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Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2004年7月6日(火)
【第40段】 Netherlands 4-0 Greece

EURO2004を目前に控えた4月28日、アイントホーフェン(オランダ)で、オランダ代表は後にEURO2004優勝国となるギリシャ代表と親善試合を行い、4-0で快勝した。今を思えば、いくらフレンドリーマッチとはいえ、あのギリシャから4点も奪えたんだなぁ・・・と思う。トップ下にファン・デル・ファールトを置き中盤をダイヤモンド型にした4-4-2システムが功を奏した形。しかし、右サイドに追いやられたセードルフが「トップ下でしかプレーしない」と内紛の火種を起こした試合にもなった。ギリシャはこの試合に負けるまで・・・EURO2004予選を含めて15戦無敗。その成績は、EURO2004本大会を見れば至極当然の成績であった。

2004年、ギリシャに黒星をつけたのは・・・この親善試合でのオランダと、EURO2004すでにグループリーグ敗退が決まったロシアの2チームだけ。開催国のポルトガル、”準”開催国のスペイン、EURO2連覇がかかった前回王者フランス、破竹の連勝で一躍優勝候補にのし上がったチェコ・・・。期待とプレッシャーとの狭間に置かれた相手の立場を、巧みに自軍の勝利へ結びつけたギリシャの戦いぶりは素晴らしいとは言い難くも・・・凄かった。かつては個の集団だったギリシャに、組織と規律を与えたレーハーゲル監督の功績も大きい。


今大会を迎える前と後でもっとも変わった事、ハリステアス、ヴリーザス、ザゴラキス、デラス、カプシス・・・あれだけ覚えづらかったギリシャ代表選手の名前がスラスラ言えるようになったこと。CLでオリンピアコス、パナシナイコス、AEKアテネらギリシャのクラブが出てきても、どうも名前がなじみづらかったものだが、いまや選手名と顔が完全に一致する。2002年W杯のトルコ代表のときと同様に、露出度が高くなればなるほど・・・脳へのインプット量も比例するようだ。

以前ノルウェーに旅行した時、帰りのパリ・CDG空港からのトランジットでのこと。成田まで12時間のフライト・・・ギュウギュウに詰め込まれたエール・フランスの機内で、白人の女性と隣り合わせの席になった。黙々と食べる機内食に、読書灯を照らして文庫本片手に時間をつぶす。「どこの国の人だろう?」 互いに言葉を交わさぬまま、着陸の時間が近づいてきた。最後の機内食を済ませ、席を立つ際にふと思った。

「”Sorry”と言うのかな、”Excusez-moi”と言うのかな・・・?」

そこに、この女性に近づく1人の日本人のおじさんが・・・彼は日本語でその女性に話しかける。どうもこの女性は日本語を話せるらしい。しかも言葉の端々に「ウクライナ」と聞こえる。ウクライナ人の方らしい。パリを発つこと10時間後、彼女に話しかけた。

「あの・・・ウクライナの方ですか??」

「はい、そうです。今は日本に住んでます。」

「そうですか・・・。シェフチェンコ?」

思わずShevaの名が口を出た。ウクライナと言えばシェフチェンコ。自分の脳がそう支配していた。

「そうです。彼はウクライナで有名です。」

彼女は答えた。飛行機が無事に成田に着陸すると、彼女は最後に

「彼は日本でも有名ですか?」

と聞いた。「はい」と答えた。しかし、当時Shevaはまだディナモ・キエフに居て、ACミランに移籍する前だったような・・・(爆)

「そうですか。」

彼女はもう一度笑顔になり飛行機を出た。10時間の沈黙を後悔すると共に、Shevaに感謝した。こういうのを「グローバル・コミュニケーション」というのだろうか?今ならギリシャの人とお近づきになる自信があるのだが・・・。

でも正直・・・ファイナルの試合は今大会で最も眠気に襲われた試合。唯一のハリステアスのゴールシーンも寝過ごして、目が覚めたらロスタイム5分。非常に”観戦時間”の短い試合となった。改めてギリシャの集中力の凄さを感じた。緊張感を持続させそれを見つめるギリシャサポーターの凄さも・・・。世界中に存在するタイトルに手の届かない国々が、このギリシャの戦いぶりを見本にするんだろうなぁ。今大会のギリシャは世界のフットボールを塗り替える可能性がある。ただ、ポルトガルやチェコ、オランダ、スウェーデン、デンマーク・・・もちろんフランス、スペインや今大会に出ていないトルコ、セルビア・モンテネグロ、ルーマニアあたりも、このままでは黙っちゃいられないだろう。塗り替えたらまた塗り替え返すべきだ。このようなお互いの切磋琢磨が、ヨーロピアンフットボールをより発展させていく原動力になっていくと思う。

「攻撃」も「守備」も、どちらが正解とも言えない。「守備」が「攻撃」を抑え込み、また「攻撃」がその「守備」を打ち破る・・・。4年前の前回EURO2000のイタリア戦敗戦では悔しさしか残らなかった。前回はフランスがどんでん返しを見せた。今回はギリシャが封じ込んだ。前回だけでは分からなかったことが今大会を通じて見えたような気がした。終わりを知らないそのヨーロピアンフットボールのサイクルが、欧州全土のフットボール・フリークを手離す事は無いのだろう。欧州だけではない。今大会は日本はさておき中国でEURO2004大フィーバーが起きたとのこと。EUROはアジア最大のマーケット・中国を制しアジアを覇権に捉えたと言ってよいだろう。EUROが全世界のフットボール・フリークを掌握する日も遠くない。


P.S.
そうとはいえ、今はフェリペ・スコラーリ監督、ブリュックナー監督、フィーゴ、ネドヴェドらを囲んで居酒屋で語り合いたい気分だ。メディアでしみ出ることのないホンネの話を。ギリシャ、イタリア、ドイツの方はご遠慮してもらって・・・。ゲストにライカールト監督を迎えれば一晩では語り明かせないほど話に花が咲くことだろう(爆)

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