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Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2004年5月6日(木)
【第27段】 3大リーグが消えたファイナル

写真は昨年10月に行われたプレミアリーグ「チェルシーvsマンC」のマッチデー・マガジン。その中の1コーナー「INTO EUROPE」でアヤックス、モナコのクラブ紹介をしているページがあった。その中でモナコは「元チェルシーのデシャン監督が率いる6300万ポンド(約120億円)の負債を抱えたクラブ」と紹介している。特に警戒の色もない変哲の無い文章。半年後、まさかこの・・・1ページのわずかに載せた欧州の1クラブに足元をすくわれるとはチェルシー側からしても思いもよらなかったことであろう。ASモナコがクラブ史上初のCLファイナル進出を果たした!フランス勢としても92-93シーズンのオリンピック・マルセイユ以来の快挙。今回はぜひ、”すんなり”とフランス勢の欧州制覇を祝いたい。ゲルセンキルヘンで”フランスキラー”のポルトに挑むことになった。ファイナルを前にセリエ、リーガ、プレミアの欧州3大リーグのクラブが全滅したのは91-92シーズンの「レッドスター・ベオグラード(旧ユーゴ)vsオリンピック・マルセイユ(フランス)」以来・・・12年ぶり。CL(チャンピオンズリーグ)に名称変更してからは史上初の快挙である!ゲルセンキルヘンでは、今季CL、すでにグループFでマルセイユに連勝、クォーターファイナルでリヨンを破った”フランスキラー”のポルトが相手となる。”フランスキラー”への挑戦・・・日本に来いモナコ!飛行機代は心配するな(爆)

デポルティボLC 0-1(total 0-1) FCポルト [5/4(Tue)]
得点 【ポ】デルレイ(60' PK)
”前半の90分間”を攻めたポルト、守ったデポル。折り返しはスコアレスでデポルがイニシアティブを握った感があった1st Leg。しかし守備の駒2枚(M.シルバ、アントラーデ)を欠いた布陣で臨むデポル、2nd Legはこの不安を「2点以上を獲る」攻撃で隠せるか。FWデルレイが復帰したアウェイ”紫”のポルトも、ゴールを決めるために攻めに出るだろう。あと、ファイナルに向けて双方、イエロー累積のリーチがかかった選手も多く、ファイナルを見据えて”イエローカードの雨”をどうかわすかもポイントか。マウリーニョ監督の”鉄仮面”を、そしてポルトの”鉄壁の布陣”を崩せるか・・・やや小雨の降るリアソール。

前半・・・イエローの雨に最初に撃たれたのはデポルの主将DFナイベト。11分、スタメン復帰のデルレイへのタックル。コッリーナさんにファウル判定を食らい・・・勝ってもファイナルに出られない悔しさからナイベトは渋い表情。アウェイながらボールポゼッションはポルト。デルレイが攻撃のアクセントに効いている。逆に孤立するデポルの1トップ・パンディアーニ・・・。苦虫を噛み砕くイルレタ監督、前半の試合展開ぶりにヤキモキ。思い通りに行ってない。対するポルトもヒジ攻撃が目立ちややラフ気味。決定機だったのは35分のヴァレロン。ポルトのDFラインが上がりきれなかった所を裏に抜け出しGKヴィトール・バイアと1vs1だったが、シュートを大きく外してしまった。しかしようやく中盤でデポルにボールの主導権が移っていく。が・・・なかなかジョルジュ・コスタ―リカルド・カルバーニョを中心としたポルトのDFラインを突破することが出来ない。M.シルバが抜けたことと、デルレイが入ったこと・・・双方に如実にこの影響が見えた前半戦。両チームの攻防は135分を過ぎても未だに点が入らない。このリアソールで均衡が破れるのは何時なのか・・・180分で決着はつくのだろうか!?スコアレスドローで2nd Legの後半へ。

