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Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2004年4月8日(木)
【第21段】 逆転サヨナラ

済美高校が優勝候補の東北高校に、9回裏4点差のビハインドを跳ね除けて逆転サヨナラ勝利、豪腕ダルビッシュが守るレフトの頭を超えていった、済美のスラッガー高橋くんの逆転サヨナラ3ラン。劇的勝利でベスト4進出を果たした済美、そしてそのまま優勝へ突き進んだ今年のセンバツ高校野球。そして今季の03-04シーズンCLにも「済美」は居た。1チームだけでなく欧州各地に3チームも・・・。劇的な・・・いや、シナリオでもなかなか書けない逆転勝利、波乱、ジャイアントキリング、ビッグクラブ退治が相次いだクォーターファイナル2nd Leg。チェルシーが壁を破った。ジュリがやってくれた。ヴァレロンが踊り明かした・・・。リュインデュラがヒーローにはなりきれずリヨンの失速したパフォーマンスに無念さは残るものの、初モノ好き、”アンチビッグクラブ”でアップセット好きには応えられない、CLの醍醐味あふれる今回のクォーターファイナル2nd Legであった。

「○○が勝ち上がってこないとCLがつまんなくなる」って言う人もいて、今回の場合はこのテの発言をする方も実に多かったことだろう。ことサッカーの見方がヒネくれている自分にとっては、こういう方がおっしゃる”つまらなくなる”展開が大好きなのである(爆) 今後CLをケーブルで視聴する人とスポーツ紙を買う人が減るだけなので・・・って、レアル、ミラン、アーセナルって文字が出せなくなるメディアには大打撃か(笑) いや、メディアで記事書いてる記者やTVのコメンテーターも内心、こういう展開を期待していた人も少なくなかったと思いますよ。ただ「モナコ勝つ」よりも「レアル負ける」、「デポル勝つ」よりも「ミラン負ける」って書いた方がお金になりますからね。中堅クラブが潤うよりも、経済効果がないと”つまらない”ですよね。別にマドリーが勝ってもイトーヨーカドーや西友がセールやるわけじゃないけどさ。モナコやデポルが勝っても飛び上がって喜ぶことが出来ない・・・本音を言えないメディア関係の人のお気持ちも居るのかも・・・たぶんお察しします。CLの感想は自分の感じた感想とは逆に受け取る人もいるはず。表裏一体なのである。こういう展開を”つまらない”と受け取る人が居る中で、その裏では”おもしろい”と受け取る人が居ることもまた然りなのである。ただ、その割合は圧倒的に前者の方が多いんだろうけども(笑)

かといって自分としては昨季のCLのほうがクォーターファイナル以後「つまらない」と声に出していたものであるが・・・(汗) アヤックスがカラむとまた・・・他人事ではなくなっちゃうから(爆)・・・じゃあ、2002年のときにさんざん言われた「オランダが出ないとW杯がつまらない」という発言はどうなんだ!?ってツッコまれそうだけど・・・主語が”I”や”Je”であることを明示しないと、特に主語が複数の”We”や”Nous”、不特定多数の”It”や”Il”だったりすると・・・このフリだと、「いや、オレは違う!」って買い言葉にハマりがち。パブやBBSでよく口論になるパターンになりがちですね。「自分は〜と思うけど、あなたはどうですか」という所まで付け足して。オランダが好きな人も居れば、逆にそうではない人がいるのも当然なので。「オランダが出なくて良かった」と思ってる人もいるはず。どちらがどうとかは、神様ではないので正解はわからない。ただ「自分は”オランダが出ないとつまらない”けど、キミはどう?」とキャッチボールをするのが無難ではないかなぁと思います。少なくともアイリッシュパブでギネスビール飲んでいる場合はそうするようにしてます。まあ、このテのネタは言い出すと「朝まで生○○」に入っちゃうので回避して・・・。それではハイライトを述べさせていただきます。

