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アイントホーフェン駅から歩いて10分足らず、写真のフィリップ・スタディオンにはトイざらスも併設されています。そこで先週、欧州全土を熱狂のるつぼに包み込んだ事は記憶に新しいところ・・・GW中のCLの「PSV-ACミラン」、UEFAカップの「AZ-スポルティング・リスボン」、後世におそらく語り継がれるでありましょうヒディングやアドリアーンセがオランダ・フットボールの伝道師となって欧州全土を熱狂させたこの「伝説の2日間」。結果は負けましたがこの敗戦で、彼らが今シーズンの欧州カップでセミファイナルまで進出した戦いぶりが全否定されるわけではありません。
PSVについては第23段で、またAZについては第53段で述べたところですが、今回のこの素晴らしいパフォーマンスを予感するまでには至らなかった自分の至らなさを恥ずばかりです(爆) そこでこの平家物語の有名な冒頭の部分です。
祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
祇園精舎の鐘の音には、諸行無常すなわちこの世のすべての現象は絶えず変化していくものだという響きがあります。
沙羅双樹の花の色は、どんなに勢いが盛んな者も必ず衰えるものであるという道理をあらわしているものです。
繁栄を極め世にはびこり得意になっている者も、その繁栄は永遠には続かずに、春の夜の夢のように儚く終わるものであります。
勢いに満ちている猛者も結局は滅び去るものであり、まるで風に吹き飛ばされる塵芥と同じものなのです。
ビッグイヤーの夢を閉ざされたPSV、UEFAカップ優勝そして来季CL出場権獲得の両方を失ってしまったAZ・・・しかし諸行無常、彼らに再びスポットが当たる日もそう遠くない事でしょう。頂点に立ったら後は落ちて行くのみ・・・上り続けるチームは常に希望に満ち溢れています。コクーのあの3点目の意地のダイレクトボレー、そしてヤリエンスのあの延長での勝ち越しボレーシュート!これらのゴールがオランダのフットボールキッズに与える影響は大きいはずです。アウェイゴールに散った今回敗れた両チームの仇は、将来のスーパースター候補であるキッズ達が果たしてくれるはずです。後世に語り継がれるべきこの「伝説の2日間」、きっと盛者必衰です。イスタンブール行きを決めた「沙羅双樹の花の色」、それは赤色か赤と黒か・・・あの2チームもいずれは塵芥に・・・失礼しました(爆)
アウェイゴール大いに結構!いかにもオランダらしい負けっぷり!(爆)点を取っても取られてしまう・・・試合終了までのこのスリルのある展開!これこそオレンジ・フットボールの最大の魅力なのでは・・・?今シーズンがまさか”オランダ・イヤー”になるなんて夢にも思いませんでした。最後までお尻の穴を緩めないフットボールも凄いけど、逆に最後にスキを見せてしまうフットボールもなんとも人間味溢れるものではないですか(爆)
繰り返しますが何度繰り返しても語りつくせません。PSVの試合には目頭が熱くなりました・・・特にアンブロジーニの”ダメ押しゴール”直後のコクーのゴールにはザザーっと鳥肌が立ちました!その後ゴールに入ったボールを持ってまだ諦めずにセンターサークルに走るコクー・・・2点目のヘディングのゴールも見事でフィリップ・スタディオンのスタンドを大いに沸かせてくれた彼には、人間的にも最大限のリスペクトです!PSVとしては2-0となり延長戦も視野に入った試合展開になった後半・・・思い出したくもなかったけど、アヤックスがQFまで進出した2年前のサンシーロでのミラン戦が不覚にも頭をよぎってしまいました。アウェイゴールでアヤックスの準決勝行きが見えた終了間際に・・・キヴが足を滑らせてインザーギ(トマソン)に決められてしまったあの悪夢を。
