2002.04.18. by saihikarunogo
滝本太郎弁護士は、2002年4月28日のNHKスペシャル「奇跡の詩人」放映直後、氏のサイト「『日常生活を愛する人は?』日記」に、「--2002/05/02--悲しいこと、怒ることまた一つ」という感想を書き、その後、Yahoo!や2ちゃんねるの「奇跡の詩人」関連掲示板の投稿者たちと協力して、NHKに対する問題提起活動を開始した。
*参照
滝本太郎弁護士の日記より、NHKスペシャル「奇跡の詩人」について(2002年5月2日〜5月19日)
滝本太郎弁護士からNHKへの質問書(2002年8月〜10月)
それらの活動のうち、ここには、2002年5月25日に日本放送協会中央番組審議会会長あてに送られた意見書とその回答書、および6月20日に送られた意見書(二)を掲載する。
(1)日本放送協会中央番組審議会への意見書(2002年5月25日)
(2)回答書(2002年5月29日、6月20日)
(3)日本放送協会中央番組審議会への意見書(二)(2002年6月20日)
(1)日本放送協会中央番組審議会への意見書(2002年5月25日)
滝本太郎弁護士の「『日常生活を愛する人は?』日記〜2002年5月の日記〜」より
2002/05/27 (月) 意見書−1
5月24日に、番組審議会あて、ビデオ外の資料を添えて、意見書を郵送しました。そろそろ着いているのでしょうから、ここにも出します。ご参考までに。
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意 見 書
2002年(平成14年)5月25日
−住所等の表示−略-
弁 護 士 滝 本 太 郎
日 本 放 送 協 会 中 央 番 組 審 議 会
委 員 長 和 田 正 江 殿
副委員長 尾 原 蓉 子 殿
同 橋 元 雅 司 殿
委 員 朝 倉 敏 夫 殿
同 牛 尾 治 朗 殿
同 開 原 成 允 殿
同 北 村 正 任 殿
同 里 中 満智子 殿
同 篠 田 節 子 殿
同 島 崎 あや子 殿
同 鈴 木 一 麿 殿
同 澄 川 喜 一 殿
同 野 村 彰 男 殿
同 南 直 哉 殿
同 山 田 俊 男 殿
御番組審議会におかれまして、放送法第3条の4に基づき、日本放送協会に対し、その総合テレビジョンにて本年4月28日午後9時00分から9時50分まで放映したNHKスペシャル「奇跡の詩人」−11歳・脳障害児のメッセージ−および、本年5月11日同テレビジョンで放映の「土曜スタジオパーク」内の、同制作統括者の説明番組につき、
これら放映内容、特に文字盤によって母が受けたという本人の意思表明手法(FC手法)の真偽及び、ここに至ったというドーマン法の特質、医学的・科学的真実性等につき、真偽を十分に検証する番組を作るよう検討されたく、具体的にはFC手法、ドーマン法の紹介を文献その他でしながら、各立場の医師、リハビリ専門家、また画面分析の専門家、並びにこの番組を批判する第三者の意見を交えて検証する番組を作るよう審議して、日本放送協会に意見することを検討されたく、
さらに右検証その他において同番組が真実を示していない部分を含むことが明らかとなったときは、これらを放映したことの影響力を除去すべく、総合放送にて夕方等多くの視聴者が視聴する時間にて広く視聴者に謝罪・訂正し、また新聞等のマスメデイアに適切な意思表明の広告を出し、もとより関連する別紙記載の書籍の全部または一部に付設されている通称腰巻の撤去を要請されるなど審議意見されたく、
いずれも早急に措置されたく、ここに意見申し上げます。
1 私の立場
私は、横浜弁護士会に所属する弁護士であり、従前、多くの市井の事件の外、破壊的カルト集団であるオウム真理教と相対することから始まり、現在では多くの議論ある集団がらみの事件の相談、交渉、訴訟等に携わっている者であり、かつまたそれら業務にかかるうち、これらの背景となる客観的・科学的思考のなさが、広く社会に蔓延してると感じ、「超能力」やら「占い」を無批判に流すマスメディアについても、少なくない問題点を感じてきた者です。
もとより、NHKを始めとする多くのテレビ放送も視聴しており、とくにNHK外のドキュメンタリー番組などには、感動と知識の広がりと感じて感謝している者であります。
