雲が棚引いている

2004.7.3
雑草を見て涙ぐむほど弱い我に今 必要なのは君

2004.7.19
来週の二人の恋を占おう 土曜の夜のLove mail数

2004.7.19
気まぐれな君の気持ちは会うたびにつかめなくなる もう溺れてる

2004.7.19
感情と言葉のバランスとれている時は少なく でも制御不能

2004.7.19
スペアキー渡そう 我の閉ざされた心を君に開けてほしくて

2004.8.7
目を合わせずに転ばずに近道を行こう スクランブル交差点

2004.8.7
雨よ冷たく降り注げ リセットが必要だから この地球には

2004.8.7
言葉より伝えるために君の手を強く握り締める何度も

2004.8.9
暗がりで人生ゲーム始まりて ガラスのコップ割ったのだあれ

2004.8.9
「写真見る?」メールで聞かれ「どうでもいい」とは言えなくて「どうぞ」と返す

2004.8.9
帰省する旧友は偽シンデレラ わたし今年もお迎え役なの?

2004.8.9
貝殻は砂に埋まり夢を見る 必死で生きてる人は居ますか

2004.8.11
泡立て器 力任せに鳴らす時 増えるメレンゲ掛け算のよう

2004.8.11
掛けられる数は0だと知りながら 淡々と愛うったえている

2004.8.11
秋桜で恋の行方を占おう 君に尋ねる勇気はなくて

2004.8.11
3ヶ月ぶりの手紙に近況を書けど「好き」とはどこにも書かず

2004.8.11
「好き」と言えないまま君と別れた夜 香水つけた手紙したたむ

2004.8.19
君の眼に棲む我はつい夢見がち 君が眠れば現実迫る

2004.8.19
噛み合わぬ歯車なれば片方の修理のみする 我が堪える

2004.8.19
錆びついたペーパーナイフ振りかざし 何も切らない 何も切れない

2004.8.19
冬枯れの木々に注いでいる光 生きる権利は誰にでもある

2004.8.20
寄せ返す波は気紛れ 岩肌で砕けては散り空の彼方へ

2004.8.20
すずらんの白は花壇で揺れたまま 水色の影つけて描かれる

2004.8.20
白・ピンク・黄の秋桜を花束にしよう 素直になれない君に

2004.8.20
虫除けにマリーゴールド植え込んで 庭には誰も訪れなくなる

2004.8.20
ちりちりと炎となりてサルビアは夏の暑さを助長させゆく

2004.8.27
ボリュームを落としてジャズを聴く夜更け 鼓動は静かにリズムを刻む

2004.8.27
秋空に見えぬ前線停滞し スーツと傘の色合わせる朝

2004.8.27
もう誰も遊んでくれぬブランコは軋む音たて初冬を告げる

2004.8.27
新しいコーヒーカップに茉莉花茶注ぐ 深夜に王国開く

2004.8.27
最終のコーヒー一滴落ちてゆき 未完成なる我に飲まれる

2004.8.27
付き纏う影の長さに比例して我の自信の無さは揺れたり

2004.8.27
磨いても磨いてもなお君は居ず 窓の向こうは白重き霧

2004.8.27
見上げると空に素潜りする雲はまた見上げると泳ぎ去りたり

2004.8.27
熱っぽい言葉を囁く君を寝かせ 加湿器つけて愛に追いつく

2004.8.27
公園の砂場に夢を置き忘れ これでいいんだ うまく飛べるよ

2004.8.27
三日月を君に贈ろう 所詮かなわぬ恋なれど止められぬから

2004.8.27
「俺もだよ」逃げてばかりの君に今日「好き」と言わせる 月の枷つけ

2004.8.27
進んでもいいよ 遮断機上がったら最後の鐘はピストル代わり

2004.8.27
愛情を知ってしまえば捨てられる悲しみも知る運命にある

2004.8.27
草叢で生まれた猫は軟らかな草と確かな親の愛知る

2004.8.27
コスモスに棘つけてみる 不似合いで薔薇にはなれず萎れるばかり

2004.8.27
花束を作るためには茎を折る 残された根はまだ地を潜る

2004.8.27
覚悟手にスタートライン越えるとき 過去を捨て去り一瞬に燃ゆ

2004.8.27
見下ろせど地面は見えず孤立するセイタカアワダチソウの哀しみ

2004.8.27
痛くてもいいよね 君と分かち合う傷なら生きた証になるから

2004.8.27
電柱の数を指折り 駅までの道を歩けばカウントダウン

2004.8.27
ひらひらと螺旋階段上り行く 楽には見えぬ塔のてっぺん

2004.8.29
バーコードひとつでWEBの海へ出る レスキュー隊も要らぬ時代に

2004.8.31
世界一高い建物より高いものは作った人のプライド

2004.8.31
人が居て机があって椅子がある 使われてこそ価値のある「もの」

2004.8.31
自分より以上も以下もなれません 大事な人と対していれば

2004.8.31
スピードを上げて流れる用水路 青葉の舟を走らせながら

2004.9.2
青や白の小さな花を侍らせて 少女は姫のごとくに歩く

2004.9.2
投げ入れた小石は叫ぶ「追いかけて」 徐々に大きく波紋となりて

2004.9.4
君と我 恋におちれば等式も解けないほどの甘い時過ぐ

2004.9.4
真っ白な地図を見ながら踏みしめた足跡こそが「今」という道

2004.9.4
やわらかく降る春雨が土に沁む 我に水をと種の競演

2004.9.4
空いていた周囲2センチ模様描き 余白にできぬ 余裕も持てぬ

2004.9.4
歌詠みとなりて十数年が過ぎ未だ自由に言葉使えず

2004.9.4
孤独には耐えられなくて歩き出す 人の少ない道を選んで

2004.9.4
「さあ今だこのタイミングで跳べばいい」コーチの声は風より遠い

2004.9.4
泣き叫ぶ夢を見て目が覚めた4時 涙はらはら明け方に舞う

2004.9.4
古傷は癒えることない深い傷 前進さえも阻もうとする

2004.9.4
人間は忘れることができるから幸せでもあり不幸でもある

2004.9.4
鼓動さえ静かになりて 明け方は君を忘れている夢の中

2004.9.4
コーヒーが冷めていくのも気づかずに君を想ってマフラーを編む

2004.9.4
秋冬を越える自信は持てぬから最後の一葉を見るのはよそう

2004.9.4
今日何度君を愛しく思ったか 心は燃えて紅に染まりぬ

2004.9.4
携帯のムービーメールで動いてる君まだ遠い月曜の夜

2004.9.4
朝焼けが憎たらしいの すぐ居なくなるから 君と同じじゃないの