そして後半開始直後にポルトがカルロス・アウベルト→デコ→デルレイと繋いで決定機を作るがポスト。リアソールの大観衆をヒヤリとさせるシーンがいきなり訪れる。最初の選手交代は54分。右サイド・ヴィクトルが足を痛めてスカローニと交代。そして60分・・・通算150分でついに均衡が破れる。デコがセザルに倒されPK職人コッリーナの笛がなる。PK。GKモリーナがコースを読んで反応していたものの・・・これをデルレイが決めてアウェイのポルトが先制。リアソールが沈黙。早くも涙・・・。デポルは2点が必要となった!ヴァレロンも両サイドからのクロスも封じ込められているデポル・・・。イルレタがようやく動く!66分、MFのセルヒオに代えてFWディエゴ・トリスタンが出場。FW2枚で背水の陣!しかし70分、ナイベトがP.フェレイラの右サイド突破に待ったをかけるタックル。ファウルでイエロー。今日2枚目で退場。1st Legに続いてDFの退場で10人に・・・度重なるヒジ鉄でも審判に見つからないポルトとは対照的。ことごとくうまく回転しないデポル。78分、M.パブロがドゥシエルと味方同士の衝突で足を負傷。交代枠は無くテーピングで足を引きずるプレーを余儀なくされる。DFからジワジワと足元を崩されていく。残り10分。ポルトの運動量に潰されていくデポル・・・。頭を抱え下を向くガリシアの民・・・。挙句の果てにはD.トリスタンがシミュレーションでイエロー。P.メンデス以外にイエローカードを受けなかったポルトはイエローの雨をも掻い潜った。ピッチ上を闊歩するポルトに無抵抗のデポル。もはや、なす術無し・・・。

「青と白のエクスタシー」の終焉は紫色に染まる。静寂のリアソール。雨は涙雨となった。主役はガリシアの盟主・リアソールの主ではなかった・・・。270km離れた港町ポルトの、昨季UEFA杯王者が今季CLのファイナルへ。”隠し玉”デルレイ、してやったりのマウリーニョ。両サイドのクロスが封じられ、ヴァレロンも下がってしまいFWが孤立、DFラインもオフサイドトラップが機能しない、悪い形のデポルがここに来て浮き出してしまった。今季CL、アウェイで点が取れなかったのもポルトが初めてなら、ホーム・リアソールでの唯一の失点を喫したのもポルト・・・これまでの”流れ”に乗れなかったデポルに待っていたのが敗北であった。まさか、ホームで空中分解。”流れ”を産み出していた選手はスタンドに居た。M.シルバはピッチに居なかった・・・。


チェルシー 2-2(total 3-5) ASモナコ [5/5(Wed)]
得点 【チ】グロンケア(22')、ランパード(44') 【モ】モリエンテス(45'+2, 60')
4万超満員のスタンフォード・ブリッジ。その中でフランスからのサポーターわずか600人余り。ダフ、マケレレを欠き、GKグディチーニが復帰したチェルシーと、ジコス、プルソを欠きDFスキラッチが復帰したモナコ。足に不安を抱えるロテンは強行出場。共にボランチとサイドに痛手を負いつつも、守備陣でケガ人が戻ってきた両チーム。コンディション的には五分五分か。チェルシーに2-0以上の勝利をさせないこと。モナコはアウェイで1点でも多く獲れば、それがチェルシーに大きく重くのしかかってくる。それはラニエリ監督にも・・・だ。チェルシーは今季CL,ホームで2点以上獲ったのはグループリーグのラツィオ戦のみ。チェルシーが爆発するのか!?モナコはスタイルを貫けるのか。悲願のファイナル出場へモナコは王手をかけている。ラニエリの勇姿もこれが最後・・・か?