しかるところ、掲記の番組では、決して「物語」ではない番組であるはずなのに、偽りの部分が多いと感じるものであり、しかもこれが、掲記のごとき偽りと思える著作を多くの視聴者に買わせる結果となるばかりでなく、同様の障害をもつ家族らに、本人・家族へ費用・時間・苦痛のすべてにおいて負担のあまりに大きいものであるのになんら有意の有効性が証明されていない「ドーマン法」を勧める影響を及ぼし、かつなんら真実性の証明されたいないFC手法に期待をつなぐという異常な事態を招来する可能性の高いものであるので、強い怒りを覚えているものであります。
2 掲記の放送内容
さて、本年4月28日の番組は、NHKの紹介によれば、次の通りです。
脳障害を抱えながら驚異的な才能を発揮して、本や詩集を次々と発表している男の子がいる。本は、日常に押しつぶされてしまいそうな大人たちの心をとらえ、16万部を超える勢いで売れている。
男の子は横浜市在住の日木流奈君。誕生直後の手術の影響で脳に大きな損傷を受け、自分で立つこともしゃべることもできない。5歳の時までは自分の意志をまったく表すことができなかった。
流奈君が受けたのは、アメリカで開発されたドーマン法というリハビリ。運動訓練とともに知性面でのトレーニングも重視する。流奈君は5歳の時に、文字が配列された文字盤を指差すことで初めて意思を表現、
以来、その文字盤を通じて会話や執筆を行っている。流奈君の知識の源泉はその驚異的な読書量にある。哲学から宇宙論まで大学レベルの本をこれまで2千冊も読破してきた。
今、流奈君は、妹の誕生をきっかけに、新たにエッセイの執筆に挑戦している。妹が大きくなったとき、世界が幸せであふれていてほしいという願いから、大人に幸せのメッセージを伝えておきたいという。
流奈君の言葉はなぜ大人たちの胸を打つのか。なぜわずか11歳の男の子がそのような言葉を表現できるのか。ひとりの脳障害児の奇跡ともいえる創作活動を見つめる。
そして、具体的には、別便にて送付のビデオのとおりであり、この概要を箇条書きに述べれば、次のとおりです。○○は、総て固有名詞が入っています。
以下、ナレーター外と、「−」と表示しての私の画面解説
−−中略−−先日の日記で記述した「備忘録-奇跡の詩人」のとおり
また、5月11日の放送は、アナウンサー以外には、前記番組の製作統括山元修治氏が登場して、前記番組のごく一部や文字盤を使い出した初期のビデオやNHKが撮影した現在の素早い動きのものも、映像をスローモーションにして子細にチェックしたとし、また専門家の話も聞いたと言いながらこの内容、発言者を明らかにせず、単に1)文字盤は正確に指し、2)お母さん自身が指しているのではない、ことが証明されたと繰り返すばかりでした。
3 その問題点
抽象的には、放送法第1条の「公共の福祉に適合」しているものではないし、第7条の(日本放送協会の目的)であるところの「公共の福祉のために」尽しておらず、第3条の2の「三、報道は事実をまげないですること。四、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」
にまったく違反している番組だったからであります。
すなわち
第1に、脳機能障害にかかわる医師ら専門家において批判が多い、いわば民間療法でしかないドーマン法について、これをなんら検証することも反対意見を紹介することもないままに、「奇跡の詩人」を実現した効果ある療育方法だとしているのであり、そのなんら根拠のないままの宣伝になっているからであります。
およそ、同様の脳障害児を持つ親御さんその他においては、藁をもすがる気持の親御でいることは勿論であるところ、これに相応の影響を与えるものとなります。私は、下記の所に私の日記を掲載していますが(http://www2.diary.ne.jp/user/140664/)、そのためにメールも届いているものであり、その他下記のサイトには、脳障害ある家族を持つ方の類似の投稿が続いているのである(資料1)。これらは、その被害可能性の甚大さを十分に推測させるものです。
ジャーナリスト有田芳生氏のサイト http://www.web-arita.com/sui125.html
5月14日日記に掲載のもの外
ヤフー掲示板 http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=m&board=2000251&tid=ffclznaefe0a4nff&sid=2000251&mid=1 これ以降
2チャンネル掲示板 http://www.2ch.net/2ch.html NHKスペシャル「奇跡の詩人」patr1〜39
第2に、文字盤による意思疎通の手法(FC手法)につき、偽りである場合が多いのに、今回、まったくこれを検証しないままに放映し、脳機能障害者と家族に不要な苦痛を与え、侮辱しているからであります。