AASモナコ 3-1(total 5-5) R.マドリッド [4/6(Tue)]
得点 【マ】ラウール(36') 【モ】ジュリ(45'+1', 66')、モリエンテス(48')
春の珍事か・・・珍しくスタジアムを満杯にしたルイU世スタジアムで行われたリターンマッチ。最低でも2点差以上の勝利を義務付けられたモナコ。ベンチには、なんと今季「再生不能」とまで言われる大怪我を負ったノンダが・・・奇跡的な回復を見せてベンチに名前をた連ねた!マドリーは出場停止のベッカムの代わりにボルハがボランチに。そしてロナウド、R.カルロスが復帰。故障のDFスキラッチと累積のMFベルナルディ、2人の欠場が響くと思われるモナコはジュリ&ロテンの両サイドにモリエンテス、そしてプルソという高さを有した攻撃陣。主審はPKを演出させたら世界一の”八っちゃんたこ焼き”コッリーナさん。

試合が始まるとプルソが左サイドに開いてボールを受け、サイドバック・M.サルガドの空いたスペースを生かしてプルソがチャンスメイクしようというシーンが目立つ。モリエンテスもFKのシーンで抑えのきいたシュートを古巣に浴びせ、1st Leg同様気迫を見せる。マドリーはジダンがボールテクニックを随所に見せて、華麗なドリブルの”ファンサービス”を見せながら90分・・・時間が過ぎるのを待つような感じ。静寂を破ったのは前半36分・・・ジダンとロナウドのパスワークにモナコDFがひきつけられた所を・・・スルッと顔を出したラウールがモナコのスキを突くゴール。モナコは痛い先制点を許してしまった。その後もマドリー中心にポゼッションが進む中・・・モナコも前半終了間際に反撃。前半ロスタイム、エブラのセンタリングからモリエンテスが落としたボールをダイレクトで放ったジュリ、このミドルシュートがR.カルロスに当たってゴール!!後半に向けわずかな望みを繋いだモナコ。

そして後半、モナコがアドヴァンテージを取る!後半開始3分の48分。右サイドから上がったクロスをモリエンテスが肩越しにヘディングし、これを決めた!ボールキープに終始するマドリーの選手の表情から緩やかな笑みが消えた。あと1点を獲りにいきたいモナコ、デシャン監督は次の一手をどうするか・・・!?そして60分、ルイU世に・・・彼を待ちわびたスタジアムの拍手。プルソに代えてモナコのエースストライカー、コンゴ代表FWシャバニ・ノンダをついに投入!ここに来てモナコに役者が揃った。1st Legの反省を生かしたか、後半でも息切れのないモナコは攻め続ける。報われたのは66分。合計5-5で並んだ、アウェイゴールでモナコが上回ったゴールを決めたのはモナコの主将ジュリ!イバーラがロベカルを振り切りゴール前へパス、ゴール正面でボールの方向を変える、自らの股を抜いてのヒールを見せGKカシージャスのゴールマウスを破った!マドリーの選手の表情に脂汗が見えた!たまらずボルハに代えてソラーリを投入、慌てて攻撃の形を作り始めるマドリー。そして「白い巨人」を撃ち落す予感で震えだすモナコ・・・緊迫感の増した後半にスタジアムも息を飲む。そして獅子奮迅のジダンから74分、正確な左からのクロスを走りこんだラウールが合わせてゴール・・・これはオフサイドに救われる!攻めあぐねるマドリーをあざ笑うかのように、モナコはベッカムもマケレレも居ないマドリーの中盤の底を掻い潜り、E.シセを効かせてカウンターから3vs3のシーンを数多く作り・・・イバーラがクロスを上げる、ノンダがループシュートを狙う!早く試合が終わって欲しい!昨季のベスト8「アヤックスvsACミラン」2nd Legを見ているかのよう。大番狂わせ、ジャイアントキリングに期待が膨らむカウントダウンは残り10分・・・。アヤックスは終了間際で力尽きたけど、モナコはこのまま頑張ってくれ!エル・ファキリと交代、この試合最大の功労者、ジュリもスタジアムに両手を挙げてピッチに下がる。古巣に「リヴェンジ」を果たしたモリエンテスもアデバイヨールと交代。デシャン監督と笑顔の抱擁を交わす。残り3分、1分、ロスタイム・・・いつもは閑散としたルイU世に「Allez!Allez!(行け!行け!)」の大歓声が上がる!ロスタイムになってもノンダとアデバイヨールで攻め続けて試合終了のホイッスルを待つモナコ!そして・・・モリエンテスのモナコへのレンタル放出をいまさら悔いてももう遅い!自慢のFWロナウドを完封され、ケイロス監督を、銀河系最強軍団を失望に追い込む運命の笛が天を突く!