前半・・・いきなり35秒でフィニッシュまで持っていくチェルシー。ハッセルバインクのシュートで2nd Legの幕が開ける。立ち上がりは様子見のモナコ。エブラもイバーラも上がらない。対して開始直後から攻めるチェルシー。ジェレミのミドルにGKローマがはじくもこぼれ球がジョー・コールの正面に。ジョー・コールはこの球をシュートしつつも外す。その後もハッセルバインクのシュートをなんとかGKローマがセーブ。このプレイ中にDFエブラが負傷でピッチを一時離れる。モナコ10人に。20分・・・チェルシーの猛攻を10人で耐えるモナコ。エブラはまだ治療中・・・。戻る。そこで右サイド。チェルシーがモナコのゴールを破る。22分グロンケア。右サイドからノールックでクロス気味のシュート、ボールは右上隅にゲット。試合が動く・・・モナコも前に出る!24分右に開いたロテンからゴール正面モリエンテスへ。モリエンテスのシュートはバーを叩く。それでもチェルシーは依然、縦一本のパスを通して押しまくる。32分ハッセルバインクのクロスをGKローマが目測を誤りFWグジョンセンへ・・・グジョンセンのヘディングはポストに当たる。モナコ命拾い。天を仰ぐラニエリ。35分ランパードの胸トラップシュート。これもGKローマ間一髪セーブ。ジュリにボールが渡らず、防戦一方で苦戦のモナコ。しかしスキラッチが戻ってきたDFラインは集中を切らさず相手FWを網にかける。40分カウンター。負傷の足を顧みずロテンが走りモリエンテスへ。ゴール正面。これを外して頭を抱えるモリエンテス。絶好の得点チャンスを逃してしまう。低い姿勢で戦況を見つめるデシャン監督。どういう手を頭に描くか。しかしチェルシーは前半に・・・スタンフォード・ブリッジの大声援に応える。チェルシーの命綱・ランパードのシュートがモナコゴールに突き刺さる。スタンフォード・ブリッジのスタンドは大騒ぎ。チェルシー2-0でリード。この時点でファイナルに近づいたのはチェルシー。だが、モナコもここで驚異の得点力を見せる。前半開始直後からケガの影響を感じさせないロテンが再三の突破。これが実を結ぶ。前半ロスタイム・・・ロテンがDFメルヒオットを振り切り、モリエンテスにパス。モリエンテスのヘディングがそのままチェルシーゴールに吸い込まれる。イバーラの手に当たったようにも見えたが、GKグディチーニの抗議も認められず判定はモリエンテスのヘディングゴール。スピーディな攻撃でモナコを崩した感があったチェルシーだったが、前半終了間際に水を差された。刻々と局面が変わる。やはりアウェイゴールを奪ったモナコが再び優位に。チェルシーはランパード、モナコはロテン・・・前半の殊勲者!よく動き回った。前半心なしか引き気味だったモナコ、機能しなかったジュリ、モリエンテスの2トップ。後半はラインを上げるのか!?

後半・・・故障明けのスキラッチに代えてプラシル投入のモナコ。4点以上を獲るべく、チェルシーは後半開始後いきなりグジョンセンに決定機。しかしグジョンセンのシュートはDFに当たる。ハッセルバインクのFKに下がらなかったベルナルディ、彼もイエローをもらってしまう。左サイドのブリッジから攻めるチェルシー、今度はグロンケアに決定機。しかしグロンケアがシュートを大きくふかす。モナコ守備陣が落ち着かないうちにどんどん攻めるチェルシー・・・しかし決定力を欠きモナコが救われる展開。前半終了間際のモナコの1点がスタンフォード・ブリッジに・・・チェルシーにジワジワとのしかかる。戦前の予想に反して?好調ぶりを披露するロテンだがファウルでイエローを食らう。プレミア流の激しいボディコンタクトに57分、試合中断・・・E.シセが負傷。担架で運ばれる。左サイドを切り崩すチェルシー。しかし攻勢に出るチェルシー、そしてスタンフォード・ブリッジを凍りつかせたのはロテンであり、そしてモリエンテスだった。60分・・・モリエンテスからプラシルへのワンツー。壁パスを受けモリエンテスが豪快にシュート。今日2点目。CL得点王をも決定付けるシュート。数少ないフランスからのモナコサポーター。青一色のスタンフォード・ブリッジに赤色が映える!残り30分であと3点・・・年貢が分増しに重くなるチェルシー。流れを変えるべく、動かざるを得ないラニエリは1人目のカードを切る。63分、DFメルヒオットからジョンソンに交代。しかし選手の動きがきらめいてくるのはファイナルへの光の道が見えてきたモナコの方だ。モナコはジュリOUTで、これまたケガ人、つま先を負傷している現在CL得点ランキング2位のプルソを投入する。適材適所のデシャンの名采配はいまだ生きている。チェルシーはゴールを量産すべくクレスポがハッセルバインクと69分に交代。同時にマケレレの代役を務めたジェレミをパーカーにチェンジ。チェルシーはここで交代枠3人を使い切る。もう失敗が許されないラニエリ、残り20分に奇跡を願うのみ。「CFC!!」それはスタンフォード・ブリッジの大観衆も願っている。だが、時は刻一刻と過ぎる・・・。気持ちが空回り。またも1st Legの再現か。チェルシーはまたしても機能しないシステムでカオスに陥っているようだ。それを引いて、受けて立つモナコ。チェルシーは2点では足りない。モナコは2点で十分だ。今日のゴールラッシュ、ゴール数は同じでもチーム状況は対照的だ。スタンフォード・ブリッジに響き渡っていた「CFC!!」のコールがさざ波のように引いていく。それに代わって聞こえるのは「Alles!!」のフランス語のかけ声だ。モナコは80分、功労者モリエンテスがスタンドのわずかなブーイングに包まれ、FWノンダと交代。来季のホームになるかもしれないこのスタンフォード・ブリッジで大観衆に2ゴールを見せ付けたモリエンテス。ここに来て攻撃のカードを切るモナコ。1st Legのデジャヴを見ているようだ。やはり光ったのはモナコの得点力。試合終了のホイッスルを待たずしてロンドンの家路に急ぐ観客。残った観衆が見つめるのはプルソのシュート。「お金で買えなかったもの」を見つめるアブラモビッチ会長。CLファイナルの落札額はハウマッチ??ビッグイヤーへのマネーゲームも終わりを迎えそうだ。今季CLで最も資金力溢れるクラブが、今季CLで最も経営難にあえぐクラブに負ける。最も選手層が豊かなクラブが、選手層が薄いクラブの後塵を拝する・・・。しかし現場のラニエリは最後まで選手に声をかける。監督業を全うするネクタイ姿。ロスタイム・・・腕組みしながらそわそわと戦況を見つめるデシャン監督。終了のホイッスル・・・。

