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滝本太郎弁護士の日記より、NHKスペシャル「奇跡の詩人」について(2002年5月2日〜5月19日)

2002.04.07. by saihikarunogo

滝本太郎弁護士は、2002年4月28日のNHKスペシャル「奇跡の詩人」放映直後、氏のサイト「『日常生活を愛する人は?』日記」に、「--2002/05/02--悲しいこと、怒ることまた一つ」という感想を書いた。その日記は、Yahoo!や2ちゃんねるの「奇跡の詩人」関連掲示板の投稿者たちの目に留まるものとなり、彼らと協力して、NHKに対する問題提起活動を開始した。
このウェブページには、滝本弁護士が「奇跡の詩人」の感想を書いてから、5月11日のNHKの釈明放送を見て、「ひとが否定されないルール」(講談社、2002年5月7日発行)を読み、更に、当該番組の録画ビデオを視聴するまでの、5月2日〜5月19日の日記を再録する。

*参照
滝本太郎弁護士から日本放送協会中央番組審議会への意見書(2002年5月〜6月)
滝本太郎弁護士からNHKへの質問書(2002年8月〜10月)


*参照 NHKスペシャル『奇跡の詩人』映像サイト

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「『日常生活を愛する人は?』2002年05月の日記」より

NHKスペシャル「奇跡の詩人」を見て--2002/05/02--2002/05/07--

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2002/05/02 (木) 哀しいこと、、怒ることまた1つ―1

気になっていたテレビ番組があった。都合で一部しか見れなかったので、書き込まなかった。本日になって、大和出版や講談社の本もあり、新聞にまで紹介されていること、そして番組の詳細を知ることが出来たので、書き込みます。

番組は、4月28日午後後9・00〜9・50  NHK総合

紹介によれば、

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 NHKスペシャル  「奇跡の詩人」− 11歳・脳障害児のメッセージ −概要は以下、
 脳障害、驚異的な才能、、本や詩集を次々と発表している男の子、本は、16万部を超える勢い。男の子は○○在住の○○○○君。誕生直後の手術、自分で立つこともしゃべることもできない、5歳の時までは自分の意志をまったく表すことができなかった、アメリカで開発されたドーマン法、5歳の時に、文字が配列された文字盤を指差すことで初めて意思、文字盤を通じて会話や執筆、知識の源泉はその驚異的な読書量、哲学から宇宙論まで、千冊も読破
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なんですが、母が動かしているとか思えない手の動き、動く文字盤、母しか読めない文字盤、目が悪いのにしかも文字盤を見ずに固定点もなしに指す、という。医師も登場せず。

もちろん、脳障害にもいろいろある。運動能力や発語能力が欠如しているだけのとき、実は知的には大変高いことが分かるということがありえる。

1000冊に止まらず、ページごと記憶する子もいよう。レインマンだったかにあったように、自閉症の場合、驚異的な記憶力を持つことがある。人の脳は不思議なもの。しかしその場合は画面や一連の情報として覚えているのであり、そこにある言葉を操ることは非常に困難である。

しかし、あの映像をみれば明らかだが、あれは科学的検証がまったくなく、むしろ疑わしげであることの証明だった。

哀しかった。本人が、1歳程度の相手をされていない妹が、そして本人になりきって、おそらくは意識的でなく子供の言葉として出てきてしまうのだろう母親が。希望が幻想となり、文字盤という形を通して無理な現実を作った、それ母の中に出来た子供の「あるはず」の現実の言葉なのだろうと思う。

2002/05/03 (金) 哀しいこと、怒ること−2

調べてみると、バクワンシュリラジニーシ「和尚」という団体で祝福名まで
もらっている方が主催する、http://www.din.or.jp/~agni/
に表示の団体の宣伝材料となっていた。親御さんのサイトからもリンクされている。

母親が子に手を添えて話す時、感動して聞いていた聴衆は、この団体の人とか関係する人ではないかもしれない、既に「ボランティア」やファンが多くいるということである。

なんで出版社らは、NHKは、新聞は、ろくな検証もせずに、こんな番組を出すのだ。大和出版ならばよく分かる。昔の麻原本の最初を出した会社だが、あやしげな本が目白押しだからだ。