脳障害はなるほどまさにいろいろな種類、程度があります。それ故に、本人との意思疎通、知的能力の判断も、非常に困難です。脳細胞の萎縮の状態、不随意筋の運動その他により多くは望ましくない一定の推測は働きますが、それでも多くの家族は、藁をもつかむ気持でいるものです。
しかるに、番組においては、母が右手で文字盤を持ち、左手を本人の左手に常に添えている手法による文章をもって、彼の言葉だとし、その能力が確かめられたという。しかし、その携帯及び文字盤を母が右手でパタパタと語かしているところをみれば、本来、偽りであることをまず推測できる事案であります。
文字盤手法は、添付の資料4及び5で紹介の論文にて十分に批判されているものであり、日本の専門家でこれを肯定するものはまずいない状況でありますが、番組をかかる事実を指摘することないものでした。しかも検証手法としては、本人に対して母らのいないところで、簡易に質問をいくつかして、母らに戻ってもらってその質問に答えてもらえば直ちにそれなりに出来るものであるところ、これもないというのでは、およそ「検証」は全くなかったものであります。
こんなことで「奇跡の詩人」とされてしまっては、いろんな工夫をしながら、ほんの少しづつの発達ー痙攣が減った、カタコトを話した、ウンチを言うようになった、椅子に10分は座っていられるようになった、奇声を発することが減った、介助しながらでも少しだけ歩けるようなったなどなどーを、まさに涙ながらに喜び、またはまったくもう発達しなくなってもそのままに愛することをできるようになった親らを、もちろん障害児自身を、侮辱しているというものです。
第3に、彼と彼の家庭の今後が心配だからであります。
本件のような場合、その後、何年も経ずして、挫折せざるを得なくなる。過去、スプーン曲げの少年がメディアにいいようにされ、後に辛い想いをしたが、それでも彼は健常者でありなんとか生きていくことはできました。しかし、今回の少年は脳障害児であり、今後とも母、父を初め周囲の方々、また諸制度の援助がなくては、生きていけようもないものです。
本件では、母は「子どもの言葉」が自分の口と指先から出てくる状態であり、父は主体性を発揮していないと思われます。本件の如き偽りは、破壊的カルト団体の教祖にでもなれば格別、そうでなければ、体が大きくなってあの不随意筋運動などが止まらないままである時、母の文字盤に手を添える行為も不可能となります。そうすると、父母にとって彼は期待通りでなかったこととなり再び重荷になっていくこととなる。
彼と彼の家族らは、書籍が売られ、ましてNHKで「奇跡の詩人」として紹介されていたとき、後になって尚更に、深い挫折を味合うものです。そんな環境では、幼い妹の発達も心配です。
なんとか早くに、この家族に事実を事実として受容してもらうためには、かかる放映をすることは全くの有害であったという外はないものであります。
第4に、障害をだしにした、うらんかな主義のメディアを到底許せないものだからであります。今回、NHKは安易にこの番組を放映し、講談社は2万部、さらに10万部、30万部という前記書籍を発行しているものです。今回の番組は、4月28日放映、講談社の本は5月7日に発売されました。講談社の利益は、数億円を見込むものとも思われますが、これに大いに助力したのが本件番組であり、それを利用したそれらの本のいわゆる腰巻であります。
また大和出版の前記書籍などでも、NHKで大きな反響があったとして宣伝を繰り返されております。なお、同出版社は、オウム真理教の教祖麻原彰晃の最初の著書「超能力秘密の開発法」を初め、怪しげな書籍を目白押しのように発行しているものでありますが、これにNHKが、利用されているものです。
NHKには、この番組によっては、直接の経済的利益はないものとも思われますが、高い視聴率を確保したものでありますし、前記の如き放送内容からすると講談社とのタイアップ企画として何らかの経済的な利益があったのではないかとまで想像もしてしまうものです。
これらは、到底許されない事態であります。
第5に、宗教団体その他の広告塔となっているのに、それを隠して放映しているからであります。
同人との詩集などは、「和尚」という宗教団体でのキータームである「手放す」とか「環」などが多く出ているものでありますが、同人のサイト「onlin luna」(http://www2.odn.ne.jp/luna/)からリンクされていたサイト(http://www.din.or.jp/~agni/)、からも明らかなとおり(本日現在ではサイト上での宣伝は外されました)、同人ら家族は、この団体の宣伝材料になっています。