シェフチェンコ&レブロフの2トップ、あのディナモ・キエフがマドリーをCLベスト8で破って以来、マドリーは5シーズンぶりのベスト8止まり・・・「奇跡」が起きた!故郷の南仏に沈んだジダン。親友モリエンテスに討ち抜かれたラウール・・・「済美vs東北」の9回裏は・・・ヨーロッパの大舞台・CLにも存在したのだ!これは決してアクシデントではなく、攻撃力に攻撃力で対抗したモナコの「style」の結果だ。経営不振でチーム存続の危機にあえいでいた小兵モナコが・・・大軍マドリーをうっちゃって、堂々と攻撃で倒してセミファイナルへ!!フランスリーグの僚友リヨンも2点のビハインドがあるものの、ライバルの快進撃に・・・この試合に大きく勇気付けられたことだろう!ここに来てジュリ、ノンダと復活し「神風」も吹いたモナコは、長らくヨーロッパの舞台で低迷が続いたフランスリーグにも歴史的な1ページを開いた。この「歴史的瞬間」を見ることを許された17500人のルイU世スタジアムの観衆1人1人でさえも、その千載一遇のラッキーチャンスに出会えたことに世界中のサッカーファンからの羨望を浴び続けることだろう。

Bアーセナル 1-2(total 2-3) チェルシー [4/6(Tue)]
得点 【ア】レジェス(45'+1) 【チ】ランパード(51')、ブリッジ(87')

この試合前にFAカップで宿敵ユナイテッドに敗れたアーセナルはベルカンプを外して故障明けのレジェスをアンリとの2トップに、さらに指を骨折したリュングべリもスタメンに名を連ねる。対するはハッセルバインク&グジョンセンの2トップで背水の陣に臨むチェルシー。野心あふれる険しい表情のベンゲルと、遠くを見つめて虚ろな表情のラニエリ・・・ロンドンダービー注目の第2ラウンド。

得点が必須なチェルシーが前がかりに攻めてアーセナルがそれを受けつつ様子を伺う・・・という前半の戦いっぷりは予想通りかな。40分過ぎにアーセナルがやっとボールを回し始めたくらい。さすがに前半ロスタイムにローレンのクロスからアンリのヘディング、ゴール正面のリュングべリが横に流してレジェスがゴール。ほぼプラン通りに試合が進むベンゲル采配。ラニエリの表情がさらに曇る前半終了。