障害児にも違いがある。あんな番組によって、障害児の親は、あの強烈なドーマン法をするように仕向けられてしまうではないか、少しの可能性に期待しながらも、子供の障害を障害として受け入れ、その存在自体に真に明るく喜びを持つようになったのを、また心が揺らされてしまうではないか。

出版社は怪しくとも売れればいいのかもしれない、NHKも時に視聴率がとれればいいのかもしれない、しかし、ここまで検証もせずに持ち上げておいて、後にガクッとさせてしまうのは確実。

親は、いつか「とーたん」と言う言葉をきいたり、文字盤でゆっくりと、そうゆっくりと示してくれればそれで嬉しいのだと思う。 もちろん知的能力があるならば、時間を書けて、もっといろいろ書けよう。決して急いではいけないし、あんな宣伝材料とされてはいけない。

だが、あれは本人の詩ではないことを明らかにしてしまった番組でもあった。母親の詩だった。でも、哀しいことに、母は、本人の詩だと確信している。

NHKは、以前「海君」だったか、素敵な後遺脳障害の子の番組を作っていた。一体、どうなってしまったのか。今回のは、宣伝のためのプロモーションビデオだった。

2002/05/07 (火) 読むのをやめた本、訂正と補充

(略)

5月3日の
>バクワンシュリラジニーシ「和尚」という団体で祝福名まで
>もらっている方が主催する、http://www.din.or.jp/~agni/
>に表示の団体の宣伝材料となっていた。
のところ、そこに通っている?方からの、問題があるでしょうかという問い合わせ。私は、宣伝材料になっていることの指摘だけをした。ここでは、その団体について、現在、問題性があるかどうかは別のこと。奇跡の詩人のことにつき、宣伝材料となっていることを知らないままではいかんと思うから。なお、バグワンのことは「堕ちたグル」とかいう本が詳しい。アメリカ、インドでのこと。

(略)

ここのアクセス数、一日でやたら増えている。なんでだ?


「『日常生活を愛する人は?』2002年05月の日記」より

5月11日の釈明放送を見る--2002/05/10--2002/05/13--

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2002/05/10 (金) 「奇跡の詩人」のことー1

5月2日、3日つけのこの日記に書いたことの続編です。
なんか、NHKが、検証するとのこと

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<奇跡の詩人>疑問の声にNHKが番組で説明へ 反響2000通
 4月28日放送の「NHKスペシャル〜奇跡の詩人・11歳のメッセージ」(総合)に対し、番組内容を疑問視する声が多く寄せられたことから、NHKは11日の広報番組「土曜スタジオパーク」(同)で担当者が出演し、寄せられた疑問に答えることになった。
ーーーーーーーーーー

それで、私が求める検証

1ー文字盤云々に関して、第三者が父母らのいないところで、本人に、いくつかの簡単に質問をし、直ちに、母に入ってもらい、あのよく分からん文字盤操作法で答えてもらう

2ー担当プロデューサーとか、関係者において、番組制作に至った経緯を説明してもらうこと。持ち込みか、関係者がNHK社員また親族にいたのか。

3ー児童精神科医、脳神経科医らに、診察の結果を出してもらうこと。その際、ドーマン法を支持する医師、しない医師の両者があるのが望ましい。

4ー1と3の診察は、父母が断わる可能性があるー哀しいことですが、断われるれる立場ではないと思うーとしたときは、既に放映した画面及び、その作成のためには10倍以上の撮影をしているはずだから、それら映像も見てもらい、3の方から意見を言ってもらう

5ードーマン法について、批判されることの多い両方であるし、支持している医師も、療育の実践者も比率的にやたら少ないと思うが、その点の指摘と反対意見をなぜ出さなかったか、釈明をしてもらう。

6ーその他、下記のようなことを釈明してもらう。
・ 読んだという2000冊のリスト、と所在、読んだ時間、それへの感想
・ 大和出版、講談社の書籍発売日とあまりに近い、不純な動機を感じなかったか。
・ 本の帯には、NHK放映云々がでている。これを了解したか、費用は何かもらったか。
・ 宗教団体「和尚」との関係を明確にしてもらう。なぜ本人のものという文章、母の文章、和尚のメンバーが作った文章が「環」とか「放つ」とかのキータームで似通っているのか。

