
モルディブ選手を連れ、約50日の海外試合の旅に出た。
南アジア大会(パキスタン・イスラマバード)、イスラミックオリンピック(クウェート)、アジア陸上選手権(インド・ニューデリー)と出場メンバーは若干入れ替わりながらも、私自身は一度もモルディブに帰ることなくひたすら旅の途中にあった。
さて、今日はそのクウェートの試合の合間に訪れた小さな遊園地での話。
大きさ的には須磨の水族園、もしくは王子動物園の遊園地と同じくらいの小さな遊園地ではありながら、そんなもの見たこともないモルディブの選手たちは初めての遊園地に大いに盛り上がり、キャーキャーしながらメリーゴーラウンドやぐるぐる回る椅子に乗ってはしゃいでいた。
さて、ジュースなんかもうれしく飲みながら尿意をもよおしてきた時である。
もともと、モルディブの人達は小便自体も座り小便をしているようで、マーレでの練習の合間にも、「コーチ!」といって自分の小指を立て(これがおしっこの合図)横っちょの防波堤に行き、座りながら用を足すのが通常であった。
した後には、海の水を手ですくい、ちょいちょいとおちんちんをきれいにする。
大便後ももちろん水で洗うし、1日4回のお祈りの時もきちんと、顔、手、足、口、耳なんかも水で洗ってきれいにするので、基本的にイスラムの人達はきれい好きな人達が多い。(と、私はモルディブ人を見ている限り思っている。)
なんと、クウェートの公衆便所・男性用はモルディブにはない、立ってする日本でもお馴染みのあの形。座り小便を常としている彼らにはしにくいことこの上なし、の感じでそれぞれチャックから一物を出し、がんばって用を足していた。
そんな彼らを面白がってみている時、便器ひとつひとつのしきりの上にじょうろのようなものがあるのに気がついた。
きちんとどちらかのしきりに上にじょうろは乗っていて、さて、なにをするもんなのかなあ、と眺めていると、用を足し終えた彼らはごく自然にそのじょうろを手に取り、まだズボンから出ている一物にじょうろを使って水をかけているのである。
げに清潔かなモスリム!
アラビア海のどんつきは、淀んだ海水が音もたてずに小さな波を作っていた。
誰も乗っていない海沿いのメリ-ゴーラウンドは物悲しさを漂わせていたが、日が暮れると、きっと子供を連れたクウェートのお父さんがやってくるのだろうと、想像した。
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