後半、ラニエリはグロンケアーを投入して流れを変える。得点に飢えていたチェルシーにゴールを与えたのはまたしてもアーセナルGKレーマンのミスか!?MFマケレレの遠めからのロングシュートをパンチではじくもボールが走りこんできたチェルシー主将ランパードの正面へ。レーマンが飛び出し無人となったゴールにランパードが押し込んで同点とする。プレミア勢同士の対決ながら、アーセナル、チェルシー双方がこれまでCLで苦しめられてきたCL決勝トーナメント2nd Leg独特の緊張感が、この試合もハイバリースタジアムを包み込んでいく。失点が許されなくなったベンゲルは選手交代など簡単に動くことができない。決定機を作り続けるのはチェルシーだがなかなかゴールまでは至らない・・・。残り10分、ベンゲルが切ったカードはベルカンプ。いまひとつ冴えが見えないアンリを珍しくベンチに下げる。これに対しラニエリはダフに代えてジョー・コール、そしてハッセルバインクに代えてクレスポを、攻撃のカードを2枚変えて一気に勝負を仕掛ける。グジョンセン!決定的シーンは82分、J.コールがマイナスに出してゴール前の完璧なお膳立てのボールをグジョンセンが押し込むも、A.コールがなんとかゴールライン上ギリギリでクリア。ヒーローになり損ねたエイダルを尻目に決勝ゴールが生まれたのは87分、大きなサイドチェンジで上がってきたブリッジ、そのグジョンセンからのゴール前のワンツーで・・・アウェイでの2点目!ハイバリーを沈黙させる逆転ゴール!FAカップはおろかCLまでも逃し・・・ヨーロッパのサクセスストーリーをひたすら駆け上っていたベンゲルが頭を抱える。

98年ワージントン杯以来のアーセナル戦勝利を飾ったチェルシー。チェルシー戦過去17戦負け無しだったアーセナルは、ここにきて・・・最も大事な”チェルシー戦”を落としてしまった。波乱といっていいだろう。アーセナル陥落。苦悩が続いたラニエリの目に涙!億万軍団チェルシーが底力を見せた!ロシアンマネーが実を結んだ夜。ラニエリは窮地から立ち直り、逆にベンゲルは一転して窮地に・・・両監督の運命をも変えた夜。ロンドン地下鉄Underground、ディストリクト・ラインのチューブは歓喜に包まれ、ピカデリー・ラインのチューブは悲しみに沈んだ。”主役”を食ったチェルシー、”主役”を食われたアーセナル・・・ロンドンを二分し、ロンドンならず世界中の注目を浴びたロンドンダービーはまた、Zone2の明暗を分けた夜となった。


@リヨン 2-2(total 2-4) FCポルト [4/7(Wed)]
得点 【ポ】マニーシェ(6', 47') 【リ】リュインデュラ(14')、エウベル(90')
「平常心を取り戻す」・・・フランスリーグ王者・OLは赤一色に染まった本拠地ジェルラン・スタジアムで巻き返しを誓う。前日、同じフランス・リーガアンのASモナコの歴史的快挙に続けるか!?自信満々のマウリーニョ監督&鉄壁の布陣/ポルトを破ることが出来るか・・・。今季公式戦で初めての試み・3バックにマルーダを”本職”の中盤に上げ、FWはリュインデュラとエウベルのコンビで臨むリヨン。スピード性に劣るベテランDFジョルジュ・コスタがスタメン復帰。国内アウェイ戦でついに黒星を喫し、ケガ人も続出しはじめているポルト。2点差をどこまで詰めるかリヨン、2点差でどこまで逃げ切れるかポルト・・・両国リーグの威信もかけた、双方ベンチの選手も含めた総力戦が予想された。