以上のようなところか。

まあこの段階で、当該番組の方が、質問に答えるという形の検証をするとのことは、失礼ながらNHKの官僚体質、そして重大性をどうやら認識していない対応から見て、あいまいに嵐が通り過ぎ、記憶が薄まるのを持つという方針かもしれず、期待できないかと。

そもそも、そんな検証では、批判をする医師その他を入れなければ自家中毒の番組になりやすいでしょう。甘いです、NHKさん。

障害者や、親御さんこそ、その多くが怒っている。障害を知ったときその後数年は、藁をもつかむ気持ちでいるものかと。そして、いい意味で諦めとその子どもを丸ごと愛せる自信がついたのに、科学的検証も無いままの放映で心を揺らされれば、怒るのは当然。

議論されている掲示板はここ、障害をもつ方自身も書き込んでいる。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=l&board=2000251&tid=ffclznaefe0a4nff&sid=2000251&mid=609

障害をもつ家族らの掲示板は、
障害や発達に遅れを持つ子のママ、お話し
まで検索してください。リンクがうまく出ない。「奇跡の詩人」と直接親しくしているような方も書き込んで、放映を見るよう誘っておられた。疑問点を指摘されると、能力が高いんです見ないで分かるか、と切れていた。

不十分なままであれば、国会質問まで発展しますよ、この問題。

んで、私の希望
NHKとして、検証しないままの放映であったとして謝罪し、本人の言葉かどうか分からないこと、ドーマン法を推奨するものでもないことを指摘してくれること、そして放映の影響力を極限まで下げるべく、本の帯にある「NHK云々」を取るよう要請することを祈る。

そうでないと、彼と彼の家庭は崩壊してしまうと思うから。幻想を現実と思い、子供の言葉が母から出てしまう状況であるとき、その偽りは永遠にも持たせられない。10年以内の、悲劇的な崩壊はさけたい。

NHK、講談社、大和出版、そして支援されている方々の責任は重い。本人と母だけで「奇跡の詩人」になってしまったのではないのだから。

どうか、軟着陸をさせ、いつのまにかそんな本もなくなっていること、家族は、障害を障害として受け止め「奇跡」「天才」等を求めず、ゆっくりと文字盤か言葉かで「かあたん」という意思表示が出るのを待つ、その底知れぬ喜びを待つことを祈る。

2002/05/11 (土) 叱られちゃった

まあ、まだ未明なんですが。メールを下さった何人もの方、ありがとうございます。

本日の放送なんですね、一体、何時からなんだあぁ。知り合いの葬儀と会議とかあるのですが、見られるかなあ。

んで、2チャンネルへの書き込みは控えている、とヤフーに書き込んだりしたら、叱られちゃった。どもっ、スイマセン。

まあ、どこに書き込もうと私の自由、勝手にさせてね。んでも、下記のご紹介、ご意見ありがとうございます。実に良くまとまってますね。 2チャンネルの情報、集積するとすごく優秀なものとなることはよく分かっています。まとめられた方に敬服。どうぞ、ご参照のこと。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Screen/8349/

一方で、ドーマン法について連絡くださった方もありがとうございます。私、いくつもの事情あって、過去それなりの療法、訓練法の類を、勉強しました。んで、自閉症に関するティーチ手法(スペルはすぐ忘れるので書かない)は、視覚に訴えて成長させ、社会生活に少しでも馴染ませるための効果があろうと思う。なにより「決して治るのではない」と宣言する所がいい。同だっこ手法は、有意な効果はないのではないかなあと思うが、害もないと。

んで、番組「奇跡の詩人」の問題の関係では、

1ー検証がない番組だった。
2ードーマン法は、効果が有意に証明されていないままに金銭、時間、そして本人の苦痛といったマイナス面が多すぎるという批判が強くあるのに(批判も強くあることは支持者も同意でしょう)、その問題点を指摘しないままの番組だった

