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せっかく前の段で「ディープ」について述べたので、”フリ”が効くうちに今回の”よしなしごと”を書き記してみようと思います。この段のテーマは「ルート」です。・・・と言っても「ルート・ファン・ニステルローイ」の事ではありません。「ルート」とは「道」・・・今後の展開によっては禁断の作になる可能性もありますが良かったらお読みください。(こんなの・・・「タモリ倶楽部」でも扱わなさそうですが・・・)
日本人ならおそらくみんな何らかの形で目にするであろう、「おにぎり」とも称される↑の写真の青い丸三角形の国道標識、そして六角形の都道府県道標識・・・そして、「○○県」、「○○市」、「○○町」etc...都道府県や市町村の境界を示す、↑の写真の右隅にある白地に青枠の境界標識・・・実は幼少の頃からこれら列挙した標識にフェティシズムを感じておりました。車に乗って道路を走るとこれらの標識をいやがおうにも目にしますが、自分はこれを目にするたびに脳の記憶の片隅に順次インプットされていたようです。市町村境や県境を越えるとき・・・「ここが○○市と○○町の境なのか!」、「ここが○○県と○○県の境なんだ!」と意味も無く興奮を覚えてしまっておりました。四方を海に囲まれた日本人は、大陸に行って国境を越えるときに一種の感慨を覚えるとよく聞きますが、それに似た感情を幼少の時より受けていたのかもしれません。
それは都道府県、市町村各自治体の”縄張り”的な意味合いではなく、単純に「この道は国道○号線だ!」や「ここが○○県と○○県の境だ!」という、自然の中にある人工的な「線引き」を見つけて喜んでいたのでしょうか・・・?元来、自分が好きなものがあって「なぜそれが好きなのか?」という理由を理論立てて説明出来ない物も少なくありません。自分の脳内にあるチップに、これらの標識情報が先天的にインプットされていたのかもしれません・・・。
一つ境界標識の印象に残るエリアを紹介させて下さい。それは栃木、群馬、茨城、埼玉となんと関東4県が1点に接するエリア・・・古河市・渡良瀬遊水地・谷中湖周辺です。このエリアを栃木県小山市方面から栃木県道11号線・栃木藤岡線を藤岡方面へ進みます。そして県道9号線・佐野古河線へスイッチして茨城県古河市方面へ向かうとまず下記@群馬/栃木の県境標識があります。そして谷中湖沿いに進むと@の標識から約2km程で下記A栃木/埼玉の県境標識に出会います。さらに埼玉県北川辺町柏戸交差点で国道354号線と合流し古河市方面へ進むと約2km程で下記Bの埼玉/茨城の県境標識を見つける事が出来ます。つまり、道をわずか5km程走る間に一気に4県をまたいで行けることが出来るのがこのエリアなのです!立て続けに3ヶ所の県境標識を鑑賞できる稀有なエリアなんです。山間部ならば3県が接する地点とかざらにあると思うのですが、関東平野に含まれる平地部分でしかも4県が接する部分という事でこのエリアは「境界標識フェチ」の巡礼地としても良いのではないでしょうか?(爆)
@栃木県藤岡町/群馬県板倉町
A群馬県板倉町/埼玉県北川辺町
B埼玉県北川辺町/茨城県古河市
こんな訳で、車に乗ることの楽しみに車のスピードや車の内装など全くと言っていいほど望んでいませんでした。車に乗ることで「道を走る」ことに楽しみを見出していた事になります。鉄道の世界にも「完乗」という日本全国の鉄道路線を乗りつぶすという意の用語があるそうですが、自分の場合はまさに「道の完乗=完走」でした。道を知り、標識を知り、街を知る・・・レースよりは間違いなくドライブ、しかし同乗者はおそらく楽しめないであろうドライブ・・・それが自分の車に乗るという楽しみだったのでしょう。
よく意味の分からない展開になりそうですが、洋楽やサッカーよりもさらに早かった「道フェチ」への目覚め・・・そういう生い立ちだったので、なぜか「国道1号線」に対する憧れがありました。現在、日本にある国道は旧一級国道(一桁&二桁国道・R1〜R58)の58路線と旧二級国道(三桁国道・R101〜R507)と合計でおよそ459路線に上ります。その中の頂点に君臨する日本の道路の「王様」・・・それが東京と大阪を結ぶ「国道1号線」と思っていました。たとえ高規格の高速道路があっても、「おにぎり」が無ければ魅力は半減・・・緑の道路標識より青い道路標識・・・なぜかそういう格付けが自分の頭の中にありました。だから、東京に来て国道1号線の起点・東京都中央区日本橋の地に立ったときには・・・分からないけどイスラム教徒が聖地メッカに巡礼出来たかのようなある種の”達成感”を得ることができました。そして、こうなると自分はやはり「道フェチ」であったと認めざるを得なかったのです。
