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今夜の番組チェック

Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2004年4月16日(金)
【第23段】 アイントホーフェンの幻

今シーズンのCL開幕直前にアイントホーフェンへ行った。このHPで知り合った、のーざんさんご夫妻のお住まいに図々しくも転がり込んでしまった。遅ればせながら、のーざんさんご夫妻には一宿一飯の礼、どうもありがとうございました。しかも、ご新婚の貴重な時間を割いて下さり・・・。

その日の夜、アイントホーフェン駅からPSVのホームスタジアム・フィリップ・スタディオンとの間の道、「PSVvsユトレヒト」を観に行くサポーターの行列が出来ていた。道すがらには騎馬警官もお目見え。聞けば、”やんちゃ”なプチフーリガン・ユトレヒトのサポーター対策。アウェイでスタジアムにすら入れないサポーターが試合直後に早速、スタジアム周辺でプチ暴動を起こすとのこと。カッポカッポ・・・と音を鳴らして馬は行く。なので、道には馬フンが散在していた。暴動を取り締まり、フンを撒き散らす・・・欧州の「古き良き(?)時代」を垣間見たような気がする(笑) この日、チケットはすでにSOLD OUT。オランダリーグのサッカー観戦には「フーリガンでは無い」証明を示すID・クラブカードが必須である。オランダはサッカーチケットの現地調達が最もしづらい国である。「もしかすると当日売りが・・・」との淡い期待もチケットは無し。試合開始5分前というのに、シーズンチケットを買っている常連サポは入場門のセキュリティチェックに並んでいる。焦る様子もない。「どうせ試合開始直後は点が入らねェよ。」という感じ。アルコール類はスタジアムの中には無い。これもフーリガン対策。日本の野球場みたいに売り子さんが「ビールいかがっすかー!?」とも言おうものなら大変だ。そのスタジアムは血の雨を見ることだろう。日本は安全な国だ。サポーターもスタジアム周辺のパブでしっかりと”給油”してからスタジアム入りする。アルコールがちょうど抜け始めるころに試合は動き出す。

「せめて雰囲気だけでも・・・。」 正面入口の柵の間からわずかにフィリップ・スタディオンのピッチが見える。11番・・・ロッベンだ。練習をしている。そのくらい。「晩メシ食いますか。」・・・空腹に身を任せ、フィリップ・スタディオンを後にした。帰り道、世界的な電機の大手企業Philipsの工場沿いを歩いていると、背中から「ドオォッ!!」という歓声が聞こえた。「ゴールみたいっすね?」「ファンファーレ鳴ってますね。こりゃPSVですね。開始10分かぁ。ケジュマンかな?」・・・夜のスポーツニュースで、予想通りこのゴールはケジュマンであった。マッチデイのアイントホーフェン、リアルタイムで試合が行われている時、ご夫妻とともにグリークを食べた。ギリシャ料理である。インドネシア料理を食してみたかったのであるが、「昨日に食べ放題で・・・」とご夫妻がカブってしまうのでパス。待ち合わせに使った名前だけの日本料理屋「YOKOHAMA」は最初からパス(笑)・・・またグリークがイタリアとは一味違ったオリーブ系の地中海料理で、肉、野菜、ご飯は一皿に盛られたプレート。ボリュームも十分で美味しかった。あと食前酒がけっこうなもので・・・。アイントホーフェンの夜はスタジアムの喧騒をよそにグリークに舌鼓。夜も深くなると、オランダ第5の都市、工業都市アイントホーフェンは教会の鐘の音が静寂を破るのみの閑静な街に戻っていた。

のーざんさんの”お宅”でTVを見た。オランダはケーブルを含めてチャンネル数が多く、周辺のドイツやベルギーのTVも見られる。夜ともなれば、どこかのチャンネルをザッピングして回せばサッカー番組をやっている。サッカーに事欠かない便利な国である(爆) のーざんさんにPSVのクラブカード申し込みの書類を見せていただいた。ここではPhilipsの社員証やPSVのクラブカードが、アイントホーフェン市民の「証」になるようだ。「来週、CLの開幕戦が(フィリップ・スタディオンで)あるんだけど、日本に帰っちゃうんですよね〜。」 自分はフィリップ・スタディオンのPSVのオフィシャルショップで、2ユーロの”PSVボールペン”を買った。アイントホーフェン土産だ。この翌週、2003-2004シーズンのCLが開幕した。昨季ベスト8入りし旋風を巻き起こしたアヤックスは、アウェイでいきなり昨季の欧州王者ミランと対決。