という点の批判で十分でしょう。

本日は、オウムの現役サマナのサイト
http://deva.aleph.to/diary/
について書こうと思ったのですが、上記になってしまいました。

昨日の夕刊フジに出ていたのですねえ、 ああ、あの写真また出ちゃった。昔のように、突然「弟子入りしたいんですが」なんていう人がまた来るのかなあ。

2002/05/11 (土) たわけがっ

「たわけがっ」ですね。NHK

いろんな意味で。書く気も本日はないです。すいません。

予想通りとは言え。まったくなあ、「たわけ」ですなあ。

NHKは、また罪を重ねた。ーなんとか番組は見た。

本日は、色々あった。最後は、睡眠薬をやたらもっている人と対話。

涙、ぼろぼろ。

2002/05/12 (日) 頂いたメールから

メールをいくつかもらった。適当なところに転載していただければ幸い、とのことであり、ここに転載します。

ーーーーーーーーーーーーー
前略

 突然メールを差し上げる無礼をお許しください。
 私は、もう亡くなりましたが重度障害児をかつて抱えていました。
 あの頃は、毎日が藁にもすがる思いでした。怪しげなカルト的療法などに傾倒
しないよう、ぐらつきそうな心に必至にむち打って生きていました。
 子供が亡くなってからも、「もしかしたらあれさえしていれば助かったのでは
ないか?」という思いが心の中を渦巻き、気が狂いそうでした。

 それだけに、今回のNHKのあの報道は許せません。
 さらに、視聴者、特に重度障害者を抱えた家族の心をもてあそんだ挙げ句、釈
明にもならない開き直りに終始する番組担当者の言い分に接し、昨日も今日もな
にもできずただただ落ち込んでいます。
 月曜日には週刊現代がさらに援護射撃するそうですが、だいたいの内容をネッ
トで知ってどうしようもない気持ちになりました。

 今回のNスペは、かつてのムスタンなど比較にならないほど悪質です。
 だのに、あんな形で終わってしまっていいんでしょうか。

 ルナ君だって、手を骨折してそれでも執筆活動していた、というのがありまし
たよね?
 本人の意思じゃなかったとしたら、手をむりやりばんばんボードに叩きつけら
れて骨を折られ、それでも手を叩きつけるのをやめてもらえなかったということ
でしょう?
 あまりといえばあんまりな仕打ちです。

 お母さんの精神状態が正常ではない、だから彼女に対しては同情すべきという
意見もありましたが、それでもあえて言わせてもらえれば、親として狂わずに子
供と向き合う責任があったはずです。
 それができなかったことを安易に非難すべきではないのはわかりますが、それ
でもやはり講談社系の雑誌で身勝手な反論をすることについてはなんらかの批判
があってしかるべきだと思います。

 いろいろお忙しいところ、読んでいただきありがとうございました
ーーーーーーーーーーーーー

前の日記でリンクしているところにも、類似の障害ある子の親や障害ある方自身投稿、また児童精神科医、脳神経科医師と思われる方らの書き込みがある。
この問題ー講談社本・NHK番組らの問題です。大和出版はまあそういうところだからあまり問題とも思わなくなっている私ーの参考とされると幸い。

2002/05/13 (月) 「奇跡の詩人」番組・本にこだわる理由−1

そりゃ、できることならば、私も放っておきたい。だが、こだわるざるを得ない。「奇跡の詩人」にではなく、その番組・本にこだわらざるを得ない。

1−あの強烈すぎて子どもに辛い想いをさせ、しかしながら有意の効果が証明されず、親らにも金銭的、肉体的な負担をかけることとなるドーマン法の宣伝になっているから。
その結果、同様の脳障害児を持つ、藁をもすがる気持の親御さんたちに対して、相応の影響を与えるものとなり、こんなドーマン法にはまる方が増えてしまうからである。
今回の番組は、4月28日放映、講談社の本は5月7日発売、番組ではドーマン法がこんな奇跡を起こせた方法だとし、本ではドーマン法がやたら出てくる。NHKも講談社も、多大な宣伝効果となることから逃げることはできない。

2−脳障害者と家族を侮辱しているから。
脳障害はなるほどまさにいろいろな種類、程度がある。それ故に、本人との意思疎通、知的能力の判断も、非常に困難である。それなのに、あのも母が右手で持ち、左手を常に添えている文字盤手法による文章で、彼の言葉だとし、その能力が確かめられたという。
文字盤手法ーFCというのだそうであるーは、下記のURLにある論文で徹底して批判されているとおりである。
http://www.apa.org/journals/jacobson.html

