
神戸新聞「発言」欄に、2001年10月22日付で掲載された投書をウェッブ上で公開します。
新聞では、投書の題が、
「脳死後の提供 二通りの案」
となっています。
この題は、新聞社がつけたもので、私がつけたものではありません。
実際には、この投書では、心臓死後の臓器提供についても、家族の同意だけでよしとするものと、本人の事前の意思表示を必要とするものと、二通りの改正案が出ている、と述べています。
それというのも、この投書をするきっかけになった、10月14日の神戸新聞の記事で、「心臓停止なら家族の同意で可能」であると強調されていたからです。
その記事については、森岡正博さんの生命学ホームページの
「脳死・臓器移植専用掲示板」
への次の投稿で紹介しています。
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神戸新聞の腎臓移植推進の記事 投稿者:てるてる 投稿日:10月14日(日)09時48分30秒
神戸新聞の10月14日19面に、「10月は腎臓移植推進月間」として、 「増える腎不全 抜本治療は移植」という記事が載っています。
全紙面を使ったPRで、記事の下には、日本臓器移植ネットワークと兵庫腎疾患対策協会による、 「もってますか? 意思表示カード」という呼びかけが載っています。 その呼びかけには、「下記の医療機関にも意思表示カードを用意しています。」として、 兵庫県内の病院のなまえが並んで載っていますが、後半4分の1ぐらいには、製薬会社のなまえが のっていて、その下に、「この紙面は、以上の皆様の協力によるものです。」と書いてあります。
記事には、「臓器提供に理解を」「1万3千人が手術を待っている」「透析は負担が大きい」 「心臓停止なら家族の同意で可能」といった小見出しが並んでいます。
兵庫腎疾患対策協会会長からの意見表明では、「移植医療の啓発活動を推進」、
NPO兵庫県腎友会会長からの意見表明では、「『特別視されない医療』普及望む」
と見出しが付いています。
日本臓器移植ネットワークのコーディネーターへのインタビュー記事では、
「小中節子チーフコーディネーターに聞く」と題して、
「移植の公平図る『ネットワーク』」「ドナーと希望者の橋渡し」という小見出しが出ています。
このインタビューで、小中節子さんは、
「家族が考え判断するためには、本人が生前に意思表示しておくことが大切です」
と述べられています。
そして、記事のまんなかには、先日神戸でおこなわれた、世界移植者スポーツ大会の記事が 載っています。 世界移植者スポーツ大会の記事では、生体腎移植を受けた人へのインタビューが載っています。
記事の中で、 「心臓停止での移植の場合、故人の家族が同意すれば臓器の提供が行える。」 と書かれていて、「心臓停止なら家族の同意で可能」という小見出しもついていることに、 疑問を感じました。 それで、現在提出されている臓器移植法改正諸案において、脳死後の臓器提供も家族の同意 だけでよしとするものと、心臓停止後の臓器提供も本人の事前の意思表示を必要とするものと、 二通りの案が出ていること、および、角膜と皮膚も心臓停止後に移植できるので、新聞では、 腎臓だけでなく、角膜・皮膚も含めて、心臓停止後の臓器・組織の提供について、事前の意思 表示をすることを、広く呼びかけてほしいということを、投書しました。
載らないかもしれないけれども。
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このようなわけですので、私は、自分では、 「心停止後移植も意思表示を」 という題をつけたいと思います。
「増える腎(じん)不全 抜本治療は移植」という本紙PR特集(十四日付)について、意見を申し上げます。記事の中に、「心臓停止なら家族の同意で可能」という小見出しがあります。これは、臓器移植法の附則の第四条で、経過措置として、角腎法第三条の規定を残しているものです。
この経過措置については現在、提出されている臓器移植法改正諸案において、脳死後の臓器提供も、家族の同意だけでよしとするものと、心臓停止後の臓器提供も、本人の事前の意思表示を必要とするものと、二通りの案が出ています。
さらに、心臓停止後に移植できる組織として、角膜と皮膚があります。皮膚は現行のドナーカードには、記載されていませんが、「その他」の項目に、自分で記入することが出来ます。
それゆえ、新聞では腎臓だけでなく、角膜・皮膚も含めて、心臓停止後の臓器・組織の提供について、事前の意思表示をすることを、広く呼びかけていただきたいと思います。