しかし、自分が憧れを抱いていた「国道1号線」はこと東京においてはそれほど突出した存在では無い・・・道の王様「国道1号線」は幻想に過ぎなかったことに愕然とするのです。実際、R1の東京〜横浜区間の別称は「第二京浜」・・・その上に称される「第一京浜」はR1より東京湾岸沿いを走る国道15号線・R15なのであります。また、青山から渋谷へ、そして世田谷へと抜ける国道246号線、通称「246」は道幅も広く周辺もセレブ御用達のショップやカフェが立ち並ぶブランド色の強い道路であり・・・比較するとR1の地味っぷりは隠せません。下手をすると羽田空港からお台場、浦安へと東京湾埋立地を繋ぎ首都高速湾岸線と並行して走る国道357号線や都道となる山手通り、明治通り、環7、環8にも遅れを取るのではないでしょうか?国道1号線の東京における現状が単なる「歴史のある古い道路」であった・・・あこがれの「おにぎりの1番」がこの現状だと知った時のショックたるや・・・王位陥落!唖然としたものです。
しかし、全国レベルからすれば・・・国道1号線、ならびにR1〜R10までの「トップ10」の国道が日本全国に対して占める位置は大きいものがあります。この10路線だけで日本全国47都道府県の中の群馬、山梨、長野、岐阜、奈良、和歌山、四国4県、長崎、沖縄を除く35都道府県を網羅しています。さらにR1〜R20の20路線に拡張して考えれば、奈良、和歌山、高知、長崎、沖縄を除く42都道府県をカバーすることになります!
そこで前置きが長くなりましたがこの段では日本の「トップ10」に君臨するR1〜R10の10路線、ならびに国道の中で唯一、全区間を車で走る事のできない国道である・・・写真の「階段国道」国道339号線について、そして番外として「悪路」酷道265号線の実走メモを記してみました(※)
【R1】国道1号線 起点:東京都中央区、終点:大阪府大阪市、全長:537.0km
いわゆる「東海道」といわれる東京〜大阪の二大都市を結ぶ日本の大動脈・・・と言いたいところですが、前述の通り東京周辺でのステータスの低さ、また「日本の大動脈」は東名、名神自動車道にその座を明け渡している状態です。R1はほぼJR東海道線、東海道新幹線と並行して走りますが、R1が箱根越えや三重の鈴鹿峠越えの区間では山間部を縫って走るのに対し、JRは熱海や米原を経由しています。東京、大阪の間に位置する名古屋においても、街の中心部を走るのは「中山道」国道19号線・R19や名古屋と岐阜を結ぶ国道22号線・R22です。
そんな斜陽の趣さえあるR1ですが、静岡県におけるR1の影響力はいまだ大きいものがあると受けられます。悲願の政令指定都市入りを果たす県都静岡、そして静岡と清水の合併前までは静岡第一の都市であった浜松、この静岡県の二大都市をはじめ、掛川、富士、沼津など各主要都市を数珠繋ぎに結ぶ幹線道路がR1なのです。この区間では当然無料の国道という意識が吹っ飛ぶ、藤枝バイパス、磐田バイパスなどの「○○バイパス」と名が付く断続的な有料区間が存在しますので実走する時は注意してください。うっかり油断すると小銭を投げ込む料金機がある有料ゲートの罠に吸い込まれます・・・。
【R2】国道2号線 起点:大阪府大阪市、終点:福岡県北九州市、全長533.2km
R2の終点は山口県下関市と間違えがちでありますが、実はR2は九州まで勢力を延ばしているのであります。この路線は大阪から神戸、そして岡山、広島と中国地方、いわゆる「山陽」を抜けて山口へ、そして関門トンネルで海底を抜けて北九州市の門司港へと至ります。JR山陽本線や山陽自動車道とほぼ並行して走り、特筆すべきは市街地からのバイパス路線の整備が非常に進んでいるということ・・・岡山、広島辺りでもこのバイパス路線は道幅も広く時に「高速いらず」な走りやすい印象を受けました。現に山陽自動車道で倉敷付近で渋滞表示が出てたので下道であるR2を走ったら、スイスイと短時間で走り抜ける事が出来たという経験があります。また、山口県の区間を走るとガードレールが黄色になる区間があります。日本全国の道路を実走してみたつもりでしたが、この黄色は山口県でしかお目にかかれません。いまだに謎です。総理大臣を多数輩出した県の証なのでしょうか?