まあ何も論文を読まずとも、「客観的な見方」というものを分る方ならば、非常に怪しいものであることが分るだろう。

ましてや、今回の場合は、NHKの番組でこそ偽りであることを明らかにしてしまったのである。担当者は、不思議なことにその自覚がない、またはその自覚がないように装っているようであるが、放映された文字盤をみてもいない指差し、母の右手で好きなように動かされている文字盤にて、偽りであることを明確になってしまったのである。
こんなことで「奇跡の詩人」とされてしまっては、いろんな工夫をしながら、ほんの少しづつの発達ー痙攣が減った、カタコトを話した、ウンチを言うようになった、椅子に10分は座っていられるようになった、奇声を発することが減った、介助しながらでも少しだけ歩けるようなったなどなどーを、まさに涙ながらに喜び、またはまったくもう発達しなくなってもそのままに愛することをできるようになった親らを、もちろん障害児自身を、侮辱しているというものである。

3−彼のこと、彼の家庭の今後が心配だから。
余計なお世話と思われるかもしれないが、このような場合、その後、何年も経ずして、挫折せざるを得なくなる。過去、スプーン曲げの少年がメディアにいいようにされ、後に辛い想いをしたが、それでも彼は健常者でありなんとか生きていくことはできる。

しかし、今回の少年は脳障害児であり、今後とも母、父を初め周囲の方々、また諸制度の援助がなくては、生きていけようもない。
それなのに、母は、意識して詐欺的にしているか、心を解離して「子どもの言葉」が自分の口と指先から出てくる状態であり(こちらの可能性が高いと思われる)、父は主体性を発揮できない。体が大きくなって、あの付随運動などが止まらないままである時、母の文字盤に手を添える行為も不可能となる。
そうすると、父母にとって彼は期待通りでなかったこととなり再び重荷になっていくこととなる。そんな環境では、幼い妹の発達も心配である。

4−障害者をだしにした、うらんかな主義のメディアを、到底許せないから。
今回、母も父も、他の人にこの「奇跡」を話してしまった。ましてメディアに出てしまった。そんなとき、コミットメントの原理とか言うもので、母らは、その頃のことをさらに否定しにくくなる。メディアとの付合いは、誰でも非常に慎重にしなければならないのだが、逆にメディアも、そのことを十分にわきまえなければならない。
大出版社である講談社も、日本随一の放送局であるNHKも、この一家について、生涯、責任をもつつもりなどないだろう。
ところが、NHKは安易に番組を放映し、講談社は2万部、さらに10万部などという。1500円の本が12万冊総て売れれば1億8000万円の売上である。3分の1程度でも多額の金員である。許せるものではない。

なお、既に何冊も出している大和出版というところは、オウムの麻原彰晃の最初の本「超能力秘密の開発法」を出したようなところで、その他も怪しげな本が目白押しの出版社であり、そんな批判など物ともしない所だから、なんか批判する気にもなれないが、同様の批判をしてはおく。

5−宗教団体の広告塔となっているのに、それを隠した放映、本を許せないから。
「和尚」という宗教団体は、過去、アメリカ、インドで多大な問題を起こしたバグワン・シュリ・ラジニーシの教えを信奉するものであり、若者が出家して学業・死後から離れたり、男女関係にルーズなところがあって特に女性信者での心配が多大にある。カルト度は、昔よりは低いと思われるが、議論ある団体であることも確かである。
本や番組からは、「手放す」とか「環」とか、この団体のキータームが良く出てくる。少数の分る人にはすぐ分ろうが、他には分らない。この団体との関係を何も言わないのは適当でない。