立ち上がり前半4分に早くもリュインデュラが・・・というシーンがあるもエウベルとの呼吸がわずかに合わずオフサイド。その後リュインデュラがまた相手ゴールへフィニッシュまで持ち込みリヨンがポルトを研究した成果を見せる。しかし・・・ジェルランに冷や水を浴びせたのはマニーシェ!パリからの熱い視線を浴びせる来客もいるであろうデコからのスルーパス・・・先制ゴールを獲りにいくはずが早々とポルトにアウェイゴールを献上してしまったリヨン・・・。あまりにも早い時間帯での失点にジェルランが静まりかえってしまう。それでも・・・ピッチ上をひたすら縦横無尽に動き回りゴールを嗅ぎ付けるこの男には早々の失点も関係ない!マルーダの本来の左サイド突破でチャンスメイク。ゴール前の群衆をかぎ分けてゴール!にわかにジェルランに歓声が蘇る。ポルトはFW陣が中盤に下がり左サイドのマルーダを早めにケアして修正を図る。こうなればリヨンのもう一つの必殺技・MFジュニーニョのドライブが効くフリーキックである。下手に足をかけてペナルティを食らうことも許されないポルト守備陣。セーフティに徹するポルトに、リヨンは徐々に・・・再び攻守のリズムを掴みかけていく。左からマルーダ、右からエッシェン、そして中央からリュインデュラ・・・さらに後ろからジュニーニョ、ドラソー、DFからベルト、エジミウソンまで・・・点を獲りたい時間帯/前半20分にはリヨンの波状攻撃も見られた。先を顧みないほどにハイペースなリヨンの攻撃は続く。大舞台に強いエウベルも”ゴール争奪戦”に参加。だが・・・それも長くは続かない。リヨンの足は止まり始め、個々の選手の呼吸も狂い始める・・・ポルトが高い位置でボールを奪い、またも素早く修正を施す。そればかりか前がかりになるリヨンの裏をつくポルトが決定機を作る。カルロス・アウベルトがエジミウソンと競り合ったシーン、なんとかPK裁定は無し・・・これに前半ホイッスル後主審に抗議したポルトGKバイーアがイエロー。前半16本のシュートの雨をポルトに浴びせるもわずか1得点に終わり、ポルトの冷静さを脅かしきれなかった前半のリヨンであった。攻撃のペースが落ち始めてからは選手1人1人がフィニッシュを決めたがり精度の無いシュートになりがちであった前半。中盤の数的優位を生かしてリズムの良い時間帯もあったのだが・・・若手監督の星ル・グエンは後半、3点を獲りに・・・どういう手を打つのだろうか!?

後半・・・またも開始直後にポルトがリヨンに鉄槌を下す。またもデコからフリーのマニーシェへ。アウェイゴール2点目。前半と同じく後半も・・・出鼻をくじかれた。マニーシェのこのゴールがル・グエンのリヨンベスト4進出へのすべてのゲームプランを奪ってしまったようだ。赤色に染まるスタンドの中、ピッチに躍動したのは青色のユニ。ジュニーニョはまたしても途中交代。前半はボールを”持つ”サッカーが、後半はボールを”持たされる”サッカーに・・・シュートすら撃たせてもらえなくなり末期症状に陥ったリヨン。たまらずDFエジミウソンがイエロー2枚で退場。万事休す・・・。90分マルーダのクロスからエウベルのヘッドも笑顔無し。家路に急ぎスタンドの階段を上がるOLサポをわずかに立ち止まらせたに過ぎない。試合終了のホイッスルが吹かれた時・・・すでにリヨンの街には静寂が戻っていた。リヨンの街が静寂を取り戻すのに90分は十分すぎる時間であったようだ。

24本のシュートを被弾しながら、リーグ覇者対決はポルトガルリーグ覇者・FCポルトの完勝。ル・グエン采配の完敗・・・。モナコの快進撃に続くことが出来なかった。リヨンの未知の世界への挑戦は敵将マウリーニョの「鉄仮面」を崩すこともなく、欧州におけるさらに上の存在を静観せざるを得ず、クォーターファイナルで終わってしまった・・・。

CデポルティボLC 4-0(total 5-4) ACミラン [4/7(Wed)]
得点 【デ】パンディアーニ(5')、ヴァレロン(35')、ルケ(44')、フラン(76')

両軍ほぼベストメンバーで臨むリアソールのリターンマッチ。赤×黒から青×白のスタジアムに移っても・・・サンシーロの、あの後半開始直後の「8分間」怒涛のゴールラッシュの余韻がいまだに残るリアソールでの2nd Leg。図らずもこの試合がリーガとセリエ、欧州を代表するリーグの生き残りをかけた戦いともなった。失点は「即敗退」を意味するデポル。デポルはヴィクトルとルケの両サイドでいかにミランDF陣を破れるか。どれだけ中央のテクニシャン・ヴァレロンにスペースを与えられるか・・・がカギとなる。