大健闘!・・・しかしまたしてもACミランの前に屈したオランダのクラブ、それがPSVだったのです。オランダにはベスト4が良く似合います・・・オランダらしくない勝負強さのPSVにはそれはあてはまらないかなと期待したのですがあと一歩及ばず残念でした。延長戦に備えて交替選手枠を2枚残していたヒディング監督もミランの試合巧者ぶり、終盤の勝負強さには脱帽せざるをえないでしょう。しかし、セミファイナルの舞台に勝ち上がってくるまでに下してきたASモナコ、OLといったリーガアン勢に対しては、決して顔向け出来ない試合にはならなかったはずです。
AZも、この前日のPSVの試合を受けての試合となりましたが、UEFAカップファイナルの地、ジョゼ・アルバラーデをホームスタジアムに持つスポルティング・リスボンを相手にアルクマールデルホウトで壮絶な試合を演じました。惜しむらくはマタイセン、クロムカンプといったオランダ代表DFをことごとく欠いてきた守備陣の不安を最後の最後に突かれてしまった事でしょう。PSVと同じくロスタイムに散ったオランダの・・・もはや”強豪”と称してもいいAZ。欧州の中で彼らもまた際立った存在感を示しました!彼らの「春の夜の夢」はきっと来シーズン以降も続いていく事でしょう。あのAZの華麗かつ効率的なアタッキング・フットボールが存続する限り・・・ただ、エールディヴィジでは深刻な不調に陥ってしまったフシもありますが。
この「伝説の2日間」の余韻に浸りボーっとしてる間にも、欧州フットボールシーンはクライマックス、そして来シーズンに向け激動の時を迎えています。その中でも気になる2つのクラブに関する事柄をば・・・。
◎アヤックス
なんだかんだでこのクラブの動向はやはり気になるところですが、先週末のRKC戦(H)に勝利した事で結局・・・来季のCL出場権をAZから”奪い取って”しまいました。あれだけ今シーズン革新的なパフォーマンスで欧州全土に衝撃を与え続けたAZが無冠に終わってしまうのも忍びなく複雑な気持ちです。こうなればアヤックスはAZの分まで来シーズンは頑張ってもらうより他にないでしょう。ブリント監督に代わり準備期間は短いものですが・・・PSVが生み出した今シーズンの”エールディヴィジ旋風”も受け継ぐべく、せめて一翼を担ってここ2シーズンの汚名挽回を目指して来シーズンは戦ってほしいものです。こういうドサクサにまぎれて出場した時は、CL予選でコケてしまうのがオチとして考えられる所ですが(汗)
そこで欠かせないトピックがファン・デル・ファールトの移籍問題になるのですが・・・なにやらブラールズやファン・ブイテンが居るハンブルガーSVへの移籍が有力らしく・・・もっとも先方からのラブコールは無いようですが今後どうなっていくのでしょうか?個人的にはリーガアンからエールディヴィジに挑戦したエスキュデの逆を行ってリーガアンのクラブへの挑戦っていうのはどうでしょう?後述しますがOLのル・グエン監督が指揮を執るのではないかと噂されるPSG辺りで・・・オコチャやロナウジーニョのようにトリッキーなドリブル能力を開花出来るかも?(笑)もしくは林屋亭どん兵衛に弟子入りして、小虎やジャンプ亭ジャンプと真打ち昇進を争うとか・・・ラファエルの状態は竜二と同じく、天才的な才能を持ちなながらそれを封印してくすぶっているようなものですから(謎)
ラファエルは国内でPSVに移籍か?という噂もありますが、これはラファエルにとって最も屈辱的な移籍だと思います。というのも、いまや欧州ではライバルクラブ間同士の直接トレードなどタブー!有り得ない事で、最低でも三角トレードが常識だと思います。なぜならそのような直接トレードは国内リーグの優勝を目指すチームが、わざわざ優勝を争うライバルチームにまさに「敵に塩を送る」行為なのであり、主力選手の移籍によるサポーター減少にも繋がりかねずチーム経営の面からも”愚行”と笑われるものであります。たとえ水面下で両ライバルクラブ間の合意があったとしても、海外リーグの第3者クラブを”島流し”というか”クッション”にして三角トレードにするのが普通の成り行きでしょう。今回はその第3者クラブがハンブルガーSVで・・・?いずれラファエルはPSVにというシナリオが書かれているのかもしれませんがどうなるのでしょうか?