同教団は、過去、アメリカ、インドで多大な問題を起こしたバグワン・シュリ・ラジニーシの教えを信奉するものであり、若者が出家して学業・死後から離れたり、男女関係にルーズなところがあって特に女性信者での心配が多大にあります。カルト度は、昔よりは低いと思われるが、議論ある団体であることも確かであります。
また、ナチュラルスピリットなる団体でもこれを宣伝材料としており(http://www.naturalspirit.co.jp/)、ここでは、高次元波動水ポーションなる高額の液体も販売しています。(http://www.naturalspirit.co.jp/potion-top.html)
しかし、これらのことは知らない者が少なくなく、本件番組、書籍、またインターネットを通じて、これらの団体などに勧誘される危険性を相当程度に持つものと思料します。
第6に、客観的思考・科学的思考を無視したドキュメンタリーの類は、言語矛盾であって許せないのみならず、破壊的カルトを生む土壌となるからであります。
昔、民放において「川口浩の大発見」というような名のバラエティー番組があり、大人はもともと眉に唾を付けてみるのが楽しいであったと思われます。子どもらは毎週大発見があるのにおかしいなあ、と思っていて、やがてはメディアを疑うべきことを知るといういう効果を持ちました。そして、「大発見」の被害者は別にいませんでした。
しかるに、今回は、「奇跡」であることのなんらの検証もなくドキュメンタリーだとして放映し、5月11日のスタジオパークでの責任者の説明でも、これを繰り替えすばかりでした。NHKのホームページ「あなたのアンコールより」(http://www.nhk.or.jp/encore/read.html)に、感動したなどの2つの意見が紹介されており、批判的な意見は紹介されていません。
かかる不誠実な態度であることも踏まえれば、検証をしようとしない、科学的・客観的な見方をしようとしない態度として、まさにオウム真理教を初めとする破壊的カルトを生み出してきた土壌でした。
今後、本件番組で示された講演会のように、この家族らを中心として類似の団体が成長してくるという事態も考えられなくはないのである。
4 驚くべきこと
驚くべきは、かような事態であるのに、NHKの責任者である海老沢勝二会長また板谷駿一放送総局長、天城靱彦・スペシャル番組部長らは、5月22日までの記者会見や、NHKのホームページで、下記のように発言・表示し、なんら反省もなく、この番組を検証しないままでのことを済ませようとしている。
すなわち、
「専門家の意見も聞きましたが、重度の運動障害がある場合には、知的能力を探る方法が確立されていないことがわかりました。もしこのような検証を行うとすれば、流奈くんにかなりの物理的な苦痛を強いることになり、適当ではないと考えました。」
「以上のことから、信憑性を否定する事実はないと判断しました。また番組は、脳障害児の能力を科学的に検証することを意図したものではなく、流奈くんが発する感性豊かなメッセージを伝えることを意図したものであることから、流奈くんと家族のそのままの姿を放送することにしました。」
「説明が必ずしも十分でなかったことは認めざるを得ません。みなさんのご理解を得られるよう今後もいろいろな形でご説明をしていきたいと思います。」
「検証は難しい。障害を持つ少年を実験の対象とするのは適切ではない」
と言うのである。
しかし、内容は、過去、週刊誌プレイボーイに掲載された麻原彰晃こと松本智津夫の空中浮揚とか、夏の民放バラエティ番組の幽霊話ではあるまい。
そんな問題ではないのである。ことはドキュメンタリー番組、それもNHKの看板番組で「奇跡の詩人」を銘打って登場させたのであり、それをなんと、NHK会長自らも、宣言したという異常な事態なのである。
「専門家の意見」というならば、どこの何という専門家がどう話したかを直接放映すべきであり、
「重度の運動障害がある場合には、知的能力を探る方法が確立されていない」のならば、「奇跡」として表示すること自体を認めるべきなの(「ではないの」誤植)である。
「このような検証を行うとすれば、流奈くんにかなりの物理的な苦痛を強いることになり」というものではなく、前記のとおり母らがいない場で本人に質問し、母から答えを貰う質問をいくつかすれば、「奇跡」の可能性が分ってくる事案なのである。
また6ヵ月の取材をしたというならば、その経緯・内容を具体的に明らかにすべきなのである。