開始5分、デポルが望んだ電光石火の先行攻撃が実を結ぶ。先制といえばやはりこの男、パンディアーニだ。サイドから供給されたボールをゴール前で絶妙なトラップ!反転してマルディーニをかわし、GKジーダが守るミランのゴールマウスを破った。ヴァレロンがためて、ルケ、ヴィクトルが開いて撃つ!「世紀の大逆転」に向け、早くも押せ押せムードで意気上がるデポル!!互いに寸分たがわぬボールタッチ、相手に休息の間すら与えない、微細なミスも許されない張り詰めた試合展開となっていく。とりわけデポルの鬼気迫るオーバーペースに息を飲む。そして35分!早く2点目が欲しかったデポルにゴールをもたらしたのはヴァレロン!これも左サイドから・・・ルケの素晴らしいクロスに頭で合わせてフィニッシュ!「世紀の大逆転」へ一気に王手をかける。リアソールで超絶ミラクルを起こせるかデポル!?破壊力のある、躍動感溢れるデポルのオープン攻撃にリアソールのスタンドのざわめきが止まらない!そして・・・一気に王手をかけてしまった44分、今度はルケだ!GKモリーナからの”ダイレクトパス”、不可思議に飛び跳ねるワンバウンドのボール。処理を誤ったミランDFを見逃さず、このボールを奪い去ったルケが走りこんでカフーを振り切ってゴール!あのサンシーロの「8分間」の貯金を帳消しに・・・「世紀の大逆転」が現実のモノに・・・この時点でアウェイゴールでデポルがミランを上回った!昨季のQFアヤックス戦同様、ベスト8で窮地に立たされたミラン。ガリシアの強豪による、ファンの想像をはるかに超えた奇跡の前半はリアソール大観衆の充足したサティスファクションに包まれて終了!

後半、今度はデポルが一転して1点を「獲り」にいくのか「守り」にいくのか・・・注意すべき後半開始直後の時間帯はカカー、ピルロ、セードルフを制してケアすることができたデポル。アンチェロッティはゲームメーカーのピルロを下げてセルジーニョをサイドに配し、ゲームにスピードを求めた。しかし後半も巧みに相手を翻弄し試合の主導権を握るのはデポル。65分、イルレタ監督はベストコンディションとは言えなかったルケをベンチに帰してフランをピッチに送る。対するアンチェロッティもFWトマソンに変えて、一発勝負のインザーギを投入。しかしピルロを失ったディフェンディングチャンピオン・ミランはボールの所在なく、依然としてデポルがボールを操る。くすむ赤色、映える青色・・・リアソールは「世紀の大逆転」に向けて着々と時を刻んでいく。途中交代の選手でも両者は明暗を分けた。サイドを強化したはずのセルジーニョが姿を消すミラン、対してデポルは76分、右からヴィクトルのクロスでサイドチェンジするところをDFカフーが防ぎきれない。ルケに代わって途中出場フランがこのボールを獲ってゴール前に切れ込んでシュート!カフーの足に当たったボールがミランのゴールマウスへ!あのUEFAカップ、PSG戦4-0(total 4-3)を彷彿させる・・・いや、それ以上の「世紀の大逆転」はついに現実のものに。最後のカード、ルイ・コスタの渾身のゴールもはじかれるミランはツキも無し。ミランの背中をとうに追い越し、颯爽と抜き去った快足デポル!!リアソールのスタンドは居ても立っても・・・観衆は皆立ち上がって来るべき”スタンディングオベーション”に備える。86分セルヒオの交代シーンですでにリアソールのボルテージはMAXに近づく。終了間際のミランの攻撃も、出番が少なかったデポルDF陣にスポットを当て高揚させるに過ぎない。昨季のCL覇者ミランが音を立てて崩れる!後半ロスタイム。ヴァレロン→ジャウミーニャの交代でリアソールは大拍手。一足早いスタンディングオベーション。ロスタイム4分・・・終始ゲームを支配しきったデポル!デポルのチーム史上に残る大逆転劇、いや、欧州サッカー史上に永遠に残る「世紀の大逆転」が現実のものに!歓喜の瞬間は目の前だ!ロスタイム4分・・・ついに試合終了のホイッスル。