スタンフォード・ブリッジのスタンドからは拍手が沸き起こる。モナコが悲願のファイナル進出決定!選手時代のかつての古巣、チェルシーを相手に堂々の勝利。デシャン監督は胸を張る。チェルシー戦計3ゴール、モリエンテスが白い歯を見せて勝利を喜ぶ。あくまで攻撃を貫いた、いや、貫かざるを得なかったチェルシーであるが、1st legの策の自滅が痛かったラニエリ監督。2nd Leg前半はプレミア最後の砦の意地を見せた。しかしモリエンテスの2発に沈んだ。ロテンの突破に沈んだ。これでモナコがファイナル、ゲルセンキルヘンで”フランスキラー”のポルトに挑むことになった。


3大リーグが消え失せた!注目のファイナル(決勝)は「FCポルトvsASモナコ」、ドイツ・ゲルセンキルヘンのアウフシャルケ-アレーナで5/26(Wed)に開催される。中立地の一発勝負。UEFAカップのファイナルも「マルセイユvsヴァレンシア」。モナコはマルセイユに、マルセイユはモナコに・・・リーガアン随一の人気クラブと、リーガアン屈指の無関心クラブが互いの好成績に刺激され、相乗効果を生み出した。フランス・リーガアン勢の欧州カップ・アベック優勝も夢ではない。CLファイナル・・・グループC「8-3」の再現がならなかったのは残念であるが、欧州屈指のパスワークを持ち合わせる両者の対決も興味深い。イエロー累積の影響で出場停止になる選手も居ない。互いにベストメンバーで臨めるはずだ。試合巧者のポルトか爆発力のあるモナコか・・・下馬評は圧倒的にポルトになるだろう。マウリーニョの鉄仮面を歪ませるには・・・マドリーやチェルシーのときもそうだったように、その方がモナコとしてもぶつかりやすい。ポルトはリーグ戦を含めて得点力不足にあえいでいる。おそらくファイナルはリスクを冒さずきっちり守ってくるだろう。ポイントは鉄壁のポルト守備陣を切り崩す、デシャンの「見極め時期」か。FWをどの時間で切り替えるか・・・いつ仕掛けるか!?アデバイヨル、ノンダを含めて・・・モナコはFW総動員でポルトからゴールを奪えるか!?「我修院達也」が元・若人あきらだったことを知ったときのような驚きと・・・「ガキの使い」のエンディングで”4 Times Champion”アーネスト・ホーストが吉畿三の「♪Dream」(東日本ハウスのCMに使われた「♪住み慣れたァ〜」の曲)を、さすがは”ミスター・パーフェクト”日本語歌詞を完璧にマスターして歌い上げたのを聴いた時のような意外性を・・・このファイナルにも求めたい。

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