また神戸に入るとR2は国道43号線・R43と重複して中心街を走り抜けます。神戸の海のすぐそばまで山がせり出している地形からか、ここは六甲山側にバイパスを回せず高速道路と立体で並行する区間があったりさまざまな道路が密集しております。また神戸市には日本の国道の中で最短路線になる神戸港と神戸市中央区のわずか0.2km(200m)を結ぶ国道174号線・R174があります。ついでに言うと広島近郊の広島県海田町でR2から分岐し呉市まで延びる国道31号線・R31は全長20.1kmで・・・前述した旧一級国道(R1〜R58)の中での最短路線となります。
【R3】国道3号線 起点:福岡県北九州市、終点:鹿児島県鹿児島市、全長393.7km
幼少の頃は日本の「トップ3」に入るこの道路がすぐ近くにあるという事をなぜか誇りに思っていました。なんか偉い人の知り合いになって威張っているような・・・。まさにこの上を行くのがR1、R2の2つの幹線道路しかないという幻想があったからです。しかし、このR3というのも九州を代表するような道路であるかどうか・・・いまとなっては疑問が残ります。JR鹿児島本線、九州自動車道とほぼ並行して走り、北九州から福岡、熊本、そして鹿児島を結ぶ九州のトップ4都市をすべて結んでいるわけですが、「トップ3」にしてはいまいちインパクトに欠ける部分も否めません。
R3は九州最大の都市である福岡においても、最大の繁華街である天神を経由せずに博多から南バイパスへ迂回しています。また九州第3の都市・熊本においても都心部を貫いているとはいえ主要幹線道路はむしろ・・・”東バイパス”と称される大分から長崎と九州を横断する国道57号線・R57の方にに移っているといっても過言ではありません。さらに八代以南でも有明海沿岸を沿って走るため・・・九州自動車道も経由する人吉へと抜ける国道219号線・R219の後塵を拝しているような気がします。とどめは・・・鹿児島に入っても鹿児島のシンボル・桜島の噴煙を眺めながらドライブ出来るのは後述する国道10号線・R10です。
更に言うならば熊本〜久留米間を高速道路を使わず下で走るならば、R3よりも大牟田を経由する国道208号線、国道209号線を経由したほうが・・・遥かに交通量は上回るでしょう。沿道の人家の賑わいからしても歴然としたものがあり、この区間に限って言うとR3は3桁国道に完敗しているのではないでしょうか・・・。九州新幹線もR208側のルートを通る模様です。あと、このR3はこっそりと佐賀県内を通っています。九州随一のジャンクション都市・鳥栖市を経由しているのです。
【R4】国道4号線 起点:東京都中央区、終点:青森県青森市、全長742.2km
前述のR1、そして後述の国道6号線・R6とともに、このR4も起点は日本の道路の基点・東京都中央区日本橋です。ここから本州の最北端である青森県の県都青森まで全長742.0km・・・これはオール陸路を走行可能な国道の中では全国最長の路線です。ちなみに、海上区間を経由する国道を含めれば全国最長の路線は鹿児島県鹿児島市と沖縄県那覇市を結ぶ国道58号線・R58(通称”ゴッパチ”)の全長857.6km(うち陸路は255.5km)になります。話が逸れましたが、R4は東京を出てさいたま(浦和、大宮)を経由し宇都宮、郡山、福島、仙台、盛岡を通過して青森に至る東北の大幹線道路です。ほぼ大部分の区間をJR東北本線、東北新幹線(これらは八戸経由)、東北自動車道(盛岡から弘前→青森へ)と並行して走ります。
沿線には宇都宮や福島の餃子、仙台の牛タン、盛岡の三大麺(わんこそば、冷麺、ジャージャー麺)など地元グルメが発達した都市が軒並み顔を揃えて食には全く困りません。日本の大部分の都市が・・・確か7割は海岸部に密集しているのですが、東北についてはこの傾向と相反した関係があります。福島の浜通りと中通りも、さらに後述するR7とR13も似た関係にありますが、太平洋岸よりも内陸部のR4沿線の方が発達した都市が多いの・・・これがこの路線の、ひいては東北全体の特色なのではないでしょうか。
