旧樺太庁中央試験所本館 (1)
ノボ-アレキサンドロフスク ナウカ通
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 ユジノ-サハリンスクから車で30分ほど北へ行くとノボ-アレキサンドロフスクに到着する。日本時代は小沼という呼ばれた地区である。ここに樺太庁が各産業試験所を統合して建設した中央試験所の跡地がある。当時の研究所建築でしばしば試みられた「インターナショナルスタイル」を意識した本館棟は、「科学の殿堂」という当時の呼称があるように、近代的な開拓を象徴する存在でもあった。戦後はロシア科学アカデミーがこの建物を利用し、海洋物理学・地質学研究所(IMGG)として利用された。現在、研究所としての機能の大半は、背後の新館に移転し、財政難から警察官養成学校の校舎として賃貸する予定とのこと。2000年11月現在では、校舎への転換補修工事が進行中であった。

 左右非対称で水平性を強く意識した外観構成は、原則として改変されていない。写真では分かりにくいが、オリジナルの陸屋根部分に木造の寄棟屋根をのせている。雨漏対策であるとのこと。

 玄関屋根下から主棟外壁を写した写真。何度か塗装の塗替えがあり、また一部に壁材の剥離が見られるものの、大きな破損は認められない。

 中央玄関部分。写真では分かりにくいが、扉欄間部分のアールデコ調のステンドグラスがきれいである。また、車寄部分の外壁には装飾タイル(テラコッタ)が貼られており、外観のよいアクセントになっている。

 塔屋部分の時計も健在だが、稼動はしていない模様。

 本館庁舎の背面部分。背面には正面のような水平帯がなく、それゆえにインターナショナルスタイルを踏襲しているとは言いがたい。本館建設工事は約4年半も継続し、その間に経費削減なども行われているため、「装飾」である水平帯は省略されたのかもしれない。
 なお、内部の様子は次のページで述べたい。



本館棟内部



日本時代建築の現状

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