結局移籍先が見つからずに、今シーズンのズラタンのように移籍マーケット終了直前に移籍してチームに傷跡を残したりする事は避けなければなりません。アムステルダマーを中心に絶大な人気を誇り、ここ数年でのアヤックスでの最大の功労者とも言えるラファエルの移籍は事態がこじれるのも致し方ない事ですが、彼の移籍はもう2年前辺りからクラブフロント側もそしてアヤクシートも覚悟の、目をつぶるべき既成事項として存在していました。なので交渉が難航して今夏のファン・ボメルのように移籍金なしで・・・古巣に金を落とせずに移籍してしまう事も避けねばなりません。ラファエル自身も・・・ともかくチームに「移籍金」というお金を落として巣立っていったキヴやファン・デル・メイデ、ズラタンのように、自分の商品価値を見据えて古巣への恩返しの気持ちを添えた移籍を考えているはずです。よってクラブ側も移籍先はラファエルの意思を最大限に尊重して・・・最終的に双方が笑顔で結末を迎えられるような「円満移籍」であって欲しいです。
まだラファエルには残留して欲しいアヤクシートももちろん多いはずですが、個人的にはもうラファエルにはネクストステージへのステップアップに・・・チャレンジするタイムリミットを迎えてしまったものだと思います。オフィシャルショップからラファエルのアヤックスユニが消えてしまうのも寂しいのですが、ファンはラファエルを拍手で送り出してあげるべきでしょう。彼がアヤックスに在籍していたという経歴だけは、決して消える事は無いのですから(泣)
◎OL(オリンピック・リヨネ)
今シーズンはリーガアン4連覇、まさに盛者必衰で言うところでは「盛者」にあたるOL。まさにチームは栄華を極め「春の夜の夢」を謳歌する・・・いま最もアヤックスとは対照的な状況の、対極の位置にあるクラブと言えるでしょう。しかしこのクラブでさえも「盛者必衰」をよぎらせそうな激震のニュースがありました。OLの将であるル・グエン監督の退任です。いまや移籍マーケットの目玉となったMFエッシェンやディアラをはじめ才能のある数多くの若手選手を次々とトップチームに抜擢。チームに欠かせない主力に成長させた監督としての手腕は欧州で昨シーズンのモウリーニョ監督並みに高評価されている若手監督といっても過言ではないでしょう。なにしろ後任と噂される、昨シーズンのCLでASモナコをファイナルに導いたデシャン監督をもってしても・・・ル・グエン監督の後任には器量不足?と言われるくらいなのですから。
OLのJ・M・オーラ会長は「チームの基盤は出来ている。最高の車はある。シートが空いたのであとはそれを操縦するドライバーを探すのみ」と後任探しに関してコメントを残していますが、単にドライバーを乗っけるだけで済むと本気では思ってないでしょう。これは前述AZの監督をコ・アドーリアンセ監督から引き継ぐ来シーズン以降のファン・ハール次期監督と同じケースであり、OLの場合もかなり今シーズンとのル・グエン監督との比較から逃れられない、重責が課せられる監督探しとなるでしょう。
まあ、アヤックスのようにシーズン途中で大物選手が移籍したり監督が交代したりゴタゴタが起きる事さえ回避すれば、OLは今後も安泰が続く事でしょう。ル・グエンが来シーズンどこのクラブで指揮を執るのか注目ですが、やっぱり選手時代に活躍したPSGなのでしょうか?本人は海外クラブでの指揮にも意欲を見せているようですが、それじゃファン・バステン監督の後任にオランダ代表監督へ・・・予約は利きませんでしょうか?(爆)
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