【R5】国道5号線 起点:北海道函館市、終点:北海道札幌市、全長282.4km
たとえば関越自動車道で練馬大泉インターから新潟へ向かうとおよそ290kmで新潟西インターに到達します。すなわち東京から最短距離で日本海へ抜ける距離とほぼ同等の距離なのが函館と札幌を結ぶR5です。R5は一般国道ながら、道内では高速道路並みに飛ばせるのが”世の常”らしく?・・・しかも長万部付近は見通しが良い直線区間も多いので心地よく走行できます。なので本州からの旅行者は高速道路が少ない北海道において、ついつい景色に目を取られて・・・スピードの出しすぎに注意しなければなりません。R5はJR函館本線とほぼ並行に走り、長万部から千歳、室蘭方面ではなく倶知安、小樽方面へと抜けます。そして北側から札幌市に入り札幌を東西に分かちながら大通り方面に至ります。終点の近くにはイメージより意外と小さいでおなじみの観光名所・時計台があります。
【R6】国道6号線 起点:東京都中央区、終点:宮城県仙台市、全長351.7km
R1が横浜へ、R4が宇都宮へ、そしてこのR6も道路の基点日本橋から放射状に水戸へ伸びていきます。そしていわきに入り福島の浜通りを通って仙台へ至ります。通称”ロッコク”。JR常磐線、常磐自動車道(いわきまで)とほぼ並行して走ります。JR常磐線とJR東北本線、R4とR6がそれぞれ合流するのは仙台市内ではなく、実質上接続しているのは宮城県の交通の要衝である宮城県岩沼市です。またR4がグルメ街道ということを前述しましたが、R6沿道も水戸の納豆、日立のあんこう鍋など”一癖ある”食の宝庫です。
聞くところによると沿道にあるいわき市は、福島県浜通り南部にある平、小名浜をはじめとした14市町村が合併して出来た都市であり、市域面積が1231平方kmであり日本の市の中では面積日本一を誇りました。これは全国47都道府県中、面積が最小である香川県が県域面積1875平方kmである事を考えても・・・一都市の面積が一県の面積の地位をもおびやかす位・・・ここまで広いのがいわき市だったのです。しかし前述した静岡市と清水市の合併で生まれた新生静岡市(市域面積1374.1平方km・これは日本全国の全市町村を含めても新生静岡市は北海道足寄町の1408.1平方kmに僅差で次ぐ2位であります!)によって面積日本一の座を返上、2位に甘んじる事になりました(※※)
また合併当時は地理的特性上、面積だけでなく仙台を抜いて東北第一の都市に・・・という目標もあったみたいです。ちなみに人口で日本最大の都市は・・・東京(特別区で市ではない)でも無く大阪でも無く名古屋でも無く・・・横浜市(人口352.7万人)です。横浜市は2位の大阪市(人口263.4万人)におよそ100万人近くの大差をつけておりダントツの首位です。ただし人口密度で比較するとこれが逆転して大阪市(11866人/平方km)は横浜市(8129人/平方km)で逆転します。しかし人口密度の点でも大阪市は1位に手が届きません。大阪市は全国1位の埼玉県蕨市(13780人/平方km)、同2位の東京都武蔵野市(12722人/平方km)、同3位の東京都狛江市(12158人/平方km)に次ぐ4位に位置しています。ここで1位に立つ蕨市は、これは東京特別区(13606人/平方km)を含めてもそれを上回る・・・新生静岡市とは真逆の、面積日本最小の都市が人口密度の点では全国トップの座に躍り出る訳です。2005年1月時点での事で、これはまた「平成の大合併」で今後どう勢力図が変わるか・・・まだまだ予断を許さない状況です。話がまたまた逸れましたが・・・とにかくR6の終点は東北の中枢になれなかった「いわき」ではなく、いまだに「仙台」なのです。
