旧樺太庁中央試験所 温室・牛舎
ノボ-アレキサンドロフスク ナウカ通
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 樺太庁中央試験所温室は、旧本館の南隣にある。平家建で一見すると小さな官舎のようにも見える建物であるが、この背後に鉄骨前面ガラス張りの温室棟が伸びている。
 本棟の屋根詳細。ペディメントなどには木造建築のような処理が施してあるが、本屋部分は鉄筋コンクリート造の建築である。
温室部分の外観。手前の赤い鉄柵部は後補だが、他の温室部分は日本時代のものをそのまま用いている。竣工当初は、この鉄柵部分にも同様の温室が存在していた。
温室と本棟との連結部。竣工当初は本棟の両側に温室があり、コの字型の平面構成をしていたが、温室の一部が失われているため現在はL字型の平面構成となっている。
 温室の側壁部分。当時は総ガラス張りであったが、現在は側壁部分にブロックを積んで防寒性能を高めている。通路の両側に広がる花壇も日本時代からのものを踏襲しているようだ。
 温室と本棟との連結部分。鉄筋コンクリート造の特徴を活かした美しいアーチ開口部は特筆ものである。
 調査は降雪のあった11月初旬であったが、温室内には様々な植物が元気に育っていた。現在も完全に温室として機能していることがわかる。天井部を走る配水パイプなどの一部も日本時代のものであるとのこと。
 中央試験所は、農業・林業・畜産業・鉱業などの総合研究所であったため、周辺には農場のほか、豚舎牛舎などが建設されていた。写真は本館そばにあった牧舎で1996年に撮影したものであるが、この撮影直後に焼失しており、1998年の調査時にはすでに存在していなかった。