これほどの大逆転劇が2nd Legに用意されていたとは・・・期待していたとはいえ驚きは隠せない。予想は出来ても「世紀の大逆転」が現実のものとなって言葉も出ない・・・!グループリーグ最少失点、決勝Tでゴール量産のミランの行き着く先はリアソールのゴールラッシュ。イタリアキラーが今夜も仕事を全うした!セリエ全滅の引導を渡したのもデポル!ハイクオリティなサッカーでデポルティボ圧勝!完勝!初優勝に向け大きな一歩!今夜はリアソールの勝利の雄叫び、称賛の大歓声が鳴り止まないだろう。デポルティボも「逆転サヨナラ」でセミファイナルへ!

前段【第20段】でも書いたけど、モナコとデポルについては逆転勝利を予想していた。ロベカルにM.サルガド、カフーにパンカロ・・・ジュリとロテン、ヴィクトルとルケと優秀なサイドアタッカーとサイドスペースをよく空けてくれるサイドバックとの組み合わせ。昨季のミランならガッチリとDFラインを揃えてきただろうけど、今季のミランならデポルも・・・、ましてマドリーの守備とモナコの両サイドなら・・・という期待を持っていた。とはいっても願望の域を抜け出せない程度の素人予想で、これが「賭けるんならどっちや!?」って時に・・・穴馬狙いであっても、結果が分かっててもなぁ。モナコやデポルにお金を張る勇気は無かったかな。賭けてないっすけど。もしも・・・。 それ以上にチェルシーにはベット出来なかった!【第6段】で書いた、イングランド行ったときにチェルシーには小金を稼がせてもらったんですが、ここでチェルシー勝ちに賭けるのは頭に無かったなぁ。ココは思いっきりハズしました。アーセナルを破るというのは予想するのも不可能だったなぁ。まだまだギャンブラーにはなりきれないなぁ・・・(笑) リヨンは今回のベスト8の中で一番期待してたし思い入れもあったから・・・ココも大ハズレ。QF予想は良く言えばトントンでプラスマイナスゼロかな・・・いや、モナコとデポルの配当オッズが高いはずだからプラスかな・・・?英ブックメーカーで賭けたかったなぁ!もし賭ける勇気があれば・・・自分が潤っちゃシャレになりませんです。失礼しました(爆)

セミファイナル(準決勝)は FCポルトvsデポルティボ、ASモナコvsチェルシー(4/20(Tue)-21(Wed), 5/4(Tue)-5(Wed)) で行われ、注目のファイナル(決勝)はドイツ・ゲルセンキルヘンのアウフシャルケ-アレーナで5/26(Wed)に開催される。 昨季はクォーターファイナルで興味が尽きたCLだが、今季はセミファイナルでますます惹きつけられる魅力あるCL終盤になって嬉しい限り。心躍るばかり!準決勝にふさわしい、たまらない顔ぶれだ!ここまでよく勝ち残ったこの4チームには感謝したい。そして、QF同様に珠玉のセミファイナルを期待する。

さらに、もしかすると・・・【第2段】で書いたサン・ラザール駅界隈のイタリアンレストランで、食べたくもないペペロンチーノと飲みたくもないイタリアワインと共に見たあの「8-3」のショッキングなスコア。あの「ASモナコvsデポルティボ」がドイツ・ゲルセンキルヘンで・・・CLファイナルで”リターンマッチ”が実現するかもしれないのだ!そう思うと興味は尽きない。このカードはもう一度、じっくりと見てみたいのもやまやまである。今季のCLはココからさらに面白くなる!

・・・むろん、「私は」である。 Comment allez vous?

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