なお、そうせずとも、おそらくは放映時間の10倍以上はあるはずの収録ビデオテープを各種専門家に見てもらい、その真実性をそれなりに評価してもらうことが可能である。
NHKは、「番組は、脳障害児の能力を科学的に検証することを意図したものではなく、流奈くんが発する感性豊かなメッセージを伝えることを意図したものであることから、流奈くんと家族のそのままの姿を放送することにしました。」などと言える立場ではなく、
また「以上のことから、信憑性を否定する事実はないと判断しました」のではなく、「以上のことから、信憑性を肯定できる事実がなかった」と判断し表明すべきなのである。
以上のとおり、
意見の趣旨記載の番組が、放送法第1条の「公共の福祉に適合」しているものではないし、第7条の(日本放送協会の目的)であるところの「公共の福祉のために」尽しておらず、第3条の2の「三、報道は事実をまげないですること。四、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」
に違反している惧れがあること明白でありますので、
早急に、意見の趣旨記載のとおり措置されたく、お願いし申し上げます。
資料1
本件2つの番組のビデオである。
資料2
同様の障害をもつ家族を持つ人の文章である。-日記上では略
資料3
いわゆるドーマン法についての、文献である。
翻訳は、匿名の「2チャンネル」投稿者である。
資料4、5
いわゆるFC手法(文字盤による意思伝達)についての、文献である。
5には翻訳がない。
4の翻訳者は、匿名の「掲示板2チャンネル」の投稿者である。
資料6
本件「奇跡の詩人」に対して行われていると放映された「ドーマン法」のプログラムである。
別 紙 日記上では略
(2)回答書(2002年5月29日、6月20日)
(a)回答書(2002年5月29日)
滝本太郎弁護士の「『日常生活を愛する人は?』日記〜2002年5月の日記〜」より
2002/05/31 (金) 回答書
以前掲げた、私のNHKあて意見書に対し、本日、郵便で返事が来たので、掲示しておきます。審議会に対しても、特にマナー違反ではないと思われるので。委員長さん、内容は別として、丁寧な返事をありがとうございます。
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滝本太郎 様
5月25日付け「意見書」及び添付資料とVYRテープ、拝受いたしました。
「NHKスペシャル 奇跡の詩人」に関しましては、5月20日開催の中央放送番組審議会において、複数の委員から意見が述べられ、NHK側の考え方や対応が説明されました。これを受けて、時間をかけた議論を行ない、こうしたテーマを取り扱う場合には視聴者に充分な説明がなされるよう要望いたしました。
今回いただいた「意見書」につきましては、今後、各委員とも相談の上、中央放送番組審議会として対応したいと存じます。
ただし、私の審議会委員長としての任期は5月31日までとなっております。任期中の限られた日程の中では、充分な検討が困難であることをご理解ください。
この件に関しましては、次期委員長に引き継ぎ、中央放送番組審議会として検討するよう申し送ります。なお、次期委員長は6月半ばに予定されている中央放送番組審議会において選出されます。
以上、取り急ぎお返事申し上げます。
平成14年5月29日
中央放送番組審議会 委員長和田正江
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(b)回答書(2002年6月20日)
滝本太郎弁護士の「『日常生活を愛する人は?』日記〜2002年6月の日記〜」より
2002/06/24 (月) 中央放送番組審議会からの返事−2通目
6月20日に、中央放送番組審議会委員長から、返事が来ましたので、掲載します。検証本も本日までには届いているので掲載してもいいだろうと思います。
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滝本太郎 様
「NHKスペシャル 奇跡の詩人」に関しまして、先月、「意見書」を頂きましたが、和田正江前委員長の後任としてお返事を差し上げます。
この番組に関しましては、意見書をいただく前の5月の中央放送番組審議会で既に議論し、こうしたテーマを取り扱う場合にし視聴者に充分な説明がなされるようNHKに要望いたしました。このことは前委員長のお返事の中でお伝えした通りです。