【R7】国道7号線 起点:新潟県新潟市、終点:青森県青森市、全長474.3km
まず青森市はR4とR7という、一桁国道2路線が交差する都市となります。これは起点の新潟市もR7とR8が交差するので一緒の事が言えます。このような「トップ10」の国道が2路線以上交差する都市を挙げれば東京(R1、R4、R6)、大阪(R1、R2)、京都(R1、R2、R8、R9)、栗東(R1、R8)、下関(R2、R9)、仙台(実質上は岩沼)(R4、R6)、北九州(R2、R3、R10)、鹿児島(R3、R10)と日本全国で計10都市になります。「道フェチ」としてはこれらが実際に交差する交差点はすべて実走して現地にて「カタルシス」を体得済みです・・・。R7はJR羽越本線、奥羽本線とほぼ並行して走ります。しかしR4に前述したのと同じく、R7も奥羽地方の幹線道路の座を秋田から山形を経由し米沢、福島へ至る内陸側の国道13号線・R13に譲っている感があります。秋田県内に入ればそれが顕著に現れますが、R13には湯沢、横手、大曲と市が並ぶのに対して、R7は秋田へ至るまでには本荘しかありません。(前述「平成の大合併」でひょっとすると新しい市が生まれてたりします?)そして秋田からバスケの街・能代、そしてきりたんぽの里大館へ、青森に入ると城下町弘前、津軽平野を北へ向かい青森へ至ります。やはり東北の特色か例に漏れずこの沿道も内陸の方に都市が発達する傾向があります。R7は山形の庄内地方も通っており、新潟と秋田の中間地点でもあるこの地方は山形自動車道の月山周辺の未通区間がもし開通した場合・・・東京からも東北、山形両自動車道で高速道路でダイレクトに繋がることになります。また庄内空港も出来たため庄内地方は交通の至便性がさらに上がれば地域自体がさらに発展するポテンシャルを持っているのでは?と思っています。お米も美味しいですし(笑)
【R8】国道8号線 起点:新潟県新潟市、終点:京都府京都市、全長570.4km
ここで改めて古都・京都の意地を見ました。R7で前述した通り京都は首都東京の3路線をも上回る・・・一桁国道を実に4路線も抱え込む都市なのです。実質上R8は経由地の栗東でR1と合流し、京都でR1とR8は1路線の合流路線なのですが・・・。でも、さすが1200年の歴史は伊達じゃないですね。「道は京に通ず」と言っても過言ではないでしょう。さてR8は雪国の各県を結ぶ北陸街道です。もう一つの古都・金沢も新潟、京都両都市の中間地点に入っています。R8はまたJR北陸本線、そして北陸自動車道とほぼ並行して走ります。滋賀に入るとサラブレッドの街・栗東と並ぶ県内有数のターミナル地点・米原で、岐阜県瑞浪市と米原を結ぶ国道21号線・R21と接続します。また米原はJR東海道本線やと北陸本線のターミナル駅であり東海道新幹線も止まり北陸への玄関口となります。R8は琵琶湖の東岸を走り前述栗東でR1と合流、湖都大津を経由して山科、そして京都へ至ります。個人的なんですが自分は数字の中で「8」が一番好きなので、幼少のころよりずっと「国道8号線はどこにあるのだろう?」と気になる存在でした。そしてなぜか「8」を冠するこの区間をうらやましく思ってしまったものです(笑)
【R9】国道9号線 起点:京都府京都市、終点:福岡県北九州市、全長644.9km
全長644.9kmは同じ中国地方を走るR2の全長533.2kmを100km以上上回ります。しかし中国地方を代表する幹線道路の座はどうしても「山陽」に移ってしまわざるを得ません。経由する都市を見ても神戸、広島、岡山と人口50万を越える大都市を結ぶR2に対して、R9は起点の京都、終点の北九州を除くと次に挙げられるのが本州最西端の下関・・・になってしまい小粒な感が否めない所があります。「トップ10」の国道の中でも比較的こじんまりとした印象のある路線になるのではないでしょうか・・・。しかしマイノリティに関心が向く自分としてはどうしても「誰がこっちが”陽”でこっちが”陰”に決めたんだ?