6−客観的思考・科学的思考を無視した、ドキュメンタリーとか実録本の類は、到底許せないから。
昔、「川口浩の大探検・大発見?」とかいう番組があった、あれは面白かったです。私も、すぐに信じてしまう可愛い子どもだったが、毎週大発見があるのにおかしいなあ、と思っていて、やがては自分で気がついた。それでも、なんか一つは本物だったのでは?なんていう記憶もある。あれはバラエティー番組であり、大人はもともと眉に唾を付けてみるのが楽しいことだったと思う。そして、「大発見」の被害者は別に居ない。
それが、今回は、ドキュメンタリーだとし、本も本人の著作だと強弁する。前記ののとおり、被害者の発生が予測され、心を痛めている方も多い。まったく質が悪い。
5月12日のNHK総合での説明など、何の検証にもなっておらずNHKの居直りであり、本日発売の週刊現代5月25日号に掲載の記事などいかに講談社として、今できないこととはいえ、検証をまったく抜きにした酷い宣伝である。
こんなことでは、簡単に騙される方が、増殖するばかりである。
過去、あのしょうもない麻原彰晃の「空中浮揚写真」を信じて多くの若者がオウム真理教に入り、その中には人を殺すまでになった人が何人も居た。後に、私が余裕の空中浮揚写真をとり、それが本当に説得の一材料になった。率直いって馬鹿らしいという外はなかったが、逆に私に弟子入りしたいという人まで居た。(ああ、私は本当は飛べるんです、たった10秒なんだけれど、と高校生とかに言うと「シーン」となる不思議さ)
分野、知識、学歴と関係なく、非科学的思考・精神世界大好き人間は相当にいる。信じたことによって特に害がないならばいいが、害があることが少なくない。

大体、以上のような理由で、私はこだわる。


「『日常生活を愛する人は?』2002年05月の日記」より

2002/05/14 (火) 「人が否定されないルール」ー1

読みましたよ。講談社2002.5.7発行ISBN4−06ー211312ー0
批判するならば、まあ読まないと、と思い。

なんとも。です。気が付いた点を羅列して。

1ー母が書いた本ですね。内容からも、書き方からも。「母」を「私」に、「父」を「夫」に、私を「○○」にすれば随分読みやすい本になるのに、と思う。
それでも、これは彼が意思表示した言葉だ、と思い込む人は思い込むのかと。多分、最後まで読んだ段階で、信じる人は信じてしまうのだろうと、そしてその人が同様の障害をもつ子供の親であるとき、あのドーマン法に、また藁をもつかむ希望をもってしまうのだろうと。

2ードーマン法の宣伝本でするね。数えてみたら、この246ページの本に34箇所「ドーマン法」「ドーマン博士」が出ていて、28ページには問い合わせ先2つが書いてある。これを宣伝と言わずしてなんなんだろうか。

3ー可哀想だった。177ページの母と共にした「月の宴」での即興詩のところ、足が縛られている。不随運動をさせないためなんだろうと。79ページの90秒間マスクを話さないとの「民法」とのこと、私の体がそのとおりに反応できないのです、となっていて母に押さえられると、なんとも。
救いに感じたのは、父に、妹とともに風呂に入っている写真。風呂が好きのようですね、母のお腹の中にいた時のようなのかなあ。

4ー客観的な検証を拒否する態度が明確ですね、「本人の言葉を通して」という形で。136ページ
小児科の先生に対して「私は手紙を書きました。私がここにいるというのに、私に対してではなく、親たちに質問するその人に抗議の手紙を出したのです。ーーー私が主張しても、人と戦っても、正しいという証明には決してならない。むしろ私は私と関係する人、私と共鳴する人たちとより深い信頼関係を作っていくことのほうが大事なんだと私は知ることとなるのです。」

これ、要するに、私は信じている人の前でのみ能力を見せる、または検証に応じない、と言っているのです。

5ー偽りであることを巧妙に逃げる姿勢も見える。137ページ
「視力を測るとき、輪の一か所が穴の空いているものをみるのですが、そのとき、大きいものから小さいものへのだんだん変わっていきます。わたしは、「大きいものはもう見えるから、もっと小さいのからやってください」と毎回お願いしていました。その日もやっぱり大きいものから見せられ、私はウンザリしていました。ー私は一言も口を利きませんでした。つまり、五十音の文字盤を全く指さなかったのです。」と。

これ、要するに、8方向に穴があいているCの字を、筒の中から見る検査なんでしょうが、その右左などを、文字盤を通して母に伝えられないことの弁明、そりゃ母は筒の中を見ていないのですから、できないことです。