6月17日に開催いたしました番組審議会では、滝本様の「意見書」を受け、前回番組を視聴していなかった委員を含めても、あらためてこの問題について時間をかけて意見交換を行い、番組に対する疑問点の説明とNHKの考えを聞きました。
その上で、中央放送番組審議会として、次の点をNHKに求めることで、委員の皆様のご了承を得ました。
まず、NHKは滝本様に対し、「意見書」の中で提起された個々の問題について、これまでの検証に基づいて責任ある立場の人から責任ある回答をすること、および、次回の番組審議会でどのような回答をしたかを報告すること。
また、これからの流奈君の成長の様子や生き方を時間をかけてフォローし、視聴者の納得を得られるよう努力すること。
更に、今後の番組制作に当っては、視聴者の充分な理解を得られるよう、より一層細心の注意を払うこと。
以上の諸点を番組審議会として要望いたしました。
以上ご返事申し上げます。
平成14年6月19日
日本放送協会中央放送番組審議会
委員長 尾原蓉子
(3)日本放送協会中央番組審議会への意見書(二)(2002年6月20日)
滝本太郎弁護士の「『日常生活を愛する人は?』日記〜2002年6月の日記〜」より
2002/06/24 (月) 意見書(二)
意 見 書 (二)
2002年(平成14年)6月20日
住所等−略
弁 護 士 滝 本 太 郎
日 本 放 送 協 会 中 央 番 組 審 議 会
委 員 長 尾 原 蓉 子 殿
副 委 員 長 佐 藤 勝 彦 殿
副 委 員 長 澄 川 喜 一 殿
委 員 朝 倉 敏 夫 殿
委 員 牛 尾 治 朗 殿
委 員 大 河 内 美 保 殿
委 員 開 原 成 允 殿
委 員 柏 木 博 殿
委 員 北 村 正 任 殿
委 員 黒 川 光 博 殿
委 員 里 中 満智子 殿
委 員 篠 田 節 子 殿
委 員 島 崎 あや子 殿
委 員 鈴 木 一 麿 殿
委 員 野 村 彰 男 殿
委 員 南 直 哉 殿
委 員 山 田 俊 男 殿
本年5月25日付のNHKスペシャル「奇跡の詩人」意見書に記載の意見を援用しますが、特にそのうち、講談社らの書籍に巻かれた「NHKで大きな反響」などとする腰巻きを直ちに外すよう各社に要請されたく、また「これまでの検証に基づいて責任ある立場の人から責任ある回答を」ではなく、別のスタッフにより検証する番組を作るよう意見すべく、ここに要請します。
1 その後、本日、この6月17日に新委員長に選任された尾原様から、お手紙をいただきました。
忙しいところを、丁寧にご返事下さりありがとうございました。
2 ただ、その中では意見の趣旨記載にある、各書籍のいわゆる「腰巻き」の点がなんらふれられていませんでした。これは、この番組を利用した各書籍の問題でありますが、時期的接近性、番組の内容からして、広告宣伝をNHKがしたものとして、大変な問題だろうと思います。この観点は、先の意見書では特に触れていなかったので、付言するものです。
3 さらに重要なことには「これまでの検証の基づき」云々とありましたが、これまで「検証」などがなかったことは、NHKが専門家を登場させもしていないこと、専門家の名前さえ明らかにしていないことからも明確でありますから、言語矛盾であると思われます。
なお、当職の知る限りの専門家においては、本件番組を単に説明不足というレベルの問題 であると言われる方はいませんでした。
4 ところで、この6月28日付発行にて、書店に小職らが共編著の書籍「異議あり!奇跡の詩人」が並びますが、ここに3冊を入荷できましたので、取り急ぎお送りします。おって、不足分もお送りします。ここには、広告となっていることについても詳しく書き、その他、番組の問題点と私が考える点のみならず、多くの専門家の意見、重度脳機能障害者を持つ親御さんらの感想も記載されています。 どうぞ、ご参考にして下さい。
5 また、新委員長からご返事では「これからの流奈君の成長の様子や生き方を時間をかけた フォローし、視聴者の納得を得られるよう努力すること」とありましたが、流奈君一家にお いては、検証を拒否するドーマン法の教えに従っているものでありますし、また検証のないままに、今後のフォローを要請するなどそれこそ残酷な行為であると同時に、問題を曖昧にさせるだけのことであって、到底許されないものだと考えます。
以上の通りですので、前記の意見書と本意見を更にご検討下されたく、ここに要請します。
過去のムスタン云々よりも重大な事態であることを認識されて、更にご検討ご審議されるよう希望します。
以上の通り、取り急ぎお送りしました。