どっちも同じように太陽の光が降り注ぐのに・・・山陽よりも山陰がんばってくれ!」となぜか応援しそうになります。同様にこの感情はR4に対するR7、R3に対するR10についても生まれてしまいます。新幹線や高速が通らなくても国道一本でがんばれ・・・このR9はJR山陰本線とほぼ並行して走ります。ちなみにR9も兵庫県を通ってます。兵庫県というのは神戸を代表する瀬戸内海沿岸の都市の存在が際立って、比較するとどうしても日本海側の各市町村の存在が薄くなってしまうのですが・・・兵庫県は瀬戸内海のみならず日本海にも海岸を持つ県なのです。自分自身がこの事に若干気付くのが遅れた事をここにお詫びします。そして鳥取、米子、松江といった都市を抜けてR9は山陰の小京都・津和野へ入ります。また沿道には小泉八雲ゆかりの地・松江や吉田松陰ゆかりの地・萩など歴史ファンの人にとっては郷愁を誘う路線となるでしょう。また、ちょっとエクスカーションすれば妖怪ファンは見落とせないスポット・水木しげるの街である境港もあります。そうそう、前述R2でも触れましたがR9の山口県区間にも山口名物?の黄色いガードレールがお目見えします。
【R10】国道10号線 起点:福岡県北九州市、終点:鹿児島県鹿児島市、全長464.6km
全長464.6kmは、同じ九州地方を走り全く同じ起および終点を持つR3の全長393.7kmをおよそ70km上回ります。北九州市の小倉から行橋、中津、別府・大分、犬飼を通り延岡、日向、そして宮崎・日南へ。そこから内陸へ入り都城、国分を経由して桜島の噴煙を望みつつ鹿児島へ至ります。しかしR9で前述しましたがこのR10もR3との比較が避けられない運命にあります。そしてR3に対してやはり高速道路や新幹線など交通インフラで遅れをとってしまう東九州・・・R3に対してハンディキャップを背負う事となります。しかし日本一の湧出量を誇る湯都別府、そして奥座敷に控える湯布院、また観光都市宮崎R10、キャンプ地日南、足を伸ばせば神話の里・高千穂(”北”の高千穂町、そして”南”の霧島・高千穂峰含む)と見所はR3よりも濃い内容なのではないでしょうか?またR10はJR日豊本線とほぼ並行して走ります。また沿線には・・・日本では山梨と宮崎にあるリニアモーターカーの実験線があります。リニアの速さを実感できますが、いかんせんここは養豚場の匂いのほうがよりインパクトを残してしまうようです・・・。いまだにリニアを観ると豚の匂いが反射的に・・・(汗)
【R339】国道339号線(階段国道) 起点:青森県弘前市、終点:青森県三厩村、全長105.0km
全長105.0km・・・単なる凡庸な三桁国道であるこの国道を挙げるのには理由があります。なぜならこの路線の終点部分・・・クライマックスの竜飛崎にこの路線の”真骨頂”があるのです。写真の「階段国道」がそれで、「道フェチ」なら必ず1度は訪れるべき所だと思います。車が走る道路ではなく人間が歩く階段にあの「おにぎり」標識がある!この光景は生で見ればもう涙ものです・・・!日常の世界を飛び越えて軽くトリップ出来ますよ・・・と留めておきます。なお、竜飛崎とは”竜も飛ぶ”という突風が吹きすさむ岬の意で、階段国道を上っていくと竜飛崎を一望できる展望台があります。ここには周囲に鳴り響くオルゴールがあって、ボタンを押してみると・・・「♪津軽海峡冬景色」という演歌の曲が流れます。人はそう多くも無くこのメロディで・・・”さいはての地”を堪能出来るはずです。
(番外)【R265】国道265号線 起点:宮崎県小林市、終点:熊本県阿蘇町、全長204.3km