「アヤックスは厳しいですね。サンシーロでいきなりミランと・・・。でも、PSVはイケるでしょ?」 PSVは初戦をホームスタジアムのフィリップ・スタディオンで迎える。相手はフランスリーグ・ディヴィジョン1の2位チーム、ASモナコであった。そしてPSVは初戦、ホームでASモナコに1-2と敗れる・・・。

思えば今季CLのグループCはASモナコ、デポルティボ、PSV、AEKアテネの4チーム。この内の2チームがのちにベスト4まで進出、しかも欧州全土を驚愕させる大逆転劇を演じての勝ちあがりであるから、PSVとしては今季も・・・決勝トーナメント入りが露と消えてしまった。モナコに敗れた後も第2節でデポルにアウェイで0-1の負け。AEKアテネ戦に連勝するも、折り返しの第5節、ASモナコ戦をドローに終わり1位抜けならず。グループC最終節、フィリップ・スタディオンにデポルを迎え3点差以上の勝利が義務付けられたが、2点を先行した後2点を返されて、終盤に1点勝ち越し3-2で勝利するものの対戦成績でデポルの2位通過を許した。PSVは今季もグループリーグ敗退・・・UEFAカップに回り、ついこの間までベスト8進出で勝ち残っていたもののニューカッスルに敗れて、欧州の表舞台から姿を消した。

「今季はイケるかも?」から「今考えると今季はムリだ。」・・・ポジテイブアーティスト「TEZZ(テッツ)」から、ネガティブ芸人「四MEN楚歌」へ・・・PSVを取り巻く状況は一変した。フランスリーグに所属するも最もサポーターの熱狂度が低いチーム・ASモナコは、クォーターファイナルのR.マドリッド戦の大逆転により、一夜にしてフランス全土を熱狂させる存在に変わった。この前にもASモナコは8-3のスコアのデポル戦でフランス全土を驚かせている。アンビリーバボーの連続である今季のモナコ、3度目のCLセミファイナル進出。相手はチェルシー。どうなることやら??

1-0 スパルタ・プラハ/4-0 ラツィオ/2-0 べジクタシュ/1-0 シュツットガルト/2-1 アーセナル・・・

上のスコアは今季CLのここまでの、チェルシーの「アウェイ」における全成績である。ホーム&アウェイの有利不利が最も如実に現れるチャンピオンズリーグにおいて、このアウェイでの結果は凄い。クォーターファイナルでアーセナルのピレスにゴールを決められるまで、今季CLのチェルシーはホームで戦うチームに1点すら許していなかった。現在に至るまでも、アウェイ全勝である。むしろスタンフォード・ブリッジでのホームゲームの方が計5試合で2勝1敗2分と成績が悪い。グループリーグでは攻撃的なサッカーを展開していたチェルシーも、決勝トーナメントに入ると手堅いサッカーに変わってきた。これはイタリア勢が消えてもあのサッカーは消えていない・・・「カテナチオ」は今季もまだ残っている。

