
磯の鮑の片思いB
どうやらお友達が沢山出来たらしい。
磯の鮑の片思いB
カイが階段を下りる音。
そして耳を澄ますと、なにやら話し声。
また階段を上ってくる音。
耳をすまさなくても、それがカイだけでなく、また客とカイの2人でもなく。
複数の足音だと解った。
お友達が沢山出来たのね・・・・。
今までカイの家を訪ねるのは私だけだったのに。
と、少しだけ嫉妬を覚えつつも、まぁお友達だし?
は大人しくソファに座り、隣の部屋に入る数人の足音を聞いていた。
なにやら話で盛り上がっている。
それほど離れていないのに会話の内容は聞き取る事が出来ない。
どうしたものか。
私は何をすれば良いんだろう?
ってか、無駄足??
がボケッとそんな事を考えていると、隣の部屋の会話がふとやんだ。
は驚いてドアへと目をやる。
物音一つしない。
隣の部屋にいる全員がどうにかなってしまったのでは・・・?
なんてありもしない事を心配してしまうほど。
井戸端会議は終わったのかな?
「!!!???」
物音一つしなかった。
正しく言えば、物音はしなかった。
が、の目には恐怖映画の1シーンのような光景が映っていた。
が見つめていたドアが音も立てずにほんの少しだけ開き。
そこから覗いている黄色の瞳。
もちろんと視線がバチッとあう。
声をかみしめながら、はその目から視線をはずす事が出来なくなっていた。
カイではない。(こんな事しないよね・・・普通)
さっきの外国人さんでもない。(だってあの人は青い瞳だもの)
じゃあ・・・・誰??
ってかここは恐怖の館ですかい!!
と、恐怖に絶えかねてつっこんでみたり。
しばらく視線が合うと、ドアはゆっくりと閉じてまた物音一つしなくなった。
は動けないままでいたが、よくよく考えたらさっき新たに訪ねてきた人では??
にしても、そんな怖い事しないでよ・・・。
するとまた隣の部屋から話し声が聞こえた。
「どうだったネ?カイのガールフレンドは??」
「だから違うと・・・!!」
「いやー、悔しいがうらやましい限りだなぁ・・。なんかこう・・・青春??」
「レイがさっさとドアを閉めちゃったから、見れなかったじゃないですか!!」
「俺も〜!あ〜あ、見たかったぜカイの彼女〜!」
タカオは悔しそうにぶつぶつとつぶやいていた。
「貴様ら・・・。」
ボスッボスッボスッボス
カイは手元にあったクッションを勝手に盛り上がる4人に思いっきり投げつけた。
その中でレイだけはクッションを見事キャッチしたが、あとの3人は顔面に食らう。
「何だよカイ。別に俺たちはからかってるだけだぞ。」
「それが腹が立つといっているんだ!!」
ボスッボスッボスッボス
さっき投げたクッションがカイの元へと帰ってきた。
カイは見事すべてを食らう。
「解りました、そこまで言うなら彼女ではないという方向で・・・ね!皆さん!!」
「おっし!じゃあ俺が早速・・・。」
「どぁほ!!」
隣の部屋がやけに騒がしくなったのは、さっきの出来事から少したったときだった。
やっぱり何を話しているかは解らないけど・・・。
話が盛り上がっているのか・・・それとも言い争っているのか・・・。
の方はと言うと相変わらずボケッとしている始末だった。
だってやる事ないんだもの。
カイに勉強を教えてもらうために来たのに。
当の本人は私をほったらかして、隣の部屋で盛り上がってるし・・・。
あぁ、帰ってしまおうかな。
ドゴッ!
『帰れ貴様ら!』
『ひどいネ〜カイ。』
『まだ来たばかりじゃないか!』
『そうですよ!』
『短気はダメだぜ!』
ドアの開く音、カイの怒鳴る声。
何を言い争ったのか解らないが、何だかただならぬ雰囲気には肩を潜めた。
何?喧嘩してるの??
は腰を上げてそっとドアノブに手をかけた。
別に野次馬とかじゃなくて・・・その、止めに出ようかと・・・。
男の子の喧嘩だしね。
殴り合いとかになっちゃったら怖いしね。
止められるか解らないけど・・・何もしないよりはいいと思うし。
そっとドアノブを押す。
「あの〜・・・どうかしたんですか??」
ドアから顔を出した瞬間、全員の目がへと向けられる。
「すみません、間違えました。」
と、頭を引っ込めたい衝動に駆られるが、ここまで出てしまったら引っ込みようがない。
「喧嘩ならやめた方が・・・その・・・。」
「喧嘩なんてしてないさ!なぁ、カイ!!」
長い黒髪を後ろで束ねた少年が、凄い形相(?)のカイににっこりと同意を求めた。
カイは首を横にも縦にも振らず。
カイからは何か威圧のあるオーラが放たれている。
これを喧嘩と言わずに何という。
「さっさと帰れバカども!」
そう言うと、カイはずんずんとさっきまで一緒に井戸端会議をしていたと思われる4人を階段へと押しやった。
「何するねカイ!!」
「そうだぞ!もうちょっと俺たちを丁寧におもてなししろよ!」
「そうですよ!って・・・うわぁあぁあぁぁ!!」
ドカドカドカっ
あぁ、落ちたよ1人。
残りの3人も無理やり玄関まで追いやり、ドアをばたんと閉める音が聞こえた。
結局彼らは何故言い合っていたのか。
喧嘩だったのか、そうじゃないのか。
何も解らないまま、はドアから頭を出してカイが階段を上ってくるのを待っていた。
しばらくして、ゆっくりと階段を上って着る足音が聞こえてくる。
このあとカイがの相手をしてくれる・・・だなんてこれっぽっちも思っていなかった。
だいたい何を言われるか予想がついていた。
カイの姿が見えると、はすっと立ち上がった。
「私も帰りますとも。」
帰れって言われる前に帰る事にした。
これ以上カイの機嫌を悪くするのは、半ば自殺行為だと本能的に感じていた。
〜続く〜
コメント
ってか、もう本当に意味が分からなくなってきている状態です。
ここで終わっちゃダメですか??(オイ)
ダメですよねぇ・・・(くすん)
っか今回ちょっと長めですが。
例の4人も登場・・・て、キョウジュ−&タカオは相変わらず出番が少ない。
そしてやっぱり中国人が出しゃばる。(死)
まぁ、この4人との出会いが、話にさらなる進展をもたらしてくれれば・・・いいですね。