6ー偽りを示す一証拠もありましたね。先ほどの即興詩のとき。文字盤に視線は全くいってない。NHK番組のときも、視線が合ったなかったり、寝た後にまで指さしが続いていたが、講談社の本の写真でも証明ができました。
そりゃ、視線が文字盤に合っている写真を撮りたかったでしょうが、撮れなかったんでしょうね、このときは。

以上の指摘は、著者らから見れば名誉毀損並みのことでしょう。当人らの名前は書かないが、充分特定されますね。

そして、私の上記記載と評価について、真実性の証明ができ、前記のような目的からして公益目的であるから、もちろん、違法性が阻却されます。

法的にシロクロつけるのは、番組の訂正を要求したり、本の出版を差し止める法的な権利までは私や市民にはないから、この記述によって、名誉毀損とか言われるのを待つしかないかなあ。

そんなことは、勿論したくない。NHKさん、講談社さん、いいかげん自らの地位を守、短期的な利益を図る、なんていう馬鹿な対応はおやめ下さいな。

障害者団体の動きは、まだ見えない。ドーマン法をされている会員もいようし、本人らが当事者でもあるから動きにくいかもしれない。ドーマン法の是非はおいておいて、検証なき番組は誤解を招く、というあたりで抗議を。

専門科医の動きはまだ見えない。いわゆる民間療法に対する医師の態度、トンデモ科学に対する科学者の態度と同様、この場合発言しない方が多いかもしれない。しかし、実害も予想され、脳機能障害者らが侮辱されていると思われる本件、抗議の声をあげて欲しい。

ではっ。

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「『日常生活を愛する人は?』2002年05月の日記」より

2002/05/19 (日) ビデオを見てー担当者に質問したいこと

送っていただいたビデオで見直した。追って、詳細は書きます。んで、もはや実質的にはNHK全体の責任だが、もともとの個別に聞きたい。

ーーーーーーーーーーーーー
製作統括ー山元修治さん、
 多分ご自身が嵌ってて、だからこんな番組にゴーサインを出したのかと思います。しかし、裸の王様だ≠ニいう声が多く出て改めて見たでしょう。偽りを気付きませんでしたか。 また6ヶ月の取材ということですが、何をどうやったのですか。それくらいは釈明しなきゃ。

編集 松本哲夫さん 
  構成 富岡亮さん 下田桂樹さん
 お3方は、何を撮影し、その中から、何をどうとり上げ、構成していくかを決める役目でしょう。その中で、山元さんに、専門の医師を取材しないでいいのか、リハビリの専門家の声を聞かなくていいのか、ドーマン法というものがどのような評価や批判を受けている療法なのかを指摘しないでいいか、と聞かなかったのですか。

撮影 糸数康宏さん
 仕事上、やらざるを得ないことだとは言え、こんな撮影をして欲しくなかった。おそらくは、ご自身は、カメラを通して偽りに気付いていたでしょう。その雰囲気の中で直接見るのと異なり、カメラを通すと意外に客観的になるものですから。それが本人が寝入って後も母が指さしをして言葉を紡いでいる映像であり、母が右手の文字盤を前後左右に動かして子供の手にバタバタと文字盤をあてる映像だったと思います。偽りの番組と自白するものとなりました。そうですよね???

音声 猿田茂一さん 小才和彦さん
 音声、そう、母の声と文字盤との食い違いに気が付かれませんでしたか。母の笑い声が、文字盤の動きが終わる前に始まることもしばしばあったことなど、気が付いていたのでは?

照明 上島幸男さん
映像技術 羽生田信太郎さん
音響効果 小野さおりさん
 より客観的に見てしまう立場だろうと思います、本来。視線のこと、文字盤バタバタのこと、離れて見ることができた、と思います。いま、どんな感想をお持ちですか。

語り 徳田章さん
朗読 柴田祐規子さん
 詩はその文字の上では素敵だなあと思う部分もあります。それが母の詩だとしてもね。でも問題は本人の意思による言葉かどうか、です。文字盤バタバタの映像を見た上で、詩を朗読するのは辛くなかったですか。全体を把握しての語りをするとき、大きな責任を感じませんでしたか。
ーーーーーーーーーーーーー

ではっ。


「奇跡の詩人」関連リンク集

NHKスペシャル「奇跡の詩人」〜日木流奈くんについて〜

小林泰三の不確定領域「駄文24 NHKスペシャル」


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