モナコとしては1st LegとなるホームのルイU世スタジアムで、チェルシーの「カテナチオ」を破りたいところだ。チェルシーにもその不安要素はある。1つはGKグディチーニの不在。第3GKアンブロージオを使わざるを得ない”GKの不安”だ。アーセナル戦はなんとか乗り切ったものの、モナコにはゴール正面で競り合いに強いFWモリエンテスが居て、さらにプルソ、ノンダ、アデバイヨールと高さを有したFWが揃っている。アーセナルのGKレーマンほどは無いにしろ、GKの1つの判断ミスが命取りになりかねないセミファイナル。この要素は無視できない。もう1つは守備的MFマケレレの故障。出場が微妙となることから、チーム自体の攻守のバランスが崩れる懸念がある。彼が抜ければMFでコンビを組むランパードが攻撃参加出来なくなる。同じ国で同じポジション出身のデシャンが指揮するASモナコ、いまや「同じ大金をはたいて、なぜチェルシーが勝ち残り、なぜマドリーは負けたのか」の答えを示すマケレレ、アーセナルのヴィエラをも退けた現在、彼の存在がチェルシー浮沈のカギを握りそうだ。ASモナコには、右に開くこともあるが下がり目の位置にE.シセが居る。彼のチームへの貢献度、これは以前からフランス国内では定評があった。マケレレはヴィエラに続いてまたしても同国の同ポジション選手との対決となる。「デポルvsポルト」もそうだが、チームの舵取りとなるこの位置の選手の動きには目が離せない。アーセナル撃破の切り札ともなった右サイド・グロンケアの起用法も見もの。あとFWに誰を起用するか。個人的にはアイスランド代表FWグジョンセンが好きだ。これは好み。【第6段】で述べたチェルシーのオフィシャルショップで買ったトレーナー、ハッセルバインクの「9」にするかグジョンセンの「22」にするか迷ったくらいで・・・。大型補強をして初めて、チェルシーFWの組み合わせはグジョンセンとハッセルバインクのコンビが良いことを再確認出来たのではないだろうか。あまりの大型補強のせいで、このチームのFWにゾラが居たことを最近はすっかり忘れていたものだ。

モナコはセミファイナル以降、勝ち進むことへのモチベーションを維持できるかどうかに尽きるだろう。パフォーマンスとしてはグループリーグのデポル戦やクォーターファイナルのマドリー戦で十分すぎるほどにアピール出来ている。特にここまで勝ち進んだ原動力となったFWモリエンテス、彼が「諸刃の剣」になりそうな気がする。古巣マドリーをうっちゃったことで「打倒マドリー」を果たし、今後の「モナコでCLを制覇する」というモチベーションにすんなり移行できるだろうか。CL得点王というタイトルは残っているものの、モリエンテスは下手をすると目標を失いかけそうな感じがする。今まで頼りにしてきた選手が逆にブレーキになると、モナコの「砂の城」は音を立てて崩れ去る。幸い、FWにノンダが戻ってきた。現在のASモナコにおいて、「頂点を目指す」モチベーションを改めて燃えたぎらせてくれる数少ない選手であろう。ここはモリエンテスにかかる負担を軽くできるような布陣を、デシャンは組むことが出来るのでは無いだろうか。もう一人のキープレーヤー・ジュリも好調とはいえ故障明けの選手。チェルシーとしては当然このモリエンテスとジュリを徹底マークにかかるだろう。ここは、今まで復帰するまでの間チームががんばってセミファイナルまで勝ち進んだ、今までの分を取り返す意味でFWノンダに期待する。もともと今季のCLで、ASモナコの中ではノンダとロテンの2人に注目していたが、ノンダはフランスリーグのPSG戦で相手選手のタックルに足が有り得ない方向に曲がって大怪我を負って・・・早々に今季絶望と言われていた。しかしここに来て奇跡的な復活を見せている。コンゴ代表FWである彼の得点感覚は抜群なものがある。個で局面を打開できる力を持っている。チェルシーの「カテナチオ」を破るのは彼であると期待する。ここまで来たら、ノンダが爆発する試合も見たい。まあ、彼も「大故障」から明けた選手であるが(爆)

選手層という面では圧倒的にチェルシーに分がある。ターンオーバーでコンディション面の不安も少ないのがチェルシーだ。最も大崩れがなく安定しているのもチェルシーだが、最もサプライズが無いのもチェルシーか。1試合2失点以上はないけど、1試合2得点以上も無いかな・・・? 1st Legでは「ASモナコ 1-2 チェルシー」で、アウェイ全勝を継続するチェルシー、しかし2nd Legで今度はモナコが「チェルシー 0-2 ASモナコ」と逆転勝利・・・今季のCLの”流れ”からして、「受け身」に回るとやられちゃうから。2nd Legでノンダも試合勘、もしくは「ゴール勘」を取り戻してくれることを信じて。アイスランド代表のFWグジョンセンとコンゴ代表FWのノンダ、W杯にも縁遠いマイナーな国のFW2人が、欧州トップレベルの舞台で点を取り合うなんて素敵じゃないですか。こういう選手が活躍するのもCLの醍醐味のひとつだ。モナコも久しぶりにアウェイ勝利の味を思い出すのもいいだろう。このくらい大胆にいかないと・・・ブックメーカーでも勝てないしね(爆)

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