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第5章 行財政改革とビッグバンの怪


行革四天王の正体


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96年末に、橋本龍太郎の行財政改革の中心的な役割をになう税制問題等特別委員会で、 このような金融破綻の責任者である原田昇左右が委員長に就任して、97年が明けたのである。 橋本龍太郎は、なぜこのようないかがわしい男を委員長にしたのか。
 原田は、宮沢派の阿部文男が逮捕された「共和事件」でも、現金をもらいながら 逮捕されなかった重大疑惑の人物である。「共和事件」では、97年現在の 自民党幹事長・加藤紘一も大金を受け取って告発されながら、不起訴になっている。

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行政改革委員会に参加したメンバーの四天王である。行政改革会議の会長・橋本龍太郎を 筆頭に、同じく会長代理の総務長長官・行政改革担当大臣・武藤嘉文 (のち自民党行政改革本部長)、行政改革委員会の委員長・飯田庸太郎、行政改革会議メンバーの 諸井虔、この四人である。
 諸井虔は、メンバーのなかで、とりわけ声が大きく、 - 秩父セメント社長だった人物で、 この会議の時点では、94年10月1日に秩父セメントと小野田セメントが合併して 巨大コンクリート会社となってから、秩父小野田株式会社の取締役相談役という肩書きであった。
 ところが、行政改革担当大臣・武藤嘉文も、衆議院議員になる前は、 岐阜アサノコンクリート工業の社長だったのである。武藤は、大洋コンクリート工業でも、 取締役をつとめてきた。政治家を装ってきたが、ゼネコンの代表者である。アサノは、現在の 日本セメントであり、諸井虔の秩父小野田と来年合併する業界仲間であった。
 行政改革委員会を取り仕切る委員長であり、同時にこの行政改革会議のメンバーでもある 飯田庸太郎は、三菱重工の社長・会長を歴任してきた。その仕事は、日本で最も危険な軍需産業と 原子力産業であり、自衛隊の主力戦闘機F15、高速増殖炉"もんじゅ"、青森県・六ヶ所村の 核燃料サイクル基地、東海村の原子力プラントなど、およそこれほど国家予算を無駄にした人間は いない、という重工業界の重鎮である。
 軍需産業と原子力産業は、実質的に競争相手がない業界であり、「国家の防衛」と 「原子炉の安全性」という言葉を恫喝に使いながら、まったく無監査のつかみどり予算を 好き放題に使ってきた。

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 信用組合の金を使い込み、オレンジ共済組合詐欺事件を起こした中西啓介、ロッキード事件から国際航業株の相対取引など無数の金融事件をひき起こした中曾根康弘たちが、その軍隊を指揮する防衛庁長官をつとめてきた。

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その中曾根を使いこなしてきたのが、三菱重工の飯田庸太郎なのである。

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