蘇陽町馬見原から宮崎県五ヶ瀬町へ・・・そして南下してついに平家落人伝説が残る宮崎県の秘境・椎葉村に決死の潜入・・・「道フェチ」が平家落人と聞いてイコールで結びつけるのは・・・すなわち「悪路」です。落石、砂利道なんて当たり前、”自己防衛”上等のこの路線の大部分は1車線以下。いつとも分からない対向車との離合にスリルを感じつつ走行できます。道の両側に山の地肌がむき出しになり、風で散り落ちた木の枝で埋まった茶色い道路・・・いまだダイナマイトで発破して道路を切り開いて・・・時折工事中信号1時間待ちも有り得るようなそんな道だったんです。おそらく「九州最悪」の称号を与えてもいいくらいの「悪路」でしょう。
滅多に足・・・ならぬタイヤを踏み入れない所だから・・・いつか走ってみたいなと思ってましたが、実際走ってみると「もういいや・・・2度と寄り付きたくない」と感じた「一寸先は闇」な悪路でした(汗)しかもそのときは中古の車で土砂降りになって1車線あるかないかの道をガソリンがE(空)に限りない状態でガス欠の恐怖とも背中合わせに進んでいく・・・止まったら野垂れ死ぬんじゃないか!?とさえ思った苦い思い出がある道路です。「悪路」はちゃんと冬山登山のように計画を立てなきゃダメですね。その時はガソリンスタンドの存在を願って宮崎から命からがら熊本に抜けて・・・やっと掘っ立て小屋みたいなガソリンスタンドに救われたという・・・エネオスカードも何も使えなくてもいいからガソリンくれ・・・と物乞いする気分でした。しかし椎葉村区間以上にその先の西米良村〜須木村の区間がさらにとんでもない悪路らしく・・・そこまで突っ込まなくてよかったです・・・でも悪路愛好家ってネット上にも少なくないようで・・・ラリー愛好家の方の「ラリー魂」をかきたてられる路線だそうでして。国道ならぬ「酷道」としてその道のツワモノの方が走行記録を残していらっしゃるサイトも見受けられます。すごいですね!
どうでしょうか道の魅力を・・・日本を代表するメジャーどころを並べてみたのでなじみやすかった事でしょう・・・いや、感じてくれませんよね?自分でも・・・書いてみたら道の魅力を分析出来るのではと思ったのですが”部品”がいま一つ揃わずじまいです・・・道の世界はとにかく深い・・・深いです。なので次は・・・都道府県のいわゆる「県道」について、あの六角形の魅力を・・・思いをぶつけてみようと考えております。
ご清聴ありがとうございました!(爆)
(※)四国を走る国道11号線は?と万が一疑問をもたれる方がいらっしゃる場合・・・実はR11は全く実走経験がありません。
日本全国とたいそうな事を言いましたが、四国は良く考えると未体験ゾーンでいまだ残ってしまっております。
(※※)その新生静岡市も、2005年2月1日に岐阜県に誕生した新・高山市に面積日本一の市の座を献上しました。新・高山市の市域面積は2179平方km、これは前述の足寄町(1408.1平方km)をも抜き面積日本一の市町村の座を兼任するばかりか、なんと香川県(187.5平方km)、大阪府(189.3平方km)をも抜き去り、東京都(2187平方km)に肉薄する広さなのです。岐阜県という1つの県の中にこれだけの広さの市がある事自体・・・驚異という他ありません!
なお、国道に関する各種情報はHP「Low Level Laboratory」さん内にある「国道写真館」を参照させて頂いた部分があります。こんな趣味って自分だけって思ってたのに・・・こちらの管理人さんは本当に素晴らしい趣味されてます!また県境に浪漫を追い求める方はぜひとも「毎日がエブリデイ」さん内にあるコンテンツ「国道の県境」をご覧になる事をオススメさせて頂きます!なんと全国制覇であらゆる都道府県の境界標識が閲覧できる夢のようなHPです!
(※※※)後に2007年・・・深夜番組の王者「タモリ倶楽部」で「第1回国道検定」全国ずっと前から決定!全国一般国道ランキング!!という夢のような企画がありました。その時の模様は【#106】「第一回国道検定」の記事をご覧下さい。
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